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カテゴリー「□破裂 簡単感想」の6件の記事

2015年12月 1日 (火)

破裂 #07 最終回

公式サイト

香村(椎名桔平)を命の危険から救ったのは、意外な人物だった。安楽死法案の国会提出を目前に佐久間(滝藤賢一)の「プロジェクト天寿」が大詰めを迎える中、ネオ医療センターでは突然死に怯える被験者が出始め、厨(甲本雅裕)ら職員達にも動揺が広がる。事務次官の林田(佐戸井けん太)は治験の中止を命じようとするが、佐久間に弱みを握られ身動きが取れない。そんな中、香村は公子(坂井真紀)と共に佐久間の身辺を洗い、官房長・城(佐野史郎)に接近。最後の勝負に出る。そしてついに、安楽死法案を推進する超党派の国会議員連盟の集会で、運命の時がやってきた……。(公式サイトより)

原作未読です。
中々まとめきれなくて、すっかり遅くなってしまいました。
もう、まとめきれぬまま、アップします(汗

香村と佐久間の言葉を中心に。いつものように文中のセリフは概略です。
.

小池に囚われ、生き埋めにされそうになった香村を救ったのは、佐久間でした。

「相思相愛でしょ、私たち。」

そして小池のことを苦々しく「暴走したバカ」と吐き捨てます。
警察にもマークされ始めているとのこと。

こういうやり方は彼の美意識に反するし、ましてや香村は彼の「分身」なのだから、許せるはずがないのです。
しかし、だからと言って香村と和解するわけもなく。

車のラジオから、安楽死の合法化に向けて超党派の議員連盟が組まれた、とのニュースが流れます。

「俺の研究を悪用したところで、せいぜい百万人しか老人の数は減らせない。」香村

「老人たちを死と苦痛から解放する。そしてこの国を救うことにも繋がる。
でも、安楽死というと抵抗を感じる人も多いでしょ。だから考えました。

よりよく死ぬことは、より良く生きること。

命の自由を保障する法案、自由死法案ってのはどうですか。」

「殺人法案だ。」
「もう、止められませんよ。」
「お前の指図は受けない。」
「私の人生を賭けたプロジェクトだ。誰にも邪魔をさせない。」

去っていく佐久間を見ながら、香村。

「潰してやるよ、俺が。」
.

弁護士の松野と連絡を取り合う香村。上川が命を賭けて集めた証拠は小池に消されてしまった。
違う方向から攻めるしかない、という香村に、上川の弔い合戦だと、松野は応じます。

「俺と佐久間は似ている。互いに敵は多い。だが、敵の敵は味方だ。」

ネオ医療センターに復帰した香村は、治験の副作用で治験者が次々と亡くなっていることを指摘。
事実を突きつけられて、医療センターの職員の間に動揺が広がります。

佐久間から渡されたマニュアル通りに動く厨にも、自分の治療で人が次々と死ぬ気持ちはどうだ、と迫る香村。
植物人間状態になった母を抱える厨は、それでも、これが皆を救う方法だと言い張ります。

「安楽死じゃない。ただの殺人鬼だ。

医療ミス、認めて研究を取り戻したが、俺は医者を辞める。

それが考えぬいて選んだ、俺の医者としてのあり方だ。
お前も頭を使え。」

香村の覚悟に打ちのめされる廚。
.

世間では「美しく散りたい」というキャッチコピーがブームとなっており、「PPP」、すなわち「ピンピンポックリ」が流行語のようになっています。

お雇いコメンテーターの老婦人の「死との距離が近くなる。あとはどう、うまく死ぬってこと。」との発言に「そもそも日本には安楽死を受け入れる土壌がある。ピンピンポックリ、なんてユーモラスな響きだ。」と呼応する伊達内閣官房副長官、笑いながらうなずく聴衆たち、そしてムードに流されやすい日本人たち。すごくブラックな情景です。

しかし、副作用の件もまた、次第に広まっており、林田国民生活省事務次官は、自分が責任者として追及されることにびびって、この件から手を引きたいと言い出します。
そんな林田を見限ったか、佐久間。城国民生活省官房長に近づき、あなたも真相に薄々気がついているはずだ。次官になりたければ、と脅しながら計画の遂行を「命令」。

佐久間の腹心で、いついかなる事態でも佐久間に付き従っている芹沢は、こっそりと城に佐久間の横柄な態度を、全く寝ていないんです、と謝ります。にこやかに佐久間のために粉骨砕身する芹沢を褒める城。

佐久間がいつも大量にボリボリ服用していたのは、眠気を取る薬だったのね。

香村もまた、城にコンタクトします。
しかし「ギャンブルはやらない」と、突っぱねられました。
.

動揺が広がるネオ医療センター、そして厨。
佐久間は厨に睡眠薬を渡します。

「まずはお母さんから楽にしてやってください。」

絶句する厨。

「自分の身内にはできないとでも?」

以前、香村から言われたのと同じことを突きつけられる廚。アプローチが違うだけです。

「通過儀礼。」

廚に自分と同じ道を歩む覚悟があるのかどうか、試した佐久間。

追い詰められた廚。
老母の病室を訪れるも・・・

あくる朝、廚の母親の病室を訪れた香村。老母は生きていました。そこへ廚からの携帯が入ります。

「医者にならなきゃよかった。しんどいな。
結局佐久間さんにも、香村先生にもなれないんだ・・・」

切羽詰った声に「今からそっちへ行く、落ち着け」と香村。
以前なら、冷たく切り捨てていたかもしれません。
駆けつけるも、廚の車に姿はなく、残されていたのは、例のマニュアル。表紙には、廚の手書きで

「香村先生 申し訳ありませんでした」

香村たちは再び城に接触します。
「当たり馬券をやろう」。
小池が代表を務める「福祉ぐるうぷ寿会」が補助金を不正受給してた証拠と、マニュアルを渡す香村、受け取る城。
.

安楽死法案についての超党派の会合が開催されます。
しきるのは佐久間。今までこの法案の「顔」になっていた林田の姿はもうありません。

「自然死法案。
生の自由と死の自由を国が保障する、究極の福祉です。」

気は熟した。自信たっぷりに自説を展開しようとする佐久間。
ところがまさにその時、ネットニュースが出席者の中を駆け巡りはじめます。

不正補助金の件で、警察が小池、そして小池の後ろ盾の佐久間の捜査を開始した。

騒然とする場内。
冷然と佐久間を見つめる城と伊達。
それらの様子をみつめる香村。

大量の薬を一気飲みした佐久間は、スピーチを続けます。

「どうせこれから蜘蛛の子を散らかすように皆逃げ出すんでしょ。

うははは。
あんたたちはいつもそうだ。考えたことがあるんですか。あんたたちの無責任、無策がどれだけ国民を苦しめるか。あんたたちは確信犯だ!
みんな私を泳がしていたでしょ。私が裏で何をやっていたか、知っているはずだ。自分に責任が及ばなければいいってね。
いいんですよ、それでこの国が救われるならば。私はいくらでもブラックボックスになりますよ。いくらでも!」

騒ぎに紛れてすらっと退出する官僚たち。腹心の部下のはずの芹沢も、城の目配せを受けて後についていきました。以前芹沢を褒めたのは、ヘットハンティングのサインだったようです。

「医療は本来・・・・
考えて、考えて、考えて・・・人生を捧げる覚悟で答えを出した。間違っているなら教えてくれ。

タイムリミットまであと9年。高齢者が3900万人を超え、医療介護の人材不足は80万人以上、医療給付金は1.5倍、介護給付金は2倍に膨れ上がる。国の借金はGDPの2倍以上、あのギリシャより酷い借金国家だ。

他に解決する手立てがあるなら、教えてくれ。
俺が導き出した答えより良い方法があるなら教えてくれ。

もう時間がない。今、手を打たないと手遅れになる。
この国を救う手立てを持っている奴は他に誰一人もいないのか、誰一人!」

会場に残っていたのは、香村一人。
二人は警察が来るまで見つめ合います。

警察に連行されようとしたその時、突然倒れる佐久間。
脳卒中でした。
.

後日、自殺した廚が樹海で発見されます。死因は睡眠薬。佐久間から渡された分を自分が呑んだのでしょう。
林田と佐久間、そして小池は不正支給の件で逮捕されました。

日課のランニングをこなす香村に会いに来た松野は、ネオ医療センターの治験者たちが起こす裁判を引き受ける、と告げます。

「手加減するなよ。」

倉木最後の映画「ノガミ」が完成し、鑑賞に訪れた香村親子を須藤が出迎えます。
もう、めそめそするのはやめた、と須藤。

「誰だっていつかは死ぬ。生きる限り、蓮さんのように人生を楽しんで全うしないと。」

香村親子が撮影現場を見学したシーンが映ります。

スクリーンの中で慟哭する倉木。やがて正面からアップで映し出されます。

「これから何度も裏切られるぞ。一人ぼっちになるかもしれない。
でもな、負けちゃ、だめだ。
戦え。殴られても、蹴られても、跳ね飛ばしてやるんだ。」

息子、孫への遺言。最後に別撮りしたのかもしれません。
涙ぐみ、息子の手を握る香村。
.

寝たきりとなった佐久間を見舞う香村。

「俺はネオ医療センターに復帰する。
被験者には、突然死の可能性を改めて知らした。そして、近い将来、必ず研究を実用化させる。お前が減らそうとした百万の命を俺は救ってみせる。」

「この国は破裂するぞ」

「例えそうだとしても、俺にはそれしかできない。」

「私はどうなりますか」

「体の麻痺の回復の見込みは極めて薄い。」

「殺してくれ」

佐久間の顔を覗き込む香村。

「頭を使え。

そうやって目と耳も使えるだろう。未来をこれから見届けるんだ。
他の誰でもない、俺は、お前に、生きて、最後まで、見届けていてもらいたい。」

去っていく香村。
病室には佐久間一人。
ここで照明が明るくなったのが印象的でした。

「やっぱり医者はバカだ。」
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米国に依頼していた研究が着々と進む一方、副作用を抑える療法が全ての患者に効くとは思えない、と、かつては敵視していた北川に非常時のオペについての協力を申し出る香村。

ネオ医療センターのロビーは詰め掛けた老人たちで一杯となり、香村は張り切ります。
皆から声をかけられて、ちょっと英雄気分?

が、しかし。

車椅子に乗った老女の囁きに愕然とするのです。

「先生、死なして。」
.

人々は生きることではなく、ポックリを、「破裂」を求めてネオ医療センターに押しかけてきた・・・

重いテーマのドラマでした。
「このドラマはフィクション」云々のテロップもなく。

テーマそのものについては、香村、佐久間それぞれの言葉を書き留めるだけで精一杯です。

医者はバカ。
香村よりグローバルな視点を持っていた佐久間は、より厳しい道を歩んでいた。バカ、というのは自嘲でも比喩などでもなく、そのままの意。

佐久間の憂う日本の将来が、本当に怖いです。
ならばどうすれば良いのだ、という自問を繰り返した末に出した佐久間の答えは、理屈としてなら理解できますが、人を死なすことで国の安泰を図るというのは、それこそ佐久間の言う通り、政治家、官僚たちの無策の結果を国民に押し付ける極北の策。
大事な法案制定を個人の感情に訴えかけ、気分で片付けてしまおうとするのは、この国お得意の手口だし、政治を情で判断する国民性が痛い。

しかし。
自分がどう死を迎えるかについては、自分の問題として考え込まざるおえません。
果たして倉木のように生を全うできる状態を保てるのかどうか。経済なことを含めて。
そして佐久間や廚の親たちのように自分の意思を周りの人々に伝えられなくなったら。
遺書作成の必要性をリアルに感じました。

死に方。自死以外、自分では選べないことに思いまどい、囚われるのは、人間の性なのでしょう。

「香村療法」って保険が効くのかどうか、気になりました。

最終回は滝藤さんオンステージでした。
いつも歪んでいた表情が全身麻痺になってから、まるで少年のようになっていたのが印象に残りました。

佐久間は命を全うするのでしょうか。
体が動かなくでも「頭を使って」何か企むかもしれません。それは自死かもしれない、それとも・・・

香村は何があっても愚直に研究に邁進するのでしょう。
弱点だらけで、正義の味方に決して収まらないところが魅力になっていました。

長編のドラマ化ということもあり、人間関係や内容も複雑なので、ちょっとわかりにくい設定もあったのですが、主役の三人の力が素晴らしかったので見応えのあるドラマになっていたと思います。

ありがとうございました。

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2015年秋クールドラマ 初回感想その2「無痛~診える眼~」「掟今日子の備忘録」「破裂」 
#02 #03 #04 #05 #06

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2015年11月20日 (金)

破裂 #06

公式サイト

香村(椎名桔平)を命の危険から救ったのは、意外な人物だった。安楽死法案の国会提出を目前に佐久間(滝藤賢一)の「プロジェクト天寿」が大詰めを迎える中、ネオ医療センターでは突然死に怯える被験者が出始め、厨(甲本雅裕)ら職員達にも動揺が広がる。事務次官の林田(佐戸井けん太)は治験の中止を命じようとするが、佐久間に弱みを握られ身動きが取れない。そんな中、香村は公子(坂井真紀)と共に佐久間の身辺を洗い、官房長・城(佐野史郎)に接近。最後の勝負に出る。そしてついに、安楽死法案を推進する超党派の国会議員連盟の集会で、運命の時がやってきた……。(公式サイトより)

原作未読です。
香村を中心に。いつものように文中のセリフは概略です。
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倉木が逝って三ヶ月。

佐久間の思惑通り、倉木の死は「尊厳ある安楽死」の広告塔として最大限に利用され、安楽死を良しとするする世論が高まり、香村の開発した療法の被験者は”順調”に増えています。
キャッチコピーは

「桜のように美しく死にたい」

確かに理想的な死。それゆえに恐ろしいです。

PPGのユルキャラが唄うテーマに合わせて楽しげに手を叩く施設の老人たち。
PPG(ピンピン元気で医者知らず)ならぬPPP(ピンピンポックリ)を企んでいる政府に虐殺されようとしているとは、露にも疑ってない無邪気な姿が痛々しいというか、残酷でした。

香村が休職した後、治療の責任者に押し上げられた厨。
香村療法は、今や「厨療法」と名が変わっています。
佐久間の、もう少しでぽっくり第一号で出る、と楽しげな様子に不安そうな表情。

寝たきりで意識の戻らぬ老母を見舞いに行った厨を待ち受けていたのは、髭面の香村でした。

真剣なシーンなのに、あまりにも付髭っぽくって、うっかり笑っちゃいました(^^;;

えーっと、気を取り直して。

驚き怯える厨に、倉木が自分の父親だったことをカミングアウトし、厨を締め上げます。

「これが親父の断末魔だ。
お前に耐えれるか。なら、お前の母にやってみろ!」

認知症は被験対象者じゃない、と厨。
答えになっていない。一掃する香村。

三千、一万、百万の声がお前に耐えられるのか。

「必ず心臓が破裂するとわかっていて、ほんとうにお前にできるのか!」

がっくりうなだれる厨。

「佐久間を潰す手みやげを持って、俺のところへ来い」

香村は休職中、恐らく閉じこもって副作用を抑える療法を研究していたのでした。
療法にめどがついた今、佐久間と戦う時がきた。
髭を剃る香村。
良かった、剃ってくれて(汗
.

安楽死法案が制定される流れが止まらない中、佐久間と内閣官房副長官は香村・・・いや、厨療法の被験者が増えた今後、突然死が増えれば、非難の声も増えるだろう、と密談しています。

香村は、弁護士松野の親友でフリージャーナリストの上川から「プロジェクト天寿」の表の顔に祭り上げられている、国民生活省事務次官の林田についての情報を得ていました。
三年前、林田の息子が交通事故を起こした。その時の賠償金を払ったのは、佐久間の下でごそごそと動いている小池だった。
こうして佐久間は林田の弱みを握った、というわけです。

息子の交通事故も佐久間の策略だろう、と香村。
自分から頼んでおいて何だけれども、と何とかして真相を突き止めようとする上川を危ぶみます。

一方、元気にボーリングを楽しむ被験者の老人たち。厨に元気な日常生活を取り戻せたことを感謝します。
でも、ボーリングは危なそう・・・冷や冷やしました。←製作者たちの思う壺(汗

こうしてプロジェクトが順調に進む中、厨は佐久間から一冊のマニュアルを手渡されます。

それは、いざとなると死にたくないと訴える、被験者の老人たちを、死に導くマニュアル。
場合によっては隔離病棟に閉じ込め、肉親からも遠ざける・・・

「無能な奴がやれば犯罪。だが有能な人間がすれば、それは社会の改革に繋がる。倫理や法律に縛られていたんでは、何もできませんよ。」

嘯く佐久間。

後日、診察中被験者が廚の目の前で亡くなります。

知らせを受け「廚療法、第一号。」とほくそ笑む佐久間。
これからいよいよ始まる。

.

小池を探っていた上川。
ビルから突き落とされて殺されてしまいました。
音だけするシーンが、小池という男の非情さを表していて秀逸でした。

遺書が残されていたことから自殺とされた上川。
真実を警察に話そうと言う松野を、それだと佐久間に漏れるだろう、と止める香村。

少し話は飛びますが、上川は、殺される前に林田と小池が繋がっている証拠を掴んでおり、万が一の時のために松野に残していました。
それは危険なものだ、香村に手渡すよう言われても、香村を信じられない松野は頑なに拒否。

一方、佐久間は、小池から上川を殺した事とを知らされて激怒します。彼の美意識に抵触する行為だから。
小池は小池で、良かれと思ってやったことを頭ごなしに怒られたため、憤懣やるかたなく、八つ当たり。

後日、佐久間は香村を呼び出します。
香村に「俺とお前は似てるんだからな。」と、上川の殺しは部下の暴走だろう、と指摘され、笑顔でひきつる佐久間。
上川が証拠を残して逝ったことを確信している佐久間は例の手術針を取り出し、取り引きを申し出ます。

香村の手術ミスが公にされれば、地位も名誉もお金も、すべてなくなる。

「直輝君の将来とも関わりますからね。」

この言葉、逆効果な気がする・・・

「わかった。最後の取り引きだ。」
.

直輝と公園で話す香村。

中学進学で悩んでいた直輝、さっぱりとした表情で、私立ではなく公立に進む決意を言います。

「普通のふりはしない。僕はそう決めたんだから。」
「お前が決めたんならそれでいい。」

そしておもむろに、父としての倉木についての思いを語りだす香村。
書き忘れていましたが、倉木が亡くなった時、直輝は倉木が実の祖父であることを知らされていたようです。

「倉木はひどい父親だった。そしてお前にとって俺はひどい父親だ。
俺が倉木を憎んだように、お前は俺を恨むかもしれない。

 

でもな、どんなことがあっても、俺はお前の父親だ。それだけは忘れるな。」
.

医療過誤訴訟の審理に出頭する香村。
思わず身構える原告の峰丘と、原告の弁護をする松野。

「私は峰丘茂さんの心臓に針を置き忘れました。すべて話します。」

驚く一同を前に、ミスの経過を説明する香村。
念のために術後にレントゲンで確かめたこと、峰丘が急死した後、もしかして、と解剖に立ち会ったこと、針を発見した時、思わず破棄してしまったこと。

「針は確かにあった。
初歩的なミスを犯した自分が許せなかった。それで針を闇に葬り去った。」

頭を深くさげ、謝罪する香村。

「ただし。医学の常識によれば、針の置き忘れによって峰丘さんが亡くなることはありえません。
峰丘さんは予期せぬ急変だったと確信してます。」

なぜ隠したのか、と問う松野。

「裁判沙汰になって、教授の座につけなければ、実用化目前の研究がつまづく。それだけはどうしても避けたかった。」

「研究を守るために仕方がなくやったとでも?
確かにあなたの研究が実用化されれば多くの命が救われる。
でも、そのためなら患者とその家族をないがしろにしてもいいんですか。
一人の命か百万人の命か。結局あなたは天秤にかけた。
命を司る資格がご自分にあるとでも思っているんじゃないですか。」松野。

当然だ。

 

私は命を司る資格を手に入れた。

 

20年前、米国の病院のLABで、心筋を再生させる成長因子を発見した。
医学史に自分の名を刻むに値する画期的な治療法の鍵だ。
心が震えた。狂喜した。自分は選ばれた人間だと。

 

だが、喜びは日に日に消え去り、やがて恐ろしくなった。
私の研究が実用化されれば、確かに数え切れないほどの命が救われる。
だが、それは同時に実用化が遅れれば遅れるほど、こぼれていく命があるということだ。
一秒、一分、一日、私がこの鍵で扉を開けない限り、むざむざと命が失われていく。
救える命なら救いたい。
途中で投げ出すことは絶対に許されない。走り続けるしかない。

 

だから研究を妨げるものは、何もかも排除した。
そして肉親も実験台にした。
裁判を避けるために針も隠した。
超えてはいけない一線を越えた。

 

真実を知れば、息子はきっと軽蔑するだろう。
だが、どれだけ非難されようと、例えどんな犠牲を払おうと、俺はこの療法を絶対に送り出す。
一人の命は私でなくても救える。
だが、百万人の命は、私にしか救えない。」

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香村が裁判所に赴いたことを聞いたのでしょう、血走った表情の佐久間。

「最高だよ。どんな手を使っても操れない。
あんな男、はじめてだよ。」

イライラとカプセルを大量にボリボリと喰う・・・サプリメントじゃなさそうですが・・・
.

審理が終わった後、松野は香村に、上川が残した証拠を渡します。

「そこまで背負わなきゃ、気がすまないの?」

審理の最後に、香村は原告に言い切ったのです。

「ただし、お約束します。
研究を完成させ、世に送り出す使命を全うしたあと、私は医者を辞めます。」

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被験者の突然死が増えていく。
患者が亡くなった報告を受け、リストにチェックを入れる厨。
膨大な被験者リストの画面が目の前を流れていく・・・

米国の研究室から、副作用を抑える実験が上手くいきそうだ、との知らせを受ける香村。

が、しかし、小池に拉致されてしまうのでした。
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証拠は奪い取られそうですが、予告を見る限り、香村は無事なようです。
佐久間が止めるのかもしれません。

香村の、裁判所での言葉。
やはりこの人はマッドドクターです。

人の命がこぼれていく、とは言っていましたが、どんな犠牲を払ってでも、選ばれたものとして、作品としての研究を完成させることが使命だと思っている。
父の死を経てもなお、その信念は変わらないのです。
でも、こういう人間じゃないと発明、発見は進まない。
妥協をしてしまう人間には、決して切り開かれない道。

香村の言葉に、佐久間の言葉が重なります。
命を司る資格。
信念の方向性は違えども、二人は裏表一体。
そして佐久間は香村を操ることに執着し、香村は絶対に服従の道をとらない。
そこには正義も悪もないのです。

「プロジェクト天寿」については、俳優さんたちの演技に集中して見ていたので、見逃した部分た部分があるのでしょう、何かもやっとしています。
香村は副作用のことを公にしました。
被験希望をした人々は、そう長くないうちに破裂することを承知している。いわば覚悟の自殺です。
普通なら認可のおりるはずのない療法だけれども、実験台を希望する人ならば、良いということなのでしょうか。すごく基本的なことですみません(--;;

あと、林田は「天寿」の会議に出席していた時に、プロジェクトの内容を知って愕然していたように記憶しているのですが、香村からはじめて聞かされたように城に言っていたこと。
何らかのアリバイを作っているのかどうか?わかりにくかったです。

佐久間は「安楽死法案」を通過させることで、心筋梗塞以外の高齢者に対しても施術可能にしようとしているのでしょうか。
伊達、城たち政府の人間たちは、今から「プロジェクト天寿」が批判にさらされた時のための保身を図っているようにも感じられましたが、どうなのでしょう。

もし、自分が年をとって認知症を含む病に犯された時、このような療法があったら、施術を希望するかどうか。
周囲のこと、お金のこと、そして自我を保っておられるうちに、死を希望するかもしれません。
しかし、死が近づくにつれ、死への恐怖は増大し、もっと生きたい、とわめくでしょう。佐久間の言う通り。
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次回、最終回・・・ってもう、明日ですけれども(汗々

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2015年11月13日 (金)

破裂 #05 簡単感想

公式サイト

香村(椎名桔平)の療法は完全に佐久間(滝藤賢一)に乗っ取られ、老人達に突然死をもたらす大規模治験に悪用される事となった。更に佐久間は、官房副長官・伊達(嶋田久作)らを巻き込み安楽死法案の法制化に向けて動き出す。その動きを追う公子(坂井真紀)の親友のジャーナリスト・珠季(市川実和子)は、小池(モロ師岡)から脅迫を受け命の危険にさらされる。そんななか香村は、心臓破裂のリミットが近づく倉木(仲代達矢)を手術で救おうとするも解決策探しは難航。遂に自分たち父子が佐久間に利用された事を倉木に告白してしまう。それを聞いた倉木は単身、佐久間の許に向かう。(公式サイトより)

原作未読です。

倉木、香村、そして佐久間のシーンを中心に。なお文中のセリフはすべて大意です。

佐久間の陰謀で、副作用を回避する研究は全く進んでいませんでした。
裏切ったのは、廚。
自分たちを人間扱いしていない。研究者としては尊敬できるけど、人間としては
「反吐が出るほど嫌いだった。」
今は佐久間の計画に心から賛同していると。

厨は、母親のことを告白した時の香村の態度、表情で佐久間についていくことを決意したのかもしれません。
血を吐くような苦悩に、香村は寄り添わなかったのだから。

孤立した香村。
しかし佐久間の「倉木は自分がモルモットにされたことを知ったらさぞプライドが傷つくだろう」という言葉に目つきが変わりました。
このまま死ぬのを待つわけにはいかない、と成功率20%の手術を受けることを倉木に進めます。
香村を信じ、最後まであきらめない、と承諾した倉木は、ひとまず退院していきました。

外科医としての腕がないことを自覚している香村。
技術を持っている医者たちの間を駆けずり回って頼み込みますが「あまりにも無謀」と誰も引き受けてくれません。
国内はあきらめて、米国の知人の医者に相談すると、検討してくれそうな医者がいる、とのこと。
香村はその返事に一縷の望みをかけつつ、手術の方法を模索します。

倉木の自宅に定期健診に訪れた香村は、須藤とともに倉木の昔の映画を鑑賞している直輝の姿を見ます。
撮影現場を見学してから、倉木に強くひかれるようになった直輝は、倉木の昔の映画を片っ端から見ているとのこと。
父より頻繁に倉木宅に出入りしているようです。

映画の撮影は無事終了。
倉木宅の食卓を囲む4人。
倉木が祖父だとは知らない直輝は無邪気に、どうして俳優になったのか尋ねます。

国が勝手におっぱじめた戦争で、数え切れない死を見てきた。
何か生きるきっかけが欲しかった。
それが芝居だった。
答えなんかない。でも苦しんだ時間は自分を裏切らない。
死んだ人たちに恥じない生き方がしたくて。

父の言葉にじっと耳を傾ける香村。

米国の医師から、手術をする価値はある、という返事が帰ってきました。
喜ぶ香村。しかし・・・予約が一杯で1年以上先になるだろうと告げられ、がっくりと座り込みます。
到底間に合わない。

香村の診察を受ける倉木の表情は穏やかです。

「あいつ(須藤)と直輝がこんな時間を過ごせたのが嬉しい。
もう、何も思い残すことはない。感謝している。」

倉木の言葉を聞いて香村は耐え切れず、慟哭とともにカミングアウトします。

「死んでも認めたくなかったけれども、やっぱり俺たちは親子だ。嫌になるほどそっくりだ。
助けたかった。あんたをどうしても助けたかった。

 

俺があんたなら、例えどんな真実であっても、知らずに死ぬのだけはごめんだ。だから、あんたには言わなきゃならない。
俺はあんたの生きかたを汚してしまったよ。穢してしまった。

 

三千人、どころじゃない、これから多くの老人たちが死ぬ。
俺たちは利用された!すべて仕組まれたこと。
すまない。俺のせいだ。」

香村・・・息子の告白を聞いた倉木は佐久間を訪れます。

あなたからみたら、私なんて大根役者でしょう、と薄笑いを浮かべて招き入れる佐久間。

日本が敗れた日を思い出しつつ、国など頼りにならない、と倉木。
しかし、佐久間は、人も国も全く信じていない、と言い放ちます。

「死を前にしてはじめて命の価値を知る。」

生きられると知って、そして死に直面して何を思ったかと、倉木に問う佐久間。

「人を殺したことがありますか。私はあります。父をこの手で殺した。」

有能な商社マンだった父を、かっこいいと尊敬していた。大好きだった。だから両親が離婚した時、迷わず父についていった。
しかし父は進行性の難病に罹り、寝たきりどころか意思表示すらできないようになってしまった。

それで安楽死させた。
これで楽になれる。
最期に父は感謝の涙を流した。

「死にたいと思っている人が安らかに死ねる国にしたいんです。
超高齢化社会を迎えるにあたって、国家による死の保障をするってわけですよ。」

自分の価値観とはあまりにも違う佐久間の言葉を聞いて愕然とする倉木でしたが。

「証明したいんだろ。父を安楽死させたことが間違っていないと。
父の涙が感謝の涙と思いたいんだろう。

 

人の気持ちはひとつに決められない。
息子が生まれた時に俺の手を握った。
守ってやらねばいけない。心からそう思った。
だがな、一時間後には芝居のことを考えていた。今でもそうだ。
俺はもう死んでもいい、そう口で言いながらも、次の瞬間、生きたいと思った。
それが人間だ。

 

寝たきりで何もできない?本人も死にたいと言った?
だから安楽死が一番良いと決めることが本当にできるのかっ」

倉木に老人とは思えぬ力で首を締め上げれ、投げ飛ばされた佐久間。

「だからこそ俺が決めてやるんだ!誰も決められないことを!」

「お前もいつか年をとる。この俺のようにな。」

去っていく倉木。
倉木を追いかけてきた香村に

「手術をするぞ。利用されたまま死ぬなんて、真っ平ごめんだ!
どんな手を使ってでも、俺を助けろ!」

嫌っていた北川医師に土下座し、全ての血管を作り直すという自分のプランを述べながら手術を頼む香村。
「オンラインバイパスか・・・」
それならば。ついに北川は引き受けてくれました。

その晩。倉木の自宅にはクルーたちが集まって、撮了パーティーが賑やかに行われています。

倉木の部屋を訪ね、手術ができることを告げる香村。

「明日には入院だ。三日後には手術だ。」

「落とし前をつけろよ。
お前が人生賭けてきた研究だ。やられっぱなしで終わるな。」

「当然だ。」

「手術が成功したら、いつかみたいに皆で飯でも食おう。

なっ」

すれ違いざまに息子の肩をポンと叩く倉木。

その瞬間、倉木の心臓は・・・破裂したのです。

倉木の体を抱きとめ、抱きしめる香村。

「おやじ・・・」

.

今はほとんど植物人間状態になった母を見守りつつ、安らかに逝くタイミングを逃してしまったのではないか、という悔恨に揺らぐ廚。
意思表示すらできなくなった父を自らの手で安楽死・・・殺した佐久間。

安楽死の是非・・・難しいです。
倉木のセリフが全てでしょう。

自分は親を知らず、香村を捨ててしまった倉木。
最期の日々をともに過ごし、自分の生き様、死に様をみせることで、香村の父となりました。
佐久間を訪れたのは、自分のためだけではない、息子のためでもある。

そして研究者としてではなく、一人の人間として倉木の命を救うために奔走した香村。
わがままで自分勝手だけれども、自らの命と引き換えに佐久間と対峙し、息子の失敗を責めずに叱咤激励する倉木は、今まで真っ白だった香村の「父親像」を満たしてあまりあるでしょう。
短くとも濃厚な日々でした。

香村に抱きとめられつつ、どんどん魂が抜けていき、最後には完全に亡骸となっていく倉木。
魂がなくなった肉体、表情が胸につまりました。

今回も重く、見応えがありました。

追い詰められるいくにつれ、少年のような表情になっていく香村。
倉木と佐久間の息詰まる対決。凄かったです。

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2015年秋クールドラマ 初回感想その2「無痛~診える眼~」「掟今日子の備忘録」「破裂」 
#02 #03 #04

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2015年11月 6日 (金)

破裂 #04 簡単感想

公式サイト

医療ミス隠蔽の証拠を佐久間(滝藤賢一)に握られた香村(椎名桔平)は、腹心の厨(甲本雅裕)と共にネオ医療センターに移籍を余儀なくされた。老人たちに突然死をもたらす大規模治験に表向き協力するが、裏では決して死人を出さないと心に誓い、突然死の回避策を研究し続ける。そんな中、倉木(仲代達矢)の心臓にも副作用の兆候が見え始め、焦る香村。だが倉木は撮影に打ちこむ余り体を酷使し、定期検査もすっぽかすようになる。強く憤慨し倉木と激しく口論する香村に、倉木の妻・彰子(キムラ緑子)は思いがけない秘密を打ち明ける。(公式サイトより)

原作未読です。

簡単だけれども、短くはない感想を書きます(汗

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ついに佐久間に取り込まれた香村。
当然ネオ医療センターでは副作用の回避研究など許されません。
プロジェクト天寿・・・「ぴんぴんぽっくり」のスピードアップを計るよう、佐久間に命令されます。
しかし、香村は屈しない。
表では佐久間に従っている風を装って、極秘で腹心の厨に副作用の研究を命じます。
厨は12年前の医療過誤を香村に庇ってもらった恩義があるそうですが・・・

なんか嫌な予感がしたんですよね。
なので、ここから先は、香村が奈落に突き落とされるか、ハラハラして見ていました。

自分が脚本を書いた映画「ノガミ」を何が何でも完成させようとする倉木に手を焼く香村。
須藤から、この作品が倉木の年少時代を描いたものだと聞かされます。

戦争で両親を失った幼い兄弟。
ガード下などで雨露を凌ぎながら暮らしていたのが、土砂降りの雨の日に弟は息絶えてしまった。

この暗く重い記憶を真正面から受け止める覚悟を決めて取り組んだ映画製作だと。
そしてかつて須藤が子を宿した時に、倉木が驚くほどうろたえたことも。
親を知らない倉木は、子供を育てることに向き合えなかったのです。
子供は・・・須藤は言葉を濁していましたが、流産ではなかったような気がします。

香村の母は、倉木の中に救う闇を感じていて、子供が出来たことを告げずに姿を消したのかもしれません。
一方、須藤は子供より、偉大なる俳優、倉木とともに生きることを自らの意思で選んだのかもと。
彼女の倉木を公私に渡って支えてきた眼差しは、香村にも向けられます。

親を知らない子供が親になった時・・・自身と重ねる香村。
さらに、自分が一番大事にしているものを取り上げられたらどうする、と倉木に問われて。

自分が現場に同行することを条件に、撮影を許可します。
香村の息子、直輝も連れてきて欲しい、と頼む須藤。

息子と孫の見守る前で、本番がスタートします。

雨の中、ぬかるみの中で慟哭する倉木。
その演じることを超えた存在感に圧倒される香村と直輝。
思わず握り締めあう手に、思わずホロっとしました。
香村の心がはじめて息子に寄り添った瞬間。

カットがかかった後、苦しみ始めた倉木を思わず抱きしめる香村、そして香村を抱きしめる倉木。
倉木はまだ役から抜け切れていなかったのか、それとも弟の死を追体験して死に瀕している自分に泣いたのか・・・すべての感情がカオスのままほとばしっていました。

そして、はじめて患者ではなく、人間として・・・父として倉木を抱きとめた香村。
研究一筋、例えその研究が人類を救うものだったとしても、研究を邪魔するものには容赦がなかった香村に、大きな変化が生まれたような気がしました。

一部始終を見ていた直輝にとって、父の手のぬくもりとともに、一生忘れられない光景となったでしょう。
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香村の周辺はきな臭さが増しています。

国民の大部分に全く内容を知らせないまま、政府のトップクラスの内密の合意で「プロジェクト天寿」にゴーサインが出ました。
中華料理の円卓を囲んだ人物の中で誰が躊躇していて、誰が推進派なのかよくわからなかった(汗
官房長官の伊達が推進派の親玉で、官房長の城は躊躇派、事務次官の林田は内容をよく知らされていなかった?

ともかく、この場面で目をひいたのは佐久間の食べ方の卑しさ。彼はどんな人生を送ってきたのでしょうか。
彼は、倉木が人生最後の名演技で華々しく散ることで、治験希望者が増えるはずだと方言しています。
だから、倉木には死んでもらわねばならない。
この国に大量の老人たちの面倒を見る財力はないのだから。

香村の元カノで、香村の医療過誤を糾弾する立場にある松野弁護士は、佐久間と小池から裁判を取り下げるように脅されるも、屈しません。
松野の友人、上川のことはほとんど覚えていなかったので、公式で確認しました(汗

「プロジェクト天寿」の治験が一般人に行われる日が迫ってきました。
佐久間曰く、副作用があると知らされてもなお、治験希望者は想像以上に多いと。
このままだと何千人、いや何十万人という老人が殺される・・・あせる香村の下についに厨から動物実験が成功したというメールが届きます。

治験開始予定日まで数日。
香村は佐久間から病院の屋上に呼び出されます。

勝利を確信している香村に、佐久間は、さすが血は争えない、演技がうまい、と。

誰も知らないはずの倉木と自分の関係を知っていることに愕然とする香村。
しかし、副作用の解明は成功した・・・と言う香村の背後に立つ男、それは厨。
どことなく傲岸かつ卑屈な微笑を浮かべながら、香村の口癖を言い放つのです。

「頭を使え。」
.

倉木が香村の実の父親であることも計算の内だったのでしょう。
厨が香村を裏切ったのは、香村への嫌悪感だけではなく、自身の経験からなのかもしれません。

ぬかるみでもがく、人生の終焉を迎えようとしている倉木の姿は、焼け跡から何とか立ち上がり、懸命に生きてきた人々と重なります。
佐久間が消そうとしているのは、そういう人たちなのです。

追い詰められた香村。
このままだと「プロジェクト天寿」は実行されてしまいそう。
いや、今や老人たちは国から見捨てられつつあるし、家族に負担をかけるくらいなら、心臓破裂してもいいと思っている人は多いと思うのです。
どうしてそうなってしまったのか。予想通りですが、重すぎる・・・

と、ここで無粋な疑問。
深刻な副作用があるとはっきりわかっている治療法が、こんなに簡単に認可されるのかな、と。
これ言っちゃうとドラマにならないのですけれどもね(滝汗
治験者が了承していればいいのかな。
まあ、今の日本なら何でもありそうですな(溜息
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椎名さん、仲代さん、滝藤さんが凄くて、裁判とか、内閣府の企みとか・・・他のシーンがあまり記憶に残っていない気がします(大汗

次週は話数的に折り返し地点。そしていよいよ師弟対決。

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2015年10月30日 (金)

破裂 #03 簡単感想

公式サイト

香村(椎名桔平)は、自らの療法を佐久間(滝藤賢一)に悪用されないよう、副作用の存在を世間に公表。その改善に全力を注ぎつつ、怪文書騒動を引き起こした佐久間との内通者をあぶり出そうと動く。一方、香村を取り込むカードを失った佐久間は、新たな弱みを握るため医療ミス訴訟の行方に目を光らせる。その頃、原告側の弁護士・公子(坂井真紀)は、香村が患者の体内に置き忘れたという手術針を入手し、核心に迫ろうとしていた。そんな中、倉木(仲代達矢)は偶然、香村の息子・直輝(里村洋)と出会い、祖父だと名乗らぬまま言葉を交わすが……。(公式サイトより)

原作未読です。

佐久間に内通している人間は誰だ。
香村は、先日母が危篤に陥ったことを理由に手術に遅刻してきた、厨(くりや)にも探りをいれます。
以下、セリフは耳コピにて、概略です。

「ぴんぴんぽっくり?」
「高齢者に望ましい死を保証する、なんてきれいごとを言っていたが、本音は老人の数を減らしたいんだ。」香村
「そんな、人の命を操作するなんて・・・」

言葉を詰まらせる厨。

「どうした?」
「いや・・・」
「実は正直迷っている部分があるんだ。川邊教授が言っていたように、莫大な研究費は魅力的だ。
佐久間と膝をつきあわせて話せば理解しあえるかもしれない。
だからお前の意見も聞いておきたい。」

心にもないことを言って、厨を誘導尋問する香村。

「私はただ、人の命を操作するのは医者も同じかもしれないと思ったのです。」

「話してみてくれ。」

「母は三年前、一度倒れたんです。
その頃はまだ自宅で介護していたんですが、急性心筋梗塞で心配停止状態になりました。
でも、病院で奇跡的に一命をとりとめました。

 

ただ、それからは認知症が一気に進みました。
母に汚物を投げられ、手をあげてしまったこともあります。
そしてある日、母は寒い、そう言って寝室に火をつけました。

 

もう、限界でした。それで療養病床にあずけることに決めたんです。
やがて母は医療の助けがなければろくに息もできず、食べられず、意思の疎通もできなくなりました。
その姿を見るたびに、どうしても頭をよぎるんです。
本当なら、心筋梗塞を起こしたあの時が、母の寿命だったんじゃないかって。

 

今回、心臓発作の知らせを受けた時、私も妻も思いました。
これでようやく・・・」

 

「お母さんはどうなった。」

 

「・・・助かりました。

 

佐久間さんの考えには絶対反対です。
ですが、時々わからなくなります。
昔はみんな、家で自然死していたはずなのに、医療が発達し、人は簡単に死ねなくなった。
医者が命を救うことで、早死により残酷な最期が待っているとしたら・・・
すみません、医者がこんなこと言い出しで・・・」

重い重い告白です。が。

「もういい。」

患者を診察する時のような、穏やかさを装った無表情さで厨を慰める香村。

こいつは違う。

それだけだったのでしょう。厨の深い苦しい思いなどどうでもいい。
患者の心情にいちいち感情移入していては、医者は務まらない。

香村から副作用があることを告げられ、覚悟を決めたように振る舞う倉木でしたが、一人になった時の仲代さんの倉木の嘆き、恐怖が凄かったです。
死を覚悟していたのに救われ、生きることに欲を持ち始めたにも関わらず、再び死が近いことを告げられたら。
一度死の淵を覗いた時の恐怖を知っているからこその、恐怖の増幅。

厨の「残酷」と言う言葉が重く響きました。

幼い時に病で歩けなくなった香村の息子、直輝は、祖父とは知らずに倉木と親しくなります。
しかし、香村は倉木と息子とが親しくするのを、感情を露にして嫌悪しました。
すなわち、それだけ父にこだわっている、ということ。
倉木と直輝の関係が香村になんらかの影響を及ぼすのかどうか。

自ら副作用があることを明かすことで、一旦は佐久間を出し抜くも、医療ミスの件で再び窮地に立たされた香村。
どうやらネオ医療センターに入ることになるようです。

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2015年秋クールドラマ 初回感想その2「無痛~診える眼~」「掟今日子の備忘録」「破裂」 
#02

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2015年10月23日 (金)

破裂 #02 簡単感想

公式サイト

原作:久坂部羊「破裂 上下」(幻冬舎刊)
脚本:浜田秀哉/演出:本木一博/制作統括:勝田夏子/音楽:蓜島邦明
出演:椎名桔平、滝藤賢一、坂井真紀、甲本雅裕、嶋田久作、モロ師岡、佐戸井けん太、佐野史郎、キムラ緑子、仲代達矢

倉木(仲代達矢)が快復し治験が成功したかに見えた矢先、心臓破裂という副作用の可能性が浮上し、香村(椎名桔平)は動揺する。倉木の「奇跡の復活」が世間の注目を浴びる裏で、必死に副作用の改善を図る香村。だが医療ミスの怪文書騒ぎも訴訟にまで発展しそうになり、遺族側の弁護士・松野公子(坂井真紀)の攻勢もあって追いつめられていく。そんな中、佐久間(滝藤賢一)は改めて香村をネオ医療センターにスカウトし、恐るべき計画を明かす。それは、香村療法で老人たちを寝つかずに死なせ、社会の超高齢化に歯止めをかけようというものだった……。(公式サイトより)

原作未読です。

全7話と多少短めでもあることですし、不定期かつ簡単に感想のみを書くことにしました。

増え続ける認知症患者を介護する家族の精神的、経済的負担、増大する対策費、そして介護センターでの苛め・・・
高齢化社会が抱える問題は複雑で深刻です。
認知症患者を抱えた家族は、一度は早く逝って欲しいと願ったことはあるはず・・・

しかし、政府が、老人に死んでもらうこと、いや、殺すことで解決しようというのは、政治のエゴでしかなく、ナチスなどの大量殺人に繋がる思想です。

一方、我が身を振り返ってみると。
ぴんぴんぽっくり。
確かに理想の死に方だな、と思ってしまう。
現実とリンクした、恐ろしいドラマです。

「香村療法」の副作用の原因を突き止めた香村。
佐久間の誘いを断ったのは、医療の名の下に行われる殺人に道義的反発を持ったのではなく、ネオ医療センターなぞに入れば、二度と表舞台には立てないためと、「香村療法」の完成を邪魔されだろうから。
そして、もし「香村療法」を完成させれば、恐らくノーベル賞がもらえるほどの評価を受けるだろうに、ネオ医療センターに関わってしまっては、人体実験の汚名を着ることになるでしょう。

佐久間に副作用をネタに脅された香村は、自分の弱みを抹消すべく、父に副作用のことをカミングアウトしましたが・・・

自己中心的で上昇志向及び自己顕示欲が強く、人を信じず、患者と向き合わない医者、香村。
その上手術の腕も今ひとつとあっては、良いところがない、一種のマッドドクター。

しかし、外に向かっての強さは、内面の弱さを隠すためでもある。
香村の弱さのルーツともいうべき、実の父、倉木は今後どう絡んでくるのでしょうか。
椎名さんと仲代さん・・・このキャスティングで、穏やかな和解が用意されているとは思えない。
いずれにしても、倉木がキャスティングボートになりそうです。

日本人に認知症が多いのは、脳の血管に比べて心臓が強いから。だから心臓を破裂させれば税金の負担が軽くなる、と言い切る佐久間を演じる、滝藤さんもいつもより以上にキレキレです。
人を殺したことがある、というのは・・・?

原作の概要をwikiなどで覗いてみたら、キャラなど、かなり変えてきているようです。
現実では答えの出ていない問題をテーマとした重いドラマ。
見守っていきます。

2015年秋クールドラマ 初回感想その2「無痛~診える眼~」「掟今日子の備忘録」「破裂」

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