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カテゴリー「□ちゃんぽん食べたか」の9件の記事

2015年8月13日 (木)

ちゃんぽん食べたか 第9回 最終回「明日への扉」

公式サイト

体調を崩してしばらく実家の長崎へ帰ることにした雅志(菅田将暉)。心身ともに立て直し、一から出直すつもりであった。帰郷した雅志を両親は温かく迎えてくれる。一方、古田(本郷奏多)は、ドサ回りのバンド生活に嫌気が差していた。そんな時、古田は雅志の部屋で、雅志が書き溜めていた譜面を見つける。そして、突然長崎の雅志のもとを訪れる。雅志と古田は暇に任せて音楽を作り始める。やがてその曲が周りの関心を呼ぶことになり…。(公式サイトより)

原作未読、セリフは全て耳コピにて、概略です。

野沢や工務店の社長たちに長崎に帰ることを告げて回る雅志。
雅志の母、喜代子もそうでしたが、義理堅いです。

昭和中期以前のノンフィクションや小説には、よく挨拶回りのシーンが出てきます。昔は、ちゃんとした人なら当然のマナーで、逆に挨拶なく去ることが不義理そのものだったのでしょう。

帰郷支度をしている雅志の前に現れる中学生の雅志。

「すまんなかったな。お前の期待を裏切るようなことばっかして。」
今まで邪険にしていたのが、今は微笑ながら話しかける雅志。中学生雅志も穏やかな表情です。
「それ、自分にあやまられてる?
「いや~、あやまりたい気持ちなんだ、自分に。そうしないといけないような気がして。」
「あなたなら行けますけん、次に。」
「自分に励まされるのも妙なもんだな。」
「そうですね。」
「てっか~、お前、俺なんだな。」
「何、当たり前のことば言うとるとですか。」
「いや、いつもお前、俺を叱ったり、文句言ったりして、うるせえ奴だと思ったけど。
うん、でも、それは俺自身が思ってたことなんだな。
長崎に着いたら、まずはちゃんぽんだな。」

振り返ると、中学生の雅志は消えていました。

こうして長崎に帰っていく雅志。
ハコバンを続ける政美に手紙を送ります。

「長崎にしばらく帰る。部屋、いつでも使っていいから。」

長崎に帰って真っ先にやることは、もちろん、ちゃんぽんを食べること。家族でちゃんぽんを食べながら、東京での生活を面白おかしく語る雅志です。

東京では、政美が一人、雅志の下宿に寝転んでいました。
そして誰もいなくなってしまった。
かつて、ひとつの経験だ、と割り切って入ったはずのハコバンも・・・
「何がひとつの経験だ」呟く政美。
その時、雅志が書いた楽譜を見つけるのです。

長崎では、雅志が両親にあやまっていました。
これからどうするか、と雅人に聞かれ「とにかく大学にはちゃんと行く」と雅志。
「と、いうことは今まではちゃんとやっとらんと?」と喜代子に突っ込まれました。
今までのことはよかとやないか、となだめる雅人。

「ごめん、学費ば出してもらって。」
「元はと言えば、自分が雅志にヴァイオリンばやらせたのが悪かった。」と喜代子。優しいです。

「そげんことなか。おいはヴァイオリンば習うたことは全然後悔しとらん。
ほんと言うと、おい、いっぺんヴァイオリンを質に入れたと。
友だちがうけ出してくれたと、自分の大事な楽器と引き換えに。
あん時、おい、自分がしてきたことを全部ドブに捨てようとした。
お父ちゃんとお母ちゃんが必死に金出してくれたり、応援してくれたりしたこと、全部。」

「代わりに何ば手にしたとか?」雅人。

「何も。ただ逃げ出したかっただけやっだ。
ばってん、帰ってきてくれた。
なんか、こいつとやっとほんとの友だちになったような気がする。
これまでやってきたことは無駄じゃなか。」

庭で無心にヴァイオリンを弾く雅志なのでした。
.

政美が働く店に電話をした雅志は、政美がバンドを辞め、家の車で家出したことを知って、政美が長崎に来ることを確信する雅志。
その予感通り、政美は雅志のギターを持って長崎にやってきました。
早速チャンポンをご馳走する雅志。

静かな家に、台所で料理をする喜代子の、まな板を叩く音が響きます。
かつての保夫の家と同じ。

夕食が終わった後、雅志の家族に乞われてギターを披露する政美。皆大喜びです。

「いい家族だな。」

と、政美。保夫の家を始めて訪れた時と同じ言葉です。

バンドを辞めたのは、このままでは腐っちまうと思ったから。

「充分経験した。もういい。」

これからどうするかな、という政美に

「俺も人のこといえないけど、少しのんびりしたらどうだ。俺ものんびりしてるし。」と雅志。
「そうだな。」

しかし、暇を持て余してゴロゴロするばかりな二人(笑。

そのうち、政美は、雅志が書いた譜面をとりだします。
二人で曲を弾くうちに段々乗ってくる二人。そのうちご飯もそっちのけで曲を作り出します。

その話を雅人から聞いた宮下老人。
かつて雅志にヴァイオリンの先生を紹介してくれたこの老人は、雅志が唄を作っていると聞いて食いついてきました。
.

喫茶店で一服する雅志たち。
何か形になったな、という雅志に、このままにしとくのか、という政美。

「曲を創ってからのことなんて考えてなかった。」

レコードにするとか・・・と話をしていると、喫茶店にいたおっさんの客が割り込んできました。
二人がフォークをやっていることを聞くと「過去の音楽だ。終わってる。男二人ってのも流行らない」とばっさり。
ギターとヴァイオリンの組み合わせで・・・、と雅志がむきになって言い返すと「マハヴィシュヌ・オーケストラ」がもうやってる、「人真似だ」とこれまたばっさり。

家に帰ると、宮下老人がお前の唄を聴かしてほしいと言っている、と雅人。

ヴァイオリンを辞めたことを怒っているだろう、とびびる雅志。

「俺たちの唄は人に聴かせるとか、そういうのは・・・」
「嫌なのか。」雅人。
「くだらんことして、と怒られるのかな。」
「そうなったらそうなったでしょうがんなか。怒られてくればよか。」

政美をすがるようにみつめる雅志。

「え、俺も怒られるの?」
「つきあってくれよ。」

こうして二人は雅人、喜代子に連れられて宮下老人宅を訪ねます。

恐る恐る宮下老人に挨拶をする雅志。

「辞めたそうやな。あれだけ才能があるっととに。途中で投げ出すとは、全くけしからん!」
「すみません」

何故か政美も一緒に平謝り。

「ま、それも終わったことたい。お前が唄を作っとると聞いてな。
わしも音楽を少々かじったことがある。」

驚く雅志たち。

「お前らの唄がただの暇つぶしじゃかか、わしが確かめてやる。聴かしてみ。」

演奏を始める二人。
目を瞑って演奏を聴いていた宮下老人は、曲が終わった途端に笑い出します。

「いや~、面白か。」

そして雅人に、もう少しこの二人を遊ばしてみろ、と。気に入ったようです。

「お前ら、これからどうしようと思っとる。」
「東京へ帰って大学に・・・」雅志。
「この音楽ば、どげんとするかと、聞いとるたい。」

答えに窮する二人に、いっそのこと人前で歌ってみたらどうや、と宮下老人が言うと、雅人が、コンサートや!と乗ってきました。宮下老人「それだ!」。頑固そうな外見とは違って、ノリの良い人です。
急にコンサートなんて、と怖気づく二人に。

「芸術の三大要素の一つに、大衆性があるとたい。
どんなに優れておっても誰にも聞いてもらえんようやったら、意味のなか。」と宮下老人。

「大衆に受け入れられるでしょうか。」
「そんば、試してみろ。大勢の人の前で歌うてみて受け入れられなかったら、すっぱり辞める。
それくらいの覚悟がなくて、どげんするとか。」

見詰め合う雅志と政美。
にっこり笑い合います。
.

川原の土手で話す二人。

「こんなことになるとはな。」雅志。
「ま、失敗しても、別に失うものは何もない。」政美。
「ほんとだな。笑っちゃうくらい。何もないな。」
「それが俺たちの強みだ。」
「それにしても、なんで俺とお前なんだろうな。」

満や保夫たちとバンドをやっていた頃を思い出す雅志。

「こうなると思ってたか?」
「思ってた。」
「え?」
「お前の部屋で、あの走り書きの楽譜をみつけた時から、なんかこうなる気がしてた。」
「はは、そうか・・・あいつらに感謝しなきゃ。菊田と樫山。あいつらが俺たちを結びつけてくれたようなもんだからな。」
「そうだな。」
「あいつらには、恥ずかしくないものにしよう。」
「ああ。」

コンサート当日。
本人たちより緊張する雅人。
なお、コンサートの費用は工務店の社長からもらった餞別をあてたのだそうです。

本番間近になって、楽屋に二人きりになる雅志と政美。

「お客、どれぐらい入っているかな。」雅志。
「気にすんな。」政美。
「ああ。」
「これが成功したからって、とんとん拍子に進むってこともないだろうし。」
「まあな。うん、とにかく踏み出すことが大切なんだ。」

うなずく政美。

こうして初ステージへと一歩踏み出した雅志と政美。
そんな二人を袖口から見守る、中学生雅志。

エンドタイトルには、この時のステージ写真が入っていました。

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大きな事件があるわけでもなく、悩み続ける主人公をひたすら描いたドラマでした。
さださんの自伝的小説ということもあって、ストーリーに対する感想はとても書きにくかったです。
雅志がどれほど悩んでも、未来があることはわかっていますし。
しかし、そのことを知っているからこそ、逡巡し続ける姿を見守れたとも言えます。これでラストが闇落ちとかだったら、見てて救われない(汗

どう生きるか・・・前半はヴァイオリンを続けることの圧迫感に、後半はヴァイオリンを辞めた後の喪失感に彷徨う青年。
音楽にこれほど真摯に向き合えるだけでも、才能に恵まれていると思います。

しかし、どう生きるか、という自分への問いかけの普遍性をじっくりを描いていて、地味だけれども見応えのあるドラマになっていました。
才能に恵まれたを持ちつつ、ちょっとお人よしな、ごく普通の青年、雅志を演じた菅田さんの普通さ。うまいなあ、と思いました。普通って難しいだろうから。
普段は優しくて決して前には出ないのだけれども、音楽には誰より頑固な政美を演じた本田さんも、独特の空気感がありました。政美の優しさって独特なのね。理屈っぽいというか、俯瞰的というか。

中学生の雅志には、雅志がヴァイオリンを辞める決意を固めたあたりから、いじらしさが増して・・・真っ直ぐだった頃の自分を振り返ると、切ないもんです(涙

雅志の両親、特に喜代子の優しさにも涙。自分が親だったら、もっと愚痴っていたと思います。

保夫の父は恐らく亡くなったのだろうなぁ。
満は音楽を辞めてどうしているのだろう。多少お調子者だったが故に自ら自分の才能を見限った姿が痛々しかったです。

その他、安川、三村夫妻、岡倉洋子、野沢、大家一家、工務店の社長たち、宮下老人・・・雅志を取り巻く人々がすべて、何らかの形で雅志が音楽にどう向き合うかに、関わっていました。
これほどじっくりと音楽をテーマに描ききったドラマは珍しいかもしれません。
かつ、かつての「教養小説」風な味わいが漂うドラマでした。
こういうドラマはNHKでないと作れないでしょう。
井上靖氏の「しろばんば」「夏草冬涛」など、読み返したくなりました。

スタッフ、キャストの皆さん、ありがとうございました。

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2015年7月31日 (金)

ちゃんぽん食べたか 第8回「さよなら青春の日々」

公式サイト

雅志(菅田将暉)は居酒屋でアルバイトをすることに。程なくして店主・野沢(皆川猿時)が都合により休業してしまう。収入の無くなった雅志は、バイオリンを質入するまでに追い込まれる。帰ってきた野沢は実はギャンブルにはまり借金を作っていた。仕事を全て雅志に任せ、また博打に出かける野沢。憤りの中で雅志は何かを吹っ切るように働く。一方、樫山(間宮祥太朗)がバンドを辞めてきたと雅志を訪ねてきた。その手にあったのは…。(公式サイトより)

原作未読です。

野沢の店にバイトを始めた雅志。
これからバンドでツアーに行くと言う政美と満にお店の料理をおごります。

「好きなことして金儲けした方が楽しい。バンドはいいぞ~。」
と満は雅志をさかんに誘いますが、雅志は応じません。そういう気分になれないのです。
バンドは楽しい、と吹聴する満をそっと見つめる政美。

実は、ステージに立っているのは政美だけで、満は雑用係でこき使われていたのでした。
演奏をやらして欲しいとマネージャーに頼んでも、もっとうまくなればな、とけんもほろろ。悔しがる満・・・
政美は政美で、歌謡曲のバックを、実につまらなそうに弾いています。

給料日に、野沢がカミさんの実家に戻ると、突然店を休業してしまいました。
給料は帰ってから・・・おいおい。

家賃を払ったら、ほとんど一文無しになってしまい、食べることにも事欠くことになった雅志。
台所に転がっていたパンを口にするも、硬すぎて食べれない。

♪ぼくの部屋の片隅に忘れ去られていたパンが・・・

ギターを持って歌いだします。

♪コチコチに硬くなって ポロリ、ポロリ、ポロリ・・・

早速譜面に起こしました。
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しかし事態は悪化する一方です。
高校生だった時に雅志の胃袋を満たしてくれていた保夫の米屋は休業。長崎の家に電話しても誰も出ない。

保夫が休業しているのは、親父さんの容態が悪化したからでしょうか。
実家に誰もいないのは、恐らく先週描かれていた、老人からの頼まれごとを解決するため、家を離れているからでしょう。

その上、政美と満がツアーから帰ってくる・・・切羽詰った雅志は、ついにヴァイオリンを質屋に持って行きます。
ところが質屋の親父さんの査定は三千円。
あまりの安さに、思わずちょっとキレ気味にアピールする雅志。

「これはですね、もっと価値のあるもんなんですよ。買うとうん十万とすると思うのですけれど。」
「価値のあるものだからですよ。これ、流してしまっていいんですか?」

意外な言葉に、答えられない雅志。

「高くお入れになると、出す時、大変になりますよ。月々の利子だって。
悪いことは言いません、安くお入れなさい。これがちゃーんとあなたのところへ戻ってくるようにね。
大事なものなんでしょ。」

「・・・ありがとうございます。」

質屋から戻って」インスタントラーメンをすする雅志の前に、中学生の雅志が現れ、部屋をガサガサと探し回りはじめます。

「お前、何やってんだ。」
「ヴァイオリンがなかと、ヴァイオリンがなかと!」
「探したってないよ。」
「どこへやったと?!」
「すまん。」
「すまんじゃなか、ヴァイオリンはどげんしたと?」
「もう、どうしようもなかったんだ。このままじゃ腹が減って死にそうで。
それにほら、もうすぐあいつらが帰ってくるんだ。何かうまいもんでも食わしてやりたいだろう?」

「そうですか。そげんことですか。
あなた、自分の魂ば、売ってしもたとですよ。」

「違う・・・売ったんじゃない!一寸だし、ちゃんと請け出してくるつもりだから。だから、ちょっとの間・・・」

すでに消えている中学生雅志。

「聞けよ!!」

必死にヴァイオリンを探しているのも、また自分なのです・・・

荒れる雅志。自らチンピラに喧嘩を売ってボコボコにされてしまいます。
道端に倒れている雅志を見つけてくれたのは、かつてのマドンナ、岡倉洋子でした。
スナックに連れて行って、傷の手当をしてくれる、ケバイ化粧をした洋子。
今は母の店を手伝っている。

「女優になるの、辞めたから。
劇団の研究生になったけど、そこには才能のある人なんていっくらでもいてさ。
それでも頑張ろうと思っても、オーディションにはちっとも受からないし、お金はなくなるし。」

「飛び込んだだけ、えらいよ。俺なんて芸大を受ける前にヴァイオリン、諦めた。」
「諦めるなら、早いほうがいいよ。」
「そうかな・・・」
「今は大学生?」
「うん、あまりいってないけど。」

笑い出す洋子。

「何か笑っちゃうぐらいダメじゃん、あたしたち。」
「そうだな。」

雅志も笑い出します。

「会えて良かった。何か、ちょっと元気出た。」洋子。
「俺も。また会う?」

静かに首を横に振る洋子。

「・・・いつか、お互いに自分の道をみつけた頃に、また会おう。」
「うん。」
洋子は笑いながら頷きました。

こんなにずっと笑っている洋子は始めてかも。何か吹っ切れた感じです。
また女優にチャレンジしても良いかもしれない。
まだ20歳なのだから。
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豪勢な料理を並べて、政美と満を下宿に迎える雅志。

「楽しかったよ。何しろ好きなことやって金もらえるんだ。こんな最高なことはないよ。お前もくれば良かったのに。」
「まあ、嫌なことだってあるよ。」
いつもの調子で嘘をつく満を曇った目で見つつも、あえて否定せず、マネージャーの愚痴を言い出す満を制します。
「音楽のことだよ。つまんねぇ曲ばっかりやらされてさ。」
「それはわかってたことだろ。」雅志。
「まあな。いい経験になっているよ。」
「だったら頑張れよ。俺は俺で頑張る。」

実はいい経験など、何もしていない満。

「何を頑張るんだ!どこをどう頑張れっていうんだ!俺に気を使って黙っていることないだろう!」

突然キレだした満に驚く雅志に、政美は、満が雑用しかやらされてないことを明かします。
あんなくだらないバンド、と悪態をつく満は、雅志にもつっかかってきました。

「お前だって、あんあチンケな店で頑張るなんて、笑わされるぜ。」
「野沢さんが必死にやっている店だ。そんな言い方すんな!」

「二人とも、恵まれてるくせに、文句ばっかいってよ。」満。
「恵まれてる?」雅志。

「そうだよ。俺より音楽の才能があるのに、生かせないで、何なってんだよ!
古田はまだ良いよ。佐野はなんだ?ヴァイオリン辞めて居酒屋の店員か。
"まーちゃん、ビール一丁”」

満につかみかかる雅志。もみ合う二人を止めた政美は、ヴァイオリンの質札を見つけます。

「ヴァイオリンは?」
「質屋に入れた。」
「何でだよ。」満。
「金がなくてさ。どうせヴァイオリン辞めたし。持ってたって・・・」
「じゃ、これ、ヴァイオリンを質に入れた金で・・・」

卓袱台の上に並べられた料理を見る政美。

「気にすんな。」
「でも、流す気はないんだろ?」

「それも未練のような気がしてさ。いっそこのまま流れたほうがいいのかもな・・・」

いつもヘラヘラ笑っている雅志が抱えている闇の深さに気づいて、愕然とする二人。
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長崎では、老人の用事を済ませた雅志の両親、雅人と喜代子が老人に挨拶をしていました。
用事というのは、老人の家を売却することだったようです。
老人は、雅志に一番最初のヴァイオリンの先生を紹介してくれた人でもあり、雅志がヴァイオリンを辞めたことを残念がっていました。

「あの子に音楽の才能があると思っていた。わしの見込み違いか、それとも・・・」
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かつてバイトしていた工務店の社長から、臨時のバイトを頼まれる雅志。喜んで引き受けます。
そこへ、やっと野沢が戻ってきて店を開けたと思ったら、タチの悪そうな友人たちの誘いにのって、雅志が止めるのも聞かずに「ちょっとだけ」と出かけてしまいました。
その晩、一人で店を切り盛りするはめになってしまった雅志。大繁盛です。

朝になって、野沢が戻ってきました。
実はバクチをやっていたことを白状する野沢。
全てバクチにつぎ込んだ。言い訳につかっていた妻は、とっくに愛想をつかして出ていってしまった。

「今回でこれまでの分を取り返して辞める・・・でもまた負けた。」

一生懸命やっているんだ、と満と喧嘩してまで庇った人が・・・愕然とする雅志。

野沢がレジを開けると、売り上げが一杯入っていました。
「忙しかったんだな」と、その金を渡そうとする野沢を「入りません!」と振り切って店を飛び出す雅志。
その後、工務店の残業を買って出た雅志は、黙々・・・というより一心不乱に仕事をこなします。
そんな雅志を心配そうに見守る工務店の社長たち。
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朝方、仕事を終え、ヘロヘロになって帰宅した雅志を待っていたのは、満でした。

「よっ」
「どうした。」
「ちょっとな。」
「こないだはごめんな。」
「俺も言い過ぎた。」

と、満はヴァイオリンのケースを差し出しました。

「お前のだな。」

驚きつつヴァイオリンを手に取る雅志。

「ああ・・・えっ、どうして?」
「大事なもんだろ。」
「や、ても、どうして。」

手放したと思ったヴァイオリンが戻ってきて、呆然とする雅志。

「俺、ベース売ったんだ。」
「えっ、なんで?」

「や、もういらないから。音楽なんてくだらないもん、あきあきしたってことよ。そんだけ・・・
うそだ。俺、お前や古田みたいになりたかった。」


「え、俺みたいに?!」

「ああ、音楽の世界でいっぱしの人間になって、活躍したかった。
なのに、音楽の世界のほんの隅っこに引っ掛かることもできねえでやんの。
しょうがねえよ。好きなだけじゃ駄目なんだ。
才能がねえんだよ。お前らみたいな才能が、俺にはねえんだよ。」


「でも、俺だって・・・」

「お前、本当に諦めたのか?」

答えられず、ただただヴァイオリンを手にする雅志。

「じゃあな。」

去っていく満。
我に返って後を追いかける雅志でしたが、もう、姿はなく、そのまま下宿の庭に倒れこんでしまいました。
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大家の息子兄弟が救急車を呼んでくれ、そのまま入院する雅志。
夜になって、政美がお見舞いに訪れます。
雅志を訪ねに下宿へ入ったところ、雅志が入院したことを知ったとのこと。

「バイトで鉄やしたから疲れていたんだろう。一晩寝れば大丈夫だ。」

「こっちは大丈夫そうか。」
この言い方、すごく政美らしいです。

「どうした?」
「実は樫山がいなくなった。バンド、勝手に辞めて。」
「じゃあ、あの時・・・」
「お前に会いにいったのか。」
「ヴァイオリンを質屋から引き出してきてくれた。自分のベースと引き換えに。」

「そうか。いろんなものにさよならしたんだな、音楽にも・・・」

ベッドに突っ伏して泣きはじめる雅志。

「どうした。」

「高校の時、楽しかったなぁ。みんなでバンドやってさ。
俺、あれから何やってんだ。これからどこへ行けばいいんだよ。」


「音楽じゃないのか。音楽以外に何かあるか。」

「ない。ないけど、俺の音楽ってなんだよ!」
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「肝炎です。」

ただの疲労ではありませんでした。即、入院しなけばならなくなった雅志。

しばし呆然としたのち、長崎に電話をかけます。

「俺、ここ、退院したら、しばらくそっちに帰ろうかな。」
「それが良かよ!」肝炎と聞いて驚く喜代子。
「そっちで体直して、もういっぺん一からやり直そうと思う。」
「そげんせんね。」
「ああ、帰って来い。」雅人。
「良かね、帰っても。」
「あたりまえたい。ここはあんたの家やなかね。」
「みんな待っとるけんな」
「うん、ありがとう。」
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エンディングの写真、高校の時、楽しかったな、という雅志の言葉とともに、涙。
そして保夫一家の写真にほろり・・・
何枚かが卒業後のと入れ替わっていました。

洋子、満。才能という壁に敗れていった人々。
才能ってほんと、なんだろう。

ベーシストってバンドに一人だから競争率は高いよね、満。
雅志、政美という、特別な才能を持っていて、かつこれほど音楽と魂が同化している人間を友人に持ったことが、良かったのか、どうか。
もし、彼らと出会わなければ、気の合った仲間たちと楽しくバンド活動を続けられたかもしれません。
音楽を仕事にすることを諦めねばならない時が来たにせよ、こんなに苦しんで音楽を手放すことはなかったかもしれない。

いつか、洋子みたいに、吹っ切れた笑顔を見せてくれる時がきますように。

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2015年7月25日 (土)

ちゃんぽん食べたか 第7回「本当にやりたいことは」

公式サイト

バイオリンを諦めた雅志(菅田将暉)は、大学生になった。友人の古田(本郷奏多)や樫山(間宮祥太朗)は、大学生活を続けながらキャバレー回りのハコバンに加入するという。菊田(泉澤祐希)は病気の父親(阿南健治)のかわりに店を継いだ。皆それぞれの道を見つける中、雅志は気まぐれにアルバイトを始める。器用な雅志は、アルバイト先の工務店の社長(徳井優)に気に入られ、正社員として働くことを薦められるが…。(公式サイトより)

原作未読です。

大学生になった雅志。
ヴァイオリンを辞めてしまったことは、彼の心に空洞を作ってました。

満とは同じ大学のようです。政美を誘って一緒にバンドやろうぜ、と盛んにアプローチしてきますが、そんな気持ちになれない雅志。政美も色々考えることがあって、と断ります。

そんな時、政美の持ってきたアルバイト募集雑誌を見て、工務店にてアルバイトを始めました。
この頃だったんですね、こういう雑誌ができたのは。だから募集する方もシステムに慣れていないわけです。
初心者でしかも大学生の雅志の扱いに戸惑う工務店の社長たちでしたが、真面目で器用な仕事ぶりを見て「中々筋が良い」「使えそうだな」と高評価。

初めての仕事にくたくたになって帰宅する雅志は、米屋の後を継いだ保夫を見かけ、声をかけます。
入院している父親は小康状態だそうで、家業ということもあって、すっかり仕事に馴染み、いずれ店を建て直して上をアパートにして貸し出すつもり、という夢を語る保夫が眩しい雅志。
いつものように、保夫の母から、ご飯食べていきな、と声をかけられるも、今はもう働いているから、と断りました。

さて、バイト代を手にした雅志。
早速、満、政美に飯をおごり、長崎の実家にプレゼントを贈りました。
ヴァイオリンを辞めてどうしているかと思ったけれども、バイトをするくらいなら、まずまず大丈夫、と安心する父、篤史は、でもこれからどうするんだろう、と心配する喜代子に「雅志が決めること」と。

ある晩、雅志が下宿に帰ると政美が待ってて、バンドマンになる、と告げました。
ハコバンってやつだそうで、1ヵ月段位で色んな店を渡り歩く、と聞いた雅志。
「自分の好みと違う曲もやらなきゃいけない。方向性は?」
音楽関係とはいえ、そういう仕事はストイックに音楽を目指している政美に合っているのか・・・
「安心しろ。染まるつもりはないよ。あくまで一つの経験としてやるつもりだから。」と政美。
「音楽で金稼ぐ・・・プロになるってことか・・・」呟く雅志。

すっかり工務店の社長に「筋が良い」と気に入られた雅志は「将来が決まってないのなら、大学にも行っていないのなら、正社員として雇ってやる」と言われてびっくり。
「良い勉強をさせてもらってるし、給料もありがたいし・・・しかしいきなり正社員っていうのは・・・」
戸惑ういつつも。

「ありがとうございます。そうやって認められたのってあまりなくって。すごく嬉しいです。」

と頭を下げました。社長も何となく嬉しそう。「大学卒業してからでも良い」と言ってくれました。良い人です。

帰宅すると。今度は中学生の雅志が久方ぶりに現れました。

「どう?」と中学生雅志。
「もう、こないって言ってたくせに。」雅志。
「そうなんやけど・・・自分の将来が気になりますけん。」
「ま、そりゃそうだろうな。」
「どげんですか、大学生活は。」
「どうって言われてもな・・・実は今日、アルバイト先で正社員にならないかって言われた。」
「え、なんの仕事ですか?」
「建設関係。なんか仕事ぶりが評価されちゃってさぁ~。」
「なんか嬉しそうですね。」
「そりゃ評価されりゃ嬉しいだろ。」
「まさか、なる気ですか、正社員。」

黙る雅志を見て。

「うわっ迷っとる。」

「ぃやや、大した目的もなく大学に行って、これからどうなるかもわからんし。正直ちょっと心が動いたよ。」
「ほんとにヴァイオリン、諦めたとですね。」
「ああ。」

ヴァイオリンを辞める前に雅志が書いた表を、じっと見詰める中学生雅志・・・

そこへ満がやってきました。もちろん中学生雅志は消えています。

バントマンやる、ハコバンする、と政美と全く同じ事を宣言する満。
政美に誘われてしょうがないからやることにしたそうで、雅志も誘いますが「そういうのは違う」と断られてしまいます。
「先に行っちまうぞ」満。シャックリが止まらないのが気になりました。

後日、事情を聞きに店へ政美を訪ねて行った雅志。
満がいきなり来て頼み込まれて入れた、という政美の話を聞いて
「やっぱりそういうことか。」雅志。
「実力を試してみるのもいいだろう。」政美。
政美は満の、少なくとも今の満の実力を買ってはいないのでしょう。

政美は実力を認められ、もっと続けて欲しいと乞われているそうですが、その気はない、と。でも、迷っているふりをしたらギャラをはずんでくれるかもしれないので、まだ返事はしていない。

「俺も正社員にならないかって言われた。」雅志。
そうね、それくらいは自慢したいですよね。やりたい仕事ではなくても、認められたのですから。

少し迷っているふりをすれば、時給を上げてくれるかも、という政美に、そんなことはできない、と雅志。

「お前は素直だからな。でも、そうやって自分を評価してくれるところに居続けたら、ふとした拍子に正社員になっちゃうんじゃないの?」
「そうかな。気をつける。」

政美に迷える心境を言い当てられた雅志。年上のバンドマンから頼られる政美を見詰めます。

ヴァイオリンを弾く夢にうなされ、目覚める雅志を、中学生の雅志が見ていました。

「ヴァイオリンのこと、まだ忘れられんとじゃなかですか。」
「そんなことねえよ。もう、辞めたんだ。」
「まだ、遅かなかですよ。もう一回ヴァイオリンのこと・・・」
「もう、やらねえよ。」
「仲間はどんどんやることば見つけていくとに、自分だけふらふらしとるとでしょ。ならもう一回ヴァイオリンに戻って・・・」
「もう、ほっといてくれよ!」

そこへ大家さんが、保夫の父が急変したという知らせをもってきました。
病院を訪れる雅志。
吐血し、酸素吸入器をつけて眠っている父は、雅志が来ると目を覚ましました。

「どうだ、ヴァイオリンの方は。」
答えに困る雅志を、保夫と母が、こいつは頑張っている、とフォローしてくれました。
「親御さんにとっても大事な夢だからな。俺はこいつに店、継がせたけど、それで良かったのかなあ。」
「いいんだよ。俺は好きで米屋、継いだんだから。」
「そうよ、この子、張り切ってやってんのよ。」

「そうか。なら、良かった・・・二人とも、頑張れ。」

「はい。」雅志。
「わかってる。」保夫。

保夫の父はいつものように雅志に落語をせがみました。
お題は藪医者。雅志の落語に、患者たち、看護師たちも集まってきて楽しそうです。
父は目を瞑って聞いていました。

外に出た雅志と保夫。
「親父がお前の落語、聞けるの、多分これが最後だろうな。自分でもわかってるんだ、きっと。ありがとうな。」
「何言ってんだ。親父さんはお前が店、継いでくれたことが一番嬉しいに決まっているだろ。
お前が一生懸命働いているところ、親父さんに見て欲しいよ。」

「そうかな、喜んでいるかな。」
「ああ。」
涙する保夫。

帰宅して、自分の書いた表を見つめる雅志。

「どう生きるか」

あくる日、工務店に電話をします。

「アルバイトを辞めさせていただきたいと。
俺、アルバイトをしている場合じゃないんです。このままじゃ、ほんとにやりたいことが見えなくなりそうで。」

「なんだ、やりたいことって。」社長。
「それがわからないから困っているんです。」
「そうか。よくわからんが、わかった。」
「ありがとうございます!」

「わかったが、辞めるからには、その、やりたいこととやらをちゃんと見つけろよ。頑張れよ!」

帰ってきた雅志は、大家兄弟に誘われて、兄弟行きつけのお店に飯を食べに行きます。
誘いに乗ったことを珍しがられる雅志。「息が詰まりそうになって。」

ところがその店、いやに忙しい。
何故かと言うと、亭主一人でたくさんの客を回しているから。
亭主曰く「カミさんが、カミさんのおふくろさんの病気で子供連れて里帰りしている」。
そこで気の良い雅志がちょこちょこ動くと、大家兄弟にこの店でバイトすることを薦められます。

そんな気は全くない雅志でしたが、兄弟のアイデアに大乗り気になった亭主の「時給1000円、食事つき」の「食事つき」にきらんと目を輝かせます(笑
カミさんが戻るまででいい、という条件も気に入った雅志。
その店でバイトを始めました・・・
.

こうして雅志の彷徨は続くのでした。

保夫を励ます雅志。ほんと、人へのアドバイスやら励ましは上手です。
それだけ人の気持ちを思いやってるからでしょう。
それは諸刃の剣でもあって、人の気持ちを優先させるが故に、身動きが取れなくなってしまう。ヴァイオリンの時のように。

エンディングに流れる写真。
わすか2年ほど前なのに、随分前のことのように感じられます。

次回、色々と大きく動きそうです。

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2015年7月10日 (金)

ちゃんぽん食べたか 第6回「母の涙」

公式サイト

高三の雅志(菅田将暉)。卒業後の進路を決める時期が迫っている。雅志は芸大の音楽科へ進むことを望みつつ、本当にそれでいいのかという不安を抱えていた。自分は一流のソリストになれるのだろうか? なれなければ、全て無意味なのではないか?思い悩んだ末、雅志はバイオリンと決別する決意をする。夏休み、雅志は両親にバイオリンをやめることを伝えるが…。(公式サイトより)

原作未読、文中のセリフは概略です。特に方言は。

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進路に悩む雅志。
三村に、自分は一流のヴァイオリニストになれるかどうか、尋ねます。
「知るか。
お前は、自分のことを天才だとでも思っているのか。」

「思ってません。」
「将来一流なるのは、一握りの天才だけだ。」
芸大に入れるかどうか、に質問を変える雅志に。
「そんなこと考えている時点で、お前の負けだ。本当に入りたいのなら死ぬ気で頑張れ。」
「僕、頑張らないと言ってるわけじゃなくて。その・・・本当に一流のヴァイオリニストになれるのかどうか・・・」
「可能性はある。」
「どのくらい?」
「毎年、芸大にヴァイオリンで入れるのは20人くらい。その中から一流のヴァイオリニストになれるのは、一人いるかいないかだ。」
「たった一人・・・他の人はどうなるんですが?」

「俺みたいになる。それが嫌なら、頑張れ。」

鬱屈した三村の生き方を見てきた雅志。
俺みたいになる、はショックだったでしょう。

政美が、言い過ぎた、と仲直りに来ました。
雅志も、痛いところ突かれちゃった、とサバサバ。
政美は、大学行きながら音楽続ける、と父と話をつけたそうです。
「面白くもなんともない妥協案だがな。」
「でも、親父さんがそれで安心してくれるなら。」
「ま、そんなそれもいいかな、と思って。」
ゴロリと寝転がる雅志。
「俺はあれからずっと考えているんだ。お前が羨ましいよ。目標が決まっていて。」
「お前も決まっているんだろう、芸大受けるんだろ?受けないのか?どっち?」
政美に問い詰められて、あ~もう、とまた煮詰まる雅志。

もう、答えは出ているんだけれども。

保夫んちで食事をする雅志。
検査入院していた保夫の親父さんが戻っていました。以前の通り、元気そうです。
そこへ保夫が帰ってきて、ちょっと二人だけで話がある、と。

保夫の話とは。自分の学力に見合った大学に潜り込む、という満と同じく進学を口にしていたけれども、家を継ぐことにした。
「親父、ガンなんだ。」
吃驚する雅志。
親父は大学へ行けと言ってくれるけど、本当は店を継ぐことが親父の一番の希望。
「夢、叶えてやとうかなって。俺が出来るのはそれくらいだから。」
頑張れ、くらいしか言えない雅志に、落語でもやって楽しませてやってくれ、と保夫。

こうして友人たちの進路が決まっていく中、夏休みを迎えた雅志は、久々に長崎に帰省することにしました。
去年の夏はバンドの練習に勤しんでいましたもんね。もう、1年経ったんだなあ。

列車に乗る前に、ウィーンの音楽コンクールに最年少で入賞した、と話題の女子高生ヴァイオリニストのコンサートを、聴くか聴かないか迷った末、鑑賞する雅志。

その才能に愕然とします。
次元が違う、全く違う。
帰省の列車の中で、東京に送り出された日のことを思い出します・・・

実家に帰って。自分の思いを言い出せないまま、過ごす雅志。
元気のない雅志を、父、雅人が、散歩がてら、雅志が小学生の頃、一緒に訪れた神社に連れ出します。

『自分の意見もよう言わんとな?やっぱりお前は弱虫の臆病もんたい』(回想)

あれから6年。

「一人でよう頑張ったな。」

「なあ、お父ちゃん。おい、ヴァイオリンやめてもよかかな。」

プロになってもお金がかかるから・・・

「ようするにヴァイオリン、自信のなかっちゅうことかい。」

「このままやっていて、仮に芸大に引っ掛かったとしても、芸大にはすごい才能の奴がいっぱい集まると。
そいつらを追いついて追い越そうなんて、おいには・・・無理やと思う・・・」

泣き出す雅志。

「自信のないまま行って、後にたって、やおあおり無理だったとなるよりは、ここで辞めた方がよかて、そげん思う。」

「すっか。よく考えとやな。お前の人生やけん、雅志の思うことしたらよか。
ばってん、ヴァイオリンば辞めて、これからどげんすると。」

「高校卒業したら、働こうかなと。」

「大学へ行け。芸大ば出んでよかけん。」

「・・・うん。」

「今日までよう頑張ったな。」

泣く雅志の頭をなでる雅人。
雅人は、雅志が何を言おうとしていたか、予想していたようです。
中学生からの、東京で一人住まいはしんどかったでしょう。ほんと、よく無事に育ったものです。

お母ちゃんにはおいが話とくけん、心配すな、と言った雅人ですが、言えなかったため(汗笑)、結局、ヴァイオリンを辞めることを、自分で母、喜代子に告げた雅志。

「これまでお金出してくれて、応援してくれて。なのに裏切って、ごめん。
よく考えて決めたことなんだ。お父ちゃんにも話した。」

「そう・・・」
「ごめん・・・」
「自分で決めたんならよかじゃなかね。」

思いのほか静かに聞いてくれた喜代子ですが、ショックは隠しきれません。
母の気持ちを慮り、自己嫌悪に陥る雅志。
しかし、帰京する時には、喜代子はいつものようにお弁当を持たせてくれました。

三村に辞めることを告げる雅志。
予想通り、何のために東京へ来たのだ、と責められ、黙って頭を下げ続けますが・・・・

「お前からヴァイオリンをとったら、何が残るんだ!」

愕然とする雅志。

下宿に帰ると

「いると思った。」雅志。

中学生の雅志が座って待っていました。

「なして、なして辞めるとですか。応援してくれたみんなば裏切って。
一番大切なもんばドブに捨てたとですよ。
おいは納得でけんです。」

「自分で決めたことだ。」

「自分で・・・そうですか。自分で。
ならしょうんなか。
おいはもう、来ませんけん。」

消える雅志。
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下宿に遊びに来た政美、満、保夫にも、ヴァイオリンを辞める決心をつけたことを告げます。
びっくりする三人。
「まあ、何だな、新しい自分を探したくなった。」
明るさを装う雅志をじっと見詰めます。
「よく、決心したな。」政美。
「そうだってことは、また皆でバンドできるな」満。

元担任の安川にも報告します。

「そうか。で、どうする?」
「何か、心にポカっと穴が開いたみたいで。これから大丈夫かよって、自分でも思います。」
「これからのことはともかく、お前は自分で重大なことを決めた。
一歩踏み出したんだよ。俺はそのことを評価したいと思う。」

「ありがとうございます。」

オチケンを引っ張っていく立場になる後輩を励ます雅志。

「お前ならできる。」

と言ってから。

「はぁ~、人に言うのは簡単だな」と呟くのでした(笑

卒業式。
親子連れを見て、すっと目を外す雅志。
6年間、こういう式典でもほとんど一人だったのでしょう。

そこへ喜代子が現れました。驚く雅志。
朝いちで三村にお詫びしてきたそうです。
「残念そうにしてたげど、わかってくれらした。頑張れって伝えてくれって。」

式が終わって連れ立って帰る二人。
途中で泣き出す喜代子に。

「ごめん、ごめんな、ほんとにごめん。ヴァイオリン辞めてしもて、お母さんの期待、裏切ってしもて。」雅志。

「そげんことじゃなか。お母ちゃんはね、あんたが無事に高校を卒業してくれたことが、ほんとに嬉しかとよ。
高校出たら、もう一人前やもんね。なんか、ほっとしたら、泣けてきた。」

「まだ、シゲルとレイコもおるやろ。」

「長男がここまできたら、あとは何とかなる。肩の荷がおりた。
お父ちゃんもお母ちゃんも、あんたたちが無事で元気でおってくれたら、もう、それだけでよかと。
その望み、ちゃんと叶えてくれけん、ありがと。」

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卒業式を前にして「やっかいな生徒が多い学年でしたな」と言いつつも「しかし、いなくなると思うと、ちょっと寂しい」と漏らす木戸に、そっと微笑む安川。
良き時代です。

さて、やっとヴァイオリンを辞めることを決意し、そのことを皆に伝えることができた雅志。
雅人も安川も、自分で決めたことだ、と尊重してくれました。
そしてあれこれ言わずに受け入れてくれた友人たち。

喜代子は、どうだろう、卒業式までに気持ちの整理をつけていたのかも、しれません。
6年間、東京に下宿させ、ヴァイオリンを習わせて・・・家一つほどの買えるお金がかかったでしょうし。

でも、そのことで愚痴れば、雅志を追い込むことになる。
元々は自分の意地で続けさせたヴァイオリンです。
一流のヴァイオリニストになるというのは、例えば、学校の成績を上げるようなこととは次元が違うことは、喜代子もわかっている。
自分の才能に見切りをつけざるおえなかった雅志の苦悩も。
自分がヴァイオリンを辞めたことを責めれば、雅志は一気に奈落に落ちるかもしれない

無事に元気で、ちゃんと高校を卒業してくれたことを祝う喜代子の嬉し泣き・・・深いです。

ヴァイオリンを弾くのは、母が喜ぶから、と無邪気に言っていた中学生の雅志が消えてしまいました(涙
いつかまた、雅志の前に現れることはあるのでしょうか。

心にポカっと穴が空いたままの雅志。
次回から、新たな迷走がはじまりそうです。

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2015年7月 4日 (土)

ちゃんぽん食べたか 第5回「生きることの意味」

公式サイト

高校3年生となり、進路を決めなければならない雅志(菅田将暉)たち。そんな状況の中、友人たちと学生運動のデモに参加することになる。思想などは関係なく、パンがもらえるというからだ。機動隊との衝突に巻き込まれた雅志たちを救った大学生・太田(落合モトキ)と出会う。太田はいわゆる高等遊民で、学生運動にも背を向け日々を破滅的に生きていた。そんな太田の生き方を反面教師に、雅志は自らの将来と向き合うことになる。(公式サイトより)

原作未読、セリフは全て概略です。

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3年生になった雅志。
担任から「ワンランク上を目指せ」と言われるも、自分が今いるところがどのあたりかわからない。
今の自分がどこにいるか、書き出してみるも、「金がない、ヴァイオリンがうまくいかない、根性がない・・・チャンポン食べたか」と、とりとめがなく、溜息をつくばかり。

世の中は学生紛争まっさかり。
しかし、保夫んちでいつものように食卓を囲む面々は暢気なものです。
「打ち込めるものがあってうらやましい」保夫の父
「俺たちも音楽に打ち込んでいる」
保夫の父の調子が悪そう。

長崎では、父、雅志の始めた電卓商売が失敗。ちょっと早すぎましたねえ。
そのため、雅志への仕送りがストップしてしまいます。

仕送りがこなくて困る雅志。
頼みの綱の保夫家も、保夫の父が検査入院し、母が付き添うことになったため、当分食事をさせてもらえなくなってしまい、ピンチです。
そこで満が、以前、隣の高校で活動している生徒が持ち込んだビラに、デモへ行くとパン支給、と書かれているのに目をつけます。
政美にも声をかけて、パン目当てにデモに参加することにしました。
雅志と政美はデモそのものにも興味があったのですが、散々歩かされた上に、待ち構えていた機動隊と衝突してしまい、催涙弾と火炎瓶が飛び交う修羅場に巻き込まれてしまいます。

逃げ惑ううちに政美、満とはぐれた雅志と保夫は、大学生に助けられます。
連れて行かれたのは、地下のスナック。彼らのたまり場でした。
雅志が、パン欲しさにデモに参加した、と言うと愉快そうに笑う大学生たちは、ピザを分け与えます。
初めて見るピザなる食べ物の美味しさに驚きながらも、デモをしている学生たちとは全く違う、気だるそうな学生たちに戸惑う二人。

何をしているのですか、と尋ねると。
「何も。強いて言えば、何もしねぇってことをやっているんだな。君たちは外のバカみたいな連中たちと同じ考えに染まっていない。」
「バカな考えなんですか。」雅志。
「あんなことしたって世の中変わるわけにだろう。やるだけ無駄だ。」
「何もしないより、外の人たちみたいに、世の中変えようと行動することが大事なんじゃないですか?」

雅志の正論は鼻であしらわれます。

「安田講堂の攻防は、TVじゃオリンピックなみの視聴率を取ったらしい。国民に娯楽を提供しただけだ。
しばらくすると、皆忘れる。後には何も残んない。結局元に戻るだけ。だったら何もしない方がいい。」

合点のいかない雅志。

「何かやったら、失敗しても、やったなりの何かが残るんじゃないですか。」
「何かって?」

答えられない雅志を茶化す大学生たち。
デモが一段落したので帰ろうとする雅志たちに大学生の一人が、良かったら遊びに来い、と自分の住所を教えました。

「くだらん連中だ。その中には意味があろうがなかろうが、必死に生きている人間がいるんだ。そうだろう?」
無気力な大学生に怒る保夫。
「何にせよ、彼らは自分の生き方を決めているってことだ」雅志。

さて、ヴァイオリン教室では。
お、三村が真面目に指導している、と思ったら、例の女生徒には振られたんだそうで。そういうことの繰り返しなんでしょうね、この人。

そこへ、妻の香織が訪れてきます。
席を外そうとする雅志を引き止める二人。
香織を目の前にして、何一つ意味のある言葉を言えない三村に「相変わらず、ほんと煮え切らない。でも煮え切らなかったのは私の方」と香織。サイン済みの離婚届けを渡しました。
三村はもう、諦観してます。捨てられても仕方がない・・・
香織を追いかける雅志。
「いいんですか?」
「いいの。見込みのない何かにしがみつくのは、嫌。一度きりの人生だから。」
さばさばとした表情の香織。

下宿でどっと落ち込む雅志。
そばで政美がギターを爪弾いています。

「腹減った~。うちはこんなに貧乏なのに、ヴァイオリンなんかやってていいのかな。」
芸大の試験にはピアノもあるのに、ピアノのレッスンを受ける金なんてないし・・・

ピアノのレッスン・・・高校三年生なのに、大丈夫なのか、雅志(汗

ふっと起き上がった雅志。政美を例の大学生、太田の家に連れて行きます。
なぜ?と問う政美に、もう一度会って確かめる、と雅志。

着いたところは・・・でかい!あまりにお屋敷なのに驚く二人。
通された応接間には、高そうな本がずらりと並んでおります。どうやら高等遊民らしい、と政美。自分は何もせずに親の金で生きている子供。

蔵書の中に太田の父が翻訳した全集もありました。太田の父は著名な翻訳家。
「でも、うちには寄り付かない」太田。
本当に来るとは思っておらず、高校生二人の相手をするのを持て余す太田。
外に出てツレと合流し、二人を連れまわします。ビリヤード、ゴーゴー喫茶、岸壁でのチキンレース・・・どれも見つかったら退学ものです。

一通り遊んだ後。

「毎日、こんなことしてる。」
と、遊んでいるときとはうって変わった、けだるそうな太田
「飽きないんですか?」雅志。
「飽きてる。」
「何かしたいと思わないんですか?自分で何かをみつけて。だって、世の中の皆は必死に生きているんですよ。親の金があるって何もしないのは・・・」
これは保夫の言葉です。
「甘えてる?」太田。
そして、お前の夢は、と聞かれます。
返事に詰まる雅志。
「こいつはヴァイオリンをやるために長崎から出てきているんです」と政美。

「頑張れよ。俺らは時間を潰して生きていくよ。」

もう、小バカにした表情はしていませんでしたが、気だるいままの太田たち。

帰途につく二人。もう、朝になっています。
「太田は親に反発しているだ、どこでも親はやっかいだな」政美。
「親の方は子供はやっかいだと思ってるよ」雅志。

政美は雅志を自分の店に連れて行きました。

「朝帰りか。」
朝早くから仕込みをしている政美の父は不機嫌でしたが、ラーメンを出してくれました。
「うまい!」と大喜びする雅志。
ここでも、政美は雅志を「ヴァイオリンをやるために長崎からでてきている、芸大を目指している」と紹介します。
これがきっかけで喧嘩を始める親子。

音楽を学校をさぼる口実にしている。高校、大学をちゃんと出ろ。音楽は趣味でやればいい。
「だめだった時のことを考えろ。」
「そういうのを敗北主義って言うんだ。」店を飛び出していく政美。

後に残された雅志に、気持ちを語る政美の父。

好きな道でうまくいくとは限らない。うまく行くのは一握りの人。
「なんせ、親がこんな平凡な人間ですから、その息子もそういう才能なんかないって思っちゃうんですよ、ついつい。
ま、自分が苦労したせいか、何でもいいから、ちょっとでも少しの苦労で無事に暮らしていける道を選んでくれたら。そう思うんですよ。
佐野さん。仲良くしてもらってありがたいです。
でも、あいつをあんまりそそのかすのは。」

「あ、そんなことは・・・」

「ヴァイオリンのために長崎から出てきて。いいんですか?朝帰りなんで。」

店を出た雅志。飛び出していった政美は、店のそばに座っていました。

「まあ、親父さんの気持ちもわかってやれよ。」
「何もかも否定されてみろ、反発したくもなるだろう。」
「うまくいかなかった時のことが心配なんだ。」

「だから、それが否定だろ?
どうして自分の子供を信用できない。自分が自信のない人生を送っているからだろう。
自分の人生の失敗を子供に押しつけんな!
お前が親のことをそんなふうに思えるのは、お前が恵まれているからだ。」

「恵まれている?俺が?」

「そうだよ。お前の夢のために親が必死になって金を出して、東京に送り出してくれたんだろう。うちとはえらい違いじゃないか。」

「仕送りは滞っているけど・・・」

「音楽やる夢を親が賛成してくれて、金まで出してくれて。そんだけ恵まれてるんだ。
親のおかげで好きなことして。お前もあの太田って男と同じじゃねぇか!」

思わずカっとなる雅志。

「それは違うだろ!」

「何が違う?!」

「俺は確かに恵まれてるよ。ありがたいよ。だからヴァイオリンを・・・」

「ヴァイオリンが好きなら、なんでバンドなっかやってんだよ。
色んなもんごまかして、全く甘えた野郎だ!」

冷たい目でさっていく政美。

下宿に帰り、「今の自分」の一覧表を眺める雅志の前に、中学生の雅志が現れます。

一覧表を見て、何もかも一緒くただと呆れる、中学生の雅志。
「自分は何のために生まれてきたのか」を書き足す雅志に「ヴァイオリンに集中した方が」と言うと、更に「親の期待」と書き足すのを見て。

「ヴァイオリンが嫌になったら、そんなことになったらオイは・・・」

消えてしまいます。

その頃長崎では、雅人が日雇いのような仕事を見つけてきました。
なんとか仕送りを工面する両親。

「これからどう生きるか」雅志。

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自分がどうすべきかわかなくなってしまって、自分とは全く違う世界の住人、太田をリサーチする雅志。
でも、太田もまた何も持っていなかった。
先輩として、高校生相手に語れる経験も何もない。経験など片端から捨ててしまう人生を送っているのだから。

そんな太田に反発し、議論を吹っかけるも、自分のことを聞かれると、言うべきことがなくって黙り込んでしまうしかないない雅志。

雅志の周囲で自分の生き方、夢を語れるのは政美だけなのですが。
政美の父の、息子を心配する気持ちが自分の両親の、応援してくれる気持ちと表裏一体なことを知った雅志は、自分のことはさて置き、ついつい政美をなだめてしまうのです。
相手の立場を思いやってしまう性分なのでしょう。三村夫妻のゴタゴタに巻き込まれたのも、この性分のため。

しかし「自分のことはさて置き」というスタンスの雅志に苛立つ政美。
音楽を応援してもらっているのに、ヴァイオリンをやることが夢なのかどうかを見失っていることも見抜いていました。

音楽をやることを親に応援してもらてっていることのありがたさを、感じれば感じるほど、親の思いにがんじがらめになっていく雅志。
ヴァイオリンを辞めるということは、自分の生きてきた時間を否定することでもあるのか。
オイは・・・と消えてしまった中学生の雅志に、今回も涙。

次回、ついに結論を出すようです。
喜代子たちは、どう受け止めるのでしょう。

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2015年6月27日 (土)

ちゃんぽん食べたか 第4回「岐路に立つとき」

公式サイト

ある日、友人の樫山(間宮祥太朗)が、雅志(菅田将暉)の下宿に古田(本郷奏多)を連れて現れる。はじめはコンテストの落とし前をつけるために古田の元に向かった樫山だったが、すっかり意気投合して、家出をしてきた古田を雅志の下宿に預けにきたのだった。数日間、古田と寝食をともにする中で、雅志は古田の音楽に対する真剣さに打たれる。雅志は、両親に電話をして、今一度バイオリンに真剣に向き合うことを約束するが…。(公式サイトより)

原作未読です。

帰郷間際に三村や学校に挨拶周りしてまわる、母、喜代子。
幸い、三村も安川も、雅志は頑張っている、と言ってくれました。
特に、安川。
「雅志君は悪い方向に行く子じゃありません、そこは信頼しています」
と、雅志があちこち首を突っ込んでいることを黙っててくれました。
ところが後輩や満たちによって、たちまち、落研に入っていること、バンドまでやっていることをバラされてしまいます。

「どういうことか聞いても良かね。」
心配する母に、高校生ともなると色々ある、と雅志。
「安川先生も言ってたろう、色々なことに興味をもつことは、むしろいいことだって。ヴァイオリンのことは忘れとらん。ちゃんとやっとるけん。」
毎月の仕送り、感謝している。それに応えるよう、頑張っているつもりだから、信用して欲しい。

「普段、離れて暮らしとるとよけん、あんたんことがもっと知りたかとよ。」
「それでこげんふうに、あちこち聞き込みして歩くわけね。」
「聞き込みって・・・」
「先生たちからもう十分聞いたやろ。まだ、なんば知りたかとね。」

喜代子が表情を曇らすのを見て、言い過ぎた、と目を逸らす雅志。

「・・・そうかいね。もう、良か。おかあちゃん、帰るけん。
まぁ、良か友だちもいっぱいおるみたいやし、別に、悪かことに手を出してる様子もなかし。健康で、毎日元気に過ごしておれば十分。
そいじゃ。」

「おかあちゃん・・・」

「頑張らんね。おかあちゃんもおとうちゃんも、あんたのこと、信頼しとるけん。」

励ますような笑顔を浮かべて去っていきました。

喜代子には頑張っているつもり、と言ったものの、相変わらずヴァイオリンに集中できない雅志の元に、満が政美を連れてきます。
政美を敵視していた満がどうして、と驚く雅志に「こいつ、意外と良い奴なんだ」と満。政美に「色々とありがとな」と礼まで言ってます。

「う、うん?どうゆうこと?順番に話してくれないかな?」
「ほら、例の川原に行ったらよ、こいつらのバンドが練習してて、まあ、相変わらずすかした感じでよ。」
「なんで見に行ったの?」
「こいつのこの間の態度思い出したら、むかついてきて一発殴ってやろうかなと。そしたら、俺、急に腹痛くなっちまってよ。」
政美に介抱されたのです。
「いや〜、助かった。」
「あんな大騒ぎしている奴が近くにいて、演奏なんか続けられるかよ、普通・・・」政美。
それが切っ掛けですっかり打ち解けた、と満。色々話すうちに、政美が親父から音楽をやることを反対されており、昨日、ついに大喧嘩して家出したことを知って。

「と、言うことわけで、行く所がないってんで、しばらくここへ置いてやってくれよ。」
「えっ!」
「やっぱ迷惑そうじゃ・・・」恐縮する政美。
「いや、迷惑というか、急なんで・・・」トホホな雅志。
「一人暮らしなんだ、減るもんじゃないし、いいだろう。困った時はお互い様。俺が助けてもらったお礼にさ。」
「・・・うん。」

話が済むと、用があると、すたこら去って行く満なのでした。ほんと、かき混ぜ野郎です(笑

ほとんど初対面のぎこちない雰囲気の中、雅志は、自分がヴァイオリンやるために東京に出てきたこと、両親が応援してくれていることなどを語ります。そんな親もいるんだ、と素直に驚く政美。

「あぁ〜。こないだ、お袋が長崎から出てきたんだ。
なのに俺、ちょっと邪険にしちゃった。いや、ちょっとじゃなかったか・・・」

「そんなもんだろ。」

今度は政美が身の上を話しはじめます。

家は町はずれの小さな、うまくもまずくもない、ごく普通のラーメン屋で、今は近くに工場があるのでそこそこ繁盛しているけれども、その工場が移転するかもしれないという噂があって。

「そうなりゃ、うちの店はどうなるか・・・親父、いつも愚痴ばっかり言ってるよ。『こんな人生を送るな。お前は必ず大学に行け、えらくなれ』
ふっ・・・大学行ってサラリーマンになればそれで幸せになれると思ってんだよ、馬鹿だから。
で、俺が音楽で食って生きたいって言ったら、案の定大喧嘩でさ。何馬鹿なこと言ってんだって、殴られた。」

ああ、だから右の頬がほんのり赤かったんですね。気になっていたのです。

「なあ、ヴァイオリン、聞かせてくれないか。」

ヴァイオリン演奏を聞いて、すげぇな、と素直に感動する政美のお腹が鳴ります。今日、何も食べてない・・・

「そうだ、じゃあ、飯、食いに行くか。」

行き先は当然のごとく、保夫んち(笑
雅志と政美が食べているところに、満と保夫が帰ってきて。
親父さんのご所望でご飯代代わりに落語を一席打つ雅志。今日のお題は大ネタ「火事息子」。勘当した親子の話です。
「ヴァイオリンと落語か。不思議な奴だな。」
感心する政美であります。

四人はすっかり打ち解け、将来を語り合います。
政美のことはひと事とは思えない、と保夫。
はっきりとは言わないけれど、親父は、米屋を継いで欲しいと思っているだろう。でも自分が継ぎたいかどうか、まだわからない。
「大学にも行ってみたいし、まだ自分の未来を決めてしまいたくないな。」
満は。
「うちの親は・・・俺なんかに何にも期待してないな。兄貴が出来がいいんでな。ほったらかし。」
「人それぞれだな」政美。
「ま、親のことは適当にほっといて、やりたいことをやるよ、音楽だよ、音楽。俺、お前のギター、超えてみせるからな。」

雅志は、保夫に、うちの仕事を継げって言われないのか、と聞かれ、うちは特殊だから、と言葉を濁しました。

その頃長崎では。
東京から帰ってきた喜代子が雅人に、親ってなんなんだろう、とぼやいておりました。

お金だけ送って、後はほっといても勝手に大きくなって。
「ほんなこつ、親って張り合いのなかもんね。」
「お前、覚えとるか。昔、材木屋が潰れて、どうにも首が回らんごとなって、親戚に金ば借りようとしたやろ。
あん時、そげん金のなかとなら、雅志のヴァイオリンば辞めさせろ、て言われて。」
「ええ、うち、辞めさせんて、意地ば張って。」
「お前、あん時、雅志の才能ば信じるゆうたやないか。」
「ええ・・・」
「見守ってやらんか。」
「そうね。」

レッスン場に新しい生徒として、若い女性が入ってきました。嫌な予感を抱く雅志に、三村は、あの子とは何でもない、と囁きます。
「それじゃ、奥さんと・・・」
「何とかしようと思ってる。」
香織と仲直りするつもりだと思って喜んで帰る雅志・・・。

学校では。
クラスメイトの生沢が兄とその友人たちとお酒を飲んでいるところを見つかって退学処分になる、という事件が起こります。
クラスに別れの挨拶に来た生沢。
「親父の病気の全快祝いで、最初は自分ちで飲んでいた。それでやめときゃ良かった。その流れで兄貴の行きつけのスナックに行って。」
そういう事情なら何とか許してもらえるのでは、と雅志に、それは理由にならないと言われた、と生沢。

体育館の裏で、コンテストもバレたら、やばかったな、と雅志たち三人。
「安川先生がなんとかしてくれないかな。」

「何、甘えたこと言ってんだ。」安川が煙草を吸いに現れました。

「あいつは飲酒をしたら退学になるってわかってたはずだ。それでも敢えて飲んだ。それをなかったことにすることはできない。
人生ってのは選択の連続だ。何かを選ぶ。何かを捨てる。その繰り返しだ。」

学校の帰り、レッスンに行った雅志は、自分のレッスンを放ったらかしにして例の新しい女性といちゃつく三村を見てしまいます。憮然とする雅志。
どうなっているのか・・・香織を訪ねます。
「昨日、届いたの」
と三村から送られてきた離婚届を見せる香織。
「ごめんさい、あなたを変なことに巻き込んで。心配してくれてありがとう。」
香織は、三村に愛人ができたことを感づいていました。
「あの人、変にもてるのよ。ああいう男の人には、ならないでね。」

学校も、レッスンも。
ぐたぐたに疲れて帰った雅志を迎える、家出決行中の政美。

「どうした。」
「今日、色々と憂鬱なことがあってさ。」
「まあ、そりゃそんな日もあるだろう。」
「いや〜、今日のはちょっと、ヘビーだった。」
「何やってんだ。そんな時こそ音楽だろう。
音楽やれば、楽しい気持ちになって、嫌なことも少しは忘れられるだろう。」

がばっと跳ね起きる雅志。

「そんなこと考えて、音楽やったことなかった。」
「やってみるか。」

スカボロフェアーを唄い終わって笑い合う二人。

その晩、雅志は政美に、そろそろ家に帰った方がいい、と言います。迷惑だからじゃなく、家の人が心配しているだろうから。
このまま家を出て、学校を辞めようと思っている、と言う政美に

「今は我慢した方がいい。
今、家を出てどうなる。そのまま、ギタリストにもなれないままドロップアウトしない保証はあるか。」

「大人みたいなことを。」
「お前、焦っているだけじゃないのか・・・」
「惰性でサラリーマンになってしまわないと、どうして言える。俺は自分がそうなりそうで、嫌なんだよ。」
「心配ないよ。」
「気休め言うな。」
「俺、母親に言われてヴァイオリン始めて・・・なんで自分が音楽やってるのかなんて、考えたこともなかった。
でも、お前は違うだろ。誰の考えでもなく、自分で選んだんだろ。
お前の音楽、聞いてたら、わかる。だからさ、焦らずに、大事にしろよ。」

「お前の言う通りかもな・・・帰るか。」

帰っていく政美を見送った雅志は、長崎の家に電話をします。

「おかあちゃん、ごめん。俺、頑張るから。」

一言・・・いや二言行って切りました。
喜代子から雅志の電話のことを聞いた雅人。

「お前、言うてたな。仕送りだけして放っといても、子供は勝手におおきゅなるって。
育つのは、図体だけじゃなかな。」

嬉しそうに頷く喜代子。

下宿に戻った雅志を、中学生の雅志が待っていました。

「なあ、聞きたいんだけど。」
「なんですか?」
「お前、自分でヴァイオリンやりたいと思ったのか?」
「えっ・・・そげんこと、当たり前たい。おかあちゃんがあげん応援してくれとるやけん。おかあちゃんが喜ぶなら、おいは・・・」
「俺は自分で選んだのかって聞いてるんだ。おかあちゃんの話じゃなくて。
どうなんだよ、何黙ってんだよ。」

中学生の雅志は消えていました。

時は流れ、3月20日。
「このクラスも今日で解散だ。
この1年はのびのびやってきただろうが、3年になったらそうもいかないぞ。」

進路をちゃんと決めて頑張らないと。
「お前らには時間だけはたっぷりあるんだから。これから先、何でもできるさ。人間の可能性は無限だからな。
何しろ月に行ったんだぞ、人間は。

生きていく上では色んなことがあるだろう。大切なのは、勉強し続けるってことだ。今言った勉強ってのは、学校の勉強とは別のものだぞ。
本当の勉強ってのはな、自分にとって一番大事なものを見つけるってことだ。学校はその勉強のやり方を教えるところだ。

大事なものはすぐには見つからないかもしれない。でも、探し続ける。
皆、いつか見つけてくれ、自分にしかない、大事なものを。」

「先生、ありがとうございました。」口々にお礼を言う生徒たち。

帰り道。
「どっちの道を行くか、選ばなきゃいけない時が、これからたくさんあるんだろうな・・・」
呟く雅志。

雅志の邪険な言葉に傷つく喜代子(涙
仕送りして勝手に大きくなって。親っていうのは張り合いがない・・・ぐさぐさ刺さる言葉です(_ _)
電話をしてきてくれたことが、まず嬉しいのですよね、親は。

母を邪険にしたことが、ずっとのどに刺さった小骨のようにうずく雅志。
電話をすることで、うずきは多少は解消したかもしれないけれども。
今までは単に気がのらない、という理由でヴァイオリンの練習をさぼり気味だったのが、自ら音楽を選んだ政美と出会って、ヴァイオリンを弾くことが自分のやりたいことなのかどうかを自問しだした今、頑張る、という言葉を母に言うことは、自縛を強めることなのです。
自分はヴァイオリンを弾きたいのか。このまま本当に頑張れるのか。何のために頑張るのか。

「おかあちゃんを喜ばす」以外の返事ができずに消えてしまった中学生の雅志が可哀想で、ほろっとしました。

雅志のヴァイオリンに対するやる気を著しく削いだ三村。
何やってるんだか。
女に夢中になるのは勝手ですが、きっと安くないだろう授業料分は、ちゃんとして欲しいです(怒
雅志を通じて夫の様子を知ろうとした香織もどうかと思います。夫婦関係に生徒を巻き込むなんて。
教師の選択を間違ったですなあ。

安川の最後のHRでの言葉は、ちょっとむずがゆく感じたのですが(汗)、今、生徒たちに、ためらいなく、可能性は無限だ、と言える教師がどれだけいるだろう、と思うと、こういうタイプが懐かしくなりました。
そして、可能性という言葉を真っ直ぐに受けとめる生徒たち。
高校時代、自分の将来を、可能性という概念で捉えたことはなかったかなぁ。目の前の楽しさに流されていた気がします。

政美、初対面の時の高飛車な印象とは違って、素直な人柄でした。
雅志との低血圧なやりとりがじわっと可笑しかったです。
政美へのアドバイスは的確でした。でも、自分のこととなると、そう簡単にはいきません。
岐路はいつかは来るだろうけれども、まだまだ暗中模索なのでした。

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2015年6月20日 (土)

ちゃんぽん食べたか 第3回「それぞれの本気」

公式サイト

バイオリンのレッスンが気になりながらも、友人の誘いでバンドを始める雅志(菅田将暉)。コンテストに出場するために、日々特訓をしていた。ある日練習をしていると、他のバンドがやってきて、雅志たちの演奏をからかう。コンテスト当日、雅志たちの番が終わり、件のバンドの演奏。ギタリスト・古田(本郷奏多)のテクニックに衝撃を受ける。翌日、学校では、規則に違反して芸能系の活動をしたものがいると話題になり…。(公式サイトより)

原作未読です。

バンド、落研そして恋・・・この年齢の青少年にとっては楽しいことばかり。
ただでさえマンネリ気味のヴァイオリンの練習に身が入らないのは、仕方がないです。
しかも東京で一人住まいですからねえ。長崎でレッスンを続けていた方が集中できたかも。
しかし、出身者、もしくはパイプのある教師に習わないと、音楽学校に受かるのはまず無理。悩ましいです。

兄貴がドラマーだと言う和秋を引き入れて、本格的に動き出そうとしている満。
保夫は、ヴァイオリンの練習もあるだろ、と雅志を引き入れることに気を使うのですが、ここでも満の悪魔の囁きが。
「なんだかんだ落研もやってるくせに。」
「う〜〜〜」
落研を休部することにした雅志。

生徒指導の木戸が、雅志たちが学校のベンチに置き忘れた音楽雑誌を発見、誰かがアマチュアバンドコンテストを受けようとしていることをかぎつけてしまいます。
早速、コンテストに参加すること、芸能活動をする者はそれなりの処分を覚悟せよ、と校内放送で通達。
びびる雅志たち。

ヴァイオリニストはクラッシックだから芸能活動には当たらないのね。
そもそも、芸能活動禁止、というのははっきり校則で禁止されているわけではなく、ロックやフォークを目の敵にしている木戸が勝手に決めたことなのだそうで。

雅志たちがコンテストに出ようとしていることを察した安川は、満たちはともかく、揺れ動く雅志を心配します。

「佐野はいいのか、こんなことしてて。ご両親はお前がヴァイオリンの練習をやっていると思って毎月必死に仕送りしてくれているんだろう?その気持ちを思うと俺は・・・」

そのことは雅志が一番わかっているんですけれども。

「ああ、先生、余計なこといって邪魔するのはやめてください。大事なメンバーだから。」満。
「先生はもし俺たちがコンテストに出たら、見てみぬふり、してくれるんですか。」保夫。

「そら、お前たちの覚悟次第だな。」
「覚悟・・・」雅志。
「処分されてもやりたいという気持ちで出るなら、その気持ちを俺は認めてやってもいい。」
「見て見ぬふり、してくれるんだ。」満。

「どうしてそんなこと聞く?
処分されても出たいって言うなら、関係ないだろう。」

安川が庇ってくれるかどうか、責任を負いたくないかはともかく、とりあえず今は見て見ぬふりをしてくれると判断した雅志たちは、河原でバンドの練習を始めます。

レッスンの帰り、またもや男と待ち合わせしている洋子を見かけ、少し不穏なものを感じて、後をつけた雅志は、洋子がボイストレーニングをしていることを知るのでした。
待ち合わせしていた男は、洋子をスカウトした事務所の人間だったのです。

特に歌手になりたいわけではない。
「ま、暇つぶし。」

さて、最初はバラバラだった演奏が夏休みを経てだんだん形になってきました。ちょっと満足げな雅雅志、満、保夫です。

「なんとかいけてたじゃん」満。
「人様には聞かせるほどにはなったかな。でも、まだまだ優勝なんて」雅志。
「参加することに意義がある」保夫。
「何言ってんだよ。優勝して賞金5万、手に入れるんだろ。そのために始めたんだろ。優勝まで、あと、どれくらい練習すればいい?」満。
「・・・かなり。」雅志。

「永遠にだよ。」
練習を聞いていた、見知らぬ高校生です。
「君たち、バンドコンテストに出るつもりなのか。」

「うん、まだわからないけど。」保夫。
「出るよ(怒)」満。

「やめてくれないかな、こっちは本気なんだ。遊び半分の人たちに出て欲しくないんだよ。」

そう言い放った男子生徒・・・政美の「自分は本気だ」に引っ掛かる雅志。
ヴァイオリンをさぼる理由を探すためだけにバンドをやっているのか?あっちもこっちも中途半端、と悶々とします。

洋子を屋上に呼び出して、コンテストに出ることにした、と告げる雅志。
じゃあ、木戸が言ってたのは・・・やるじゃん、と微笑む洋子。
「で?」
「コンテスト、見に来てくれない?」
「なんで?」
「なんでって・・・君が頑張っているの見たし、俺のも見てくれたらおあいこっていうか・・・・」
「頑張るんだ。」
「そのつもり。中途半端はまずいと思って。」
「考えとく。」

コンテスト当日。
楽屋で一心にギターを練習する政美を見詰める雅志。
客席に洋子の姿はありませんでした。
雅志たちの次が政美のバンド「ラージヘッド」。
粗筋にある通り、満たちも「うまい」と納得してしまう演奏でした。

コンテストが終わった後、トイレで偶然と政美と出会った雅志は、優勝おめでとう、と声をかけます。
「ありがとう。」
「すごいね、びっくりした。」
「まだまだだよ。」
「・・・じゃあ。」
「あのさぁ・・・君たち、ほんと、どうしようもないな。」
「・・・だね。」
「曲はちょっと良かったよ。」

明くる日、雅志たちのクラスに、この中に「禁止事項を破ったものがいる」と木戸が乗り込んできます。
バレた・・・凍りつく雅志たち。
しかし、木戸が詰め寄ったのは、洋子でした。
雅志と同じ日に、洋子もまたオーディションを受けに行っていたのです。
「出ました。」とあっけなく認める洋子に、学校をなめているのか、と恫喝する木戸。
「辞めます。さよなら。」
虚を突かれる木戸。後を追う、安川、そして満。

そのまま洋子は本当に学校を辞めてしまいました。
芸能活動をやっていくことが本人の希望で、保護者も同意した、と安川。
「やりたいことを自分でみつけて、自分で決めたってことだな。」

その晩、雅志が帰宅すると、母、喜代子が上京していました。
そこへ、洋子が訪れます。戸惑いながらもちゃんと応対する喜代子。

「良いお母さんだね。
うちなんて、親父は出ていったきり。母親は男、とっかえひっかえして。その男どもは私にも色目使ってくるし。」


帰る洋子を送る雅志に、洋子は自分の家族が複雑なことをカミングアウトします。

「早く家、出て行きたいんだ。1人で、やっていきたいんだ。
私、女優になる。女優になって見返してやる。」

「誰を?」
「母親も、男も、色んな奴。
こないだのオーディションは落ちたけど、上に行くためなら、ダンスも歌も、何でもやる。
だから学校なんてどうでもいい。どうせつまんないし。
最近はちょっと楽しかったけど。あんたと同じクラスになって。」

「え、ど、どうして・・・」
「あんたが色んなことに首突っ込んでんの、見てて面白かった。ほんとはヴァイオリンやんなきゃいけないくせに・・・ばーか。」
「うん、ばか。」
「あんたが舞台でヴァイオリン弾いているとこ、見てみたかったな。
じゃ。」

「うん・・・あ、あの。
お互い頑張りましょう。」

笑って去っていく洋子。

頑張る、ねえ。

政美の本気、洋子の覚悟を見た雅志。
ヴァイオリンを弾くことに、彼らのような覚悟があるのか・・・何を頑張ったらいいのかがわからないことを突きつけられるのでした。

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保夫んちで夕飯をごちそうになるお礼として、落語を披露してました。いつ練習してるんだか。学校行って、曲を作って、バンドの練習して。ほんと、ヴァイオリン以外に首を突っ込みすぎ(笑

政美役で本多さんが登場。さすが。"覚悟を持った演奏"に説得力がありました。
泉澤さんの、素直でのびのびした歌声も設定に相応しかったですし、音楽がテーマのドラマで、演奏のディテールが丁寧だと、安心します。
音楽なら音楽、料理なら料理をきちんと見せてくれる。当たり前のことなんですけれども、そうじゃないドラマも多々ありますので(^^;;

※タイトルが「チャンポン」になっていたのに気がつき、冷や汗。訂正しました。

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2015年6月13日 (土)

ちゃんぽん食べたか 第2回「小さな革命」

公式サイト

相変わらずバイオリンに精を出さなければならない雅志。そんな折、学校では文化祭の催し物を決めることに。文化祭とはいえ、毎年研究発表しかできないことに反発した雅志のクラスでは、雅志の一言で縁日をやることになる。文化祭は日曜日、バイオリンのレッスンのある日だ。しかし、そこでトラブルがおき、雅志は学校に残る羽目に…。そしてレッスンに大遅刻してしまう。(公式サイトより)

原作未読です。
ざくざくっとセリフをメモります。

先週ラスト、満が雅志を殴ったのは、洋子から、好きな相手は雅志だ、と聞きだしたからでした。

「ごめん、ついかっとなっちまって。だってそうだろう?俺のために恋の歌を作るなんて言ってぇ、結局自分のためだったってことになるだろう?」
でも、満が雅志を殴ったと聞いた洋子に、ばかっと言われちまった満。
「俺がひつこく聞くから、ついでまかせで、佐野が好きだっていってしまったんだって。」
「人騒がせな女。」保夫。

よく考えてみれば洋子がこいつのことを好きになるわけがない、とサバサバ納得する満に、洋子に惹かれている雅志は拗ねながらも「もう、いいよ」と仲直り。
満の暴走で失恋(?)してしまった雅志、ヴァイオリンに思いをぶつけるのでした。

「うん、よく練習してきたな。女にでもふられたか。」

素早く見抜く師匠、三村。
そこに電話がかかってきますが、出ようとしない三村。別居中の三村の妻、香織かもしれない、と電話に出ることを即する雅志に

「女なんかに関わると、ろくなことねえぞ。」

前回、チャンポンを食べながら言ったのと同じセリフを言う三村。
雅志の、女を好きになったらヴァイオリンの表現が深くなるんじゃないか、という問いに、百年早い、と答えたのも同じ時です。

「百年も待っていたら、俺、死んじゃいます。」

「いいんだよ、それで。ヴァイオリンのことだけに集中しろ。
それぐらいじゃないと、一流にはなれない。」


「山奥で、何十年も人に会わずに、ひったすら練習ばぁっかりしていたら、人を感動させる演奏ができるようになるんですか。」


「なる。それが理想だ。技術とは、そういうものだ。」

三村は結婚したことを後悔していました。

「俺は女にうつつをぬかした。ヴァイオリンだけに集中していたら、もっと上にいっていたかもな。」

さて。
文化祭の催し物を決めるホームルームを見ていた安川、全く楽しそうじゃない生徒たちを不審がります。
楽しそうでない理由は、遊び要素ゼロの研究会しか許されていないから。

でも、模擬店、お化け屋敷、屋台・・・本当は文化"祭"がやりたい生徒たち。
文化祭に厳しい制約を設けているのは、ロックやフォークは駄目だけれども、落語は日本伝統として認める生徒指導の教師、木戸。

そこで雅志は、日本の伝統文化として縁日の研究をすることを名目に掲げては、と提案します。
ならば、お前が交渉しろ、と担任の安川に命じられて渋々談判するも「文化だの、チャリティーだの、所詮はお遊びをしたいだけの言い訳にすぎない」といなされてしまいます。
しかし、安川が助け舟を出してくれました。
木戸に「少しはガス抜きをさせてやらないと、そのエネルギーが学生運動に向かうなんてことになるかもしれませんよ」と耳打ちしたのです。
時は70年安保真っ盛り。学校閉鎖が相次ぐ大学の余波を受けて、高校生も過激になっていた頃ですので、安川の言葉の効果は抜群。

こうして「縁日」は許可されました。
大喜びの生徒たち。

言い出しっぺの雅志は実行委員長になることを求められますが、ヴァイオリンの稽古があるため、辞退します。納得しないクラスメイトたち。
この時、雅志に代わって、こいつはそもそもヴァイオリンのプロになるために長崎から出てきたんだ、とちゃんと説明してくれたのが、保夫でした。

「ヴァイオリン、やってるんだ。プロ、目指してるんだ。」洋子。
「君だってダンス、してんだろ。プロ、目指してんの?」
「別に。」

何か屈託を抱えているような洋子の面影が忘れられない雅志であります。
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保夫と満が実行委員になったと聞いて、俺を庇ったせいか、と雅志。
関係ない、と保夫。
「面白そうだし、やってみようかって。
けど、よく考えたら、縁日って何をどうしたらいいか、全然わかんなくってさ。」

品物とか仕入れても、売れ残ったらどうする?誰が損を被る?損を被らないように、俺らでも簡単に用意できるものって?
悩む二人。
雅志は、不要品を売ることを思いつきます。各家庭のいらないものを集めて売りに出せば、元手はタダ。
ガラクタでない不要品のなんてそんなにあるかな、と頭を捻る満。

すると保夫が「よし、実地調査だ」と、テキパキ仕切りだしました。
「なんか、張り切っているな」と、ポヨヨンとついていく二人。

連れてかれたのは保夫の家でした。
家は米屋さんで、両親とも下町らしい、ざっくばらんなとても良い人たち。
文化祭の話を聞いて、不要品を引っ張りだしてくれたり、ツレに縁日を仕切っているのがいる、と紹介してくれたり。
なんだかんだと盛り上がり、満と一緒に夕飯をごちそうになる雅志。嬉しそう(^^
保夫の父親は雅志の境遇を聞いて、いつでも食べに来いよ、と言ってくれます。
保夫の屈託のなさは、この両親によって育まれたことが伝わってきました。

それは満も感じたようで、雅志に、お前の家はどんな感じだ、と尋ねます。
うちも似たようなもんだ、ごく普通の家・・・親父の方は普通じゃないかも、色んな商売に手を出しちゃ失敗したりして。
「でも、色んなこと、教えてくれた。」
お袋は、雅志の才能を信じてくれている。

良い親じゃないか、と満。うちは父親は仕事のことしか頭にない、母親は愚痴ばかり。

保夫んちから戻ってきた雅志を待っていたのは、香織でした。
何度電話しても出ないけれども、夫は元気か、と尋ねる香織に、元気です、と雅志。
電話に出ないのは
「電話に出ちゃうと、離婚が進んじゃう、から。」
出て行ったのは、あっちの方なのに、と香織。でも、三村は、自分が追い出された」と言っている、と雅志。

「ややこしい人なんだから。」

困惑顔の香織ですが、夫に対して嫌悪感は持っていない、むしろ、心配しているようでもあります。

「久しぶりにあなたのヴァイオリン、聞かしてくれない?
あなたのヴァイオリン、好きなの。」

「どんなところが?」
「口で言うのは難しいけど、優しいところかな。」

さて、文化祭当日。古物市、射的、マジック、風船釣り、綿菓子・・・大盛況です。
お客さんと触れ合う、生徒たちの楽しそうな表情が印象的でした。

雅志は古物市でちゃっかり炊飯器をゲット。
クラス催事に参加したことのないは洋子も、占い師として参加します。登場の仕方がスターみたいなのが可笑しかったです。SPもどきみたいなのもついているし(笑
レッスンの時間なので帰ろうとしたところに、洋子がBGMが気に入らないとゴネている、とクラスメイト。
「天然の美」・・・昔のサーカスのシーンでは必ず流れる曲・・・確かに。占いのムードじゃないわね。
そこで雅志がヴァイオリンを弾きだします。納得する洋子。
鋭い人間観察力と、元々身に備わったカリスマ性で占いを決めていきます。
「これからきっと、良いことがありますよ。」

占いがひと段落した時、洋子に、なぜ急にやる気になったの?と尋ねる雅志。
「思い出に・・・。
あんたも占ってあげようか。」

「えっ・・・じゃあ、お願いしようかな。将来のこととか。」
「将来なんか知ってどうするの。予定通りの人生を歩みたいの?」
「いや、あーじゃあ、恋愛のこととか。」
「見える・・・運命の相手が。」
「えっ!?」
「その相手は・・・ばーか。占いなんかやったことないよ。全部でたらめ。」

洋子が初めて笑いました。なんか良い感じになったかな、というところで、レッスンを思い出し、駆け出す雅志。

文化祭で遅刻した雅志を冷ややかに迎える三村。

「楽しかったんだな。」
「楽しかった・・・です。」

「楽しんでいる場合か!
ヴァイオリンの練習はな、確かに辛いよ。
他に楽しいことなんていくらだってある。けどなあ、一流になる奴っていうのはな、そういうのを、そういうのを、他の楽しいことを、みんなはね除けてやってんだよ!
わかってんのか!どうなんだ!」


「よく、わかりません・・・」

「なんだと。」

「みんなで一緒になんかやったり、楽しんだりすることはいけないことなんでしょうか。」

「いけないとは言っていない。俺はただ、お前にそんな暇な時間があるのかと・・・」

「でも、今しかない気がするんです。あんなことができるのは。」

「ヴァイオリンの練習に打ち込めるのだって、今しかない。」

「じゃあ、どうすればいいんですか。」

「自分で考えろ。」

レッスンの帰り。
洋子が大人の男性と連れ立ってどこかへ行くのを見てしまいます。

保夫の家に上がりこみ、黙りこくっておかきを手にする雅志。
台所から、保夫の母が料理をする音が聞こえてきます。久しく聞いていなかった音・・・
落ち込んでいる雅志を心配そうに見守る、保夫の両親です。

そこへ、文化祭の後片付けを終えた保夫と満が帰ってきました。

「バンドやろうぜ!」

コンテストがあるんだ、と満。優勝賞金は5万円。当時の大卒の初任給がおおよそ4万円だから、結構な額です。
バンド・・・ん?俺も入ってる?と雅志。

「当たり前だろう!」満。
「俺は反対したんだ、佐野はヴァイオリンで忙しいからって。」心配顔の保夫。

「お前が曲書かないで、誰が書くんだよ。」

お、満、殺し文句を放ちました。

森川さんが、もの凄く美人ではないけれども、ややこしい分、不思議な魅力を持っている洋子を好演されてます。

まったりとした流れの中にも、徐々にそれぞれの屈折が見えだし始めました。

三村は、香織に恋した時間を悔いているようです。
自分が一流になれなかったことを、香織と結婚したせいにしている。
香織もそんな夫の気持ちに気がついているのでしょう。

三村の抱える屈折はともかく、練習するのは今しかない、という彼の言葉は、正しい。
クラシック演奏者って、アスリートと同じ。才能があるとかないとか以前に、まず練習ありきですから。
ましてや、自分を送り出してくれた両親たちのことを思えば、雅志に、反発したり、悩んだりする暇はないんですけれども。人間、そうそうレールの上ばかり走れるものではありません。
保夫と満と一緒にバンドやるって、全く新しい世界、ワクワクするだろうしなあ。

なんか面白そうだしっていうのが保夫のポリシーなのね。良い味出してました。
次回、バンド結成。楽しみです。

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2015年6月 6日 (土)

ちゃんぽん食べたか 第1回「故郷(ふるさと)を遠く離れて」

公式サイト

原作:さだまさし「ちゃんぽん食べたかっ!」(NHK出版)
脚本:尾崎将也/演出:清水一彦、川野秀昭/制作統括:真鍋斎、谷口卓敬/音楽:渡辺俊幸
出演:菅田将暉、本郷奏多、間宮祥太朗、泉澤祐希、森川葵、豊原功補、山西惇、岡田義徳、中村優子、阿南健治、熊谷真美、西田尚美、遠藤憲一 ほか 

小説家としても活躍するシンガーソングライター・さだまさしが描く、涙と笑い満載の自伝的青春物語。

昭和40年代初頭、ひとりのヴァイオリン弾きの子供が、天才少年と期待されて、たった一人で長崎から上京し下宿生活。折から70年安保の騒ぎの頃にヴァイオリンに挫折。それでも音楽への道断ちがたく、気づけば「グレープ」として歌い始めていた…。

友人・先生・アルバイト先のおじさんなど、様々な人に囲まれて、少年が青年へと成長するまでを、高校・大学時代を中心に描く物語です。

※「食べたか」とは長崎ことばで『食べたい』という意味。(公式サイトより)

原作未読です。
ドラマ「かすていら」も見ていません。本作が「かすていら」の続編に当たることも知りませんでした。

さださんには特に思い入れはないのですけれども(ごめんなさい;;)、キャスティングに惹かれて見ました。

期待以上に面白かったです。

学校エピをざくっと書きます。

主人公の佐野雅志は、

バイオリンに対する自分の才能に疑問を持ち始め、情熱が薄れかけているのが悩みの種。(公式サイトより)

なわけで、ヴァイオリンの練習に身が入らないまま、高校2年に進級します。

雅志が入った10組は、問題児ばかりを集めた、という噂があり、赴任してくる担任も超怖いらしい、と聞いてクラス全員がビビる中、如何にも強面な教師、安川が登場。
安川が最初に生徒たちに命じたのは、明日までに各自雑巾を1枚持ってくることでした。

拍子抜けする生徒たちでしたが、一人暮らしの雅志は一人頭を抱えます。
雑巾くらいは縫おうよ、という突っ込みはさておき(汗)、事情を聞いた生徒たち。
それなら、先生が、クラスでただ一人雑巾を持ってこなかった雅志をどうするかで、様子を見よう、と樫山満。
しかし、クールな女子生徒、岡倉洋子に、誰かが1枚余分に雑巾を持ってくればいいだけじゃない、と一蹴されます。

あくる日、雅志の机の上には、雑巾が山と積まれてありました。
その様子を見た先生は「このクラスが気に入った!」と大喜びします。

気持ちの良い導入部でした。

休憩時間。フォークギターで「LOVE ME TENDER」を弾き語りながら教室に入ってきた樫山満。
そのまま席に座っている洋子の前に膝まづいて愛の告白をするのですが、クールに一蹴されてしまいます。
しかし、めげない満。また来るぜ、と言い置いて去っていきました。何処へ去るんだろう(笑

変な奴だけど、度胸はあるよな、と雅志たち。
その言葉通り、何度もチャレンジしますが、その度に撃沈する満。
「がんばれよ!」「また来いよ!」と生徒たちが声援を送るのが微笑ましくって、ほっこりしました。

洋子に、うるさい、ばっかじゃないの、と言われてさすがに心が折れそうになってしまった満に、オリジナル曲を作ってみたら、と声をかける雅志でしたが、ギターも弾けるため、作詞作曲をやる羽目になってしまうのでした。

なんだかんだと雅志がでっち上げた曲を、自作と称して引っさげてアタックする満でしたが、「くっだらない歌」とバッサリ。雅志もがっくり。

結局、洋子から他に好きな人がいる、と言われて、満は諦めます。
「幸せになるがいいや・・・」
失恋した満が即興で失恋ソングを唄います。
「勝手に・・・勝手に人の気持ち、唄うなよ・・・」

ジャズダンサーを目指している洋子は、雅志が曲を作ったことを知っていました。
「くだらない歌なんていってごめん。歌で女を口説こうていうのが、くだらない。
歌は良かったよ。」

しかし、素直に受け取れない雅志。
「無理に褒めてる?」
その言葉にむかっときた洋子。激しい人です。
「素直に受け取れよ!嫌い。情けない男は嫌い!」

雑巾の時から、いや、クラスが一緒になった時から、何となく惹かれていた洋子にばっさり言われて落ち込む雅志。
人通りのない夜の道を彷徨ううち、何故かバス停留所の標識を移動し始めます。重いのに。
その姿を、一人暮らしだという雅志の暮らしぶりが気になって家庭訪問する途中の安川に見つかってしまいました。
「学校には報告しないでおいてやる。報告してどうなる。」
10組が問題児ばかり、というのは本当で、何かあったらすぐに報告するように、と生活指導の教諭に言われていた安川。
「わかりました、と答えた。嘘つきだよ、俺は。」
安川も何か屈折を抱えているのかもしれません。

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菅田さん、ヴァイオリンって、ポーズを取るのがとっても難しいので心配だったのですけれども、そこそこ形になっていたのには、ほっとしました。でも、プロになれるとは思えない(汗
でも、お話的にも、それでOKってことで。
ヴァイオリンだけでも大変なのに、落語までやるのには、びっくりー。

豊原さん演じる担任の安川が、熱血とかいうのではなく、しごく真っ当な大人であること、クラスメイトたちがのびのびしているのが心地良かったです。

そして席が隣になった泉澤さん演じる菊田保夫の、ごく普通の生徒な佇まいに懐かしさを感じました。

明治大正、昭和前期、戦争直後でもなく、必死で高度成長を目指した昭和30年代でもない、生活にゆとりが生まれた昭和40年代前半の、ごく普通の高校生。

この枠の前のドラマ「64」でも思ったのですが、セットだけではなく、人間のあり方そのもので、その時代を表現しているなあ、と感じました。

時代感をきっちり作っているので、ちっとも練習に身が入らない雅志の前に中学生時代の雅志が現れて、頑張ってくれなきゃ、今の僕の頑張りが無駄になる、と訴えるファンタジックなシチュエーションは、最近よく見かける手法でもあり、蛇足のように感じてしまいました。
「かすていら」を見ていた人には、納得できるシーンであることは、観賞後知りました。

ヴァイオリンだけでなくギターも弾ける雅志に、微妙なライバル心を抱く満。
屈折を持ちながらも、妙に素直ですっとぼけたキャラは、間宮さんしか出せない味わいがあって、呟く言葉ひとつひとつ可笑しく、期待通り。嬉しいです。

事業に失敗するも、やたらにポジティブな父、そんな父に呆れながらも笑顔を絶やさずしっかり支える母、離婚したヴァイオリンの先生とその奥さん、毎日口喧嘩ばかりしている、雅志が下宿している酒造りの、祖父、父、息子の男ばかりの一家、といった人々に見守られて、雅志がどんな青春をおくるのか、楽しみです。

エンドタイトルバックの数々の写真も良く出来ていて、期待感が高まりました。

「64」は感想を書き逃してしまったけれども、本作はレギュラー感想にチャレンジしてみることにします。
毎週書けるかどうかは自信がありませんけれども。
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