2017年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        

自己紹介のようなメモ

  • 気になる、もしくは愛すべき作品にはついついツッコミを入れてしまう、ドラマの感想中心のちょっとおっちょこちょいなブログです。

TBとコメントについて

  • TBとコメントは認証制にしています。頂いたTBには記事と関係がある限り、必ずお返しするようにしていますが、サーバーのご機嫌次第で時々お返しできない時があります。

過去の感想記事について

  • ドラマ感想及びまとめは下記の「クール別:鑑賞したテレビドラマ・映画・DVD一覧」に、 DVD、映画、舞台の感想は「DVD、映画、舞台のINDEX」にアカサタナ順に、 読書は「読書:著者&編者別のINDEX(アカサタナ順)」に収納しています。

クール別:鑑賞したテレビドラマ・映画・DVD一覧

DVD、映画、舞台のINDEX

カテゴリー

今月の読書

無料ブログはココログ

カテゴリー「□刑事フォイル」の14件の記事

2016年4月 9日 (土)

刑事フォイル 第27回、28回「生物兵器」

公式サイト

1942年8月。軍の施設で生物兵器の実験がひそかに行われ、実験で死んだ羊が搬送中に落下する。その後、近くの農場では牛が一斉に病気にかかっていた…。一方、ヘイスティングズ署にミルナーの幼なじみの女性が突然訪ねてくる。別の町で弟が殺人事件の容疑者として逮捕されたため、助けを求めてきたのだ。フォイルとミルナーは彼と面会するために、その町の警察署へと向かう。

ヘイスティングズ署に差出人不明の手紙が届く。それは殺人事件の犯人の目撃情報だった。その事件ではミルナーの幼なじみの弟が容疑者として逮捕されている。だが手紙にある犯人像は容疑者の外見とは正反対。さらに手紙からは化学薬品のにおいがしたため、ミルナーは病院に勤めている幼なじみの女性が手紙を書いたのではないかと疑う。そんな中、サムは原因不明の病で体調が日増しに悪化。危険な状態になる。(公式サイトより)

BS放送の再放送を視聴しています。
.

第4シリーズPART1最後の話です。
すっかり感想を書くのが遅れてしまったので、簡単にメモっておきます。

登場人物は、

化学者のサイモン。何か無茶な実験をして目を傷めてしまい、入院中。
お見舞いに来た職場仲間の友人マークに、無能な上司のハリディー大尉が暴走しないように、と強く警告します。
しかし、サイモンの悪い予感は的中。
ハリディーは生物化学兵器の実験を、実に雑に実行しました。
まず、風を読み間違える、そして実験台にされた羊の死体を運搬途中で道に落としてしまう・・・

さて、ヘィスティングス。
ポールのもとに、弟、マーティンの冤罪を晴らして欲しいと、幼馴染で今は看護師のイーディスが頼みにきました。
管轄外なのですが、イーディスのために張り切るポール。
しかし、マーティンを逮捕したフィールディング警視正は、横槍を入れられた、と、お冠。彼はフォイルの古い友人でもありました。

マーティンが殺したとされる男は、爆撃されて沈没する輸送船からみんなを救った英雄、トム。
そのトムが酒場でマーティンに絡み、怒ったマーティンが決闘を申し込んだことは、その場に居合わせた人たち、皆が目撃していました。
しかしマーティンは完全黙秘。姉にも何も喋らない徹底振りで、フィールディングたちは手を焼いていました。

トムの妻、エルシーは、マーティンが働いている農場主、ジョーンズの娘
顔に傷を負い、休暇で帰ってきている、獣医の息子、レナード・カートライト。戦場で何かあったのか、物憂げに塞ぎこんでいます。
そんな息子をそっと見守る父。

マーティン、トム、エルシー、レナードそしてイーディスと、みな幼馴染なのです。
レナードは撃沈された船でもトムと一緒で、トムのおかげで命拾いした兵士の中の一人だった・・・
.

マーティンはなぜ酒場でトムと諍いを起こしたのか。
それはクェーカー教徒で良心的兵役者であるマーティンをトムが馬鹿にしたからでした。どうやら今までもことあるごとにトムはマーティンを馬鹿にしていたらしい。

マーティンに明らかな動機があるにも関わらず、マーティンは犯人ではない、と断言するエルシーとレナード。しかし、断言する理由は語らないのです。
そうこうしている間に、エルシーが風邪に似た症状で入院し、見る見る悪化して、亡くなってしまいました。

膠着状態に陥ったかのように見えた事件が動き出したのは、サムがエルシーと同じ症状に陥ってから。
死の淵を彷徨うサム。
.

様々な人間模様が繰り広げられて。
オチを書きます。

まず、実はトムが昔から意地悪な乱暴ものとしてみんなに嫌われており、エルシーにも暴力を振るひどい夫だったこと。
トムと結婚したことを後悔したエルシーは、マーティンと不倫関係となっていました。
トムもそのことに気がついてたらしい。だから、いつもより執拗にマーティンに絡んだのです。

酒場で喧嘩した後、決闘場所に出かけたマーティンは、胸を刺されて倒れているトムを発見し、彼の最後の言葉を聞きます。それは「エルシー」。
マーティンは、エルシーがトムを刺したと思い込み、エルシーを庇うために完全黙秘していたのです。

だかしかし、フォイルたちは「エルシー」とは「LC」、すなわちレナード・カートライトの頭文字であることを突き止めます。
問われたレナードは、逃げることなく真相を語りました。

トムは決してヒーローなんかじゃない。
自分が助かりたいために取った行動が、たまたまみんなの命を救っただけ。
海に投げ出されたレナードは、漂流物に乗ったトムに助けを求めました。
しかしトムは助け上げるどころか、ひっくり返る、と足蹴にした上、銃で撃ってきたのです。
気を失ったレナード。後はどうやって生き延びれたか、覚えていない・・・
レナードの顔の傷はその時に負ったものでした。

レナードが意識を取り戻した時には、トムは英雄になっており、真実が話せない状況になっていました。戦争の英雄って絶対的存在です。否定することは、国や戦争を耐えている人々、その全ての全否定になってしまうから。

誰にも言えないことが、レナードの殺意を余計にかきたてました。
しかももうすぐ自分の休暇は終わり、戦場に戻らねばならない。今度こそ生きて帰ってこれるかわからない、今しかない。
こうしてトムを刺したレナード。後悔は全くしていないけれども、マーティンに罪をきせるわけにはいかない。だからマーティンを庇ったのです。
.

こうしてトム殺人事件は解決しました。
エルシー、そしてサムを蝕んだ病名も解明しました。
それは、「炭疽菌」だったのです。

wikiを参照すると、元々は自然界にあるものを生物兵器として応用、開発したものだそうです。
比較的安価で培養が出来る上、「芽胞形成によって土壌汚染が半永久的に持続するため、使用した後の土地への移入などができなくなる」「ワクチンの効力が十分とは言えない」という非常に危険な兵器です。
症状はドラマでも描かれていた通り、初期は風邪やインフルに似ており、皮膚に虫刺されやニキビのような異変が起きるというのもの。
何の手立てもしないうちに菌がリンパや血液を通じて全身にまわってしまうと、非常に高い確率で命を落としてしまうらしい。
ワクチンや抗生物質もあまり効かないとのこと。
サム、本当に良く生還できました。
心身ともに健康だからこそ、耐えられたように思いました。
.

生物兵器の実験によってエルシーの命が奪われ、サムの命が死の淵を彷徨っていることに深く怒りを抱くフォイル。
職、そして人生を賭して生物兵器の実験責任者、ハリディー大尉に、一般人を巻き込んだ落ち度を責め、このことを公表する、と問い詰めますが、ハリディーは全く動じません。
第一次世界大戦で生物兵器が使用されたことをあげ、爆撃でいずれは敗血症で死ぬのなら、最初から敗血症にさせた方が良い、生物兵器は安上がりだ、と言い放ちます。

怒りに燃えるフォイル・・・しかし、何も発せずに耐えました。
公表してももみ消されるだけ。
ハリディーは、このドラマで幾度となく登場してきた、戦争に勝つことを至上命令とした人間の一人でしかないのです。彼が特別卑怯でも、無責任なのでもない。

冒頭登場した、生物兵器開発スタッフで、実験に我が身を投じた結果、目を傷めてしまったサイモンも、杜撰な実験管理に怒りはしても、その結果、民間人が亡くなったことには、ほとんど感情を動かしませんでした。
あくまで、完璧なる結果を求める化学者なのです。

フォイルには両名の心のあり方は理解できない。いや、したくない。

一方で、息子、レナードが逮捕される時に、もうすぐ出征するものを今更捕まえて何になる、と迫ったカートライト医師の言葉には、フォイルは心を動かされたでしょう。
ハリディーやサイモンより、カートライト氏の気持ちの方が、フォイルには共感できる。しかし、粛々と任務を遂行するしかない・・・
.

書き残しましたエピをいくつか。

今回、サムは前回出会ったアメリカ兵、ファルネッティからプロポーズされ、受けるかどうか、ずっと悩んでいました。
それはファルネッティを愛しているかどうかよりも、今、ここに自分の居場所があるかどうか、自分は役に立っているのだろうかを自問自答していたからです。
本当にファルネッティを愛していたら、何よりも彼との生活を大事にしようとするだろうから。
自分の故郷や家族のことになるとはぐらかしてしまうファルネッティの態度にも、不審を抱いたのかもしれません。

炭疽菌から生還したサムは、すっと自分を見守ってくれていたフォイルの下で働き続ける道を選ぶのでした。

ファルネッティ、サムを故郷から引き離し、遠いアメリカへ呼び寄せようとしているのに、自分のことはあまり喋らないって、何か怪しいかったです(汗

ポールはイーディスと良い感じになりました。どうやらジェーンと離婚したようです。うん、正解。

マーティンを逮捕したフィールディング警視正は、真犯人を見つけようとしているフォイルに、文句ではなく、引退を目前にした自分には気力は残っていない、と捜査を依頼します。もう
恐らくかつては良きライバルであったろう、フィールディングの弱音とも取れる言葉に、訝しげなフォイル。

そして事件が解決したあと、もう、自分は疲れた、と吐露します。
若き日、第一次世界大戦の戦場での、毒ガスに襲われた時の風景、恐怖が、年を経るごとに彼の生命力を奪っていった。精神的、肉体的な後遺症に蝕まれていたのです。

生物兵器の恐ろしさ、そんな恐ろしい兵器を使わねばならない戦争。使うことに疑問を持たない人間たち。

あの時代に、普通の正義を持ち続ける事の難しさ、そして限界を描いて、実に「Foyle's War」らしい、余韻の残るお話でした。

.

全56話(本国では28話)のうち、半分を放映して今期は終わりました。
CSでは全話放映済みなので、近々再開される、と期待しています。

.

.

#01、#02 #03、#04 #05、#06 #07、#08 #09、#10 #11、#12 #13、#14 #15、#16 #17、#18 #19、#20 #21、#22 #23、#24 #25、#26

.

にほんブログ村 テレビブログへ    Q_2

2016年3月18日 (金)

刑事フォイル 第25回、26回「侵略」

公式サイト

1942年3月。ついにアメリカが参戦。飛行場を建設するため、ヘイスティングズ近くの村にアメリカ軍がやってきた。その建設用地をめぐって土地の所有者と軍とが対立。一方で、アメリカ軍を歓迎する若い娘もいた。そんな中、村で発生した火災で住民が亡くなる。死亡した男性はミルナーをノルウェーで救った戦友であり恩人だった。ミルナーは彼がなぜ火元から逃げなかったか疑問に思い、捜査を始める。

アメリカ軍は友好関係を築くために地元住民を招いてパーティーを開く。そこにフォイルたちも招かれる。パーティーが盛り上がる中、村の娘スーザンと交際しているアメリカ兵のテーラーが酒を飲んで気分が悪くなり倒れ込む。さらに会場では殺人事件が発生…。フォイルは捜査に乗り出すが、事件現場がアメリカ軍基地ということもあり、兵士たちは捜査協力に難色を示す。(公式サイトより)

BS放送の再放送を視聴しています。
.

休暇で帰郷しているポールの戦友で命の恩人、ウィル。
冒頭早々、火事のため、泥酔したまま自分のベッドで亡くなってしまいます。
ずっと戦場で戦っていたため、人が変わってしまい、いつも酔っ払っていた、と嘆く父親。
しかし、物資不足昨今、泥酔できるほどの酒、例えばウイスキーなどは、この村では入手困難なはず、と疑惑を持つポール・・・

この悲劇が、今回の事件のキーワードとなっていました。

1942年3月。パールハーバーが切っ掛けとなり、参戦した米軍を巡って。
おもな登場人物です。

100年以上も前から一族が営々と耕してきた農場を、米軍の飛行場建設地として摂取されてしまったひとり者の老農場主、バレット。
乗り込んできた米軍の車を散弾銃で撃つほど、怒っています。
普段はジェントルな老人なのですが、かっとすると見境がなくなってしまうようです。その落差がかなり常軌を逸していることは、後で明らかになります。
でも、あんな美しい農場がコンクリートで破壊されてしまうなんて・・・戦争に勝つためとは言え、悔しくて腹立たしい限り、バレットの気持ちはよくわかります。

村のパブの主人、カーター。
彼のハブで勤めている若い女性、スーザン。
スーザンの両親とバレットは友だちで、スーザンはバレットの出征している甥、ベンと婚約中です。

駐留してきた米軍の責任者、キーファー大尉。
部下のオコーナー軍曹と、若い兵士のテイラーとファルネッティ。
それから村で唯一の老医師。

何もない異国の田舎に送り込まれた欲求不満気味の若い兵士たちと、外の世界に憧れを抱く村の若い女性たち。
しかも、村の若い男たちのほとんどが出征してしまっている今、出会って何もおきないわけがないわけで。
一方、村の大人たちは、遅れて参戦したのにも関わらず、先祖伝来の土地にずかずかと踏む込んできた米軍を快く思っていません。
米軍の兵士たちの中にも、なぜ他人の戦争に手を貸さなければいけないのだ、と思っている者もおり、そこに文化の違いが加わって、ぎくしゃくする両者。

フォイルはキーファー大尉に頼まれて、英国の文化を米軍兵にレクチャーすることとなるのですが、20歳そこそこの若者たちにわかってもらえたかどうか。
米軍の軍曹、オコーナーは助けにやってきたのに、全く感謝されていなことが気に食わない様子。

キーファー大尉の提案で、ダンスパーティーが開かれることになりました。

スーザンとラブアフェアーの末、妊娠を告げられた米軍兵士、テイラー。スーザンより年下なのだそうで、まだ学生。故郷に婚約者もいるし、こんなことが知れたら親に殺される、と動揺し、オコーナー軍曹に相談しますが、スーザンは確信犯、このままアメリカまでついてくるつもりだ、と不安を煽り、戦争に事故はつきもの、と殺人を仄めかすのです。
ろくでもない上司です。

しかしスーザンの方もさるもの。
カーターの納屋で、以前薬品会社に勤めていた時に得た知識で、メチルアルコールで蒸留酒を造っていました。
メチルアルコールの毒性は書くまでもないでしょう。
スーザンはこの危険な酒を売って、もっと広い世界に出て行く資金を貯めていたのです。特にアメリカは憧れの地。妊娠はオコーナー軍曹が言ったとおり、計画的だったようです。
しかし、カーターはウィルの焼死事件もあって、密造酒を作り続けることにびびっており、止めるよう、スーザンを説得するのですが、全く聞き入れてみもらえません。

さて、フォイルの息子、アンドリューと付き合っているサム。
米軍兵士、ファルネッティに、如何にもヤンキーらしい言い方でナンパされますが、全く相手にしません。
しかし、米軍で出されている食べ物には興味津々(笑
そんな時、心待ちにしていたアンドリューからやっと手紙が届きましたのですが、なんと、寂しさのあまり新しい彼女を作ってしまった、と書かれたあったのです。

アンドリュー・・・

亡き妻一筋の親父さんとは真反対、サムと付き合う以前からプレイボーイぶりを発揮していてましたからねえ。
あとでサムからアンドリューに振られたことを聞いたフォイルが、申し訳なさそうでした・・・

ショックのサム。
ファルネッティからのダンスパーティを承諾します。

ダンスパーティの晩、ベンが休暇で戻ってきました。
ベンを息子のように可愛がっているバレットが迎えに行きますが、婚約者であるスーザンが見当たらないのを不審がるベン。

こうして個々の思惑、不信感、反感が渦巻いて、次第に不穏な雰囲気が渦巻きはじめる村は・・・ということで前半は終了。
ウィルの焼死以外、事件は起きませんでしたが、膨らむ緊張感にどきどきしました。
.

さて後半。
一気に結末まで書いてしまいます。

ダンスパーティー会場。
お腹を壊したか、倒れこむテイラー。老医師が付き添って退室します。
会場しは場違いなバレットもやってきて・・・

殺人が起こります。
殺されたのは、予想通り、スーザン。首を絞められていました。側には、テイラーのドッグタグ(認識用のペンダント)が落ちていました。

ここでちょっと脇道に逸れますが、ドッグタグって言うと思い出すのは映画「大脱走」のスティーブ・マックイーンが捕まる時に、高々とドイツ兵たちに指し示すシーンです。
スポーツでミスったような表情のマックイーンとともに、ドッグタグの重要性が印象に残りました。
ドッグタグを持っている限り、例え軍服を着ていなくてもスパイでないこと、兵士であることを証明することができ、捕虜として身柄を保証される、ということ。
ただし相手がゲシュタポの場合はこのルールは適応外。ビッグXたちは殺されちゃいましたから・・・

えっと話を戻します(汗。

つまり、そんなに大事なものが現場に落ちていたのです。
早速フォイルは捜査を開始しますが、米軍基地内は、大使館と同じ、治外法権。
また兵士たちを守る義務もあるキーファー大尉に一度は断られますが、ドッグタグが落ちていたとあっては、取調べを拒否することは、村の人々の気持ちを逆なですることになる。政治的判断でキーファーはフォイルに協力することを決断します。
キーファーも苦しい立場でした。

テイラーが倒れたのは毒か何かを飲まされたのか、それとも狂言か、と一瞬思いましたが、テイラーを診断した老医師曰く、ひどい胃炎を起こしていたからだそうで、もう一人同じ症状の人間がいた、とも。その人こそ、前半冒頭で焼死したウィルだったのです。
これで老医師の出番はおしまい。ミスデレクションでした。

そんな時、バレットが自首してきます。
スーザンが殺された晩、ベンが家にいなかったこと、スーザンが米軍兵士と良い仲になっていることでベンの憎しみを煽るようなことを言ってしまったことから、ベンがスーザンを殺したと思い込んでの身代わりの自首でした。
スーザンの遺体の第一発見者も彼でした。
遺体を発見したバレットは、胃炎で意識不明で横たわるテイラーの首からドッグタグを盗み、遺体の側に落としたのです。
いくら米軍のことをよく思っていなくても、何故そんなことをしたのか、と悔やむバレット。
ほんと、この人、頭に血が上ると理性が吹っ飛ぶにもほどがある。
今回のミステリは、バレットの性格も重要なパーツでした。

ベンはというと、スーザンのことは、昔から上昇志向の強い子で、自分と一緒にこの村で暮らせるわけがない、と、とっくに諦めており、ダンスパーティの晩には違う村のパブで飲んでいたとのこと。

あと、残ったのは、最初から怪しかったパブの主人、カーター。
動機は、上に書いた通り、スーザンには申し訳ないけれども、極々当たり前の理由です。

胃炎にピンときて、スーザンの職歴などを調べあげたフォイルとポール。
ウィルはメチルアルコールで作られた密造酒の飲みすぎで視力をやられてしまい、火事の時に逃げ出せなかったのではないか・・・

こうして密造酒のことを突き止めたフォイルとポールに逮捕されました。

カーターを演じたのは、「名探偵ポワロ」のジャック役のフィリップ・ジャクソン。お久しぶりです。ただの脇役では終わらないだろうと思っていたら、犯人役だったとは~(^^;;
.

「侵略(invasion)」がまさか米軍を意味していたとは。

犯罪そのものはごく平凡なものでしたが、メロドラマに偏ることのない、緊張感のある話でした。
ただ、単語の聞き間違えという、英語のトリックがうまく訳されていないように感じましたが、作品の面白さを左右するものではありませんでした。
聞き間違えトリックを訳すのは大変でしょうね。

今回も、当時の英米の人たちの心情が描かれていて大変興味深かったです。
英国も米国も英語圏だから、文化も似たようなものだろう、と漠然と捉えていたのですが、かなり違うこと。
とはいえ、アクセントや単語の意味、綴りが違うくらいで基本的には同じ言語だから、大阪人と東京人くらいの差なのかもしれません。

初対面の時はヤンキー丸出しだったファルネッティが、次第に英国ナイズされていくのが面白かったです。
最初は虚勢を張っていたのかも。
どうやら次話も出演するようです。

第一世界大戦の時も遅れて参戦したことを、よく思っていない英国人。
パールハーバーがあったにも関わらず、第二次世界大戦を他人の戦争と感じている、孤立主義の伝統を捨てない米国人。
日本との戦争は自分たちの戦争だったのでしょうか。
アメリカって人種も多様、国土も広大だから、ユダヤ系の人々やヨーロッパ系移民の一世、二世だとこうは思わなかっただろうし、ハワイは攻撃されても本土は無傷だから、例えばニューヨークあたりからはあまりにも遠すぎて、他国の戦争のように感じた人もいたかもしれません。日本人にも様々な人がいたように。
オコーナー軍曹の発言に、現在の一部のアメリカ人に通じるものを感じました。
深いです、このドラマ。

.

.

#01、#02 #03、#04 #05、#06 #07、#08 #09、#10 #11、#12 #13、#14 #15、#16 #17、#18 #19、#20 #21、#22 #23、#24

.

にほんブログ村 テレビブログへ    Q_2

2016年3月 4日 (金)

刑事フォイル 第23回、24回「不発弾」

公式サイト

1941年6月。爆弾処理班に所属する工兵のジャックがパブで騒ぎを起こす。偶然その場にいたサムが説得に成功するが、翌日、リバーズ巡査部長から法廷での証言を頼まれる。ジャックは彼の娘の婚約者だったのだ。一方、フォイルは沿岸部で暗躍する資材窃盗団の捜査に当たっていたが、警視監から扇動罪の疑いのある左翼の活動家を捜査するよう命じられる。そんな中、資材紛失が疑われている造船所に不発弾が落下する。

不発弾処理のために訪れた造船所で大金を見つけた工兵隊だが、その中の一人、アーニーが夜道で何者かに襲われる。一方、資材を盗んでいた男の名前は偽名だったことがわかり、フォイルたちが造船所に出向くも、彼は出勤しておらず、行方がわからない。また、フォイルは左翼の活動家の捜査より資材紛失の捜査を優先していたが、あらためて警視監から活動家の捜査をするよう強く命じられる。(公式サイトより)

BS放送の再放送を視聴しています。
.

第3シリーズ最後にあたる今回の主な登場人物は。

不発弾処理任務に就いている若い工兵、ジャック。
同じく工兵で、不発弾処理中の事故で耳が聞こえなくなったアーニー。
彼らの上司、ハモンド大尉。

ジャックはドラマの準レギュラー、リヴァース巡査部長の娘、グエンの婚約者で、結婚式を2週間後に控えていました。

グエンはタルボット造船所で溶接工として働いており、サムの古い友人でもあります。
任務のストレスから、パブでいざこざをおこして起訴されそうになったジャックでしたが、裁判所での証言でのサムの弁護で救われます。
これが縁でサムはグエンの花嫁の付添い人を頼まれるのでした。しばらく疎遠だったみたい?

物資不足の中、きりつめてきりつめて結婚式をあげようとしているグエン。
元は溶接工の仕事は楽しい、でも賃金が男性の半分(だったと思います;;)なのには不満を感じています。

英国でも、そんなに違ったんだ、とちょっとびっくり。
一見レディーファーストの国でも、実はごく最近までかなり男女差別があったことは「イミテーションゲーム」などでも描かれてました。

人物紹介に戻ります。

タルボット造船所。見るからにこずるそうな兄と、体はでかいが頭の悪そうな弟が経営しています。
海軍の仕事だけ請け負っているそうですが、フォイルはこの兄弟を以前から知っており、なんとなく胡散臭く感じているようです。

それから威圧的な警視正。
かなり念入りな仕込みを作って資材窃盗団を追うフォイルに、今度ヘイスティングスにやってくる左翼思想家を扇動罪、もしくはスパイで逮捕できる証拠を見つけるよう、無理矢理命じます。

左翼思想家はターナー。画家の妻とともにヘイスティングのかなり高級なホテルに逗留しました。
彼に近づくのは、タルボット造船所の労働組合を組織しているウッドゲート。
.

さて。

フォイルが渋々ターナーを見張る任務に就いている間、ポールは資材窃盗団の一員を追い詰めるのですが、逆に腕を撃たれてしまい、犯人は逃走してしまいます。
キンブルというその中年男は造船所で働いており、「資材窃盗団」ではなく、単独犯でした。
警察官を殺してしまったと思い込んだキンブルは中年女性・・・恐らく妻の家に逃げ込みました。
女性は、窃盗などの常習犯であるキンブルにあきれつつも、逃げれっこないのだからと、自首することを勧めますが、警察官殺しは窃盗とは罪の重さが違う、とびびっております。
本当にその警察官が死んだかどうか確かめてみなければ、と妻。事件がらみなので新聞にも載らないだろう、とキンブル。
それならば、情報を聞き出せそうな人物がある、と妻。

妻は造船所で働いており、グエンの同僚だったのです。
グエンが警官の娘と知っていた妻、早速グエンに探りを入れますが、本当に知らないから答えようがありません。
しょうがない、と去っていく女性をいぶかしげに見るグエン。
さすがは警官の娘、今までほとんど話しかけてきたことのない女性に、最近警察官が殺されたか、お父さんから聞いてない?などと聞かれて不審に思い、早速フォイルにその旨を伝えました。

ここからは早い。妻の家に捜査に入ったポールたちによって、キンブルは逮捕されます。
これにて資材盗難の件は一着なのですが、フォイルはこの事件からもっと大きな事件を解くヒントを得るのです。

資材窃盗で捕まったキンブルは実は偽名で、キンブルと言う人物はずっと以前に死んでいた。
身元も確かめずに雇ったタルボット兄弟に不審を抱くフォイル。
.

一方、不発弾処理任務に就いているジャックは、ひとつ間違えば即死という仕事に大きなストレスを感じており、そのせいでパブで発砲騒ぎを起こしてしまったのですが、ハモンド大尉が頼れる上司であることが救い。
ジョークを口にしながらも不発弾を確実に処理するハモンド大尉、見るからに好漢です。
しかし、ある出来事が彼らを悲劇へと導いてしまうのです。

フォイルたちが資材窃盗を追っている頃、タルボット造船所に不発弾が落ちました。
落ちたのは、タルボット曰く、もう使っていないボロい倉庫(工場だったかも)。何故か入ってもらいたくない様子でしたが、不発弾を放っておくわけにもいかず、周囲は立ち入り禁止、ジャック、ハモンド、アーニーたち工兵隊のみが倉庫へ入っていきます。

不用品の山の中に突き刺さった不気味な巨大な不発弾。
そこで彼らは不発弾以外のものを発見してしまうのです。
それは普通に暮らしていたら一生かかっても手に入れることのできない、大金の札束。

タルボット兄弟が隠していたものです。まともな金でないことは一目瞭然。

国の役に立ちたいと志願し、日々、神経をすり減らして不発弾と取り組んでいるのに、報われていないと感じていた三人は、思わず手を出してしまうのです。

しかし、ジャックはすぐに後悔し、後の二人に警察に届けようと言うのですが、今更遅い、と聞かない二人。
一人先に帰ったアーニーは何者かにさらわれてしまい、翌朝、金のありかを聞かれたのでしょう、拷問の痕も痛々しい無残な遺体となって発見されます。

一刻も早く真相を警察に言おうと説得するジャックを振り切って、タルボット兄弟に会いに行くハモンド。
アーニーを殺したのはタルボット兄弟であると確信しているハモンドは、みつけた金額と比べればですが、ほんのわずかな口止め料と引き換えに金を返すという取り引きをします。

アーニーの事件について警察に呼ばれたジャックですが、何も言おうとしません。お金を隠匿しただけならまだしも、ハモンドがいる・・・

彼が隠し事を持っているのはあきらかで、グエンに説得してもらおうということになり、サムがグエンの元に行くことに。

急に結婚式の延期を告げるなど、ジャックの様子が最近おかしいと感じていたグエン。
警察に連れられていったことを心配していました。
ジャックの様子がおかしくなったのは、先日資材盗難があったタルボット造船所の不発弾を処理してからだと聞いたサムは胸騒ぎを覚えます。
アーニーは殺された。もしかしてジャックも危ないかもしれない。
ジャックが疑われていることを知り、悪いことをできる人じゃない、と訴えるグエンに、真相を話すよう、懸命に説得するサム。
サムがジャックを疑っていることに激怒しつつも、グエンはジャックの元へ行ってくれました。
そのかわり、サムは絶交を言い渡されてしまいます。
.

あと、警察の人間としてはあるまじき行為までして、ターナーを落としいれようとするも、たちまちフォイルに細工を見破られていまう警視正などのエピソードがありましたが、主軸ではないので簡単に。
ターナーの妻と名乗っていた女性は、警視正の娘だったのです。
ターナーとはまだ正式に式は挙げておらず、娘が国家と相反する思想の持ち主と結婚することを心配する余り、結婚する前に二人を引き離してしてしまおう、というのが、警視正の本音でした。

娘を思う気持ちは良いとして、冤罪はやりすぎです。
.

ここからは一気に結末を書きます。

タルボット造船所にあった大金は人件費の架空請求で手に入れたものでした。
キンブルの偽名行為を調べていくうちに、労働者の中にかなりたくさんの、すでに死亡している人の名前が入っていることがわかったのです。
軍に届けているのは400名。しかし実質は200名前後。
グエンたち女性の給料が安いことも、タルボット兄弟の金儲けの一環だったかもしれません。

スーツケースにお金を入れてタルボット兄弟に会いに行ったハモンドは、タルボットの手下たちに囲まれます。最初からハモンドを殺すつもりだったのです。
そのことを予測していたハモンド。この中にアーニーをさらった奴がいることを確認して「良かった」。
中身を確認しようとスーツケースを開けるタルボット・・・

そこへグエンに説得されたジャックの証言によって、フォイルたちが駆けつけます。

その時、タルボット兄弟やハモンドのいる倉庫が爆発・・・。
.

盗んだお金はハモンドの兵舎からみつかりました。

ひとつ間違えば即死。7週間生き残れるかどうか、というぎりぎりの任務なのに、あまりにも上層部から軽視されていること、報われないことにかねてから不満を抱いていたハモンド。
もっと少ない金額だったら警察に届けたと思います。でも、あまりにも大金すぎました。まともな金ではないことは一目瞭然です。
なので罪の意識もあまり感じないままネコババしようとしたら、部下が無残に殺されてしまった。
部下を殺したのは自分、そして人のものをとったという良心の呵責。
.

ひと段落してホテルで食事をとる、フォイル、ポール、サムに、旅立ちの挨拶をするターナー。
今まで警察に対する不信感で凝り固まっていたのが、満面の笑みを浮かべています。
その理由は、ソ連がドイツに参戦したから。

1941年6月22日、ドイツがソ連との不可侵条約を破ってバルバロッサ作戦を開始したのです。

これで味方同士、と握手を求めて去っていくターナーと恋人。
政情の変化によって警視正は、娘の結婚を許すのでしょうか?

サムはグエンとは仲直りできませんでした。さびしそう。

不発弾が多いのは精度が低いためだけではなかった。人心かく乱を狙って、わざと落としていたのだそうです。
ハモンドたちは敵の思惑にはまってしまったとも言えるでしょう。
.

戦時下のヘイスティングスの日常を描きつつ、バラバラに見えたエピソードがより合わさってラストのカタルシスへと繋がる、フォイルらしい構成でありながら、誠意ある人物が破滅するまでを描いて、今までとは少し異質なお話でした。

ダンケルク、バルバロッサと戦争が進んでいくにつれ、日本にとっては破滅への最終ライン、パールハーバーの時が描かれるのが恐ろしかったのですが、次回からの第4シリーズは1942年3月に飛びます。

.

.

#01、#02 #03、#04 #05、#06 #07、#08 #09、#10 #11、#12 #13、#14 #15、#16 #17、#18 #19、#20 #21、#22

.

にほんブログ村 テレビブログへ    Q_2

2016年2月18日 (木)

刑事フォイル 第21回、22回「それぞれの戦場」

公式サイト

1941年4月。イギリスでは多くの男性が戦地へと赴き、国内の労働力不足は深刻だった。そのため女性が重労働に駆り出されることも多く、ある農場でも2人の女性が働いていた。フォイルは農場近くに墜落したドイツ軍機を調査中で、生き延びて逃げていた兵士を見つけ確保する。しかし、彼らはイギリス軍の捕虜尋問部に連行される。その後、農場の主人が謎の死を遂げる。

 

農場主の殺人事件を捜査しているフォイルとミルナーは、被害者の家から二丁の銃を発見する。寝室からは最近使われた形跡のある銃が見つかり、ルガーと呼ばれるドイツ軍用の拳銃も玄関の薪(まき)の中に隠されていた。フォイルは、ドイツ兵が捕らえられている捕虜尋問部に向かう。一方、農場で働く女性たちを見て、農作業を手伝い始めたサムは、農場のある秘密に気づく。(公式サイトより)

BS放送の再放送を視聴しています。
.

主な登場人物は。

撃墜された爆撃機からパラシュートで脱出したドイツ兵が二人。
戦闘機には機内で戦死した兵士と後一人乗っていましたが、この兵士はパラシュートが開かなかったので墜落死してしまいました。

戦場に行った男たちの代わりに農場で働く適齢期の女性が二人。
背の低い黒髪のジョーンと体格の良い金髪のローズです。

彼女たちを雇っている農場主、ヒュー。
初老の男で、かなりワンマンなタイプです。
戦時農業委員会の会員特権なのか、会からの助成金でアメリカ製のトラクターを購入しできてご満悦。

そのことが気に入らない、隣人の、同じく初老の農夫、カーリング。
怒鳴り込んできて、ヒューと大喧嘩となります。
喧嘩の原因はトラクターだけではない、カーリングを、戦時農業委員会の名の下に、人手不足で耕せないことを理由に農場から追い出そうとしている、とのこと。

あと一人、バーバラという中年女性が農場の仕事を手伝っています。
若い二人とは違って軍属らしい。昼間は丘を巡って薪になりそうな木などを探している・・・というか、元々フィールドワークが好きなようです。

さて。
フォイルチームは、地元に駐留している軍からの要請で、墜落した飛行機の調査及び脱出した兵士二人を確保しました。
一人は軍服で拳銃を所持していましたが、もう一人は飛行服は着ていたものの、軍服ではなく、武器も持っていません。

墜落した爆撃機が3人乗りであるにも関わらず、捕虜になった二人、機内で死んでいた兵士、そしてパラシュートが開かずに墜落死した兵士を合わせて4人が乗ってたこと、さらにパラシュートが開かなかったのは、開かないように細工してあったこと、海に向かわずに墜落した飛行機の下に戻ろうとしていたことなど、不審に感じるフォイル。

パラシュートのことを告げられて、平服の方の捕虜は激しく動揺します。
開かなかったパラシュートは実は彼のものだった。どちらかが間違って着用したのです。
と、いうことは自分は殺されるところだった。彼は軍人ではなく、レーダー関連の技術者でした。

以上のことをもう一人の捕虜に向かってまくしたてますが、全部ドイツ語なので、英国人にはわからない、というのが、ミソです。

そこへ捕虜尋問部のコーンウォール少佐がやってきて、うむを言わさす捕虜たちを連れて行きます。
フォイルが少し質問させてくれ、と言うと「素人はすっこんでろ」。
苦笑するフォイルとポール。
後でわかることですが、少佐はフォイルを農場主だと思っていたのです。

今回、戦時下の勤労女性たちを描くことがテーマの一つになっているためでしょう、フォイルがいつも以上にソフトでした。

.

そして事件が起こります。

まず、夜明け前、ヒューの農場に泊まっていたバーバラが一人、自転車に乗って出かけていく。
それを確認して、銃を用意するヒュー。
その頃バーバラは誰か、自転車に乗った男とぶつかります。
このシーンのあと、ヒューの農場にヒューの息子、トムが戻ってきて、ジョーンと熱烈なハグを交わすシーンに。

夜が明けて、農道で酔っ払っているヒュー、何かを目撃して驚愕の表情に。

直後、自分の部屋で銃に撃たれて死んでいるヒューが映されます。
そしてその頃、もう一人、パラシュートが木に引っかかって気絶しているドイツ兵が、バーバラによって発見されるのです。
携帯しているはずの拳銃は、何者かに盗まれていました。

爆撃の時間、カーリングの夜間の狩など、銃声のトリックを絡ませていましたが、割愛します。
.

最初は自殺を疑われたヒューでしたが、フォイルにはそんな小細工は通用しません。
即、殺人事件と断定しました。

ここで登場人物たちの追加情報。

ジョーンはトムと愛し合っており、結婚を望んでいるのですが、ヒューは大反対。
なぜ反対するのか・・・これも後でわかるのですけれども、ジョーンはロンドンは、18世紀末から貧民街として有名なイーストエンドの出身。かなりひどい生活を強いられていたようで、誰にも告げずに婦人農業部隊に参加した、とのこと。つまり身分違いだから。
しかし本当は、ヒューの、かなり変わり者というか、壊れた性格が一番の原因だったように思います。

村の人々は、ヒューが壊れた原因は、10年前、妻が自分と幼い息子を置いて使用人と駆け落ちしてしまったことにある、と思っている。

そんなヒューをローズは愛していたのでした!
なんとヒューの赤ちゃんも身ごもっていたのです。
妻に捨てられて冷え切った彼の心を暖めてあげたい、と思ったらしいのですが・・・赤ん坊を産むことに大反対されたそうです。ヒューに足蹴にされているシーンもありました。
もう、ヒューの心は暖めようがない。大事な部分が欠けていたのだから。
不謹慎ですが、ヒューが殺されたのは、ローズにとって不幸中の幸いです~(汗

山を歩き回っているのが何とも意味ありげな、バーバラ。
でも、この人はヒッカケですよね。このシリーズによくあるパターン。

木に引っ掛かっていたドイツ兵は、脳震盪と判断され、前の二人が収容されている場所ではなく、ひとまず病院に収容されました。

ヒューの家を検証していたフォイルたちは、ドイツ製の拳銃を発見。
事情を聞くためにコーンウォール少佐を訪ねるも、捕虜は自分の権限下にある、と追い返されそうになります。
が、少佐が闇の煙草(葉巻?)などを吸っていることをめざとく見つけたフォイル。闇物資を持っているのを黙っていることと引き換えに、入院しているドイツ兵に会わせてもうらうことになりました。

英語ができない兵士は、少佐にドイツ語で拳銃を取られたときのことを尋ねられ、女性が持っていったことをぼんやり覚えていると答えます。彼の言う服装、容姿はバーバラに似ている・・・

しかし、木に引っかかっていたパラシュートを再び調べたフォイルは、パラシュートの紐に使われた痕跡がないこと、湿っていて塩辛いことなどに気がつきます。
つまり彼は空から降りてきたのではなく、海・・・Uボートで来たのだ、と目を合わせるフォイルとポール。
.

一気にオチを書きます。

今までのパターンだと、ドイツ兵たちもヒッカケで終わるのですけれども、今回は違いました。

犯人は、木に引っ掛って入院したドイツ兵でした。

パラシュートで降り立ったように工作しているところをヒューに見つかったため、殺したのです。
バーバラが当日ぶつかった謎の男は、ヒューの家に向かうドイツ兵でした。
ドイツ兵の目的は、先に捕虜になっている技術者を、機密保持のために殺すこと。
そしてその目的は、果たされます。

バーバラの服装を言ったのは、フォイルたちが、第一発見者のバーバラのことを話しているのを聞いて、捜査を惑わそうとしたため。
つまり、彼は英語がペラペラだったのです。
しかしフォイルも負けていません。実は彼も、第一次世界大戦の経験によって、ドイツ語がわかっていたのでした・・・ちょっと予想はしていましたけれども(汗

なので、パラシュートの件で動揺した捕虜の会話も、理解していたのです。

今回は物理的なトリックがわかりにくいというか、何だか無理を感じてしまいました。

色々あるのですが、一番わからなかったのは、ドイツ兵がなぜヒューの家を知っていたのか、でした。
フォイルが解説してくれていたのですが、このことが気になって、耳に入ってこなかったです。

一番のトリックは、ドイツ兵、フォイル双方が相手国の言葉に堪能だったように思います。
トリックは、単純な方が意外性が増す気がします。
.

こうしてヒュー殺人事件の真相が明らかになりました。
エピローグとして。

10年前、駆け落ちしたと思われていたヒューの妻は、実は駆け落ちする寸前にヒューに殺されていた。
死体を埋めた場所は掘り返されないように工夫がしてありました。

ヒューが死んだので、トムとジョーンの結婚に反対するものはもう、いません。
二人は結婚してヒューの農場に住むことにしました。
ヒューの子供を身ごもっているローズも一緒です。二人にとっては籍には入ってなくても義理のお母さん、生まれてくる子は弟か妹なんですね。

はじめはフォイルを邪魔者扱いにしたコーンウォール少佐は、戦前、ドイツ留学した時の良い思い出を大切にしていた、実は良い人でした。
しかし、フォイルは、自身の、戦前のドイツ人チームとのサッカーの試合の時にいっぱい引っ掛けられた思い出を例として、戦いはいかに相手を出し抜くかだ、と語るのでした。

その通りだけれども、何かいつものフォイルらしくない気がしました。
あと、ドイツ兵がはじめて直接の殺人者となりました。そのため、今までこのシリーズが避けてきた「敵国=悪」の構図になっていたのにも、違和感を感じました。
正義の仮面を被っていても実に冷酷な要人もいる、というのを描くのがこのシリーズの特徴。
比べるに、今回、ヒューを殺したのはイギリス人だから、と嘯いたドイツ兵の描き方が浅かったかなあと。
ドイツ人だから悪なのではなく、そういう人間だった、ということを描いて欲しかったです。

と、wikiさんを見たら、脚本家が違っていました。
いつもは共同執筆はあったとは言え、製作者の一人でもあるアンソニー・ホロヴィッツが書いているのですが、今回の人はこの話だけ、その後少なくとも主筆は取っていないようです。

書き漏らしましたが、闇物資のエピもありました。
政府の配給ではとてもおなかを満たすことはできない、というジョーンの言葉はもっともです。
知らなかったとは言え、闇の食料を堪能したフォイル。違法に豚を殺した件は、ヒュー主導だったこともあり、罪に問いませんでした。

「50隻の軍艦」以来、久々にフォイルの仄かなロマンスエピがありました。
ジェントルなフォイルには、男性不信に陥っていた不幸な女性、バーバラも心惹かれたのです。わかります、その気持ち(^^;;

農場で働くサムはいつものとおりキビキビしていました。
ほんと、頼りになりるわ(^^

.

.

#01、#02 #03、#04 #05、#06 #07、#08 #09、#10 #11、#12 #13、#14 #15、#16 #17、#18 #19、#20

.

にほんブログ村 テレビブログへ    Q_2

2016年1月29日 (金)

刑事フォイル 第19回、20回「癒えない傷」

公式サイト

1941年2月。イギリス空軍はある館を接収し、負傷兵を治療する病院として使用していた。しかし、何者かによる妨害工作が相次ぎ、フォイルは捜査に乗り出す。一方、アンドリューは、自分の戦闘機の整備が行き届いていないことにいらだち、整備兵と激しく言い争う。その整備兵は数々の悪事を働いてきた男で、多くの人から反感を買っていた。 

空軍の整備兵が何者かによって殺された。被害者は多くの人から反感を買っていたため、疑わしい者が複数いた。一方、負傷兵を治療する病院で頻発する妨害工作は一向に治まる気配がなく、事態は深刻さを増すばかり。その病院に足を運んだアンドリューは事故にあった同僚の惨状を目にする。度重なる出撃もあいまってアンドリューは精神的に疲弊していく…。(公式サイトより)

BS放送の再放送を視聴しています。
.

今回、いつにも増して登場人物が多かった気がします。
メインストーリーにほとんど関係のない、トラップ・キャラがほとんどいなかったためかもしれません。
病院の人々、元の館の主、整備士、そしてパイロットたちなど、背景の異なる人々のエピが、戦争による肉体的かつ精神的ダメージ、というテーマの元、よく練られていました。
.

主な人物をおおよそ登場順に箇条書きにします。

○サー・マイケル
ディクビー館の持ち主の老人。13世紀から続く家系だそうで、その歴史を背負った館は、このシリーズに登場した館の中で、一番大きくて荘厳でした。

由緒ある一族の末裔ということだけでなく、第一次世界大戦の英雄としてもこの地方の人々に尊敬されています。
現在は一人暮らし。少なくとも直系の跡継ぎはいなさそう。また、召使が一人だけ、というのも、館を維持するだけの財力がないことを現していました。
そしてとうとう空軍に館を摂取されてしまった後は、たった一人で敷地内にある小さなコテージに移り住みます。
足を引きずって歩くのは、戦争の後遺症のため。
没落貴族の身の上を嘆くこともなく。人生を達観している風にも見受けられるのですが・・・

○ロウカッスル夫人
サー・マイケルの忠実な召使の老婦人。館が空軍に摂取された後は、清掃人として館に入り込みます。
あなたのことならなんでもわかる・・・有能な召使にありがちな、主人を子供のように扱うふしあり。

○ジェイミソン医師
ディグビー館に乗り込んできた、火傷の治療と再生医療の新しい施術をあみ出し、実績を上げている。
病院を立ち上げる実行力かつリーダーシップの持ち主で、患者の精神的ケアも重要視する、優れたお医者さん。
何者かによって病院存続の妨害されていることをフォイルに訴えるも、警察が介入したことで政府の印象を悪くし、病院が移転しなければならない事態に陥ることも危惧している。

○レン医師
かつてポールの命を救った、ジェイミソンを尊敬する若い医師。病院への嫌がらせを警察に訴える。
妻との関係は冷え切っている・・・?

○ドレイク
フォイルの息子、アンドリューが所属する基地の整備士。30代前後でしょうか。
彼が整備したアンドリューの乗った戦闘機の風防が開かなかったことがあり、そのことを謝りもしません。
サー・マイケルとは、父がずっと彼の下で働いていた縁あり。父が亡くなってからもサー・マイケルに金を無心したり、人妻と逢引きしたり、自分の妻にはひどいDVをふるったりと、とにかく物凄く感じの悪い男です。

○ウッズ
アンドリューの親友かつ同僚。空軍勤務はアンドリューの方が長く、階級もアンドリューより下なのかも。
パイロットとしてもアンドリューを尊敬しています
ある日、アンドリューの代わりに危険な偵察飛行を命じられ、アンドリューの機を借りて勇んで出撃しますが・・・機体に火がついた状態で帰還。
風防を開けて逃げようとするも、開かない!
同僚たちによって、なんとか命はとりとめたものの、失明の危機を伴う大火傷を負ってしまい、ディクビー館で治療を受けることに。

○ピーター・プレストン
40代前後の、なんという特徴のない、おとなしそうな防空監視員。
しかし、ドレイクが深夜、あるアパートに入っていくのをじっと見ていたり、そのことをその家の主人やフォイルに告げ口したりと、ちらちらと曲者ぶりを見せます。

○アパートの女・・・実はレン医師の妻。
初登場の時は何者かわかりませんでしたが、あとでレン医師の妻であることがわかります。
多忙な夫への愛情はとうになく、今はドレイクとの火遊びに夢中の様子。

○アン
ウッズの恋人。結婚の約束をしています。
大火傷を負ったウッズに会うのが恐くて、お見舞いに行きません。もう、私の知っているウッズではない・・・そうねえ、めっちゃくちゃ男前だったから。
しかし、ウッズが火傷を負った原因が整備不良にあると聞いて、ドレイクに激しい怒りを持つのでした。

○ドレイク夫人
ドレイクが自分と結婚したのは、持参金目当てだったことに気づいた時にはすでに遅し。
財産を全て食いつぶされただけでなく、ほとんど家にお金を入れてもらえない。その上酷いDVを受けている、哀しい女性。

あと、病院のあら捜しをする杓子定規な空軍のおえらいさんや、入院患者のパイロットでジョークの名人、ブリッジズ、厳しいけれども優しい看護師さんなどが、それぞれの役割で登場しました。
看護師さん、歌がお上手。あちらでは有名な女優さんなのかもしれません。

全身大火傷を負ったというブリッジズ。指も動かせないまま、きっと以前は伊達男だったのでしょう、再生医療でできるだけ元の顔に戻してもらったとはいえ、傷跡が痛々しかったです。
ウッズの将来も決して平坦なものではないことを暗示もしていました。
ブリッジズの、自分自身をジョークにしてしまう逞しさが救いでした。

アンドリューはサムとは本格的に付き合いだしたようです。しかしデートのたびにピリピリしてサムに食って掛かる。
ようはサムに甘えているのですが、それも無理はありません。1週間に12回出撃(間違っていたらごめんさない)、という過密勤務をずっとこなしているのだから。
頑張りすぎるアンドリューを心配した上司、ターナーから休暇を取らされます。
アンドリューの代わりに難しい任務を命じられたのが、ウッズでした。
この決定をウッズより先にアンドリューに知らせたのは、アンドリューが隊のトップだからなのかな、とこの時は思っていました。

自分が行くと、アンドリュー。ウッズの機は修理中だから・・・と言いかけたアンドリューに、ならばアンドリューの機で行かせよう、とターナー。

休暇をとって帰宅したアンドリューは、父、フォイルに複雑な気持ちを漏らします。
ずっとエースパイロットという自負があった。だからウッズが自分を差し置いて難しい任務を任された時、悔しいと思った・・・いや、悔しいと思うべきなのに、ほっとしていることに、落ち込んでいる、と。
かなり精神的に参っている上に、自分の代わりに、しかも自分の機体で出撃したウッズの遭難を聞いて、大ショック。
失踪していしまうのです。このままでは脱走兵になってしまう。

アンアドリューのせいではない、ドレイクが悪いのに!
整備士があんなにいい加減では、飛べません。命を削っているのに。放っておいた軍も悪いです!

しかし、アンドリューの上司、ターナーは、戦争神経症にかかっているようだ、と理解を示してくれました。
.

ということで、殺されるのはもう、ドレイクしかいないわけで。

病院で慰労パーティが開かれている間に、何者かに頭を強打され、倒れこむドレイク。
あくる朝、死体となって道端で発見された死体。
しかし、死因はなんと溺死でした。
ここからフォイルの推理がスイッチ・オン。

動機を持っているのは。

お金を強請られていた、サー・マイケル。
何か不祥事をおこすことで病院を続けられなくしようとしているかもしれない、ロウカッスル夫人。
ピーター・プレストンからドレイクと妻の不倫を聞かされた、レン医師。妻は醒めていても、夫は妻を愛していたのです。
ドレイクと不倫をしていたレンの妻。不倫関係で何かトラブルがあったのでしょうか?
恋人の大火傷の原因を作ったことでドレイクに激しい怒りを持った、ウッズの恋人のアン。
夫に人生を台無しにされたドレイク夫人。
あと、ピーター・プレストンは何故こそこそと動き回るのか?

ジェイミソン医師を外したのは、殺人捜査を煩わしく思う彼を説得するフォイルの言葉、
「あなたの仕事の方がドレイク殺人犯を逮捕するよりずっと大切だと思う。しかし、ドレイクがあなたの患者より劣る男でも、殺されていいわけがない。」
を、すっと受け入れたからです。
今までの犯人は、みなこの、どんな非常時でも殺されてもいい人間なんかいない、というフォイルの理論に、大義を振りかざして反論していましたから。
.

さて。
一番直接的な動機を持っているのはドレイク夫人は、殺人を否定。
でも、村の半分の人間は夫を殺したいと思っていただろう、と。それだけ嫌われていたのです。
フォイルとポールは夫人の無実を確信します。
ここ、わりと勘だのみ。でもフォイルの勘だから、信用できるってことで(汗

ここからはさくっとオチを書きます。

まず、病院の妨害をしていたのは、予想通り、ロウカッスル夫人でした。
フォイルがロウカッスル夫人の、単純だけれども錯覚や思い込みを利用した手口を謎解く過程は、齟齬がなくって面白かったです。さすがフォイル。

動機も思ったとおり。
サー・マイケルが、館を取られて自殺まで考えている、と思い込んだ夫人は、主人のために人々を追い出そうとしたのです。
しかし、サー・マイケルは、何もわかっていない、と館への執着をあっさり否定します。

サー・マイケルの心深く刻まれた傷とは。
第一次世界大戦の過酷な戦場を逃れようとして、自らの足を撃ったことでした。
そのことを知っているのは彼の当番兵だったドレイクの父だけ。その後ドレイクの父は誰にも漏らさず、サー・マイケルに仕えたのですが、死ぬ間際に息子に話してしまったのです。
それからドレイクの強請りが始まった。
しかし、そんなことはサー・マイケルにとっては些細なことでした。
自らを傷つけることで戦場から逃げた自分が許せない。戦後は負い目とプライドの喪失感で無気力な日々を送っていたのです。

そんなサー・マイケルに、体が火傷を負うように、心も火傷を負うのです、と息子、アンドリューの例をあげて諭します。
病院に手伝いに行ってみたらいかが、と。

ポールに諭されてウッズに会いに行ったアン。
足を失ったことを妻に受け入れてもらえないポールの、中身は同じだ、という言葉は深いです。
ウッズの目に光は戻りました。しかし無残な傷。
周囲が祝福する中で、アンの表情が微妙なように感じました。これから二人がどうなるかは、誰にもわかりません。

レンの妻はドレイクに本気でした。まあ、人を見る目がないこと。

かくて動機、アリバイ、物証の全てが揃ったレンが拘束されてしまうのでした。

犯行時刻のレンの行動をやたらに怪しく描いていたので、彼は犯人ではないことは、はっきりしてます(汗
では誰が残っているか。そう、防空監視員のピーター・プレストンしかいません。
プレストンは、レンに殴られて弱っているドレイクを、道端の水汲み場に連れ込んで顔を押し付け、溺死させたのでした。
ドレイクをかねてからつけ狙っていたプレストンにとっては、千載一遇のチャンスだったのです。

しかし、その動機は全く予想外でした。
それも後出しジャンケンではなく、ドラマ内にちゃんとヒントが描かれていたにも関わらず、です。
フォイルはそのヒントを下に、プレストンが犯人であることを早い段階で見抜いていました。
やられた・・・

ここからは、ネタバレ。
プレストンはドレイク夫人の兄でした。
ドレイクに金を巻き上げられ、暴力を受け続けている妹を救いたい。
ドレイクを見張っていたのは、そのためです。

ドレイクが殺されたと聞いた妹は、予感がしたのでしょう、プレストンが兄であることのみならず、兄の存在自体をフォイルたちに言いませんでした。
フォイルは夫人の亡くなった父の写真を見て、プレストンとの関係に疑惑を抱いたのです。なぜなら、プレストンとそっくりだったのです。
だからフォイルは早々にドレイク夫人を容疑者から外したのでしょう。

プレストンは、今までの犯人の中で、一番まともな人に思えました。
ドレイクが、本当に嫌な男だったためでしょう。

失踪したアンドリューは父やサムに支えられて、軍に戻りました。
迎えたターナー。
君を任務から外したのは、君に休暇を命じる前から決まっていたこと。なぜなら一線を退かせて教官に就くことが決定していたため。
英国空軍は、兵士を擦り切れるまで使わない方針だったようです。
こうしてアンドリューは新たな任務地へと旅立って行きました。

ジェイミソン医師は、何かと病院を目の仇にしていた空軍のえらいさんから、認められました。
もっと大きな力から病院の不備を追求されないように、自分が前もって細かいところまでチェックしていたのかもしれません。
なお、ジェイミソン医師は実在の人物だそうです。
.

今までで一番面白かったです・・・って、毎回書いているかも(汗笑

話が濃い上に、前後編まとめて書いているため、端折るのにも時間がかかってしまう。
これだけ感想が書ける本格ミステリーは珍しいです。
BS放送は後4話(8回)。頑張ろうっと。

.

.

#01、#02 #03、#04 #05、#06 #07、#08 #09、#10 #11、#12 #13、#14 #15、#16 #17、#18

.

にほんブログ村 テレビブログへ    Q_2

2016年1月13日 (水)

刑事フォイル 第17回、18回「丘の家」

公式サイト

1941年2月。イギリスは情報工作を担う組織を設けていたが、人材や兵器の分配などをめぐって組織内で激しい対立が起こっていた。そんな中、フランス北部の町にイギリスの工作員が落下傘で降り立つ。しかしその工作員は地雷原に足を踏み入れ爆死してしまう。同じころ、ヘイスティングズでも爆弾自殺と見られる事件が発生。死んだのは若い男だったが身元を証明できるものはなく、金の時計だけが現場に残っていた。

ヘイスティングズで爆死した人物は、特殊作戦執行部の工作員で、「丘の家」と呼ばれる施設で任務に就いていたことがわかった。フォイルは事件の真相を探るべく、不穏な憶測が飛び交う「丘の家」に捜査に向かう。そこは工作員を養成する訓練施設で、さまざまな過去を持った人物が教官を務めていた。そんな中、爆死事件のことを聞いて回るフォイルの身に危険が迫る。(公式サイトより)

BS放送の再放送を視聴しています。
.

シーズン3の第1作です。

パラシュートでフランスに降り立った工作員が、降下地点を間違ったのか、いきなり爆死してしまう、というファーストシーン。

今回の物語は、いつものように一見無関係に見える様々な人間模様が描かきつつも、そのほぼ全てがこのファーストシーンに込められた意味、その背景を解くことに向かって紡がれていました。
いつもより無駄がなかったように思います。

順不同でエピを書き留めます。

.

時は前回より半年ほどのちの1941年2月。

ロンドンでは、軍の各セクションの指揮官たちによる会議が作戦失敗を巡って紛糾しています。
失敗した作戦とは、どうやらファーストシーンの敵地進入作戦のことらしい。

場面は一転、日曜日の礼拝が行われる村の教会。
13、14話に登場したレジスタンスのピアース夫人が、作戦会議で持論を押し通した将校、ウィントリンガムと密談しています。二人は同じチームのようですが、うまくいってなさそう。
彼らの背景に真新しいお墓が映し出され、ズームアップされます。墓碑には「エドワード・ハーパー、20歳」・・・

比較的平和なヘイスティングスの象徴として、厚顔な闇屋が登場します。
こんなチンケな闇屋たちを取り締まるより、もっと直接的に国を守る仕事につきたいフォイル。
念願かなって、ついに軍役復帰願いが聞き届けられ、海軍勤務がほぼ内定します。

サムは寂しく思うも、フォイルの心情を慮って強く引き止めません。
そしてポールもまた、夫婦仲がうまくいっていないことを理由に、心機一転を図ってヘイスティングスから出て行こうと思っているのを知って、ますます寂しいサム。
二人に必要なのは殺人事件、と冗談交じりにぼやくのでした。

その晩、釈放された闇屋は、自分の店の向かい側で怪しい人影を目撃します。
数人の男たちが車から何かズタ袋のようなものを持ち出している・・・
直後、背後から殴られてしまう闇屋。

その晩のうちに、一軒の店が爆破します。
中にはバラバラになった男性の死体。
夜が明けて、現場に行ったフォイルは、頭の上で手榴弾が爆破したのが死因と聞き、不審を抱くのでした。

ということで、事件が起こってしまったヘイスティングス。

遺留品から、亡くなった男性が軍のトップ、サー・ジャイルスの息子、ウィリアムらしいこと、現場の状況や遺書が残されていたことなどから、失恋自殺したらしいことが明らかになっていくのですが、ウィリアムが下宿していたという大家のおかみさんや、失恋相手の恋人はあからさまに怪しい。
フォイルの勘が働き始めます。

フォイルがウィリアムの身辺を探るのを煩く感じるサー・ジャイルスに、自殺とは思えない点があるから、と切り込みますが・・・
フォイルを海軍に推薦してくれた上司から、サー・ジャイルスの気に障るようなことをすれば軍復帰の話もなくなるぞ、と釘をさされてしまうのでした。
しかし、自分の都合で、怪しいと思った件を諦めるようなフォイルではありません。

自分も息子の自殺を疑うサー・ジャイルスの夫人が、夫の目を盗んで教えてくれた、息子がもらした言葉「丘の家」を調べると、レベナムにあることが判明。
フォイルとサムは早速レベナムに向かいます。

「丘の家」とは、英国諜報機関のアジトのひとつで、スパイ養成学校も兼ねていました。
仕切っているのはウィントリンガム。
彼は、自分の機関にライバル機関のスパイが入り込んでいると考えており、何やらすでに独走している様子です。
ピアース夫人は強引で他人の言葉に耳を傾けないウィントリンガムに不信感を抱いている様子。

そこへフォイルがウィリアムの件で訪ねてきます。
フォイルの優秀さを知っているピアース夫人は関わらないよう強く忠告するのですが、ウィントリンガムはフォイルを使ってスパイをあぶりだそうと思いつき、家・・・屋敷に招きいれるのです。
ま、フォイルを舐めているわけです。

ここまでで明らかになっていることは。

サー・ジャイルスとウィントリンガムがともにそれぞれ諜報機関を率いていること、これら二つの機関は仲が悪く、お互いに足の引っ張り合いをしていること、なのになぜかウイリアムが父の機関ではなく、ウィントリンガムの機関に志願したことが明らかになっていきます。

さらに、ウィリアムの同僚から、ウィリアムがファーストシーンの、あの失敗した作戦を命じられていたこと、けれども実行直前になって他の人に変更になったことを探り出すフォイル。

一方サムは、レベナム在住で、冒頭近くに登場した教会の牧師をしている叔父からヒントを得、怪しげな男たちが受け渡ししている、フランスの町の地図を手に入れる大活躍。
ポールもヘイスティングスで大家が嘘をついていること、闇屋が殴られる直前に目撃したことなどを探り当てていました。

ここから、丘の家に集められた何やら怪しい人々や、何者かがフォイルたちの命を狙ったり、大家や自称恋人の正体が明かされたりと、様々なエピがあって。
ついに真相にたどり着くフォイル。

冒頭にズームアップされた真新しい墓をあばいて、中に死体がないことを確認した後、フォイルを田舎の警察官と馬鹿にしていたウィントリンガムを見事にやり込めました。

君たちが無能なせいで、時間を無駄にしてしまった、とフォイル。

まず、軽々と、サー・ジャイルスの機関(恐らく)から送り込まれたスパイを暴いて見せます(^^
サッカーチームの名前なんていうごく初歩的な引っ掛けにかかるなんて。ほんと、無能なスパイ。暴けなかったウィントリンガムたちも無能です~。

真の種明かしはここからです。
ウィリアムははじめの予定通りフランスに降り立った後、機関が持たせた古い地図のせいで地雷原に降り立ってしまい、爆死してしまっていたこと。
ファーストシーンのあの青年こそ、正真正銘のウィリアムで、ヘイスティングの店で爆破されたのは、真新しい墓から掘り起こされたハーパーの死体だったことを問い詰めるフォイル。

地図さえ最新だったら、少なくとも降り立った直後に命を亡くすことはなかったでしょう。明らかに作戦ミスです。
このことがバレたら、ウィントリンガムの機関はライバルであるサー・ジャイルスにこの機関は潰されてしまう。
もし戦死したのがサー・ジャイルスの息子でなかったら、もっと簡単にもみ消せたでしょう。

小細工までしてウィリアムの戦死を隠蔽しようとしたのは、この機関を守るため、何も悪いことはしていない、とウィントリンガム。
今「丘の家」で試みていることは、新しい戦争のやり方であり、戦争に勝つためには絶対必要。だから、この機関をを潰すわけにはいかない・・・これまでの犯人と同じ、戦争を言い訳にする自己中心的な人物です。

目撃者に瀕死の重傷を負わせたり、フォイルの車に細工したり、墓を荒らして死体損壊したり、何より作戦ミスを隠蔽したり。
悪いこと一杯してるやん。

ウィントリンガムのやり方を苦々しく思っているピアース夫人でしたが彼は近々更迭されるだろう、だから戦争に勝つために、この機関を潰さないために、ウィリアムの戦死の件は黙っていて欲しい、とフォイルに頼みます。
嘘はつけない、とつっぱねるフォイルに、せめて戦争が終わるまで黙っていて欲しい、と重ねて頼むピアース夫人。
言っていることはウィントリンガムと同じですが、この女性には、実がある気がする・・・

そこへ「丘の家」に事情を聞きにきたサー・ジャイルス夫妻がやってきて、真相を突き止めたのかどうか、尋ねます。

自分の思い違い、自殺でした、とフォイル。

サー・ジャイルスは、何て思わせぶりな奴だ、と激怒します。
海軍勤務の話も知っていたようで、絶対に軍に戻れないようにしてやる、と去っていきました。

警察官の信念を曲げた上に、軍役復帰を絶たれてしまったフォイルの表情が、何とも言えませんでした。
サムには嬉しいことかもしれませんけれども・・・

自分たちの主導権争いが招いたこととは言え、息子の死の真相を知らされなかったサー・ジャイルス、父に反抗していた一因が、自分がゲイであるという秘密を抱えていたことだったと思われるウィリアム。(だから女性にふられての失恋自殺なんてあり得ない、と途中で明かされます。)
この親子も複雑な陰影をもたらしていました。

金時計は自殺に見せかけるアイテムだったのでしょう。
それにしてはお粗末な偽装工作です(苦笑
他にも、書ききれませんでしたが、電話ボックスを使った情報交換など、サムにもわかってしまうスパイ活動で英国、大丈夫なのかな、と思ってしまいました。
まあ、発足したばかりだからでしょう。後にスパイ大国になるわけですから。でも、それは戦争終了後・・・

枝葉のストーリーが全て最終的に「丘の家」に集約していく流れのスムーズさ、そしてフォイルの苦い思いが印象に残る、見応えのあるお話でした。

.

.

#01、#02 #03、#04 #05、#06 #07、#08 #09、#10 #11、#12 #13、#14 #15、#16

.

にほんブログ村 テレビブログへ    Q_2

2015年12月25日 (金)

刑事フォイル 第15回、16回「隠れ家」

公式サイト

1940年10月。ロンドンではドイツ軍による爆撃が続いていた。そんな中、避難所で、ある男が「イギリスはきっと負ける」と口走る。これは市民の不安をあおる「扇動罪」に当たり、処罰の対象となるものだった。同じ日、偶然ロンドンにいたフォイルはこの発言をした人物だという疑いをかけられてしまう。そんなこととは知らずに事件の捜査に出かけようとしたフォイルの前に、ロンドン警視庁から代理の警部がやってくる。

 

裕福な人々は都市部から戦火を逃れて地方の町にやってくる。彼らを受け入れる宿泊施設は「隠れ家」と呼ばれていた。その周辺で食料の盗難、施設内での窃盗が頻発し、近くの森では死体が発見された。そして、宿泊客に死者が出る事態に。だが、停職処分中のフォイルは何もできず、代理の警部が捜査の陣頭指揮を取ることになる。一方、サムはけがを負ったアンドリューと親密な仲になる。(公式サイトより)

BS放送の再放送を視聴しています。
.

粗筋を拾う時間がとれなかったので、感想のみ簡単に書きます。

シーズン2のラストエピです。

いつもは何ラインかの人間関係を交錯させることでミスリードしているのですが、今回は食料泥棒のラインとフォイルの冤罪のラインがはっきり別れていたので、すっきりした構成になっていたと思います。

防空壕(地下鉄構内)に避難した警察官がまわりが止めるのも聞かずに政府を避難し続ける、という冒頭のエピが、フォイルの拘束に繋がり、邸宅で起こった殺人解明への鍵となる流れは、フォイルの推理の冴えを見せてくれていました。

ヘイスティングス郊外にある、元はマナーハウスのブルックフィールド・コートの宿泊客たち。
ボードリーが宿泊するようになってから、宿泊客の持ち物が頻繁に紛失するようになったため、ボードリーを疑った宿泊客の一人が、ポールに彼の身元をロンドンに照会して欲しい、と頼む。

これが今回の殺人の始まりでした。

ポールからの照会で、ボードリーがブルックフィールド・コートに泊まっていることを知ったコリアーが、ボードリーを殺すことを計画したのでした。

政府を非難していた男はファウラーという元警官。
行政の連絡ミスで避難所にとどめ置かれたため、空襲で家族を全て失っていた。
フォイルを拘束したコリアー警部の家族も、同じ場所で命を落としていた。
連絡ミスを犯したのがボードリーだったのです。

しかし、ヘイスティングには名高いフォイルがいる。
事が終わるまで、フォイルが動き回らないようにしなければいけない。
そのためにやっきになって扇動罪をでっちあげました。
「ファウラー」を「フォイル」と報告する。
ちょっと調べればすぐに別人であることはわかるのですが、ボードリーを殺すまでの数日間、フォイルを拘束したかったのです。

ボードリーのミスは混乱の中で生じたものだった。
ミスを犯さない人間はいない・・・けれども。
ボードリーは自分のミスで何百人という人々が殺されたことから逃げ出したのです。
富裕層御用達の宿に泊まれる、ということは政府の高官、決済の責任を担う立場にいたのでしょう。

空襲のない安全な場所で安穏と暮らすボードリーが許せないコリアー。
銃殺か、毒を飲むか、選択を迫るコリアー。結局、無理矢理毒を飲ませ、殺したのでした。

フォイルに嫌疑がかかって、これは警部対決やん、絶対フォイルじゃなくっちゃ!と気負いこんで見ていました。
コリアーに誘われてほいほいとついていくポールにも、結局長いものに巻かれるタイプなのね、と突っ込んだり。
まあ、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」ってことだったようです。
でも、何でもズバズバ言っちゃうので首にされてしまったサムほどには、フォイルを信頼していないように見えてしまうのは、クールな表情のためでしょう。

サムとアンドリューが急接近しました。
しかしwikiさんでその後をちらっと見てしまったので・・・(大汗

あと、偏平足で懲役が逃れられるとは、知りませんでした。
泥棒の片棒を担がされたマシュー、そしてマシューの母親が哀れでした。

ブルックフィールドの持ち主、パウエル夫妻は確かに特権階級ではあるけれども、彼らには彼らの苦悩がある。
一番腹立たしかったのは、食料泥棒の小悪党ではなく、自分は安全な場所にいながら、空襲下のロンドンをネタに小説を書いているアマンダです。

今回も、戦時下の様々な人間模様に色々と考えさせられました。

.

.

#01、#02 #03、#04 #05、#06 #07、#08 #09、#10 #11、#12 #13、#14

.

にほんブログ村 テレビブログへ    Q_2

2015年12月11日 (金)

刑事フォイル 第13回、14回「軍事演習」

公式サイト

1940年10月。大手食品会社のビルから秘書が転落死する。この会社はナチスと手を結び、莫(ばく)大な利益を上げていた。そんな折、会社の会長宅に男が侵入し金庫が破られる事件が発生。しかし会長とその息子は、捜査にきたフォイルたちに、被害は何もなかったことを強調する。同じころ、ヘイスティングズでは正規軍も参加する軍事演習が行われることになり、フォイルは審判として参加する。

大手食品会社の会長宅に押し入って金庫破りをした青年が軍事演習中に殺された。フォイルの友人でドイツ人弁護士のベックが青年に金庫破りを命じていたのだ。本来の目的は、この食品会社がドイツに利敵行為を行っている証拠となる密約文書を盗むことだったが、実際には別のものが盗まれていた。フォイルは食品会社が行っている不正行為を暴くために奔走し、同時に金庫破りの青年を殺した犯人を追い詰めてゆく。(公式サイトより)

BS放送の再放送を視聴しています。
.

粗筋につけ足す形で、多少順番は前後しますが、エピをまとめます。

ドイツ人弁護士のベックが、食品会社社長、ウォーカーの邸宅の金庫破りを頼むというか、無理強いしたのは、金庫破りの罪で投獄され、出所したばかりの貧しい農家の青年、ハリー。

ハリーも男前なのですが、兄にまっとうに生きて欲しいと願う、妹のルーシーが、すごい美人。どこかで見たことがある・・・と思ったら、エミリー・ブラントでした。
本作品は2003年製作ですので、まさしくブレイク直前。
本作では、両親が亡くなった後、借金で首の回らなくなった小作人の娘として、ミツバチの世話に勤しんでおりました。

ハリーは泥棒稼業から足を洗うつもりだったのですが、ベックの頼みは断れませんでした。
なぜなら、ベックは以前金庫泥棒で捕まった時の弁護士で、彼の手腕で刑を非常に軽くしてもらった恩があったからです。

この時の犯罪にも裏があったのですが、それは後ほど。

加えて、金庫泥棒を強いるベックの、お金目的ではない迫力に押されたハリー。
何とか邸宅に忍び込むも、ウォーカーの息子、サイモンに見つかって散弾銃で撃たれてしまうも、何とか逃げ切ります。
ちなみにサイモンを演じたローレンス・フォックスはジェームス・フォックスの息子かつ1話に登場したエドワード・フォックスの甥っ子です。

泥棒には忍び込まれたが、何も盗らずに逃げた、と証言するウォーカー親子に疑いの眼差しを向けるフォイル。
この親子、曲者です。
父親は商売の一環としてナチスとかかわっていますが、サイモンはドイツに暮らしたことがあり、その間にナチスとナチス独特の選民思想の熱狂的な信望者となったようです。

ウォーカー親子は犯人がウォーカー家の小作人、ハリーであることにすぐ気がつきました。
ハリーは有名な地元では金庫泥棒として悪名をはせていたようです。

一方、ハリーの元にブツを取りにきたベック。
盗みは失敗した、と頑なに言い張るハリーに、必ず成功したはずだ、嘘をついている人間はわかるのだ、と一旦引き上げます。

ベックはナチス政権を嫌って亡命したドイツ人で、粗筋にもある通り、ウォーカーとナチスの密約文書を手に入れようとしていたのでした。
英国では、亡命者であっても、英語を自在に操れて、優秀であれば、法廷弁護士にもなれることを、初めて知りました。
もちろん、かなり優秀でないとなれないでしょうけれども。
切れ者なのでしょう、冒頭、ポールが法廷でぼっこぼこにやり込められていました。

ハリーを疑っているのはベックだけではありません。
ウォーカー邸に泥棒が入った記事を読んだ、元泥棒仲間二人も、すぐにハリーの仕業で、何か盗んだことを確信。ここいらは俺たちの縄張り、単独で仕事をするなんて、と怒っております。

さて、その頃ヘイスティングスでは国防市民軍と正規軍の演習が企画されており、我らがフォイルはレフェリーをすることになります。
正規軍には、ポールが着任する前のフォイルの部下で、フランス戦線から帰国したデブリンが参加していました。
ハリーを捕まえたのは、戦地に赴く直前のデブリンでした。
彼は戦場体験を経てかなり攻撃的になっており、たった三ヶ月で釈放されたハリーに対して、射殺してやりたいとまでの憎しみを持っています。

そして資源回収にいそしむ子供たち。
紙や貴金属をたくさん集めるとご褒美がもらえるとかで、持ち主の了解を得ずして集めまくっております。
手を焼いたフォイルから、資源回収隊長を任命され、子供たちを監督することになったサム。
サムのことですから、監督というより「お姉さんと一緒」みたいな感じです(笑

渦中の人、ハリー。
兄が再び盗みを働いたことに気づいたルーシーに、大事なものは働き者で信用できる友人に預けた、と言い置いて軍事演習にでかけるのでした。
.

おおよそですが、これらが伏線。
軍事演習のシーンは牧歌的で、子供たちのエピとともに和みました。

しかし。
本来なら血など流されるはずのない軍事演習の只中、ハリーが何者かに頭を銃で射抜かれて殺されてしまうのです。
響いたは銃声は3発。
しかし、ハリーは一発で殺されていました。

殺しのベクトルは全てハリーに向けられていましたからねえ。
番犬を眠らせるのに毒ではなく睡眠薬を用いたり。気の優しさというか、線の細さが印象的な、英国TVドラマには珍しいタイプの男前でした。なので、よりいっそうお気の毒に感じました(^^;;

さて、ここから一気にオチを書いてしまいます。同じく順番は前後してます。
.

被疑者は、金庫泥棒の依頼主のベック、ハリーを仲間に呼び戻そうとして断られ、フルボッコした不良二人、常習犯の金庫泥棒であるハリーの軽い刑に怒っていたデブリン、そして何が盗まれたのかを言わないウォーカー親子。

まず、不良二人の容疑は晴れます。しかし嫌な感じです。本編には直接関わらない人たちが嫌な雰囲気を醸し出すのが、このドラマらしいところです。

デブリンは殺しこそしていませんでしたが、以前、ハリーを逮捕するために証拠をでっち上げたことをフォイルに指摘され、再び戦場へ赴任していきました。

デブリンに捕らえられた時、ハリーは金庫は破ったものの、何も盗らずに立ち去ったのです。
証拠がでっち上げられたものだということはベックも見抜いており、刑を不当に軽くしたのではなく、正当な刑を受けるべく屈力したのでした。
.

ベックがハリーと会っていたことをつきとめたフォイルは、ハリーにウォーカー邸に忍ばせたのはベックであろうと推察、ベックから密約文書のことを聞き出します。

今、ドイツは食糧難である。このままだとドイツ国民はナチス政権を見限るだろう。
しかし、ウォーカーの会社はナチスに食料を売る契約を交わした。
このことが明らかになれば契約は潰れる、とベック。

密かにレジスタンスに加わっていたベックは、次の極秘任務先に去る直前でした。

冒頭、転落死した秘書もベックの命で動いていたのです。恐らく転落死ではない、殺されたのだろう、とフォイル。

例えナチスを倒すためとはいえ、その命によってハリーたちが殺されたことを、まっとうじゃないこととして問うフォイルに、家族の事情を打ち明けるベック。
自分は亡命したけれども、息子はドイツに残った、ナチ・エリートとして。
そして、息子にナチ思想を吹き込んだのは、サイモンであることを。
ベックは密約文書のことだけでなく、父親としてウォーカー親子に怒り、恨みを抱いていたのでした。

その頃ウォーカー親子は、万が一の時に備えて、足がつきそうな文書を庭で焼いていました。
それを、紙には目が無い資源回収隊の子供たちが発見。
焼く、ということはもういらないもの、ならばもらっちゃおうと、庭に忍び込んで紙束を持ち去ろうとしたところを、子供たちに気がついたサイモンが、躊躇なく番犬を放ちます。ドーベルマンです。恐いです。
犬に噛まれながらも、何束かを持って何とか逃げおおせた子供たち。

そう、彼らが持ち去った紙の束の中に、例の密約文書の控えが混じっていたのです。
お手柄です!

・・・が、しかし、話はそう簡単には終わりません。

ウォーカーに密約文書を突きつけるフォイル。しかしウォーカーは言い放ちます。

「戦争なんぞ関係ない。ビジネスは限りなく続く。」

その言葉通り、ウォーカーと通じる政府高官の何者かによって、契約のことは不問にされてしまいました。ビジネスは正当化されてしまったのです。

ベックとその仲間たちが期待したとおり、こんなことであきらめるフォイルではありません。
もっと確固たる証拠を求め、改めてハリーの妹、ルーシーから事情を聞きます。
兄は「大事なものは働き者で信用できる友人」に預けたと言っていた・・・
閃くフォイル。
働き者、それは、ミツバチ。
ルーシーが飼っているミツバチの巣箱の中から「大事なもの」、宝石箱を発見したのです。

フォイルはその宝石箱を持って、ウォーカーの会社を訪ね、再びウォーカー親子と対峙します。

この宝石箱は、ウォーカーの会社とナチスが契約した時に、感謝の気持ちとしてナチスから送られたもの、とウォーカー。

しかし、フォイルは宝石箱の由来を調べていました。
18世紀に有名なユダヤ人職人によって作られたものであること。
つい最近までドイツ在住のユダヤ人一家が所有してたこと。その一家がナチスに虐殺されたこと。
そして、宝石箱はナチスの、没収した財産を管理する「財産管理局」にあったこと。

つまり、人を殺して奪ったものだったのです。
これだけ由来がはっきりしているということは、かなり有名な作品なのでしょう。持っていることが知られれば、非難は避けれないほどの。
盗まれたことを黙っていたのは密約文書のためではない、宝石箱を所有しているのを知られることだったのです。

ではハリーを殺したのは誰か。
もう、サイモンしか残っていません。

「殺すつもりはなかった。」

ゲームだった。
ゲームとは、ロシアンルーレット。

獲物を追い詰める狩人のようにハリーの頭に拳銃を突きつけ、引き金を弾くサイモン。
2発空砲を撃った後、まだ、空だと思っていたのが、実弾が入っていたのです。

殺してしまっては、宝石箱のありかを聞き出すことはできないのに。
ゲームで人の命を奪ったことに、なんら呵責を感じていないサイモンが、平気な顔で警察に連行されて行くのを見送って、ウォーカーに告げるフォイル。

ビジネスより大切なものがある。でも、もうその必要はない。
ウォーカーがこの宝石箱を持っていることで会社の信用はガタ落ちし、存続も危ういだろう、と。

フォイルが社屋の外に出た時、一発の銃声が鳴り響きます。
護送車に乗せられようとしていたサイモンが初めて動揺します。

「父さん!」
.

交戦中に敵と商売をすることには驚きましたが、19世紀以前のヨーロッパの戦争では、抜け目の無い商人たちが敵と取り引きすることなど、ごく当たり前だったことを思い起こしました。
しかしそれは戦争が傭兵や職業軍人たちメインで行われていた時代だったならばこそ。
20世紀の戦争はもう、市民を巻き込む総力戦となってしまった。
ドイツ国民を食料難に追い込むことも、重要な戦略。ベックの言うことはもっともなのですが・・・なんだかやりきれない思いです。

ともかく、ウォーカーは節操がないだけでなく、時代を読み間違えたとも言えます。
しかし、ナチスとの取り引きを黙認する政府高官・・・組織ぐるみなのでしょうか?気になります。

一番引っ掛かったシーンは、ハリーがベックに宝石箱を渡すのを頑なに拒むシーンです。なぜ彼はああも頑なだったのか。
父は貧乏のせいで死んだ、と思っているとはいえ、貧乏に疲れ果てた末に、宝石箱を元手にやり直そうとしただけとは思えませんでした。
その前の窃盗も、結局自分の意思で未遂に終わらせたのですから。
自分に泥棒を強要するベックに対する反抗心もあったのでしょうか。

いつものように多くの人物が登場しましたが、ウォーカーの後妻も含めて、全くの枝葉エピはなく、密約文書、そしてハリーを巡ってまとまっており、見応えがありました。
ハリーが複雑なキャラクターだったことも大きかったです。俳優さんの名前がわからないのが、残念。

.

.

#01、#02 #03、#04 #05、#06 #07、#08 #09、#10 #11、#12

.

にほんブログ村 テレビブログへ    Q_2

2015年11月28日 (土)

刑事フォイル 第11回、12回「エースパイロット」

公式サイト

1940年9月。燃料は戦争の行方を左右する重要な資源であり、管理は厳しく規制されていた。そんな中、かつてフォイルが逮捕したことのある男がトラックを運転し、検問所を強行突破した。トラックは横転し爆発炎上。積んでいたたるの中には石油が入っていた。同じころ、ある貯蔵所から大量の石油がなくなっていることがわかり、サムが潜入捜査をすることになる。

石油盗難事件の捜査が進む中、そこで働いていた若い女性が自宅で死体となって発見される。フォイルは二つの事件を追って、被害者の周辺を捜査。その女性はフォイルの息子、アンドリューの親友でエースパイロットのレックスと交際しており、さらに妊娠していたことがわかる。また女性と最後に会ったのがアンドリューだったため、彼も捜査の対象に。一方、貯蔵所に潜入捜査しているサムは、事務所に忍び込む。(公式サイトより)

BS放送の再放送を視聴しています。
.

今回は人間関係がすっきりしていました(対:当シリーズ比)

背景に、燃料の備蓄量が勝敗を大きく左右されため、石油の管理に神経を尖らす政府、というのがあって。

燃料貯蔵所に勤めている若い女性、コニー。
彼女の仕事はドライバーで、石油の配達先の空軍基地のパイロット、レックスと恋仲、熱々です。

撃墜されるまで、エースパイロットだったレックスですが、彼が入院している間に、フォイルの息子、アンドリューが頭角を現していました。
実はアンドリューとレックスは12歳以来の幼馴染で、親友。
アンドリューにも、コニーとおなじ会社で働いている、ヴァオレットという恋人がいます。
ヴァイオレットにレックスのお惚気を聞かすコニー。

燃料貯蔵所の社長は、マーク・ベネットと言って、典型的なセクハラ社長。
男性の仕事を女性が担うようになった戦時下、この会社にも若い女性が多く入ってきたので、にやけ顔がとまりません。
妻の目の前でも平気でセクハラ。
ピリピリする妻ですが、全く意に介さないベネット氏。

従業員のオハロラン。女性と見ればデートに誘っています。
でも、ただのナンパ男じゃない。工場が吹き飛ぶほどの爆弾を作っていました。

さて、警察はベネットの会社が石油を横流ししていることを確信するも、いきなり踏み込んだら証拠隠滅してしまうだろう、というフォイルの提言で、先入捜査をすることになりました。
捜査官に志願するサム。

フォイルはベネット氏を疑う一方で、炎上したトラックの運転手を雇っていたガノンも捜査します。
ガノンは元々裏社会の男。今は足を洗って、ナイトクラブ経営など、普通の仕事を手広くやっているとのことですが、フォイルは彼の言葉を信じていない様子。

縦線はだいたい以上です。
.

配達先で再会したアンドリューに、警察関係者をばらさないように頼み、身元を隠すためにうっかりアンドリューの昔の彼女だと嘘をついたため、ヴァイオレットの嫉妬を煽ってしまうサム。

コニーもヴァイオレットもお互いのパートナーと結婚したがっている。
しかし、レックスは口当たりの良いことは言っても、彼の母親と合わそうとしませんし、アンドリューも同じ、すぐそばに住んでいるフォイルに合わせようとしません。
レックスはともかく、アンドリューは父に反対されることを確信しているからです。
父は、結婚する前から肉体関係を持つような女性を良く思わないこと、そして恐らくアンドリューが本気で結婚したいと思っていないことを見抜くだろうから。
ひょっとしたら、家格、教養の違いもあったのかもしれません。日本語訳ではよくわかりませんでしたが。

ガノンのナイトクラブでひと騒ぎおきます。
発端は、サムにチョッカイを出したオハロランをアンドリューが止めようとしたこと。
しかしアンドリューがオハロランの母国、アイルランドの悪口を言い出したため、レックスなど、店に居合わせた連中が加わっての、警察沙汰の大喧嘩になってしまったのです。

アイルランドはイングランドと何百年もの間戦争を続けており、その度に圧制、略奪、虐殺を受け続けてきたため、反イングランド感情が高い。そのため、アイルランドは義勇兵を送ってはいたものの、中立のスタンスを崩さなかったのです。
イングランドはイングランドで、戦時下でもIRA(アイルランド共和軍)によるテロ活動が頻発することもあり、アイルランドがナチスに加担するのではないかと疑っていました。

こういう背景はあるものの、この時、アンドリューが放ったアイルランドの悪口はかなりひどい。
後日、バーテンにも怒られていました。

コニーはこの喧嘩に加わったレックスに激しく、激しく怒ります。
喧嘩沙汰でデートをダメにしてしまったことだけが理由ではない様子・・・

さて、コニーの助手として働きはじめた当初は、各検査、検問が厳しく、石油を間引きするような隙が見つけられなかったサムでしたが、コニーが、タンクの計器が潰れているという言い訳をして、石油を盗んでいることに気がつきます。
しかし、確かな証拠はまだ掴めない。

コニーが石油を渡している相手は敵の手先なのか、IRAなのか・・・

水面下で人間関係が煮詰まっていく中、殺人事件が起こります。
殺されたのは、コニー。
彼女は妊娠4ヶ月でした。

容疑者はコニーの彼氏、レックス。
結婚を迫られての反抗なのか?
しかし、レックスは結婚するつもりだったと主張。しかし歯切れは悪いです。

次にコニーを家まで送っていった、アンドリュー。
生きているコニーを最後に見た人物と目されたからです。その上、コニーの日記からアンドリューの写真が出てきたものだから、フォイルに厳しく尋問されることに。
犯罪の容疑だけでなく、コニーとヴァイオレット・・・その他多数の女性と遊ぶような奴なのか、という親としての疑念も含んだ問いに、コニーに写真を渡した覚えはない、レックスは英雄だ、と激しく反発するアンドリュー。
.

などなど、色々エピが散りばめてありましたが、一気に真相を書いてしまいます。

フォイルは、コニーが以前ガノンの会社で働いていたこと、コニーの妊娠時にはレックスが入院していたことを突き止め、子供の父親がガノンであることを突き止めます。
コニーに妊娠を告げられたことを認めるガノン。
元々好きだったコニーが、恋人が負傷して悩んでいるのを慰めるうちに、ついつい・・・ということだそうです。
しかしガノンには妻子がある、どうするつもりだったのだ、と尋ねるフォイルに、顔色も変えず、いや、うっすら微笑さえ浮かべながら、ヤミの中絶医を紹介したことを匂わしました。

一方サムは証拠を掴もうと、社長夫妻が留守の事務所に忍び込んで金庫から伝票を取り出しましたが、そこへ何者かが忍び込んできたため慌てて隠れます。
何者かが去った後、サムが見たのは机の上に設置された時限爆弾。もう、もう作動している!
外から鍵を閉められて万事休すのサム、フォイルに電話して助けを求めます。
あと10分、間に合うのか?

・・・当然間に合うわけで(^^;;

助かったのは、時限爆弾の作りが雑だったため。本当ならとっくに爆発していたはず、と処理班。
時限爆弾が仕組まれていた鞄が証拠となってオハロランを逮捕し、オハロランに時限爆弾の製作及び設置を命じていたガノン一味も一網打尽に。
コニーから石油を受け取ってヤミに流していたガノン。
事故以降、警察に目をつけられ、そろそろヤバイと思って会社ごと証拠を吹き飛ばそうとしたのです。
もし爆破しても、IRAがやったと思うかもしれないという思惑を含みつつ。

ガノンの片棒を担いでいたのは、以前ガノンに雇われていたベネット・・・夫人でした。
問い詰められたベネット夫人は、何も知らず驚く夫に、今までいかに妻として踏みにじられてきたか、鬱憤を思いっきりぶちまけます。
夫から離れるためにお金が欲しかった。そのお金で、戦争が終わったら全く違う人間になるつもりだった。
唖然とする夫にこう告げたベネット夫人。すこしさっぱりしたのか、おとなしく連行されていきました。

このシリーズ、夫を見限っている妻の登場率が多いです(汗
.

こうして石油の一件は片付きました。
残るは、コニーの殺人。

犯人はレックスでした。

レックスと熱々に見えたコニーは、実はレックスが付き合ってからも全く自分に触れようとしないことを悩んでしまいした。
その原因を知ったのは、ナイトクラブでの大喧嘩の時。
レックスが落とした手帳にアンドリューの写真が挟まっているのを見たのです。

そういうこと・・・原因を知ったから、あんなに喧嘩の後、怒っていたのです。

運命の晩、
アンドリューへ思いを黙っていて欲しい、という頼みを拒否するコニーともみ合ううちに、コニーは階段から落ちてしまった。殺すつもりはなかった、とフォイルに告白するレックス。

同性愛者であることは、なんとしても隠さなければならない。
ドラマではばれたら戦闘機に乗れなくなるから、とだけ言っていましたが、同性愛で逮捕される時代です。
フォイルは彼の思いに理解を示しましたけれども。

そこへ出撃命令が出ます。
戻ってきたら、必ず出頭する。
そしてアンドリューには自分の気持ちは絶対に言わないで欲しいと懇願して、レックスは出撃しました。

一人、帰還したアンドリューは、フォイルに、レックスが半ば自殺のように見える戦死を遂げたことを、泣きながら伝えるのでした。
.

以上、いつもよりは枝葉の少ないストーリーだったと思います。

前回、家をなくしてフォイルの家に仮住まいすることになったサム。
もう、新たな下宿は見つかったようです。

ポールの妻はどうやら妊娠したようです。
でも、どうなることやら?

戦時下、大英帝国が一枚岩でなかったこと、イングランド人のアイルランドへの差別意識が描かれていて、興味深い一編でした。

.

.

#01、#02 #03、#04 #05、#06 #07、#08 #09、#10

.

にほんブログ村 テレビブログへ    Q_2

2015年11月18日 (水)

刑事フォイル 第9回、10回「50隻の軍艦」

公式サイト

1940年9月、ドイツによる度重なる空襲に苦しんでいたイギリスはアメリカの参戦を待ち望んでいた。その鍵を握るアメリカ人がフォイルのいるヘイスティングズにやってきた。彼をもてなす夕食会が開かれた夜、殺人事件が発生する。同じ夜、浜辺には小型のボートが近づいていた…。

アメリカ政府特使のペイジと浜辺で死体で見つかった男が、同じ大学の同窓生であったことが判明。フォイルはその接点に注目する。また、発砲事件が起きた夜にボートで浜にたどり着いた自称オランダ人が事件を目撃したのではないかと推測し、情報を得ようとする。アメリカ人と死体、そしてボートでやってきた男。複雑に絡み合う事件をフォイルが鮮やかに解き明かす!(公式サイトより)

BS放送の再放送を視聴しています。
.

2シリーズ最初の作品だそうです。
メインエピを箇条書き風にメモります。

下宿先で空襲を受けたサム。家は大破し、下宿仲間女性は死んでしまいます。
サムを助けてくれたのは義勇消防隊。
ところが彼らは下宿の焼け跡から大家さんの貴重品を盗みんでしまうのです。
ここだけでなく、常習的な火事場泥棒のようで、メンバーの一人、ケネスは、グループを抜け出してパイロット養成学校に行くことを望んでしました。

養成学校に行くにはお金がかかる・・・と、いうのに一瞬驚きました。
時代が時代だけに、パイロット=軍隊と思ってしまったのです。
ケネスは民間のパイロットになりたかったのね。

しかしケネスの家は、父、リチャードが精神を病んでしまったこともあり、ケネスを学校にやれるほど裕福ではありません。
けれども義勇消防隊の悪事を何となく察しているリチャードは、なんとかしてケネスの希望を叶えてやりたい。
その時、地元の新聞に目を留めます。
地元の名士でフォイルの旧友のアーサーとアメリカの要人、ハワードが握手をしている写真を、思いつめた表情でじっと見つめる父。

その晩、アーサーの屋敷に開かれたハワードの歓迎パーティに招かれたフォイルは、途中で見知らぬ男を轢きそうになります。
後ほどわかることですが、この男はリチャード。

ディナーでは、何とかしてアメリカに参戦して欲しいと言う願いを、不躾な態度ではぐらかすハワードに苛立つ、元からアメリカ嫌いの精神科の医師、フォイルに物言いたげなアーサーの妻で幼馴染のエリザベスなど、様々な人間関係が渦巻きました。

あくる日、海岸にて、頭を拳銃で撃ち抜かれたリチャードの死体が発見されます。
一時は、被害者に精神疾患の病歴があるため、自殺として処理されそうになりますが、ここでフィルが動きます。
.

あと、海を渡ってきたオランダからの亡命者、実はドイツのスパイ、そのスパイの従姉妹で密かに上陸を手伝った、精神科の医師の妻、ギャングのような容貌をしたハワードの秘書、殺人事件の決定的な証拠を見たらしいカメラマン、そしてリチャードが肌身離さず持ち歩いていた大きな鍵などなど。

今回はシリーズ初めということもあるのでしょう、登場人物及びエピソードがてんこ盛りで書ききれません。ぼやっと見てたら、メインストーリーを見失いそうになってしまいました(汗

結局事件の真相は、ドイツ兵のスパイの証言から明らかになってきます。

スパイとして捕まったからには、もう命はないかもしれないドイツ兵。フォイルに、戦時中でも殺人の捜査はするのか、と尋ねます。
当然だと答えるフォイルに、重要な目撃を話しました。

敵であるドイツ兵に、真実を暴く証言をさせるのが、このドラマの深いところです。

絡まった人間関係もほぐれていきます。

リチャードとハワードはかつてオックスフォードの同窓生だった。
その後ハワードはリチャードの発明、シンクロメッシュギアボックス・・・大きな鍵についていた歯車を横取りして、自分の特許とし、大金持ちになった。
ハワードを告発するほどタフではないリチャードは、泣き寝入りするしかありませんでした。

けれどもハワードが自分の町に来ることを知って、息子のために、お金を都合してもらうよう、ギアボックスを持って頼み行った・・・のが、あのパーティの晩。
しかしハワードが、今は雑貨店の主人でしかないリチャードの頼みなど聞くわけはなく、絶望したリチャードは、全てバラすと喚きます。
そんなことが広まったら地位も名誉も失ってしまう・・・こうしてリチャードはハワードに殺されてしまったのです。

フォイルは真相にたどり着くも、ハワードが、アメリカが軍艦50隻をイギリスに譲るという協定の立役者だったため、逮捕することができませんでした。
今、彼が逮捕されれば、軍艦50隻もなくなる、それでもいいのか、と脅すハワードの秘書、ではなくて実は軍の情報部。

「これが戦争だ」と嘯きながらアメリカに帰国するハワードに、リチャードの持っていたシンクロメッシュギアボックスを見せるフォイル。

終わらない戦争はない。1年たとうが、10年たとうが、私は忘れない、必ずあなたを見つけ出す。
.

アメリカを何とかしてヨーロッパ戦線に参戦させたいイギリスの焦りと、参戦することに世論が賛成していないことを切り札にイギリスを焦らすアメリカとの駆け引きを背景にした物語でした。
上から目線でわざと無作法な態度をとるハワードはアメリカの象徴です。

窃盗義勇消防隊はフォイルたちの推理で窃盗物が見つかり、捕まりました。
戦時下の世相を描いていて、ドラマの雰囲気を成り立たせるに大事なパーツではありましたが、殺人には関係ないので、ショーットカットします(汗

あと、直接事件に関係のないエピソードが3つ。

まず、夫を愛したことはない、本当はずっとあなたが好きだった、とアーサーのエリザベスに迫られるフォイル。
フォイルに全幅の信頼を置いているの視聴者としてはですね、今さらそんなこと言ったって、と思っちゃいました。
明日をも知れぬ時ゆえ、秘めたる思いを告白したのかもしれません。
このエピは引っ張るのでしょうか。
フォイルにも華やかなエピがあっていいとは思いますが、人妻はやめて欲しいかな~(^^;;

それからカメラマンが車の中で寝泊りしていること。
はじめは不審に感じたのですが、前はロンドンに住んでいて、空襲を受けてからは家の中では眠れなくなったためでした。
小さなエピですが、リアリティを感じました。
ハワードが帰国した後、無事に戻されたのでしょうか。ここんところ、見逃してしまいました。

そして、爆撃で住むところをなくしたサムを、フォイルには内緒で妻、ジェーンが留守の数日間だけ、と家に泊めるポール。
本当に友だち以上の感情は持っていない二人ですが、足のことなど気にせずにダンスに誘ったりする、明るくフランクなサムと過ごすのは楽しそうでした。
片足を失った夫を受けいられないジェーンとはなんたる違い。

そうそう、サムは夕飯に、恐らく貴重品のベーコンを、出汁がよくでるから、と全部使っちゃってました。
そうか、やっぱりベーコンは味の決め手になるんだな、とドラマとは関係ないことを思いつつ(汗

そこへ帰ってこないはずのジェーンが帰ってきました。
楽しそうな雰囲気・・・ジェーンでなくても、絶対に誤解されるシーンではあります。
たちまちサムはジェーンの逆鱗に触れて追い出されてしまいました。あらら~。

仕方なく独房に寝泊りしようとするサムを見たフォイル。
皆には内緒だ、と自分の家に下宿させることにしたのでした。

フォイルさんちにひとまず落ち着くことになって良かったです。
仕事にも便利ですしね。

次回も楽しみです。

.

.

#01、#02 #03、#04 #05、#06 #07、#08

.

にほんブログ村 テレビブログへ    Q_2

その他のカテゴリー

#ドラマ:2009年第1クール | #ドラマ:2009年第2クール | #ドラマ:2009年第3クール | #ドラマ:2009年第4クール | #ドラマ:2010年第1クール | #ドラマ:2010年第2クール | #ドラマ:2010年第3クール | #ドラマ:2010年第4クール | #ドラマ:2011年第1クール | #ドラマ:2011年第2クール | #ドラマ:2011年第3クール | #ドラマ:2011年第4クール | #ドラマ:2012年第1クール | #ドラマ:2012年第2クール | #ドラマ:2012年第3クール | #ドラマ:2012年第4クール | #ドラマ:2013年第1クール | #ドラマ:2013年第2クール | #ドラマ:2013年第3クール | #ドラマ:2013年第4クール | #ドラマ:2014年第1クール | #ドラマ:2014年第2クール | #ドラマ:2014年第3クール | #ドラマ:2014年第4クール | #ドラマ:2015年第1クール | #ドラマ:2015年第2クール | #ドラマ:2015年第3クール | #ドラマ:2015年第4クール | #ドラマ:2016年第1クール | #ドラマ:2016年第2クール | #ドラマ:2016年第3クール | #ドラマ:2016年第4クール | #ドラマ:2017年第1クール | #ドラマ:SP | #ドラマ:雑感 | #今月のまとめ | *DVD・映画・観劇 あ行 | *DVD・映画・観劇 か行 | *DVD・映画・観劇 さ行 | *DVD・映画・観劇 た行 | *DVD・映画・観劇 な行 | *DVD・映画・観劇 は行 | *DVD・映画・観劇 ま行 | *DVD・映画・観劇 や行 | *DVD・映画・観劇 ら、わ行 | *DVD・映画・観劇 総合 | *DVD・映画・観劇 雑感 | *アガサ・クリスティー映像化作品 | @お笑いコンテスト | @テレビその他 | @今月の読書 | @山本さん | @身辺雑記 | ※Martha Speaks(アニメ) | ■おんな城主 直虎 | ■カルテット | ■仮面ライダーエグゼイド | ■精霊の守り人 | □11人もいる! | □37歳で医者になった僕~研修医純情物語 | □ATARU | □BORDER | □GTO | □JIN-仁- 完結編 | □Nのために | □PRICELESS~あるわけないだろ、んなもん!~  | □Woman | □あすなろ三三七拍子 | □おそろし―三島屋変調百物語 | □おやじの背中 | □くろねこルーシー | □それでも、生きていく | □ちゃんぽん食べたか | □とんび | □ぼんくら | □ぼんくら2 | □よろず占い処 陰陽屋へようこそ | □カエルの王女さま | □ゴーイング・マイ・ホーム | □スターマン~この星の恋~ | □ストロベリーナイト | □チーム・バチスタ3~アリアドネの弾丸 | □デカワンコ | □デート〜恋とはどんなものかしら〜 | □トッカン-特別国税徴収官- | □ドン・キホーテ | □ハガネの女 2 | □バーテンダー | □ビギナーズ! | □フェイク~京都美術事件絵巻 | □フリーター、家を買う。 | □マルモのおきて | □ラッキーセブン | □リバウンド | □リーガルハイ(2013) | □リーガル・ハイ | □ロング・グッドバイ | □冬のサクラ | □刑事フォイル | □医龍 Team Medical Dragon3 | □半沢直樹 | □南極大陸 | □問題のあるレストラン | □四十九日のレシピ | □坂の上の雲 | □塚原ト伝 | □外交官 黒田康作 | □夜のせんせい | □夜行観覧車 | □大河:軍師官兵衛 | □天皇の料理番 | □安堂ロイド~A.I. knows LOVE? 簡単感想 | □家政婦のミタ | □家族狩り | □専業主婦探偵~私はシャドウ | □小暮写眞館 | □幽やかな彼女 | □恋愛ニート~忘れた恋のはじめ方~ | □悪夢ちゃん | □新解釈日本史 | □新選組血風録 | □明日、ママがいない | □昨夜のカレー、明日のパン | □最後から二番目の恋 | □最高の離婚 | □朝ドラ:おひさま 不定期観測メモ | □朝ドラ:カーネーション・不定期観測メモ | □朝ドラ:ゲゲゲの女房 | □東野圭吾ミステリーシリーズ | □泣くな、はらちゃん | □流星ワゴン | □激流~わたしを憶えていますか?~ | □独身貴族 | □猫侍 | □獣医ドリトル | □破裂 簡単感想 | □神様の女房 | □結婚しない | □続・最後から二番目の恋 | □美咲ナンバーワン!! | □美女と男子 | □胡桃の部屋 | □薄桜記 | □重版出来! | □鍵のかかった部屋 | □陽はまた昇る | □陽炎の辻 | □霊能力者 小田霧響子の嘘 | □高校生レストラン | □黄金の豚-会計検査庁 特別調査課 | □Q10 | □SPEC~警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係事件簿~ | □TAROの塔 | △大河:八重の桜 | △大河:平清盛 | △大河:江 | △大河:真田丸 | △大河:花燃ゆ | △大河:龍馬伝 | △特撮:仮面ライダーW | △特撮:仮面ライダーウィザード | △特撮:仮面ライダーオーズ/OOO | △特撮:仮面ライダーゴースト | △特撮:仮面ライダーディケイド | △特撮:仮面ライダードライブ | △特撮:仮面ライダーフォーゼ | △特撮:仮面ライダー鎧武 | △特撮:侍戦隊シンケンジャー | △特撮:動物戦隊ジュウオウジャー | △特撮:天装戦隊ゴセイジャー | △特撮:恐竜戦隊キョウリュウジャー | △特撮:手裏剣戦隊ニンニンジャー | △特撮:海賊戦隊ゴーカイジャー | △特撮:烈車戦隊トッキュウジャー | △特撮:特命戦隊ゴーバスターズ | ◇BOSS 2ndシーズン(リタイア) | ◇HUNTER~その女たち、賞金稼ぎ~(リタイア) | ◇たぶらかし~代行女優業・マキ~(リタイア) | ◇ザ・サマーレスキュー~天空の診療所(リタイア) | ◇ハングリー!(リタイア) | ◇ブルドクター(リタイア) | ◇最高の人生の終わり方~エンディングプランナー~(リタイア)  | ◇浪花少年探偵団(リタイア) | ◇謎解きはディナーのあとで(リタイア) | ◇遅咲きのヒマワリ~ボクの人生、リニューアル(リタイア) | ◇CONTROL 犯罪心理捜査(リタイア) | ◇LADY~最後の犯罪ファイル(リタイア) | ☆ロンドン旅行、再び | ☆初めてのロンドン旅行

作品一覧