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カテゴリー「*DVD・映画・観劇 や行」の3件の記事

2011年8月13日 (土)

「いとしい人」 「夜を楽しく」

BSで放映された映画の感想を忘れないようにネタばれなしでメモっておきます。

「いとしい人」

2007年 米 100分 原題「Then She Found Me」

監督:ヘレン・ハント/脚本:アリス・アーレン、ヴィクター・レヴィン、ヘレン・ハント/音楽:デヴィッド・マンスフィールド/製作:パメラ・コフラー、ケイティ・ルーメル、クリスティーン・ヴェイコン、ヘレン・ハント、コニー・タヴェル/製作総指揮:ジョン・ウェルズ、チップ・シニョーレ、ルイーズ・グッドシル、ラルフ・カンプ、ヴィクター・レヴィン、ウォルター・ジョステン、ジェフ・ジョフレイ、ハワード・ベハー
出演者:ヘレン・ハント、ベット・ミドラー、コリン・ファース、マシュー・ブロデリック

ユダヤ人家庭に育った39歳の小学校教師エイプリルは、自分が養女だったこともあり、養子ではなく、実子を欲しがっている。 ところがある日突然、夫ベンが家を出て行ってしまう。 更に追い討ちをかけるように養母が亡くなる。

そんな打ちひしがれたエイプリルの前に、テレビタレントのバーニス・グレイヴスが実母だと名乗り出てくる。 しかも実父はスティーブ・マックイーンだと言う。 混乱するエイプリル。そんな彼女の心を癒したのは、教え子の父親で妻に逃げられ子育てに奮闘している英国人のフランクだった。 2人は自然に付き合うようになるが…。(wikipediaより)

ヘレン・ハントの初監督作品。上記スタッフ欄の通り、製作、脚本も兼ねています・・・ということよりも、コリン・ファースが出演している、ということで見た作品です。

「ロマンチック・コメディ」と銘打っていますが、テーマもプロットもあまりロマンチックではなかったです(汗)。
どちらかというと「リトル・ミス・サンシャイン」的なジャンルではないでしょうか。

ともかく、ヘレン・ハント演じるヒロインが物凄く肉食系なことに、日本人な自分はちょっと引いてしまいました。
ヘレン・ハントの容貌と、肉食系女子キャラが合っていない気もしました。
何かと言うと「中国人の養子」というキーワードが出てくるのが気になりました。
それが米国の現実なのかな?

キャストのみなさん、マシュー・ブロデリックを筆頭に頑張っていたにも関わらず、コメディとしても今ひとつでした。
シニカルなテーマでもテンポや編集などで笑える映画になると思うのですが・・・コメディ映画製作技術の不足を感じました。

ベッド・ミドラーはさすがの貫禄で、ぶっ飛んだ母親役を演じていました。
コリン・ファース演じる英国人、フランクは、お得意のちょっと神経質な王子様キャラ。安心して見れました。

「夜を楽しく」

1960年公開 米 98分 原題「Pillow Talk」

監督:マイケル・ゴードン/脚本:ラッセル・ラウズ、クラレンス・グリーン、スタンリー・シャピロ、モーリス・リッチリン/音楽:ジョセフ・ガーシェンソン/製作:アーウィン・プロ、ロス・ハンター、マーティン・メルチャー/製作総指揮:エドワード・ミュール
出演者:ロック・ハドソン、ドリス・デイ、トニー・ランドール、セルマ・リッター、ニック・アダムス

室内装飾家のジャン・モロー(ドリス・デイ)が電話をかけようとすると、男が女と話しているのが聞こえた。この共同線の色男は恋歌まで歌い出すのだ。ジャンは怒鳴った。ケンカした。しょっちゅう電話で女をクドイて...(goo映画より)

ドリス・デイが当時の夫のプロダクションで製作した作品だそうです。
ずっと以前にTVで見た時に面白かった記憶があったので、見てみました。

ヒロインは気の強いじゃじゃ馬、しかも最先端の職業についているバリバリのキャリア・ウーマンだのけれども、本当は男を立てる可愛い女性、という当時のB級ハリウッド・コメディの典型的な作品。

記憶ほど面白くなかったです。←身もフタもなくって、ごめんなさい(汗)。

騒動が起きるきっかけである「電話の共同回線」というのが、もう何のことかわからなくなってしまったのが、致命的かも。
この種のコメディって、身近なトラブルを取り上げることで観客の共感を得るパターンだと思うのですが、今ではおこりえないトラブルなので、感情移入しにくいのです。
ロック・ハドソンの真実を知ってしまった今では、ドリス・デイとのラブシーンよりトニー・ランドールとのシーンの方が色っぽく見えました。

あまり笑えはしませんでしたが、古き良き時代の香りは楽しめましたし、ドリス・デイの声が大好きなので、劇中で歌声が聞けたのが嬉しかったです。

原題の「Pillow Talk」は夫婦及び恋人の寝室の会話、睦言という意味。
この日本語タイトルは、明るく爽やかなヤンキー娘役で人気があった、当時のドリス・デイのイメージをよく捉えていると思います。

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2011年4月21日 (木)

夜のピクニック

2006年 日 117分

全校生徒1000人で、24時間かけて80キロを歩く伝統行事「歩行祭」。今年で最後の歩行祭を迎える貴子は、この特別な日に一度も話した事のないクラスメイト・融に話しかけるという賭けをしていた。そんな簡単なことができない、親友にも言えない秘密が2人にはあった。秘密の賭けを胸に秘め、彼女の最後の歩行祭が始まる…。第2回本屋大賞を受賞した恩田陸の小説を映画化!多部未華子、石田卓也ほか出演。 (amazonより)

原作:恩田陸「夜のピクニック」(新潮社刊)
監督:長澤雅彦/脚本:長澤雅彦、三澤慶子/音楽プロデュース:伊東宏晃/企画・プロデュース:牛山拓二、武部由実子
出演者:多部未華子、石田卓也、郭智博、西原亜希、貫地谷しほり、松田まどか、柄本佑、高部あい、加藤ローサ、池松壮亮、海老澤健次、近野成美、嶋田久作、田山涼成、南果歩

多部ちゃん繋がりで借りました。原作は読んでいません。

長澤監督の作品は「天国はまだ遠く」(2008年)を見たことがあります。淡々とした日常生活の中にほんの少しファンタジックな要素が入った、まったりとした映画でした。
その時の感想はこちら。

以下、ネタバレなしの感想を簡単に。

最初は貴子(多部未華子)と融(石田卓也)の関係を早々にバラしちゃうのはどうなんだろう、と思いましたが、ベストセラーの映画化でもあるし、そういう二人がどのように絆を結ぶかを見せる映画なんだな、と思いました。
伏線に使ったりしたら、昼ドラチックになってしまうかもしれないですしね。

ロードムービー、そして群像劇の一種です。

融の親友、忍が何度も呟く、「過ぎ去った時を感じれることはあまりない。」「この景色は今しか見れない」(いずれも概略です)、と言った言葉に象徴される、彼らの"青春"が凝縮された1日を、淡々と描いていました。話に起伏がないわけではありません。熱血には描いていない、という意味で。

なのでだらだらしているようにも感じれますが、このだらだら感が、24時間、ただ歩くだけ、というテーマには合っているとも言えます。
耐久歩行なので「ピクニック」として楽しむという気分はあまりなく、学校行事だから歩かなきゃいけないだよ、しんどいなぁ、めんどくさいなあ、という気持ちと、何とか走破してやる、という気持ちが交錯する生徒達の長い行列。
こんなに長い距離を歩いたことはありませんが、時々突発的に走ってみたり、疲れたぁ~と愚痴をこぼしたり(ヘタレな貫地谷さんw)、秘密を打ち明けあったり、唄ったりしながら、ただ、ひたすら歩く感じが、遠足的で、懐かしかったです。

核になるのはもちろん貴子と融。
あまり日常的ではない状況にいるこの二人にリアル感をもたらしたのは、多部ちゃんと石田さんの存在感だと思いました。

彼らを取り巻く友人達も個性豊かです。
「ちりとてちん」出演前の貫地谷さんと「つばさ」の多部ちゃんが共演しているのは、中々興味深かったですが、印象的だったのは、「ゾンビ」こと高見光一郎を演じる柄本佑さん。
シーンとして印象に残ったのは、正規の道を走らず、森の中に消えていく救護バス。
「天国はまだ遠く」もそうでしたが、一見無意味な、ちょっとシュールなシーンを入れることによって、日常に非日常の行間を作る、というタイプの監督さんのようです。
あくまで好みですが、アニメ合成のシーンは、浮いていたような気がしました。

"ちょっとシュールでわけありげなシーン"の入れ方は、2年後に撮られた「天国はまだ遠く」の方がこなれているようには感じました。

等身大で純な青春映画。まったりしたい方、ほっと息をつきたい方にお薦めです。

ピクニック前日のそれぞれの様子を描いたオムニバス映画「ピクニックの準備」も見たくなって、いつも行くレンタル・ショップで探してみたのですが、見つかりませんでした。残念。

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2009年6月13日 (土)

有名になる方法教えます

1954年製作 ※日本未公開

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出演: ジュディ・ホリデイ, ピーター・ローフォード, ジャック・レモン
監督: ジョージ・キューカー
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ニューヨークにやってきた女性がとある方法で一躍有名に。果たしてその方法とは…。(amazonより)

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これではあまりに短いので、パッケージに書かれてある程度に粗筋を書きます。ネタバレはしてないつもり。
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「有名になること」を夢見て田舎からニューヨークに出てきて2年が過ぎたちょっと天然な若い娘、ジュディ・ホリディ演ずるグラディス・グローバー(Gladys Glover)。
必死で1000ドル貯金はしたものの、肝心の夢はいっこうに叶いそうにありません。もうあきらめようか、どうしようか。彼女なりに悩みます。

そんな時、ハイドパークでハンドカメラを回していたドキュメンタリー映画のカメラマン、ジャック・レモンと知り合います。
彼もまた田舎から出てきて10年。
その場の成り行きで、何となくジュディを励まします。「前にすすめ!」

彼に励まされて別れた後、ジュディはハイドパーク近くにあるビルの上に、スポンサーを募集している大きな看板があるのに気がつきます・・・

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原題は「It Should Happen to You」。ジャンルはラブ・コメディー、モノクロ作品です。

大分以前にジャック・レモンの出演したアクターズ・スタジオ・インタビュー(Inside the Actors Studio)、もしくはAFI(アメリカ映画協会)の生涯功労賞受賞式で彼の映画デビュー作品として紹介されていたのを見ました。

ピックアップされていたのはピアノを弾きながらジュディ・ホリデイとデュエットをしているシーンです。

その際、ジャック・レモン自身はもちろん、観客も主演女優のジュディ・ホリデイを非常にリスペクトしていたのが印象的でした。

以来、何となく気になっていたのですが、「日本未公開」だったのであきらめていました。それが2005年にDVD発売されていたとは。しかもレンタルできるなんて。早速鑑賞。

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ジャック・レモンは1925年生まれなので製作時は20代後半です。
でも芸風はそのままですし、達者だし、ファニーフェイスなので新人にはとても見えない(笑)。
でもやっぱり若いかな。

ジュティ・ホリディは名前だけは知っていたのですが、ほとんど初見です。
今回、改めて調べてみたら、出演映画は5本のみ。うち日本で公開されたのは2本だけ。ブロードウェイで活躍されていたそうです。1965年に43歳で亡くなっておられたんですね。
少しマリリン・モンローと被る役柄ではありますが、もっと軽く、安定感があります。

M・Mは不安定で不確実な部分が魅力に思えますが、この印象にあまりにも有名な彼女の生涯から受ける先入観が入っていない、とは言い切れません。

監督は名匠、ジョージ・キューカー。
本作品は小品ですが、編集の切れの良さは抜群です。
おそらくもっと長かったであろうストーリーの無駄な部分をどんどん削って、90分弱のお話にまとめています。
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アイデアが良いです。製作者はこのアイデアを思いついた時、「もらった!」と思ったに違いありません。
後半はラブコメの王道を押さえています。上品です。それで安心するか、物足りないと感じるかは人それぞれだと思います。

しかしストーリーを貫く少しシニカルな視点はぶれません。加えてこの軽やかさは一体なんなんだろう。エンターティメントとしての自負と自覚を感じる作品です。

ジュディの「有名になること」の「有名」の実態がわからないところが面白いです。
俳優になりたい、とか歌手になりたい、という具体性が一切なく、単に有名になりたいだけ。

テレビでの天然な「オバカ発言」が一般視聴者に大うけする様、またその反応を見て「素人」である彼女のキャラクターが売れる、と判断する業界人など、今見てもまったく古いと感じません。

今ならグラドル、といったところでしょうか。こういう売り方は普遍的。だから話が古くならないのでしょう。後はそれを悲劇にするか、喜劇にするか。

売れないカメラマン、ジャック・レモンがいつも手にしているのは8mカメラ。部屋の中も機材で一杯という、当時の最先端をいくオタクなキャラ設定です。

この設定で生まれるエピソードはその後ビデオやDVDなどが普及するにつれ、少なくとも百回以上は使われているでしょうが、とにかく演じているのがジャック・レモンですから(^^)。

1950年代当時の公開バラエティー収録の様子も興味深く、ニューヨークの風景にもモノクロならではの美しさを感じました。

日本人にはちょっとくどい部分もあるかもしれませんが、洗練されたテンポの良さが大変心地いい作品でした。

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