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カテゴリー「□天皇の料理番」の12件の記事

2015年7月16日 (木)

天皇の料理番 第12話 最終回

公式サイト

時は戦後 ――
敗戦国となった日本は GHQ による統治を受けることになる。
そのとき 篤蔵 (佐藤健) は、天皇の料理番として果たすべき役割を模索していた。
篤蔵が辿り着いた答えとは…?
亡き妻・俊子 (黒木華) の愛が奇跡を起こす…
ついに、天皇の料理番としての人生に幕が下ろされる。
16歳で料理に見た夢を、彼はどう想うのだろうか…
そして秋山篤蔵が過ごした人生とは…(公式サイトより)

原作未読、文中のセリフは全て概略です。

昭和10年3月。

大膳寮の料理人たちは凍りついておりました。
たった一つ肉を縛った糸をとらずに出してしまったお皿が、なんとお上に出てしまった!
確認はわしの仕事です、わしが責任をとります、とお上の前に立つ篤蔵。

「そこでお上はなんと仰ったと思います?」

その時の話を聞く新太郎と梅。
こちょこちょ・・・この時はお上が何と言ったのか明かしませんでした。

「わしは幸せもんです。あのようなお上におつかえでき。」

戦争拡大が進んでいく日本。
満州皇帝に出した料理を、毒見役たちにぐちゃぐちゃにされて、憤慨する篤蔵。
大膳寮の役人、黒川、町山に、あれが向こうの風習でもあるし、それだけ日本を信用していないのだ、と言われ、料理人のプライドを傷つけられた篤蔵、食って掛かろうとしましたが、俊子の鈴に止められました。

戦況は悪化、日々の暮らしも成り立たなくなります。
お上の、配給のみで料理せよ、というお達しに苦慮する大膳寮。
毎日毎日めざしばかり。
めざしの油煮って、オイルサーディンみないな感じなのでしょうか。

お仏壇に向かって黒川の息子が戦死したことを告げる篤蔵。これで二人とも逝ってしまった。
お仏壇には、父周蔵、兄周太郎、そして俊子の遺影が飾られています。
今はたった一人になってしまった篤蔵。こうして毎晩、お仏壇に語りかけているのね。

陸軍の偕行社(陸軍の士官及び将校以上のための親睦団体)からの依頼に、開店休業中だという辰吉を伴って赴いた篤蔵。
調理場一杯の食料に、思わず激昂します。人々が、お上も粗末なものを食べているのに!
この時は辰吉が止めてくれました。「勝つためだよ・・・」
.

しかし日本は負けてしまいました。

負けたのは悔しいけれども、二人の息子に広報が来る前に戦争が終わったこと、明るい夜を迎えれることに感謝する篤蔵。

ところが戦争に負けたということがどういうことなのかを黒田たちに聞かされて、篤蔵は驚愕し、そんな馬鹿なと目を剥きます。
負けたということは、非占領国、属国になったということ・・・陛下が戦争犯罪人として裁かれるかもしれない。

「秋山さん、天皇陛下バンザイと突撃していったわけです、我々は。それはアメリカから見た日本の姿だったと思います。
彼らには扇動的な指導者に見えていたのではないでしょうか。」

激変する世の中に愕然としながら帰路に着く篤蔵は、新太郎、梅、宇佐美と再会しました。
みんなが無事で良かった、と梅。
焼け跡からお宝を掘り起こしていた新太郎、ほんとに変わりません。

夕食を囲む5人の話題は、陛下が軍事裁判にかけられるかどうか。
みんなから離れた隅っこにいるのは、バンザイ軒の料理人、小柳なのでしょう。

噂によれば、陛下が被告にされるかどうかはかなり危うい局面にあるらしい。
今は宮内省も動けない、と篤蔵。

「だったらお前がなんとかしたらどうだ。お前も宮内省の役人なんだから。」と、宇佐美。
「できるわけないやないですか。役人言うても、料理人なんていうのは下の下の、そのさらに下の木っ端役人ですよ。」
「そうか、陛下のお料理番というのは、言われるままに飯を炊くだけか。俺にもできそうだな。」
「宇佐美さんの言われるのは理想論ですよ。日本は占領させるんですよ。何か一つでも間違いを犯したら、わしらかってお上かってどんなことになるかわからんのに。
俺なんかに何かができるわけがないやないですか。」

「なるほど、見事に木っ端役人のセリフだな。」

思わず怒って立ち上がる篤蔵。

「俺も焼きがまわった。くずだ、ろくでなしだと言われと言われ続けた料理人が陛下をお救いした、なんてことがあったら、胸のすくような話だと思ってな。
青臭いこと言ってすまなかった。」

家に帰ると、亡くなったはずの周蔵からの手紙が届いていました。
「お、おとうさん・・・あの世から説教ですか。」
そんなことはあるわけもなく、父の遺品を整理していた母、ふきが送ってきたものでした。
書いたはいいけれども照れくさくってついに出せなかった手紙。

「送るのが何よりの供養だと思うので、送ります。」ふき。

「ほういうことですか・・」読みはじめる篤蔵。

「毎日きちんとお勤めしとるか。いくらのくてぇおめえでも、陛下のおそばに上がりながら、まさか不敬なことはしてへんやろな。
今日は、周太郎が逝った時のことを記しておこうと思う。最近物忘れが激しいからの。

周太郎はおめえの作った献立表を聞きながら旅立った。おまえの活躍が我がことのように嬉しい、といった顔をしとった。
なぜあいつは、そのこまで嬉しかったのか。俺はやはりおめえが陛下のお料理番やったからやと思う。
思えばあいつはお国のために働きたいという志をもっとった。
ほやさけ、有名なホテルや料理店ではなく、陛下のお料理番というのが、あいつにとっては何よりも誇らしかったんやと思う。

篤蔵、苦労も多いと思う。しかしどうか、陛下のお料理番を勤め上げて欲しい。
ほれが、今の父の夢です。」

父、兄、俊子のことを思い浮かべる篤蔵。

「一人で叶えた夢やないですもんね。ほうでしたね。わしは陛下のお料理人でした。」

思い込んだらまっしぐら。
篤蔵は動き出します。

まず、大膳寮の黒田たちに「占領軍を第一級の国賓としてもてなすべき。」と主張。
お上の命はアメリカの胸先三寸。食事や掃除、便利使い。やれることは山ほどあるはず。
「お上をお守りすることこそ我々の使命では。ならばこの際・・・」
「大膳寮は家政婦斡旋所ではない!」
一喝される篤蔵。
「これ以上何かやってみろ。即クビだからな」と言い渡されてしまいました。

いよいよGHQがやってきます。

篤蔵は、わしの料理で骨抜きにしてやる、と張り切りますが、そんな篤蔵を、息子を殺された黒川は冷ややかに見ていました。

「よくそこまで割り切れますね。鬼畜米英に媚売ろうなんて。」
「黒川さん、そこは今は飲み込んでいかんことには。」

そこへ、GHQからサンドイッチの注文が入ったと、黒田が告げに入ってきました。
ただし、責任者は黒川。何をするかわからぬ篤蔵は外されてしまう・・・かと思いきや、そんなことはお構いなしに号令をかける篤蔵。
しかし黒川はやる気をすっかりなくしたままです。
篤蔵が雑な仕事ぶりを注意をすると「アメ公はそんなとこまでみていない」と呟く黒川。
「食べ物というのは結局は魂が食らうんですよ。だからこそ、今はアメリカに食わすもんは最大限の真心を込めて作らねばならんのですよ。」
「じゃあ、私は抜けた方がいいですね。」
包丁を置いて出て行きました。

息子を殺した相手のために真心を込めて料理を作るのは、辛いことです。
黒川の気持ちを汲む余裕のない篤蔵。様々に渦巻く思いの中で、今、一番優先すべきはことはお上を守ること、とまっしぐらに進むのです。
ほんと、変わりませんわ。

サンドイッチを入れた箱の下に英語でメモを忍ばせました。

「このサンドイッチを作りました、陛下のお料理番をしております秋山篤蔵です。
公には言いにくい御用がありましたら、お気軽にご連絡ください。」

そのことを聞いて心配する辰吉。
英語は、以前陛下(皇太子時代)が英国に行った時に勉強したらしい。篤蔵のことだから一生懸命取り組んだのでしょう。

「どんな無茶が飛び出してくるかわからない。
ほら、お前さん、癇癪持ちだしさ。いつかやっちまうんじゃねえか。荒木さんの時みてえに・・・あ、言えた・・・
あの、荒木さんのことなんだけど、手紙渡したのは俺なんだ・・・」

そうかあ、それがずっと引っ掛かってたのね。
篤蔵だけでなく、荒木まで華族会館を辞める原因を作ってしまったこと。
あの時、篤蔵に抱いた嫉妬が、ずっと辰吉の中で疼いていたのでした。

しかし篤蔵は、辰吉の何十年越しの告白を上の空で聞いております(^^;;
掌の中の俊子の鈴を見詰めながら。

「大丈夫です。俊子がついていてくれますから。
わしは石に噛りついてもアメリカに温情を買ってみせるんです。」

「も、いっか・・・」

苦笑いの辰吉。
.

早速GHQに呼び出されてる篤蔵。黒川の目が冷たい・・・

篤蔵は、目に敵意を宿した若い将校に、家の料理人になって欲しいと頼まれます。
さすがに大膳寮の料理番がなるのはヤバイ、ということで・・・辰吉を連れて行きました。辰吉さん、人が良すぎるです~(笑

一方、篤蔵は土産品の収集、靴磨き、便所掃除まで何でもこなしておりました。
焼け跡から新太郎が掘り出した日本人形・・・
そんなの持って帰ったら、祟られそうですけど~(^^;;

そんな時、辰吉に英語が通じない、というクレームが入ります。
辰吉に代わって日本語なまりの英語を操って給仕をする篤蔵。
「だったら最初からてめえでやれよ」とぼやきながら皿洗いをする辰吉。ほんとです。

ところが、将校は、篤蔵に向かって、ただの人間である天皇を神として崇めるとは、日本人は愚かだと挑発しはじめました。
「キリストだってただの人間やったと聞きました。その行いが立派やったから神さんになったと違ううんですか。」

キリストを引き合いにだしたのはマズいです。
いきなり後ろから口を塞がれつつ羽交い絞めにされる篤蔵。「黄色い猿め!」
将校の足を踏んで手を逃れ、ファイティングポーズをとろうとした篤蔵でしたが、自分の行いが迷惑になることを思い起こして、頭を下げて謝ります。
しかし、それでは納得しない将校。土下座を要求しました。
それは・・・握る拳に力の入る篤蔵。
そこへ辰吉が飛び込んできて、床に頭をなすりつけての土下座をしてくれました。

.

「はっきり言って、お前がやることが陛下のおためになるとは思えねえよ。」

バンザイ軒にて、辰吉に意見される篤蔵。無事に帰れたのね。
そこへ、新太郎が、天皇の戦争責任を問われる可能性について書かれた新聞記事を持ってきます。

「まあ、結局、大きなことは大きなとこで決まるわけよ。お前が何をやっても関係ない。やめちまってもいいんじゃないか。」新太郎。梅も篤蔵が巻き込まれることを心配しています。
「けど、お上は良い方なんですよ。」篤蔵。
「篤坊が知ってるのは一部だけだろう。全部のお顔を存じ上げているわけじゃないだろう?」梅。
「絶対良い方なんです。生真面目な優しい良い方なんです。わしにはわかるんです。」
去っていく篤蔵。
「なんでああも頑固かね~」梅。
「飯、作っているからですかね」
微笑みながら呟く辰吉。
「飯って・・・」新太郎。

一方、篤蔵に絡んできた将校は、戦場での悪夢にうなされていました。
突撃してくる日本兵の恐怖がトラウマとなっているのです。
.

篤蔵の動きについていけない黒川。ついに退職願を差し出します。
黒川を引きとめようとする篤蔵。
「アメリカを憎んだかて、息子さんは戻ってこんのですよ。」

あらら・・・それ言っちゃったらあかんですよ・・・
去ろうとしていた黒川、血相を変えて篤蔵を殴りました。

「戻ってくる奴は言えますよ!戻ってくるんだ、あんたの息子は!」

その時、GHQから、篤蔵が将校に殴りかかってきたという電話があった、と黒田が怒鳴り込んできました。

「これでもしものことがあったらどうするつもりだ!料理人風情が足りん頭で動き回るからこんなことになるんだろうが!」
「料理人やからやったんです。
お上のお体を心身ともに健やかに保ち、その命をお守りすることがわしの仕事やから。今やらねばならぬことは、アメリカの温情を買うこと。」

「お前の考えなんかどうでもいいんだよ!」
「だったら、GHQの前で腹、かっ捌いて詫びてやる。」

黒川に向かって話を始める篤蔵。

「わしは・・・わしは片田舎のやっかいものでした。
ここまでやってこれたんは、支えてくれた人たちがたくさんおったからです。父や兄や母や嫁や師匠や友人。

わしはみんなに夢を叶えさせてもらったようなものです。
わしは、夢を叶えさせてもろうたもんには、夢を叶え続ける責任があると思います。
お上のお料理番として、力の限り励み続ける責任があると思うんです。

みなさんは違いますか?お上に上ると聞いた時、祝られませんでしたか?
お前は家の誇りだと、心して励めよって、ほう、言われませんでしたか。嫁は子供はどうでしたか。お父さん頑張ってって言われませんでしたか。
そん人らに恥ずかしくないとうに勤めたいと思いませんでしたか。
やれることはやったと、精一杯の真心つくしたと、言いたくありませんか。」

皿を手にとって。

「ほれにわし、わしなんかたまらんのですよ。
お上が裁かれると思うと。

だって毎日毎日、飯、お出ししてたんですよ。
お食べになった皿を見て、ああ、これはお好きではないんかと悩んだり、お好きなものを残されれば、体調がよろしくないんか、それともご気分の問題なのか、はたまた調理が良くなかったんかとか。
ほれがわしの毎日やったんです。
毎日毎日飯を作るというのは、ほうゆうことなんです。ほれがもう20年です。

畏れ多い、本当にもう、畏れ多いですけれど、何かこう、わが子のようなところがあって。
もし、お上に戦争の責任とやらがあったとして、世界中からそう言われたとして、でも、わしがやっぱりお守りしたいと思ってしまうんです。

もう、何を言われても笑ってますさけぇ、どうか、我儘を通させてください。」

頭を下げる篤蔵。そして黒川も、料理人たちも。

そこへ入沼が、お楽しみの件・・・GHQから家族を含むリクレーションの企画はどうなっている、という打診がと篤蔵に入ったことが告げられます。

「これはもう、大膳寮として受けざるおえない規模になってしまいますね。
何としても、お上の御為になるようなものにしてください。
天皇の料理番の名に賭けて、最高のもてなしを。」

歓声を上げ、張り切る篤蔵、黒川、そして料理人たち。
.

またも巻き込まれる辰吉(笑
宇佐美も巻き込まれております。
黒田は「陛下という存在を政治的なものではなく、日本の文化の一部であることと捉える直してもらうことはできないか」と提案。
黒川は、もう途絶えてしまった鶴庖丁という作法の復活に励んでいます。

一方GHQでは、例の若い将校が、料理人は信用できないと怒りを込めて力説しておりました。
何も言わずに聞く将軍。

「うまくいきますように。」お仏壇の三人に手を合わす篤蔵。

こうして野外パーティが始まりました。
滑り出しは快調です。

出された料理に舌鼓を打つGHQとその家族たちに、味噌と醤油を日本固有のソースとして紹介する篤蔵。
しかし、途中で俊子の鈴を落としたことに気がつき、池の中を探し始めます。

そんな中、将軍から「あなたたちにとって天皇とは何ですか」と質問される宇佐美。
ただの市井の料理人ですから、と名言を避けると「ただの市井の料理人の意見が聞きたい」と追求されます。
「穏やかなあなたたちが天皇のことになると豹変する、それは彼があなたたちの神だと理解していいのですか。」
答えにつまる宇佐美。

一方、俊子の鈴を探している篤蔵は、例の将校から挑発されていました。
一度は鈴を探し当てるも、再び取り落としてしまい、将校の挑発も石を投げつけたりとエスカレート。他のGHQたちも冷やかし始めます。

「やばいな」冷や冷やと見守っている新太郎と辰吉。
ついに握りこぶしを固めて立ち上がる篤蔵。
その時、鈴の音が響き、池のほとりにあった鈴を見つけます。俊子さん・・・

「どうやっちゃ~!」

鴨の真似を始める篤蔵。
辛いですよね・・・普通の人でも辛いだろうに、ましてや篤蔵だもの。
その時、辰吉と新太郎も池に入って鴨の真似を始めてくれました。
一人じゃなくなって良かった・・・

こうなったら事情をしらないGHQやその家族たちには、料理人三人がじゃれ合っているようにしか見えません。
挑発に失敗した将校、残念そうです。

その様子を見ていた宇佐美と将軍。
天皇のためならなんでもするですね、と言われた宇佐美。

「そうかもしれません、いい意味でも悪い意味でも。
私にとって陛下は味噌です。
大変不敬かつ曖昧な表現だと思いますが、私は無学な料理人です。お許しください。
生まれた時からそこにあり、馴染んできたのですから、味噌に親しみ、慕うことは当たり前です。
その意味を問うたことすらありません。
しかし、ある日突然味噌を今後一切食べるなと言われたら。私はとてつもない寂しさを感じると思います。
そしてあちこちで暴動が起き、私もそれに加わると思います。
天皇の存在を否定すれば、それと同じようなことが起き、統治を難しくするだけではないでしょうか。」

「ご意見参考にします。」

将軍は、わざと日本人に敵意をむき出しにする将校を放置し、篤蔵が将校の挑発に乗るかどうかを試していたように感じました。

21年4月、天皇の戦争責任は問われないことが決定しました。

「ありがとうございました!おかげさまでわしはお料理番をやっとられます。今日も明日もあさっても。
ずっとお料理番です!!」

おてんとうさまに向かって礼を叫ぶ篤蔵。
.

時は過ぎて、昭和47年。
料理人として数々の名誉に彩られた篤蔵の、お料理番としての役目が終わろうとしていました。
お上に最後の挨拶に向かう途中で、かつて糸を取り忘れた時のことを思い出す篤蔵。

「秋山、朕のものだけか。他のものには糸はついていなかったか。」
「はい、陛下のものだけです。」
「それは良かった。糸がついていたのは朕のものだけだったのだな。それは良かった。」

時は過ぎて、最後の拝謁。

「長い間ご苦労だったね。」
「こちらこそお世話になりました。」
「体を大切にするように。あなたが私の身をいたわってくれたのと同じように。
料理は真心だね、秋山厨司長。」

「ありがとうございます・・・」

「時は昭和47年10月18日。幸せな、それはそれは幸せな涙とともに秋山篤蔵は、58年に渡るその料理番人生に幕を下ろしたのでございました。」

鈴を取り出して見上げる篤蔵。

「お疲れ様やったな。俊子。」

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篤蔵は最後まで篤蔵でした。
皆に支えられて天皇の料理番になったことの責任をとるために、篤蔵なりに突っ走って、それゆえに周りを巻き込んで。

きっとGHQのパーティの後でも数え切れないほど、俊子の鈴に救われたのでしょう。

癇癪持ちなこと、自分が思い込んだことに専念するとそのことしか見えなくなってしまうこととか。
黒川が怒るのも無理はないです。もし宮前がいたら、篤蔵の言葉足らずな部分をうまくフォローしてくれたかもしれません。

確かに、篤蔵のやっていることは脈絡も意味もなく、ひたすら媚びているようにしか見えないでしょう。
しかし、篤蔵には思想も政治もない。お上を子供として守ろうとしたのでした。だからなりふり構わず突進できる。
毎日毎日料理を作るというのは、そういうこと。

そして天皇の言葉に深く感動した思いは、周太郎の言葉を守り続け、俊子のことを思い続ける一本気さでもって貫いたのでした。

原作ではどう書かれているかわかりませんが、一番難しい時期の、個人と国の関わりを、料理を通じて描ききっていたのはお見事でした。

篤蔵を、その意思はなくとも、焚きつけてしまった宇佐美。最後はちゃんと締めてくれました。

辰吉が土下座したのは、手紙を渡したことへの贖罪もあったのでしょう。
でも、巻き込まれ体質だなぁ、辰吉さん、というおかしみ、気の良さもが伝わってきました。
彼には飯を作り続けることの意味がわかっている、というのも良かったです。

新太郎は、外貌も含めて、ほとんど変わりませんでした。ほとんど妖精(笑
新太郎を変わらせなかったのは、篤蔵の年齢不詳な部分を、時間の経過からあまり浮き上がらずに済ますためでしょう。
新太郎だけおじさんになったらオカシイですもんね。辰吉は元々年齢不詳でしたし(^^;;

辰吉、新太郎それぞれの友情のあり方が心地よかったです。
池に飛び込んだシーンには、思わず涙しました。

篤蔵、辰吉、新太郎は、ずっと一緒に美味しいものを食べ歩いたんだろうなあ。
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料理をテーマに、家族、夫婦の絆の縦軸に揺らぎがなく、時代エピなどの横軸のどこに焦点を当てるかに迷いがなかったドラマでした。

最終回も、子供たちのエピをばっさり切る一方で、黒川の息子たちの戦死と、米将校のトラウマはきちんと入れてくるなど、最後まで、描くべきことを描ききっていました。
特に米将校のエピは効果的で、情緒に流されない作品にしていたと思います。

篤蔵には最後まで突っ込みっぱなしでしたが、主人公が不完全ゆえの躍動感がドラマに満ちていました。

キャスティングも素晴らしかったです。
周太郎をはじめとするレギュラーはもちろん、メインゲスト及びサブキャラに至るまで神経が行き届いていました。

そして俊子。黒木さん以外の俊子は考えられません。
ストーリーは結構あざとかったりしたのですが(汗)、黒木さんの存在で、リアリティーを感じることができました。
「お疲れ様やったな」・・・本当に俊子さん、お疲れ様でした(涙

佐藤さんはまたステップアップして、デビュー当時からのウォッチャーとしては嬉しい限りです。
初の老け役は少し不安だったのですけれども、ギャップ込みの作りになっていてほっとしました・・・ですよね、このドラマのスタッフが、そこを考えないわけがないですもんね。
前回の夫婦の絆のシーンの数々、最終回の大膳寮での長セリフ。良いもの見させてもらいましたです。

天皇の料理番として、そして市井の人として人生を全うした篤蔵という人間の人生を、ハラハラドキドキしながら堪能しました。
スタッフ、キャストの皆さん、ありがとうございました。

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2015年7月 8日 (水)

天皇の料理番 第11話

公式サイト

大震災から逃れた 篤蔵 (佐藤健) たち。俊子 (黒木華) の体調はまだ回復していないものの、一家でたくましく暮らしていた。 年も明け、大膳も落ち着きを取り戻してきたある日、篤蔵の前に意外な人物が姿を現す…
時は流れ 「昭和」 という新時代が幕を開け、大膳も新しい形に生まれ変わろうとしていた。
一方、変わらず平穏な日々を過ごしていた篤蔵たちだったが… !?(公式サイトより)

原作未読、文中のセリフは全て概略です。
それにも関わらず、長いです(大汗

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震災直後。桐塚の家に身を寄せる、家を焼きだされた篤蔵一家。

篤蔵は通常業務に加え、罹災者への救護活動で多忙を極め、俊子もまた、桐塚の元に非難してきた学生たちの世話、新居探し、諸手続きに加え、産婆と、じっとしている暇は片時もない日々を過ごしていました。

「きっと帝都中の人々がそんな感じでした。」

年が明けて大正13年。震災のために延期になっていた皇太子のご成婚の儀が執り行われることになりました。
久しぶりの明るい催し物に張り切る篤蔵たち、大膳寮の人々。
そこへ侵入者が・・・「おまえさん、おまえさん!」新太郎でした。
警察に頭を下げて、新太郎を桐塚宅へ連れて帰った篤蔵なのであります。

飯をばくつく新太郎にあきれる、桐塚たち。
絵は300円で売れるようになったのか、と篤蔵が尋ねると
「いや、おいら、呼ばれている気がしてよ。
震災で絵もずいぶん焼けちまったじゃないかと思ってな。日本がおいらに戻ってこいっていってる気がしてさ。」

海外では、一時、日本壊滅、という噂も立っていたそうですので、心配もあってのことでしょう。
それにしても、第一次世界大戦(1914-1918)の間、どうやって暮らしていたのだろう。新太郎のことだからうまいことすり抜けてきたんだろうな。

給仕をしてくれる女性が俊子と知って、ほうほう、と篤蔵を意味ありげに見る新太郎。
かつては篤蔵の手紙を見放題、フランソワーズのことも知ってますからね。
何も言わずに目力で制する篤蔵(笑

俊子の、バンザイ軒のおやじさんの写真が全部焼けてしまったので、おかみさんのために絵を描いて欲しい、という頼みに、それは商売になるんじゃないか、と言い出す新太郎に「君の商売が成り立つということは、人が亡くなっている、ということになるわけだ。」と怒る桐塚。
「人の寂しさにつけこんで儲けようなんて言うのは、君には人の心というのがないのか!」

「心じゃなくて、頭がないんです。」篤蔵(大笑

と、今回も冒頭は明るかったです。
新太郎とバンザイ軒のおやじさんが知り合った場所も微妙なので、言葉に詰まる篤蔵、フォローする桐塚の微妙さも可笑しかったです。
そういや、パリへの壮行会の時、新太郎、桐塚、おやっさん。同席してましたな・・・遠い目。

「私は幸せでした。あの震災で家族全員、無事を得るなど、なんていう幸せものなのだろうと。」

夜更けに産婆の仕事に出かけた俊子。胸を押さえます・・・

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昭和2年(1927)、年明け。

大正天皇が昨年12月25日に崩御されました。

「我々としてはまことにこと不甲斐ないことこの上ない年となってしまいました。
この悔しさを忘れずに、今上陛下のお食事について、健康の面からも、もっともっと考えていきましょう。」

年頭の挨拶を述べる篤蔵をにこやかに見守る宮前。
篤蔵は、大葬の義に催される午餐のメニューを相談します。
「お上が催される初めての午餐会ですが、喪中でもあるわけで、その微妙な肌具合がわからんかったので。」
宮前を頼りにする篤蔵でしたが、この三月いっぱいで下がる、と言われ驚きます。
宮前さんがいなかったら何もできない、と言うと、やりたい放題していた記憶しかない、と笑う宮前。
耳が遠くなり、声も大きくなってしまった。

「新しいお上に相応しい、新しい大膳寮をお作りください。」

宮前さん、老けてました。メイクではなく、姿勢とかが。さすがです。

「宮前さんがうるさく言ってくれるから、安心してるところも大きかったからの。
これからは自分で、そのあたりも注意してかんと。」

帰宅して、俊子にこぼす篤蔵。

「けど、やっぱり心細いなぁ。
当たり前にいてくれた人がいなくなるっちゅうのは。」

その時、俊子が突然胸を押さえて昏倒します。
.

往診した医者に、心不全、と宣告された篤蔵。

「兆候なんて全然・・・」
「そうとう我慢されていたのでしょう。」

絶対安静を言い渡されました。
昏睡している俊子に話しかける篤蔵。
忙しい俊子を気遣ってはいたものの、そんなに悪いとは。

「言ってくれや。どれだけ我慢してたんや・・・」

あくる朝、篤蔵が自分より先に起きているのを目にして、慌てて飛び起きる俊子。
台所に立っているのを見て、私がやります、と声をかけてますが。

「寝とらんかい!!」

大声で怒鳴られます。

「おかしいな、と思ったら、なんですぐ病院、いかんのじゃ!!アホなんか、お前は!!
倒れてたんです、あなたは。
倒れて、医者呼んで。
絶対安静やて言われたんですよ。」

「私、ほんなことになっているんですか・・・」

「大変やたんやぞ。夜中に一太郎が医者呼びに行って。
ほやから医者のお墨付きがでるまで、動いたらあかんのです。
わかったら、はい、ほら、布団っ」

しかし、俊子は茶の間に座って嬉しそうに篤蔵が料理をする姿を見詰めます。

俊子の体調に気がつかなかった自分への腹立たしさも加わって、雷を落としてしまった篤蔵。
でも、最初にぶちまけてしまうと、だんだん口調がやるやかになっていきました。

篤蔵が作った朝餉を囲む一家。

「たまには倒れてみるもんやね。」

のんきに微笑む俊子にガミガミと注意する篤蔵。

「昼間、ちゃんと寝といてくれよ。掃除も洗濯も禁止やからね。動かんでええように昼飯、台所に作り置きしておいたから、それ、食べてな。
ほんと、わかってるんやろな?!」

しかし、末っ子の周二郎と話す俊子の様子を見て、篤蔵は、このままじゃ俊子は絶対働く、と確信。
今はバンザイ軒に居候している新太郎に、子守りを頼みます。

「三食昼寝つきで子守りに雇われました~」

これは心強い子守りです(^^

しかし、それでも俊子のことが心配でたまらない篤蔵。
出仕しても、大声で叱ったり、調理にも身が入りません。
何かあったのでは、と察する宮前が尋ねるも、頑なな篤蔵。
「厨司長のお心の乱れは、お上のお食事の乱れにも繋がりかねないと存じますが?」
と言われて、俊子が病気であることを明かします。
すると宮前は、食事は私がする、厨司長は献立に専念なさってくださいと申し出てくれました。
いや、それは・・・と断ろうとする篤蔵に
「最後くらい、私も厨司長のまねごとをしてみたいので。」
とにっこり微笑む宮前。

帰宅すると、俊子が病気だと聞いた宇佐美が台所に立っていました。
宇佐美はもう、現場を離れているようです。

慌てる篤蔵。
そこへ、宇佐美が料理するのに普段使いの器ってわけには、と行李を抱えて入ってきた俊子。
倒れてしまいます。

寝室に食事を持って入る篤蔵に、震災の後に一度診てもらったことがあるのを黙っていたことをあやまる俊子。
震災の後の疲れ、疲れが血管にくる体質だと思っていた。

「頼むからこれからは静かにしていてくれ。
約束したんやからな。わしより長生きするって。」

「はい・・・」

篤蔵にご飯をよそってもらって、嬉しそうな俊子。美味しそうに食べました。

食べ終わった食器をさげて、宇佐美たちのいる茶の間に戻る篤蔵。
その食器をすっと持って流しに行く一太郎の姿が印象的でした。

「喰えなくなったらどんどん体力が落ちるからな。」宇佐美
「わし、いろいろ食事を工夫してみます。」

その頃俊子は「篤蔵さんより長生きします」というかつて言った自分の言葉を噛み締めておりました。
その表情に、影はありません。生きることに前向きです。

「こうして、私と篤蔵さんの食養生が始まったのでございます。」

体にも良くて、見た目も美しい料理を美味しそうに食べる俊子。
能書きが多いのが、玉に傷です。

3月。食事にむせる俊子。次第に食が細くなっているようです。
5月。それでも、子供たちの遊戯を座って楽しむほどの体力気力はある俊子。

6月、梅雨。

重湯のようなものを食してむせる俊子。

「これでもむせるか・・・」篤蔵。

俊子はふと、窓の外、紫陽花の葉の上をゆっくり這う蝸牛に目をとめます。
蝸牛・・・そのまま見詰め続ける俊子。
黙ってしまった俊子の視線の先を追う篤蔵もまた、蝸牛に気がつきます。

窓の外をじっと見詰める二人。

「行ってしまいましたね・・・・」

目を伏せる俊子。
立ち上がり、窓を開ける篤蔵。

「ほら、戻ってきたぞ。」

篤蔵が出仕した後も、ずっと見詰め続ける俊子。
篤蔵が戻してくれた蝸牛も行ってしまいました・・・

.

そこへ一太郎が、作文の相談をしに入ってきます。
お題は、将来の夢とか、なりたいものについて。
「いいなってものは色々あって。でも決めれなくって。」という一太郎に。

「お父さんはね、あれになりたい、これになりたいって手をつけちゃ、放りだしてたのよ。
お坊さんになるって出家までしたのよ。
それで周りの人にさんざん怒られて、お料理をやってみて。
やっとこれが夢だってわかったの。

やってみないと、意外とわからないものなのかもしれないね。」
.

夏が来て。

人手の足りない大膳寮に、辰吉が助っ人に来てくれました。
「なんなら、家にも助っ人行ってやろうか」
宇佐美かもしくは新太郎から事情を聞いているのでしょう。
辰吉が俊子の心配をしてくれたのに驚いたのでしょうか。思わず手てを止める篤蔵。
「たまには息抜きしないとお前が潰れちゃうぞ。」

その間にも、見る見る衰えていく俊子。

裁縫の宿題をやってもらおうと初江が入ってきました。
裁縫が好きな人なんていない、という初江に。

「鯖江のお祖父ちゃんのお店で、お母さん、小さい頃、法被や前掛けの繕いをやらされたの。
みんなにとっても喜ばれて。
お裁縫は好きじゃなかったけど、役に立つのは嬉しかったな。」

「そんなの何かやだ。私、人の役に立つより、あなたの役に立ちたいって言われる人になりたい。」

「それもいいけど、役に立つって、ほんとに嬉しいのよ。
それを知らないなんて、損だと思うよ。」

.

秋が来て。
枯れ葉もわずかになった木々を見詰める俊子。

昭和2年12月31日。

お正月の料理をこしらえる間も、俊子のことが気になる篤蔵に、黒川が、例年通りだからやっておきます、と帰宅を進めてくれました。
はじめは篤蔵に不信感を持ったいた黒川ですが、今や宮前に代わって篤蔵を支えてくれています。

帰宅し、すぐに俊子の部屋に行く篤蔵。
俊子が苦しみもがいているのを抱き起こし、マウストゥーマウスで痰を吸いだします。

「すみません、痰が吐き出せなくって・・・私、迷惑しかかけてないですね・・・」

こういう時に優しい言葉をかけらない篤蔵。

「ほら、そう思うんやったら、いい加減に直ってくれんかのう!!」

「はい・・・」

「・・・今日はこれから蕎麦打つから、皆で食べよな。」

部屋を出た篤蔵。廊下にしゃがみこみ、頭を抱え込んで咽び泣きます。

.

「勤めを休む?」台所で、蕎麦を打つ篤蔵のそばに立っている新太郎。

俊子がもう、一時も目を離せない状態になったことを痛感した篤蔵。病院に入れてもずっと見ていてくれるわけではない、人には頼めませんから、と。
頑なな篤蔵を悲しそうに見る新太郎。

「おいらじゃだめかい?・・・だめだよな~。」
「でも、助かってます。ほんとに、いろいろ。」

微笑む新太郎。

俊子の様子を心配そうに見にくる周二郎に、ヘン顔をして見せる俊子。

そうこうしているうちに蕎麦ができ上がり、俊子の部屋にみんなが集って食べはじめます。
みんなが美味しそうに食べるのを嬉しげに見る俊子。食べないのことを心配する子供たちに「みんなが食べているのを見ていたいから」と。
「お母さんはあとで特別なお蕎麦を食べるから、いいんです。」篤蔵。

除夜の鐘が鳴り出しました。
目を閉じて耳を傾ける俊子。
12時をすぎて。

おかあさん、あけましておめでとうございます。

泣きながら新年の挨拶を述べる一太郎と初江、俊子にむしゃぶりつく周二郎。そんな家族を見てそっと涙する新太郎。
篤蔵だけは穏やかで静かな表情です。

「おかあさん、今年もよろしくお願いします。」篤蔵。
「はい。」微笑む俊子。

みんなが引き取った後、篤蔵は俊子のための特別なお蕎麦を持ってきました。

「心配させてしまっていましたね、あの子らに。」
「心配すな、と言うんは、いくらなんでも無理や。」

お椀の中にすまし汁に、緑、赤のお豆さんのようなものが入っています。
食べやすいようにふぅふぅして冷ます篤蔵。

「蕎麦粉にほうれん草と人参を練りこんでいるんや。」
「私は幸せですね。陛下のお料理番にこんな工夫までしていただいて。」

と言いつつ、中々口にしない俊子。鈴を取り出します。

「何の鈴かわかりますか?」
「財布の鈴やろ。」
「篤蔵さんがくれたお守りについていた鈴です。」
「えっ、ほうやったんか。」
「どうしても捨てられなくって、ずっとつけていて。もう、私の一部のようなものです。」
「財布の一部やろ。」

「私、一つだけ心配なことがあるんです。
篤蔵さんが癇癪持ちなととが、心配なんです。
篤蔵さんの場合、お仕事上、それがとんでもない事態に繋がることがあるかもしれません。
ほやから、どうか、この鈴をポケットにでも・・・。
鈴が鳴ったら、あいつがほげなこと言ってたなって、思い出して・・・」

いい加減に食べえ!!冷めるやろ!!
これ作るんがどんだけ手間やと思っとるんや!!
・・・
あ、これがいかんのやな・・・。すみません。」

「こちらこそ、差し出がましくて、すみません。」

静かに微笑あう二人。

「いただきませんか。」
「はい・・・あの。
ジュテームってなんですか?昔お手紙に書いてあった。」

目を白黒させる篤蔵。

「食うことや。
今日も明日もあさっても。
私はあなたより長生きしますって。そういう意味や。」

「はい・・・」

俊子の頬に一筋の涙。

朝、一太郎がそっと母の部屋を覗くと、静かに眠る俊子、その枕元でじっと座る篤蔵の姿がありました。
.

どれだけ日が経ったのでしょうか。
お仏壇に俊子の遺影が飾られております。

篤蔵は俊子が逝ってからは出仕はおろか、寝たきりというか引き篭もっていたようです。
その様子をみんなは心配してたようで、皇太后からのお手紙に応えるべく出かけた篤蔵に、おろおろとする新太郎。

青山御所にて。
お見舞いのお言葉の礼を述べる篤蔵に、接客中の皇太后に代わって応対する女官は、皇太后からのくださりものを渡します。
中を開けてみると、子供の人形が入っていました。
「・・・亡くなったのは妻ですが。」
「これを、と仰せでした。」

帰り道、鈴の音に思わず振り返る篤蔵。
「鈴はいかんわ・・・」

帰宅すると、初江が、明日から勤めだからと、靴下の綻びを直してくれていました。
「役に立つと嬉しいよって、お母さん、言ってたから。感謝してよ。」

台所で料理を作ってくれている宇佐美の傍らでは、一太郎が慣れない手つきでじゃが芋を剥いていました。
「なりてえものは、やってみないとわからないって、お母さん、言ってたから、宇佐美さんに習っているんだ。」

「大した奥さんだな。
奥さんの真心は、この子たちの中で生きている。ずっと生き続ける。」
宇佐美。

立ち尽くす篤蔵でしたが、俊子直伝のヘン顔をしてみせる周二郎にはたまらず外へ飛び出します。

「どやちゃあ・・・」

ちらつく雪の中を泣きながら歩く篤蔵(涙

「寒い冬でした。身の心もしばれるような。
けれど、どこか温かい雪でした。」

仏壇に新太郎が描いた、俊子を囲んだ一家の絵が飾られて。
鈴を胸ポケットに入れ、思いを新たに出仕する篤蔵。
大膳寮の廊下で出会った女官に挨拶します。

「あのお人形は、残された子供を大切にしなさいとのお心ですよね。」
「私にはお心は計りかねますが。」

.

今回も長くなってしまいました。
一度セリフを拾う出だすとキリがなくなってしまって。
最後まで読まれた方はおられないかと思います(大汗

四季が移ろうごとに、食が細り、やつれていく俊子。
どんなに食養生を工夫しても救ってやれないもどかしさに、時に苛立ってしまう篤蔵。
一番苦しいのは俊子なのです。病に倒れた周太郎がそうであったように。
そのことは重々わかっていても、俊子以外に、癇癪をぶちまける相手がいない篤蔵。
俊子はそんな篤蔵が心配でたまらない。

自分の死期を悟ってから、気持ちを整理していく俊子。哀しいあきらめ、とも言えます。
子供たちは、見守ってくれる人々もいるし、ちゃんと育っていくだろう。
でも、篤蔵の手綱を取ってくれる人はいるだろうか・・・

最後に鈴を手渡しました。
きっと私の真心を受け取ってくれる。

俊子が亡くなるまでを、二人が過ごす時間を中心に据え、枝葉を一切切り払って描いていました。
肺病にしなかった理由もよくわかりました。
この時代(今でもですが)、妻の看病のために仕事を休む人など、ほとんどいなかったでしょう。
しかし、篤蔵ならわかる。なんでも思い込んだら一直線なのです。

福井の田舎からお見舞いの人たちが訪れていただろうけれども。
臨終の愁嘆場もなく。
二人の別れは、鈴を渡すシーンに引き続いての朝の風景で描ききっていました。

宇佐美はこれからも篤蔵親子を見守ってくれるでしょう。
辰吉もまた。前回、しきりに何か伝えたがっていましたが、今回は篤蔵の心情を慮ってか、言い出しませんでした。最終回に明かされるのでしょう。

新太郎が救いとなっていました。
ツンデレな篤蔵にお礼を言われての、泣き笑いには、ほろり。
茅野とは完全に切れたみたいです。彼にも幸がありますように。

今回、胸を打たれるシーンがいくつもありました。
鈴、そして雪のシーン以外で心に残ったものを書き留めておきます。

蝸牛を見詰める俊子。
篤蔵から蝸牛の料理があると聞かされた新婚時代、そして子供を流してしまって篤蔵との別れを決意した時のこと。
そんな俊子の思い入れを知るはずもない篤蔵。しかし切なげな想いは感じ取ってくれました。
梅雨の庭を眺める二人の静かな後姿に、涙。

痰をからませた俊子を救う篤蔵と、ブチ切れた後、咽び泣くシーン。

そして朝日の中、眠る俊子を見守る篤蔵。

ジュテームの本当の意味はついに口にしなかったけれども。
最後まで、若い頃の想いを抱き合っていた夫婦でした。
気持ちのすべて共有しているわけではない。
しかし、子供にすら決してわからぬ絆で結ばれた夫婦。

次回、戦後まで描くようです。
どうか、上手く着地してくれますように。

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2015年7月 2日 (木)

天皇の料理番 第10話

公式サイト

厨司長として大膳で働き始めて10年、篤蔵 (佐藤健) は 俊子 (黒木華) と共に家庭を築いていた。そんな中、東京地方を大震災が襲う。
調理場にやってきた篤蔵は、天皇の料理番として、被災した人々のために何ができるかを模索する。
一方、篤蔵の自宅も火事に見舞われていた。逃げ遅れた俊子に火の手が迫る。そして…(公式サイトより)

セリフは全て概略です。

大正5年(1916)年1月。

秋山家にて、篤蔵と俊子の復縁を祝う秋山家、高浜家の一同。
和やかな雰囲気です。高浜家は女の子で、秋山家は男の子ばっかりなんだそうで(^^
篤蔵を肴に酒を酌み交わす周蔵と金之助。気分が良くなりすぎて、うっかり孫の顔は見たい、を口にする周蔵に、一瞬座沈黙。

部屋をかけ出ていく俊子を追いかけていった篤蔵は、ご不浄から出てきた俊子から、子ができたことを告げられます。

「ほうか・・・え?」
「前の旦那さんとは、あんなにできなかったのに、どうゆうことなんでしょうか?」
「ほれは、わしが強いちいうことと違うんかな?(汗)」
「篤蔵さんやったから、ややこができたわけですね・・・」

静かに喜びを噛み締める二人・・・でしたが、二人とも疑問がむくむく。

「え?」俊子。
「あの〜、貰い子したした子ってほんとに前の旦那さんの子・・・」
「忘れましょ、忘れましょ!」
「ほやな、ほやほや。」

一人、今度は無事生まれるようにと、仏壇に手を合わせる篤蔵。
お仏壇には兄やんの写真が・・・(涙 ということで始まりした。

冒頭のこのやりとり、とぼけていて面白かったです。
「”あんなに”できなかったのに」って、さらっと言っちゃう俊子さん、そこに引っ掛からず、自分を自慢する篤蔵(笑
自分も人のことは言えないことを自覚しているみたいなのが、何気に男らしかったです(笑
で、二人して呉服屋の旦那さんに思い及ぶも・・・そうそう、幸せだったらいいんです(^^

さて、大膳寮では、お上がシチューを残したのを見て、調理場を移築すべきだ、と主張する篤蔵と、そんなしきたりはない、と反対する宮前が舌戦を交わしています。
温かいものは温かいうちに食べて欲しい。シチューもポトフも味噌汁も、温かい時が一番おいしいのだから。しかし、大膳寮から食事を召し上がる部屋までが遠すぎて、全部冷めてしまう、すまり不味くなってしまう、とまくし立てる篤蔵に、お上は猫舌であられます、と宮前。
良いコンビです(^^

皇后に対しても、臆せず調理場の件を進言する篤蔵。怖いもの知らずなのは変わりません。

「第一次世界大戦に参戦し、勝利を得た日本は国際社会で確実に地位を固めてゆきました。しかし、その一方で国内の貧富の差は拡大。内情は様々不安定になっておりました。 私たちが親となったのは、そんな精一杯の背伸びをせねばならない時代でした」

大正12年(1923年)、篤蔵と俊子には三人の子供が生まれておりました。小学校の長男、一太郎、次女の初江、赤ちゃんの周二郎です。

海外では料理人は芸術家として扱われるのに、日本ではろくでもない仕事のように言われる、と天ぷらの屋台で辰吉に愚痴る篤蔵。
辰吉と篤蔵は良き友人になっていました。けれども、辰吉は篤蔵に伝えていないことがあるようで、言いだそうとする度に邪魔が入ってしまう。
そんな辰吉の秘かな屈託には全く気がつかず、目の前の揚げられる天ぷらに目を惹かれる篤蔵。こういうのが出せないのだ・・・

帰宅した篤蔵。
俊子から、バンザイ軒のおかみさんが、バンザイ軒のひき肉ステーキに宮内庁御用達と付けたがっていることを聞いて、違うだろう、と。
かつて篤蔵が作ったものだから、と言うのがおかみさんの言い分でしたが、それはやっぱり無理がありますねえ。
ま、おかみさんに悪気はないようです。思いつきなんでしょう。
何かと俊子たちを気遣ってくれているおかみさん。篤蔵と過去むにゃむにゃしていた、と思うとちょっと微妙ではありますが、過去は過去、とさっぱりした人柄のようです。

「あの、もうひとつ。一太郎なんですけれど。あの子、もしかしたら何か言われたのかもしれません。料理人なんて、とか、その手のことを。」

父の職業を、質屋、と書いた一太郎の作文を見せる俊子。
「その、そろそろ篤蔵さんのお仕事をちゃんと教えるって話はないですかね。」
「ちゃんと教えているやないか。料理人やて。料理人は料理人や。それでいいやないか。わしがお上の料理番やったら良くて、町場の料理人やったら恥ずかしくて書けん、ゆうことか。」
「わかってます、わかってますけど。父親を尊敬するって大事なことですし、まずはそこからって考えもあるかと。」

家族のため、必死で働いて店を立ち直らせた金之助を見て育ち、尊敬している俊子が言うと、説得力があります。

「よし、ほんなら自分で言うわ。」と言う篤蔵でしたが、俊子は微妙な表情です。

あくる朝。
「一太郎くん。君は料理人を恥ずかしい仕事だと思っているのかな?」と説教を始める篤蔵。標準語で一太郎っていうのが可笑しい。

俊子の推測通り、友だちのお兄ちゃんから、料理人なんてろくでもない人間がなるものだと聞かされていた一太郎。

「一太郎くん、ほれを信じているわけですか。」

ここまでは説教の体をなしていましたが、家に不在がちなことで篤蔵はやり込められてしまい、怒ってしまいます。

「一太郎、お前は飯食うな。
これはろくでもないお父さんが、恥ずかしい仕事をした金で、まかなっとる飯や。
今日から一切、家の飯は食うな!」

これでまいるかと思いきや、何も食べずに

「ごちそうさまでした!」

と、出ていきました。
カエルの子はカエルです(笑

子供に自分の仕事をどう伝えるか、悩む篤蔵。
宮前に相談すると、小さい時は宮内庁の役人と教えていた、と。お上の料理番ということは口にすることでないし、料理人と言うと嫌な目に会うかもしれない。
「まあだいたい、皆、そう言う感じかと。」

先にそっちの"しきたり"を教えておいて欲しい、とぼやく篤蔵なのでした。

もっと前に聞いていればいいのに。でも、自分が料理人であることで子供が悩むとは、思ってもいなかったのでしょうね。料理人になりたくて努力してきたのだから。

一方、家では。
おなかが空いてもやせ我慢している一太郎を気遣う俊子。
一太郎に魚の鱗を取らせ、その分のお駄賃を渡しました。

「お父さんは、これのもっともっと大変なことを毎日毎日やっているの。そうやって、お母さんらを食べさせてくれている。
十分りっぱなお仕事なんと違うかな。」

「お父さん、なんてお店で働いているん?」
昔はバンザイ軒で。今は働いている店は・・・言えない。
「お父さんはちゃんと働いてます。そこは、信じてあげてくれないかな。」

篤蔵の背中をしっかり見て欲しい。自分が金之助を見てきたように。

自分で稼いだお金で、バンザイ軒で、頑固にお駄賃分の食事をする一太郎。
母の言葉に心動かされるも、バンザイ軒の料理人の腕に大きな傷がある理由を「昔やんちゃしてたみたいだから」とおかみさんから聞いて、そういう感じなんだよな、と呟く一太郎。

登場以来、背中しか映さないのは、このシーンのためだけなのでしょうか。気になります。

病気がちなお上に、どうしても温かい料理を召し上がって欲しい篤蔵は、皇后が避暑に訪れている日光に、てんぷらの屋台を引いて直訴します。
皇后、女官の目の前でてんぷらを揚げ、献上する篤蔵。
味はもちろん、パフォーマンスも楽しい。皇后は採用してくれました。篤蔵の、お上、皇后を思う真心も伝わったのでしょう。
一番辛いのは、病のために動けないお上でしょう、と言う皇后の言葉に、兄やんを思い出す篤蔵・・・

帰宅すると、俊子が風邪をひいて寝込んでしました。
料理人の妻として、心配する篤蔵を近づけさせない、俊子。
かねてからの約束通り、バンザイ軒に宿泊するため家を出ようとする篤蔵に、一太郎は激しく反発します。

「たかが料理人に大げさな話だね。
たかが料理人だろ。飯作っているだけだろ。」

これはあかん。篤蔵、キレます。
一太郎をぶとうとした手が、止めに入った俊子に当たってしまいました。

「一太郎を説得できないのは、私の責任ですから!」
「なんでお前が!」


パニくってしまって「しっかりしてくれよ!」と言い捨てて出ていく篤蔵。
しかし、俊子を叩いてしまった手が痛い・・・

布団に横たわる俊子。看病してくれる一太郎に。

「お父さんはお父さんなりに大事にしてるのよ。お母さんのことも、一太郎のことも。
だけど、お父さんには大事にしなければならないものが、他にもいっぱいいっぱいあるの。
いつか、教えてくれると思うよ・・・。」

9月1日。
九條邸で、てんぷらの用意をしている篤蔵と、辰吉。
大膳寮の仕事としては来ていないわけですな。
辰吉が例のごとく何か打ち明けようとした途端、激しい揺れが襲いました。関東大震災です。

外に出て、あちこちから火の手が上がる町を見た篤蔵。「うちは・・・」駆け出すも、立ち止まり、方向を変えて再び駆け出します。

火に襲われる俊子たち・・・ですが、俊子はめげません。
「どやっちゃあっ」

大膳寮に駆け込み、被害状況を確認する篤蔵。宮前に家に帰るように強く薦められ、「すぐに戻ってきます」と大膳寮を出たのですが。
そこで目にしたものは、皇居前広場に避難して来た大勢の罹災した人々でした。

「これからお前はお国のために働くんや。」周太郎
「篤蔵さんより長生きします。」俊子

二人の言葉が蘇ってくる。
「頼んだで、俊子・・・」
引き返す篤蔵。

「ガスは生きているか、薪は?
広場に人が集まってきてます。出来うる限りの糧食を配って、炊き出しをします!」

しかし、ここの食料は勝手には使えない。許可がいるのでは・・・躊躇する黒川たち。しかし。
「畏れ多くも陛下の台所だと名乗るなら。助けを求める人には、手を差し伸べるべきでしょう。」
「宮前さん・・・。」
「厨司長、ご支持を。」
「はいぃっ」

やんちゃだけど、それはいつも一生懸命だから。宮前の、篤蔵への信頼がビシっと伝わってきました。

大膳寮、一丸となって炊き出しを作りだします。
夜になっても火災が納まらぬ帝都。
皇居内に罹災した人々を受け入れる事となり、篤蔵たちの奮闘は続きます。
家のことが気になるも、今はここでなすことをなさねばならない。

人々に雑炊を配り続ける篤蔵に耳に、聞き覚えのある鈴の音が。
「俊子・・・?」
必死で周りを見探す篤蔵・・・ついに一太郎の姿を見つけました。
「一太郎!」
思わず駆け寄って抱きしめた篤蔵。家族のことを尋ねます。
「お父さん・・・」泣きやまぬ一太郎。
「何があったんや」
「・・・お湯ください。」
「お、お湯?」
「お母さんがあっちで産婆してます。」

俊子も頑張っていました!(涙

「ほうか、無事か・・・」

一太郎を抱きしめる篤蔵。

お湯を持って母の元に戻った一太郎は父がご飯を配っていたことを知らせます。
「お母さんに、頑張れって。」
「そう・・・無事で・・・」
「なんで言ってくれなかったの?お父さんの仕事。」

妊婦さんの背中をさすりながら、話して聞かせる俊子。

もし、みんながお父さんの仕事を知ったら、みんなのお父さんから御用達の札をもらって欲しいと頼まれるかもしれない。
話がまとまればいいけれども、なかなかそうはいかないだろう。そしたら一太郎と友だちは気まずくなる。
陛下のお名前でお金を稼ごうとする人もいるし。

「とにかく、出来るだけ知られないことが、一太郎を守ることだろうってお父さんは考えてたの。
だけど、一番は、陛下のお料理番だから、特別だから偉いんだって思って欲しくなかったんだって。
真心を込めてやってるから偉いんだって。
そういう料理人が偉いんだって。そう、思って欲しかったんだって。」

.

今回も笑って、泣いて、ドキドキして・・・ドラマチックで濃い展開でした。
エピソードの組み立て方とセリフのチョイスが良いのは言うまでもありません。
思わず見入ってしまうのは、展開のために動かされている人物がいないためだと、改めて思いました。

子供相手に本気になっちゃう篤蔵は、1話からずっと見てきた篤蔵で、篤蔵ならそうなるよね(笑)、と納得できるし、宮前たちが篤蔵の指示を仰ぐのも、ストーリーがそうなっているから、ではなく、篤蔵だから、と思わしてくれる。
俊子の優しさ、強さも、他でもない、俊子だから←変な言い方ですみません(汗

俊子が産婆をしていると聞いた、篤蔵の嬉しそう顔に涙。
かつては俊子が考えていることがわからず苛立っいた篤蔵が。
今は、深いところで理解しあっている二人。

佐藤さん、ちゃんとお父さんの顔になってました。篤蔵がお子ちゃまなためもありますけど(^^;;
黒木さん。もう、何度も書いていますけれども、この時代の女性を演じて嘘のなさ、嘘を感じなせない佇まいが素晴らしいです。

胸を押さえて倒れた俊子。次回は本当に?

実は原作本、買っちゃいました(^^;;
でも、ドラマが終わるまでは、がまん、がまん。

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2015年6月25日 (木)

天皇の料理番 第9話

公式サイト

帰国した 篤蔵 (佐藤健) は、天皇の料理番になるべく皇居・大膳寮を訪れた。
大膳の長である大膳頭・福羽 (浅野和之) に案内され厨房に赴いた篤蔵を待っていたのは、篤蔵よりも年上の大膳のシェフ達であった。
シェフたちのからの値踏みをするような目線を感じながらも奮闘する篤蔵は、さらに近々行われる御大礼の驚愕の内容を福羽から聞いて、いきなり窮地を迎える。
そして、天皇の料理番になる事を誰よりも喜んだ兄・周太郎 (鈴木亮平) は以前よりも明らかに痩せ衰え…
一方、俊子が向かった先は…?(公式サイトより)

原作未読です。
篤蔵の作った料理を、持ったない、うまいと食べる周太郎・・・

「励めよ。」

「はいぃ。」

上京した篤蔵はバンザイ軒に向かいます。
おかみさんは健在でしたが、おやっさんは亡くなっていました。本人も納得だったろう、大往生・・・だったそうで。

バンザイ軒に下宿させてもらうことにした篤蔵。以前住んでいた部屋は別の人に貸していると、おかみさん。
夜、住人が出かけていった時に、ちりりん、という音が・・・そう、俊子が住んでいたのでした。
こちらは再会を果たすのは間違いないとして、新しい料理人の顔を映さなかったのが気になります。

1913年(大正2年)。


「ろくぞう、ペテ公、そして猿。およそ風格の欠片もないあだ名ばかりつけ続けられた若干26歳のこの男は、鳴りもの入りで天皇の料理番として迎えられることになったのでした。」
上司の、大膳頭であり農学博士の福羽は親しみやすい人柄のようで、篤蔵を歓迎してくれましたが、厨房はそうはいきません。
ホテルリッツに勤めていたとは言え、一番の若造。厨司長として現場のトップについた篤蔵を見る目は冷ややかです。

息子ほどの年齢の上司に、厨房を案内する洋食部の主厨、宮前。
「ここはフランス料理の専門店ではございませんので。」
早速さりげなく牽制します。

和食、和菓子、パン、洋菓子、そして洋食。様々な分野の職人がいる、と説明を受けた篤蔵は、静かなことに気を留めます。誰も喋っていない。
「お上のお耳に障ってはいけませんので。」
という宮前の説明を受け、陛下が同じ建物にいらっしゃるのか、と驚く篤蔵です。
普段の食事について尋ねると、大礼が終わるまでは手出し無用、とはねつけられてしまいました。


「ご大礼の献立を考えられるのは、大変だと思いますよ。」

「けど、早くみなさんと馴染みたいですし。」
「・・・他にご質問は?」
引き下がるしかない篤蔵。

バンザイ軒でおかみさん相手に愚痴っているうちに、迫られて、また鼻の下をのばしまくっております(笑
そこへ、俊子さんが帰ってきて・・・今まで随分引っ張ってきましたが、あっけなく再会したのでした。


「昔、篤蔵、バンザイ軒って言ってたなあ、て、ほれでちょっと覗きにきたら、おやじさんがご親切にお部屋を安く貸してくださるって話になって。」
おやじさんは俊子の素性や事情を知っていたけれども、おかみさんは何も聞いてなかったようです。
篤蔵が下宿人のことを尋ねた時に「ちょっとね」とわけありげな言い方をしたのは、おやじさんと関係があった、と勘違いしていたためなのかもしれません。

それはともかく、俊子が実家にも知らせずに上京した理由が明かされました。
あの赤ん坊は、俊子の子供ではなかった。
元恋人なのか、お妾さんなのかははっきりとしませんでしたが、子供と引き離された子供の母親が、こっそり会いにくる。
俊子の腕を引っ張ったのは、その母親だったのでした。


「わたし、何だか申し訳なくなってしまって。」


「で、いきなり離縁状を置いて、家出か。」

「そのくらい乱暴な方が丸く納まるのではないかって。」


「それでも、鯖江に一報くらい入れんか。」


人のことは言えないと思うのですが(笑


「私の身の振り方で、両親に気を揉ませたくなかったんです。
こうなったら、いっそ、篤蔵さんのように生きてみようと思いまして。
篤蔵さんみたいに、好きなこと見つけて働こうって。」

そして産婆になったのでした。
篤蔵がパリで修行をしている間に、産婆さんになっていたのね。
吉原に行ったのも、子を取り上げるためだったのです。
俊子がちゃんと自立して生きていることを知って、ほっとする篤蔵。

明治期の産婆さんの資格についてちらっとネットを検索してみました。出産が増加するにつれて需要が高まり、専門の学校に入らずとも資格は取れたようです。

さて。

大膳寮で孤立する日々が続く篤蔵。

リンゴを切っていると、そのまま切らずに出すのがしきたりだ、と注意されます。切った方が食べやすいのに。

「切るは、腹を斬るに通じまして、そういうものを宮中では忌み言葉と申しまして。
故に、果物は切らぬことがしきたりになっているのかと、存じます。
他にご質問は。」


「じゃあ、西瓜はどうするんですか、メロンは、パイナップルは、まるのまま出せ、言うんですか。違いますよね。
だいたい肉、どうするんですか。ええ?牛まるごと出せ言うんですか?!」


思わず素の自分に戻って宮前に突っかかる篤蔵でしたが。

「お声がおおきゅうございます。」

全く相手にされません。

しきたり、しきたり・・・かなりフラストレーションが溜まっているところを、畑仕事をしていた福羽に見られてしまいます。
福羽は、おだやかに、畑のこと、御陵牧場のこと、しきたりのことを語りつつ、話は御大礼のことに。

「だから大変だよ、御即位の御大礼は。約2000人だから。」

「ふぅん・・・はぁ!?」

「しかも、諸外国のお歴々は、君の献立を見て、我が国の文化程度を判断するわけだからね。」


2000!

大膳寮の人たちに腹を立てている場合じゃありません。

献立表作りに専念しはじめる篤蔵。


「お前の夢を一緒に追いかけさして欲しいと思った。俺に、誇りを与えて欲しい。」


周太郎からの手紙を机上供えて、作り上げた献立表でしたが。

「とにかく、絶対失敗するわけにはいきませんから、2000人分を滞りなく出すことが最重要だと考え、材料が揃えやすく、手間がかかり過ぎないことに重点を置きました。」


「失敗はしないかもしれないけれど、印象にも残らないと思うんだよね〜。
そら、やっぱり失敗ということに、なるんじゃないのかな〜」


「しかし、料理というのは、きちんと作って出せる、ということが、非常に大切なわけですよ。」

「御即位の御大礼に、まだこの程度のことしかできないわけですか、わが国は。ふうぅむ・・・」

悄然として厨房に立ち寄った篤蔵。
料理に対する貪欲さを欠いた現場に、思わずひとこと言おうとしましたが、宮前の阻まれてしまいます。


「調理法が代わると、お味が変わるかもしれません。お上が驚かれると困りますので。」

そして
「差し出がましいのですが、ご参考までに。私なりに御大礼の献立を。故事に則って考えてみました。」

と献立表を差し出しました。
故事に則って・・・変わらないことを善とする世界の壁は厚いです。ども、と受け取るしかない篤蔵。

思い悩みつつ帰路に着く途中、人とぶつかってしまします。
それは宇佐美でした。
偶然というより、いつの間にか篤蔵の足は華族会館に向かっていたんですね。

もう、どっから何を考えて良いかわからない、と宇佐美に相談する篤蔵。


「厨司長が、お前でなきゃいけなかったのは、お前がオテル・リッツを知っているからだ。
帝王と言われるエスコフィエの料理と、そこに集まる美食家たちをその目で見てきたからだ。
エスコフィエの料理はそんな料理だった?」

ホテル・リッツの厨房で踊るエスコフィエを思い出す篤蔵・・・

「料理は音楽、やて。」

「そうか。」


篤蔵の表情が吹っ切れました。

意見を求められた俊子に、考えついた献立にザリガニ料理が多いことを指摘されます。
ザリガニ・・・フランソワーズとの出会いの料理でもあります。

献立作りに没頭する日々が一ヶ月ほどたって、ザリガニメインの献立が完成しました。
ザリガニに興味津々な福羽は了承します。

もう、進むしかない。

大膳寮に入った篤蔵は、ジャガイモを剥き始め、黒川の剥いたジャガイモを取り上げます。


「皆さん、ちょっとよろしいですか!」


「厨司長、陛下のお耳に。」


「陛下!陛下!聞こえますか!」

凍りつくコックたち。陛下に聞こえるわけがないのです。


「ほういうことみたいなんで。
お忙しいところすみませんが、ちょっと見ててくださいね。」

と、自分と黒川のジャガイモをテーブルに転がします。
篤蔵のジャガイモは綺麗に転がって落ちましたが、黒川のは、途中で止まってしまいました。


「この水準のものをブールと言ったら、パリでは笑いものになります。
つまり、御大礼でこんなものを出せば、お上は世界の笑いものになります。
この水準に包丁が達しない場合は、御大礼の際には、下働きに回ってもらいますので、ご了承ください。」


俯く黒川たちの表情を見やって、篤蔵を追いかける宮前。

「あのようなやり方は如何なものでしょうか。」

「宮前さん、御大礼では2000人分、同じ大きさ、同じ形ですべてのものを出さなきゃならないんですよ。
わしらには、気を使い合う時間なんて一切ないんです。」


厨房に戻った宮前。黒川初め、料理人たちが練習を始めていました。

用意しやすい伊勢エビではだめなのか、と反対されるも、ザリガニが外国で愛されているとアピールする篤蔵。福羽のサポートでザリガニ料理は無事会議で了承されました。

自分の小さい時は田んぼでもザリガニが取れたものですが、やっぱりあれじゃだめなのね(^^;;

「一方で、ホテルや一流料理店で、2000人分の食事の用意をするための助っ人を要請したのでした。」

要請書を見る奥村、辰吉。

篤蔵は、集められた料理人たちへの説明会で宇佐美と奥村の姿を見て驚き、びびりまます。

「嫌がらせですか・・・」

甘えん坊の地金がちょろっと出ました(笑
京都は二条城での海外の賓客を迎えてのディナーの前日に、周太郎の元に篤蔵から葉書が届きました。

仮説厨房では。ザリガニの生け簀に注がれる水道の音を気にする篤蔵。
しかし、ザリガニは流水の中でしか生きてられないとのこと。
「ほんなら、仕方がないか・・・」
しかし、宮前も気にしていました。
一番後に厨房を出た宮前、厨房を振り返ります。

その晩、それぞれの場所で、成功を祈願する篤蔵、俊子。
そして、周蔵たち。

「どうか、あいつを成功させてやってください。ほんで、あいつに・・・
あいつにほれを・・・見届けさせてやってください。」


当日。

厨房では・・・ ザリガニが水槽に一匹もいない!

蛇口に手ぬぐいが垂らせれている。それをつたったのか?
いや、今は原因などどうでもいい、とにかく、ザリガニが一匹もいない!

愕然とする篤蔵。

「秋山厨司長、ご指示を」

宇佐美の声で、我に返り、福羽に伊勢海老の手配を頼みます。

「伊勢エビが手に入れば、伊勢エビのポタージュに変更!段取りは変わりませんから!」

そこへ辰吉がザリガニを一匹掲げて登場しました。
今は上野精養軒に勤めている辰吉。参加予定者の代わりに遅れてやってきたのです。
「あ、なんでここにザリガニ、いるんでしょうか?」
一瞬唖然、呆然とする篤蔵たちでしたが・・・
「さ〜が〜せ〜!!」
篤蔵の一声で、暗いところが好きらしいザリガニを捜索し始めます。
出てくる、出てくる・・・甲殻類は大好物なのですが、こうしてみると虫っぽくってちょっと気持ち悪い(汗

こうして危機を乗り越えた厨房は、篤蔵の指揮の下、次々と料理を作り上げていくのでした。

一方、福井の実家では、病床の周太郎を囲んで、ふきが篤蔵のメニューを読み上げていました。葉書は、献立表だったのね。

「うまそうやのう・・・」

料理が大成功を収めた後、一人厨房を点検していた篤蔵は、ザリガニの水槽に注ぎ込む蛇口から垂らされた手ぬぐいに目を留めます。

厨房を出た篤蔵を宮前が待っており、退職願を差し出しました。

ザリガニ逃亡の責任をとるためです。

「手ぬぐいを垂らしたのは、水音がお耳に障らないようにですよね?」

「聞こえるわけもございませんのにね。」

「けど、あれは真心ですよね、お上に対する。
わしはほういう料理人には辞めて欲しくありません。」

「・・・口うるそうございますよ。」

「良いですよ、大声で言い返しますから。」

「果物を切らぬしきたりには、もうひとつ理由があるように思います。」

「なんでしょう。」

「手でもいで、そのまんまかぶりついた方が、おいしいからではございませんでしょうか。」

「あ・・・検討します。」

「では。」

宮前が立ち去った後、空を見上げる篤蔵。

「兄やん・・・読んでくれたかのう。
兄やん・・・わし、ちゃんとできてましたか?
あなたの誇りに、なれてましたか?
兄やん・・・」

蔵三郎が読み上げる御大礼の料理の評判の記事を、微笑みながら聞く周太郎。
静かに、静かに息を引き取りました。

兄の訃報を受け取った篤蔵。
心配して近づこうとするも立ち去ろうとした俊子に。

「お邪魔やないで。
会えんうちに、会えんようになるんやのう、人いうんは。」

「そろそろ、鯖江に連絡します。」

実家に帰るつもりなのか・・・

「せっかく会えたんやし、俊子は一緒にいてくれんか。
もう、わしにはこりごりか?」

「篤蔵さんより長生きします。ほやから、安堵してください。」

堪えきれずに涙する篤蔵。

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今回も泣かされたり、笑わせられたり。
濃い内容でした。

本屋に寄る度に原作本を買いそうになるのですか、ドラマが終わるまでは、がまん、がまん。

俊子さん、売り飛ばされたんじゃなかったのね(汗
それどころか職業婦人として自立してたなんて(驚
ちょっと思わせぶりで、強引すぎる気もしないではないのですが、元の鞘に戻ったので、まずは、良かった、ということで。

宮前は、苛めのための苛めをしていたのではありませんでした。
伝統を全く知らない若者が上司になったら、そら、いい気分ではないでしょう。しかし、料理人としての、人としての矜持、真心を持った人でした。
篤蔵が宮前たちを納得させる腕を持っていることを手際よく描いていてくれたことで、宮前たちの心構えも伝わってきましたし、篤蔵と宮前を結びつける、水音のエピソードが良かったです。
宮前の真心を認めた篤蔵と、手ぬぐいの意味を悟った篤蔵を、腕前だけでなく、人間として認めた宮前。

師匠としての宇佐美の存在はもちろん、ビッグネーム(主役級という意味です)に頼らないキャスティング・バランスも絶妙でした。
癒し系の上司がいる一方で、教師でありつつ、執事のような老練な年下の部下がいる。

篤蔵の指揮の下、宇佐美、奥村、辰吉が働くシーン、特に、宇佐美が篤蔵を鋭く見守っているカットには、思わず胸打たれました。こういうところ、ほんと、丁寧です。
師匠と弟子・・・篤蔵って守られているなあ。

荒木が華族会館を去る時に辰吉に渡したという手紙が気になります。

自分の夢の全てを篤蔵に託して逝った周太郎。
彼がもし健康であったなら、篤蔵はパリには行かなかったかもしれないし、俊子ともよりを戻せなかったかもしれません。
しかし、それでもなお、彼が自身の志を遂げれなかったことに、涙。

合掌。

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11話くらいかな、と思っていたら、全12話とのこと。
ひょっとして、篤蔵の人生を描ききるのかな?
老け役・・・ちょっと心配(汗
予告の髭は似合っていましたけれども。

そして、俊子さんがまたもや危機に?

・・・もう、釣られないぞ、と思いつつも、でも、万が一ということもあるかもしれない?
どうなるのだろう

やっぱり釣られている(^^;;

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2015年6月17日 (水)

天皇の料理番 第8話

公式サイト

パリで3年が経過していた。
篤蔵 (佐藤健) は、フランス料理の最高峰オテル・リッツで、神様エスコフィエの元で修行していた。
明治天皇崩御のしらせが舞い込んだころ、粟野 (郷ひろみ) は篤蔵を大使館に呼び出し 『天皇陛下の料理番』 の要請が来ていることを告げる。「大日本帝国一のシェフになる」 という兄・周太郎 (鈴木亮平) との約束を想いながら葛藤する篤蔵だが…(公式サイトより)

原作未読です。

粗筋メインで書き留めておきます。

3年たって。正統に腕が評価され、グランシェフにエスコフィエがいるホテル・リッツで働いている篤蔵。
住んでいるアパートも立派になりました。新太郎も居候続行中。
フランソワーズは同棲・・・でいいのでしょうか。生活感があまりなかったから、通い婚(結婚はしてないけど)かもしれない?このへんはわざとぼかしていたのかも。

時々は高級レストランで食事をすることもできるようになりました。それもまた、勉強です。
フランソワーズが福井弁、篤蔵が仏語、そんな二人をからかう新太郎。
ほんわかとしてて、仕事は順調、その上親友も恋人もいる3年間が楽しかったことが伝わってきました。

だからこそ、大正天皇の料理人になる、という、信じられないほどの光栄に戸惑ってしまいます。
しかも推薦してくれたのは、宇佐美。

しかし。そんな大役が自分に務まるのだろうか。それに、天皇の料理人=宮内省の役人になれば、束縛もされる。
それにパリで、エスコフィエに学びたいことは、まだまだいっぱいある。
一方で、天皇の料理番になることは「日本一の料理人」になること。周太郎が喜んでくれる、恩に報いることができる・・・揺れる篤蔵を、一旦はパリに留まらせたのは、新太郎でした。

このままパリで修行を続ければ、日本一より世界一になれる。その方が兄さんも喜ぶ、と。
篤蔵がいなくなったら、寝食に困る、ということもあるけれども、何より寂しいのよね、新太郎。

しかし、周太郎が亡くなる夢を見た篤蔵は、帰国を決意しました。
フランソワーズはどうするのか・・・ちゃんとプロポーズしました。
以前から、篤蔵と結婚することを夢見ていたフランソワーズ、嬉しそうです。
一方、新太郎はがっかり。
友だち二人ともいなくなっちゃうんですものね・・・

新太郎の寂しさが誰よりわかる篤蔵。一緒に帰らないか、と誘いますが。
「いや、おいらはまだ戻れねえよ。おいらの絵はまだ一銭にもなってないからさ。」
「ほうですよね・・・」

まだ何もなしえてないから帰れない、という気持ちもよくわかる篤蔵です。

帰国間近になって。

新太郎は住み込みの靴修理の仕事を見つけてきて、出て行きました。
フランソワーズが歌のオーディションに受かり、サロンで歌うことになりました。これが最後のステージになるかもしれない・・・お母さんの遺してくれたペンダントを握り締めるフランソワーズ。

篤蔵は、エスコフィエから、以前篤蔵が創りだした鮭料理をメインにしたコースを出す、と言われてびっくり。
その時は、美味しいけれどもインパクトが強すぎて他の料理とは合わない、と採り上げられなかったのですが、エスコフィエはその料理が生きるコースを考えていたのです。
ホテル・リッツのコースが、篤蔵が考えた料理をメインにして作られる。すごいことです。

ピアニッシモ、クレッシェンド、そして突然のクレッシェンド。料理は音楽なんだ。
エスコフィエの言葉に強く強く頷くのでした。

帰国前日、新太郎とともにフランソワーズのステージを観にいく篤蔵。惚れ直したようです。
しかし。
ステージに立ったことで、歌うことへの思いがふつふつと蘇ってきたフランソワーズは、パリに留まることを決意したのでした。
歌手になることは、母との約束であり、自分がずっと抱いていた夢。
自分も夢を追い、兄たちの思いを背負っている篤蔵は、わかった、としか言えませんでした。

「ごめんさい、ごめんなさい・・・」

篤蔵を見送りに来た新太郎。
スケッチブックを渡します。
今まで風景画しか描かなかった新太郎の人物画。それは全て篤蔵とフランソワーズでした。
一枚、一枚めくるごとに、二人を見守ってきた新太郎の暖かい気持ちに溢れた、初々しくて楽しげな様子が走馬灯のように現れます。

ラストは、満開の桜を背景に、着物姿で立っているフランソワーズ(涙

フランソワーズがパリに留まることを聞いた新太郎。篤蔵の荷物を持って走り出します。

「おいらが一番帰って欲しくないさ。
けど、おいら日本人だから、最高のコックは天皇陛下にお渡ししなきゃならねぇんだよ!
いいじゃないか。そこにいるいだろう、フランソワーズは、そこにいるだろう!

頑張れよ、料理人!」

そう叫んで新太郎は荷物を投げ出し、走り去っていきました。

「はい~!」

帰国した篤蔵は、早速実家に帰り、周太郎に「天皇の料理番」になることを報告します。

「大日本帝国一のシェフになるべく、戻ってまいりました。」

涙する、痩せこけて起き上がる力もほとんどない、周太郎(涙

父、周蔵はあまりのことに呆けてしまいますが、篤蔵の「わしをパリにやって良かったろう?」という懐かしいへらず口に我に帰ります。
「全部、わしのおかげやないか!偉そうに。」と照れ隠しか、その場を立ち去りました。

改めて皆に礼を述べる篤蔵。
「大人になった」と弟たちからチャチャが入りますが、その中に見知らぬ顔が。
「で、誰?」
成長した、末弟、耕四郎でした。
「全然面影がない」確かに(笑

.

フランソワーズ、新太郎との別れの中に、パリでの3年間が凝縮されていました。
もっとパリ・エピが見たくはありましたが、全体のバランスを考えると、仕方がないでしょうね。

篤蔵はどんどん認められていくのに、一枚も絵が売れないままの新太郎。
しかし、僻むことなく、いつも適度にあつかましくも、未練を持つことを無粋とする寂しがりやな新太郎。
やせ我慢も含めて、江戸っ子らしかったです。
篤蔵たちを描いたスケッチ。パリのエッセンスが漂った、良い絵でした(大泣

なんとしても、一枚三百円で売れる画家になって欲しいです。そして茅野さんと再会して欲しい・・・

フランソワーズとの別れを、彼女が夢を追う、ということにしたのも良かったです。
あんなに日本語が上手になったのは、耳が良いからだろうし、何より篤蔵への愛情があったから。
でも、日本に行ってしまったら、歌手にはなれない・・・自分の夢を選んだのは、篤蔵と同じです。

篤蔵が、フランソワーズの思いを尊重せざる終えなかったのは、一人の人間として付き合ってきた証し。
大人になったです、篤蔵。
フランソワーズに出会えて良かったです。

「はい~っ」がキュートなフランソワーズ。いいキャラでした。
ガキンチョの篤蔵とお似合いで、可笑しくも儚いラブストーリーになっていて、ほろりとしました。

俊子さんは何故吉原に。遊女になったのかどうかも定かでありません。
実家はあるようですから、旦那及び嫁家が何かやらかしたのでしょうか。
お金絡みの問題が持ち上がって、実家を頼らないのは迷惑をかけたくなかったから、とか?

恐らく、あと2話くらいなのでしょう。
寂しいです。

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2015年6月10日 (水)

天皇の料理番 第7話

公式サイト

パリの地に立った 篤蔵 (佐藤健) は 桐塚 (武田鉄矢) の紹介状を手に、大使館の 粟野 (郷ひろみ) のもとを訪れる。篤蔵に働き口として紹介されたのは、オテル・マジェスティックという一流ホテルの厨房だった。
そこで篤蔵を待っていたのは、コックの世界以上に厳しい 「人種」 という壁であった。そして篤蔵は大切なモノを失うことになる
。激しい怒りの中、篤蔵のとった行動は…
そんな中、篤蔵の前に意外な人物が姿を現す。その人物とは…
一方、日本では 俊子 (黒木華) が新たな生活を始めていた。そして兄・周太郎 (鈴木亮平) は…(公式サイトより)

原作未読です。

ナレーションは変わらず俊子さん。天皇の料理番まで「あともうちょっと」に変わりました。

料理も芸術だ!
粟野に、絵でも文学でもなく、料理の修行のためにフランスに来たことを褒められても、なんだかピンとこない篤蔵。
百の褒め言葉より、まず就職先なのです。しかし、就職先は見つからない、と言われて、がっくり。
小僧ならいくらでも働き口はあるのだが、と言われて「小僧なら日本でもやってました!」と食いついてしまうのでした。
小僧だぞ?と何度も念を押す粟野・・・

案の定、職場では、握手も拒否され、黄色い猿、とさんざん馬鹿にされる篤蔵。
言葉攻撃は、あまりフランス語がわからないことが幸いして、とても嫌な感じ、くらいのダメージで済んでいたのですけれども、食

材を違う場所に取りにいかしたりするのは、陰湿。
荒木だってここまではしなかったですよ。第一荒木はちゃんと仕事をしてましたもの。

髭面の大男は仕事が雑い!(怒


この髭男、その後も何かと篤蔵を苛めます。
特に食事のシーンは酷かったです。
手で掴んで更に盛り、「日本人は座って食べるんだろ」と床に置く。

よく我慢しました。前ならキレてたでしょう。
今はもう、皆の思いを背負っていることを自覚している篤蔵。
辰吉や新太郎のように止めてくれる人もいませんしね。

髭男は料理人になるのを諦めてしまっていて、惰性で小遣い銭稼ぎをしてたんだろう、と勝手に推測。
だからこそ、おなじ小僧で、しかも東洋人の篤蔵が頑張るのが気に触るのだろうか、と。
やる気のある新入りを見ると、人種問わず、誰かれかまわず苛めそうな気がしました。

怒りを胸に秘めてジャガイモをむき始める篤蔵。
その手つきにシェフが目をとめ、さまざまなジャガイモの切り方を指示します。

そんなのは、篤蔵にとっちゃお茶の子さいさいだいっと思わず応援。
ジャガイモの切り方を巡って荒木と揉めたエピが効いていました。
腕を認められた篤蔵はたった一日でレギュムに昇格します。

その後も、言葉は良く分からなくても、経験を生かして、料理にあった素材の下ごしらえを順調にこなす篤蔵。

「言葉は不自由でも、料理の基本はそうそう変わるわけでなく、煮る、焼く、炒める、大きく言うとそれだけなのです。
困るのはむしろ味です。

同じ名の食材でも、日本のものとはかなり匂いや味、食感も違い、同じ料理でも、味や香りを強く仕上げます。
味覚が違うことが目下、最大の課題です。」

篤蔵からの手紙を眩しそうに読む周太郎。
篤蔵が、新しい環境から以前のように逃げ出すことなく、一生懸命働いている、その生き生きとした姿を目に浮かべているでしょう・・・

そんな近況報告を書きつつ、ひとり部屋で呟く篤蔵。
「日本語が喋りたい・・・」
わかります、その気持ち(_ _)
当時の日本人留学生は大変だっただろうなあ、としみじみ。

お金もなく、仕事はつらく、話し相手もいない、そんな孤独な篤蔵が出会ったのは。

「そんな中意外な人物が姿を現す」って誰だろう、と思っていたら、なんと新太郎!

あっちゃあ、茅野さんが工面してくれたのね。
今まで断ってきた金持ちの爺さんからの妾話を受け入れて、見受け金を渡航留学費として新太郎に渡したのです。
篤蔵がパリに行くことに、しょんぼりしてたシーンを思い出しました。

つき合うことも、別れることもなかったでも、ずっと一緒にいた。
親兄弟でもなく、イロでもない俺のために。
おいら、画家になるぜ、いっぱしの画家になって、あいつの家にいっぱい飾ってやるからな!

茅野さんには申し訳ないですけれども、篤蔵のためには、新太郎が着てくれて、ほっとしました。

さらに新しい出会いがありました。
負けたらお金を払わなきゃならないルールの、ザリガニ大食い競争で競ったフランソワーズです。
思いっきり頬張ってました(笑

勝ったのは篤蔵。でも、お腹下しちゃったら意味ないやん(^^;;

お金がないからと、フランソワーズからママの形見のペンダントをカタに借金を申し込まれた篤蔵、自分もお金がない、と断るも、絶対に返すから、と押し切られて貸してしまいます。
絶対戻ってこないだろうな、と独り言つ篤蔵。

職場では、肉を任せられるまでになります。
が、給料は小僧のまま。
このままでは生活していけん、と粟野に訴えると、フランスではユニオンに加入していない料理人は入った時より給料が上がることはない、と言われてしまいます。

ユニオンというかギルドみたいなものですな、専門職の特権を守るための。
なので、小僧で入った篤蔵は、どんなに料理をこなしても、給料は小僧のまま。
さらに。
フランス人以外の料理人がユニオンに入ったことはない、まして日本人には無理、と。

なるほど。篤蔵がシェフとして入れる店がなかったのに納得。

そういうことは最初に言ってよ、と思いはしましたけれども、言ったところで状況は変わらない。日本人がフランスでコックになるには、小僧になるしかないのです。
もう、パリまで来てしまっているのですからね。

篤蔵ならば小僧のままでも、グレードの高い料理を作らせてもらえるだろうから、日本でいっぱしのシェフになれるくらいの修行はできるでしょうけれども・・・
そんな封鎖的な世界で精神が持つか、そして生活が続くかどうか。職業柄、食べることには困らないのが、せめてもの救いです。

そんな時、新太郎が下宿に転がり込んできました。ナイス!(^^)v
そしてフランソワーズがお金を返しに訪れました。
何にもない中、二人にゆでたジャガイモを振る舞う篤蔵。
バターに醤油。

これがマリアージュ(結婚)なのね。なるほど。

それ以降、厨房の残り物を持ち帰った篤蔵は、歌手になるのが夢のフランソワーズと新太郎とともにテーブルを囲むようになります。
一緒に食事ができる友だちができて良かったね、篤蔵。
そしてフランソワーズから、フランス人がワインを飲むのは、フランスでは水より安いから、と教えられ、フランス料理の味の基本に開眼。それまで以上にメキメキと腕を上げていき、シェフの信頼を勝ち取っていくのです。

小僧のままでも仕事は順調な篤蔵は、ある日、新太郎に連れられて、フランソワーズの初舞台を見に行きます。
舞台がハネて、楽屋見舞いに行った二人は、フランソワーズが男性とキスをしているところを目撃。
新太郎曰く、パトロンなんだろう、と。芸術にはパトロンが必要・・・って。

フランソワーズに淡い気持ちを抱いていた篤蔵、ショック。

「フランソワーズもフランス人なんやって、改めて思っただけです。」

フランス映画というか、欧米映画を見ると、どんなに繊細なストーリーでも、この人らやっぱり肉食だわ、と感じることがあるので、この篤蔵の言葉、わかるような気がします。

そしてさらに厨房でもショックな出来事が。
あの髭男が宇佐美から預かった包丁を折ってしまうのです。

料理人の魂を、宇佐美の気持ちを、なんてことを。(大怒

さすがに抗議する篤蔵。
しかし、証拠があるのか、といなされてしまいます。

頭を何度もぽんぽんと・・・腹立たしい!

大男の設定が効いていました。

「そいつにも、パリを見せてやってくれ。」篤蔵の心の奥深く刻まれた宇佐美の餞別の言葉・・・

ついにキレた篤蔵。
髭男に飛び掛り、喉元に折られた包丁を突きつけました。

「わしがどうしてこんなに包丁さばきがうまいか、教えてやろうか。
日本人はむかしっから刀で斬り合う伝統があるからや。
子供んこっから長い刀振り回して覚えるんや、こうして首をぶった斬る方法をな。
なんならここで試したろけ。」

本当に斬れるわけがなく、怒りを堪えて厨房を出て行く篤蔵。

「やってもた・・・」

出た途端に後悔。

粟野に新しい職場を探してもらうよう、頼むのですが、引き受けてくれるどころか、へたをすると国際問題にもなりかねない、傷害罪で訴えられるかもしれない、と脅されてしまいます。

もう、ずっとわしの誇りはズタズタに傷つけられている、何をされても黙っておけというのですか?何をされても黙っているから馬鹿にされるのではないのか、と篤蔵。

「ですが、暴力は得策ではありません。」

そこへ、シェフが訪れてきました。
本当に訴えられるのか・・・。
しかし、シェフは、篤蔵に辞めないで欲しい、と言ってくれたのです。

篤蔵の技術は素晴らしい。篤蔵の包丁はまるで生きているようだ。それは篤蔵の努力からくるものだ。
包丁の手入れは怠らないし、つきっきりで灰汁をとる。

「手を抜くことを知らない。私は素晴らしいと思っている。」

ベタ褒めです。
それは日本では真心というのです、と篤蔵。

「心がけのことです。」
「戻ってくれるか?」

シェフが握手を差し出します。厨房に入った時は拒否された握手。篤蔵は喜んで応えようとしまいしたが、その刹那、粟野が遮りました。

「どうやら秋山君を相当高く評価されているようですね。
では、彼を正式に昇格させ、それに見合った報酬を支払うことをお考えいただけないでしょうか?
彼はユニオンに加入していません。日本人が加入した前例もありません。
しかし、それでいいのでしょうか。
ここはパリです。
パリは自由の都、芸術の都!ですが、何より『革命の都』であるはずです!
ユニオンに革命を。パリジャンの名にかけて。」

見事、パリジャンのプライドをくすぐった粟野。シェフは篤蔵をユニオンに推薦する、もしくは加入できるよう力添えすることを快諾してくれました。

「粟野さん、外交官なんですね。」

喜びつつ感心する篤蔵。
料理だけでなく、こういう経験が糧となるのでしょうね。

ユニオン加入証明書を手にした篤蔵は、フランスの料理、つまり文化を教えてくれたフランソワーズにお礼を言いにお店に行きますが、首になった後でした。
首になった理由は、日本人の篤蔵を誹謗した店主の友人でもあるパトロンに反論したから。

フランソワーズの新しい勤め先を訪ね、ちょっと身構える彼女にユニオン加盟証明書を見せる篤蔵。

「あんたのおかげです。あんたが一緒にいてくれたから、フランスのこと色々わかって、言葉もましんなって。これ、取ることができました!
日本人で初めてです!」

大喜びしてくれるフランソワーズを抱きしめる篤蔵。

「あの・・・『パトロンは日本人ではあかんですか?』」

「パトロン」と恋人の意味の違いをちゃんと知っているのかい、篤蔵(^^;;

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今回はパリロケを生かしつつの、画にも力がありました。

ザリガニ大食い競争に勝った後の、後ろに倒れる時の躊躇さなに、佐藤さんの運動神経の良さを改めて感じました。あと、髭男に飛び掛って、喉元に折れた包丁を突きつける一連の仕草など、さすが、お見事です。

言葉はよくわからなくても、単語は共通。とは言え、発音とイントネーションが違うと、全く聞き取れなかったりするんですよね(泣
篤蔵は、料理の手順と合わせて推察していくのですが、基本がしっかりしているから出来たこと。そのことをちゃんと画で見せてくれました。
フランス人たちの目の前で腕前を披露するシーンには、どうよ、この子、できる子でしょって、自分まで誇らしくなりました。アハハ(汗

そして、篤蔵が怒りを爆発させるまで。
今までの話を踏まえて丁寧に作ってあって、包丁もってキレるっというのは、料理人としてはあるまじきことなのですが、思わず、応援してしまいました。

でも、粟野の言う通り「暴力は得策じゃない」のです。
しかし、それも建前な部分があって。
きれいごとではすまない、駆け引きの錯綜する外交の世界。相手に対してどんな切り札を持つか、どうやって交渉の場に立たせるか。

粟野は、篤蔵自身が切り札を持たねば、パリでは料理人としてやっていけないこと、その力があるかどうか、試していました。
才能や覚悟のないものを引き上げることはできません。大使館という重い看板を背負っているわけですから。中にはダメダメな留学生もいたでしょうしね。

篤蔵が自ら道を開いたと知るや否や、機を逃さずに、交渉にかかりました。
郷さんの、掴みどころがなく、花のパリの大使らしい華やかさと若干の胡散臭さを漂う外交官が、はまっていました。

フランソワーズが所謂美人ではなくて、お茶目さんだったのに好感が持てました。
今回ラスト、ハグしないのも良かったです。
日本人・・・篤蔵がボディランゲージに慣れていないことをちゃんとわかっているんですよね、この人。
その国の言葉や習慣を学ぶには、恋人を作るのが一番早いそうですが、篤蔵にとってはまさしく理想的なパートナー。
でも、このまま結婚して家族を持つとは思えないので、フランソワーズにとっては辛いことになりそうです。

篤蔵の孤独を救った新太郎。ヘラヘラしているように見えて、実は繊細な人だから、後が心配です。

今回も、結果がわかっているのに、思わず手に汗を握りました。

周太郎と俊子さんのその後は次週描かれるので、置いておきます。
でも、公式あらすじを読むと・・・俊子さん、なぜそのようなことに?!

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2015年6月 4日 (木)

天皇の料理番 第6話

公式サイト

篤蔵 (佐藤健) は お梅 (高岡早紀) と大変な事になりながら、パリをぼんやりと夢見て、地道に励んでいた。
そんな中、篤蔵が考えた新メニューが評判を呼び、バンザイ軒には長蛇の列ができるようになっていった。その噂は華族会館の 宇佐美 (小林薫) のもとへも届き、なんと篤蔵は宇佐美にも振舞うことになる…
一方、命の炎が消えかけている兄・周太郎 (鈴木亮平) は、自分の最後の夢を篤蔵に託す為ある決意をする。
そして 俊子 (黒木華) も運命の決断に迫られていた。俊子が選んだ篤蔵のいない未来とは…(公式サイトより)

概要だけでいいか、と思ったのですが、今回は・・・今回だけじゃないのですけれども、今回は特に、篤蔵にかけられる言葉のほとんどがドラマの骨格になっていた気がしましたので、篤蔵中心に書き留めてみました。
一言一言が重かったです。
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魔性の女性、おかみさんにすっかりやられちゃった篤蔵。

「あかん、これはあかん」と言いつつ、お正月はすっかり楽しんじゃってます。のめり込むタイプですからねえ(^^;;

みなさま、もはやお腹立ちの方もいらっしゃることと思いますが、この破廉恥を絵に描いたような男は、申し訳ありませんが・・・(俊子のナレーション)
そこへ郭から親父さんが帰ってきて、大あわて。
何とかごまかすおかみさん。

篤蔵は、吉原でいつものように茅野をデッサンしている新太郎に愚痴をこぼします。

「わしは一体何をしてるのかと。
帝国一のコックになると誓って出てきたのに、華族会館は追われるし、嫁には離縁されるし、実家には勘当されるし。
挙げ句の果てに町の食堂で間男になって。
わし、いったい、何してるのかと。」


ここまでは面白半分、ニコニコ聞いていた新太郎。

「わし、もうパリにでも行くしかないですよっ。」
なんでパリなのかと茅野に問われて。

「こうなったら心機一転、パリにでも行って出直すしかないでいやないですか。
こんぐらやらんと格好つかんやないですか。」

「この、すっとこどっこい!
パリにでも?パリにでもだと?でもってなんなんだい。パリにでもって行くとこなのかい、パリはよ!」
猛然と怒りだす新太郎。そらそうです。今だってそうだもの〜。

「おまえさん、パり、なめるのもいい加減に・・・」

「うるさいっ」

茅野に一喝されて、しゅんとなる新太郎(笑
茅野は篤蔵に向き直ります。

「いいかい、人間はどこにいるかじゃないと思うんだよ。何をやるかなんだよ。」
「そうだそうだ」小声で新太郎。
「うるさい。
どこにいても出来る奴はできるし、できない奴はできない。
ペテ公、まずは今んとこで地道に励んでいい結果を出すのが、真っ当だと思わないかい。」


「地道かぁ・・・」

まだまだですなぁ。

その男にもようやく、小さな光が差し始めたのでございました。

俊子のナレーション、これで最後になるのかなぁ、どうなんでしょう(_ _)

とりあえず気を取り直してバンザイ軒の料理に取り組む篤蔵。しかし技術もない、金もない自分に何が作れるか・・・悩むうちに、宇佐美の料理を思い出します。
「なめらかっちゃ!」
夜中に飛び出しし、翌朝、肉の切れ端を、倉庫の掃除をすることでただでもらってきた篤蔵を、暖かく迎える親父さん。

親父さんは、全てお見通しでした。おかみさんが小僧に手を出すのは毎度のことのようで、それは自分のせいでもある、と達観しております。
旦那さんがそばにいれば、おかみさんの浮気の虫も納まるみたいですな。
蛾次郎さんのほわっとした暖かさ、捉えどころのなさがはまっていました。

さて、篤蔵が華族会館の経験をもとに、ほぼ手探りで作ったカレーは評判を呼びます。
擦り込んだ野菜と形がなくなるまで煮込んだ肉の、すなわち具の形がまったくない、名付けて「フランスカレー」。
こっそり食べた新太郎は、華族会館の厨房で、ペテ公が作ったカレーのうまさを吹聴します。
荒木がいなくなったためか、篤蔵のことはタブーでもなんでもないみたいです。良かったです。
奥田が宇佐美に、食べに行ってみますか、と声をかけますが、並ぶのは嫌いだ、とすげなく断りました。

ところがしばらく立つと、お店は暇になってしまいます。
客が、前みたいに具がゴロゴロ入ってるのが食べたいと話しているのを聞いた、とおかみさん。
篤蔵のカレーは上品すぎる。食べ盛りの学生や、働き盛りの勤め人にはもっともたれるぐらいじゃ物足りないのだと。
承服できかねる篤蔵に。

「見た目でわからなきゃ、意味がないってんだよ。
一生懸命やってるだろうさ。手間はかかっているだろうさ、そりゃわかってるよ。

けどさ、客に喜ばれない手間に意味はないんだよ。
客商売なんだから!」

客に喜ばれなきゃ意味がない。全くもって正論です。

「わかりました。
では親父さんの元通りの手抜き極まりないぐずぐずのカレーに戻します。」

すねちゃった(^^;;


「可哀想に。」

篤蔵の憎まれ口にも腹を立てない親父さん、良い人です。
しかしすっかりやる気をなくした篤蔵は、明くる日から、親父さんのよりもっとぐずぐずのカレーを作ってしまうのです。
また悪い癖が出てきました・・・

「わし、昔は華族会館ゆうところにおったんよ。
出す料理も美味しくって美しくって。客も味のわかる客でのう。」

猫にエサをやりながら独り言で愚痴りだす篤蔵。

「お前らは腹がふくれりゃそれでいいもんの・・・ああ〜、パリでも生きたいのう・・・」
やっぱり茅野の叱咤はスルーなのね。
篤蔵にとって、パリは、今や最後の逃げ場所。でも福井から東京へ行くようなわけは行かないので、ぼんやり現実逃避を夢見ているって感じですな。
浮かない顔でバンザイ軒に戻ってきた篤蔵が店の前で見かけたのは、宇佐美が店に入っていく姿でした。
吃驚仰天、慌てふためいてじたばたするも、わざとぐずぐずに作ったカレーが通じるわけがありません。
一口食べただけで去っていこうとする宇佐美を、思わず追いかける篤蔵。

「これには、理由がありまして。」

言い訳をはじめます。

「それで、あんな普通のカレーを出してるんです。」

「普通のカレー?」

「この辺の客は舌が肥えてませんから、味がわからんのです。」

「あれは普通のカレーじゃない。
あのカレーは腐ってる。
カレーが腐っているのは、お前の性根が腐っているからだ。」

「やるだけのことはやりました!」

華族会館みたいにはできんけど、華族会館に出すようなええもんを作ろうと・・・

「精一杯の真心を込めました。でも、その真心は通じませんでした!どんなに手を尽くしたかて猫には味はわからんでしょう!」

あら、猫にも失礼です。

「俺は客だ!
客に言い訳する料理人がどこにいる。

客を馬鹿にする料理人は大馬鹿もんだ。
なおかつ、馬鹿にした客に、馬鹿にした料理を喰わせる料理人には、もう、言葉もない。

そんな奴は辞めてしまった方がいい。その方が、お前も客も幸せだ。」

言い返したいけれども、全て真っ当なので言い返せない篤蔵。

さすがに宇佐美の言葉は響いたようです。
悔しさ、不甲斐なさに思い詰める篤蔵に「俺はあのフランスカレー、うめぇと思ったぜ」と声をかけてくれる親父さん。
その言葉にふっと肩の力を抜いた篤蔵は尋ねます。

「あの、聞きたいことがあるんですけど。
おやっさんは、なんであんなに女の人を喜ばすことができるんですか。」


あんなにって、何をどこで見たんだ、篤蔵(笑

「秘訣はなんなんですか。」

「よくわからねえけど、相手を見ることじゃねえかな。

女っていうのはな、ひとりひとり、ツボが違うんだよ。当たり前だよな、別の人間だから。
そこを見極めるのが大切なんだ。

多分、そうなんだぜ。」

多分、っていうのが良いです。

「ひとりひとりですか・・・」

親父さんのほわほわっとしたアドバイスに頑な気持ちをほぐざれた篤蔵は、明くる日から、お客さんひとりひとりを観察、工夫を凝らし始めます。
「何かしらできることってあるもんですね。」
体使う人には、塩分多めに。ステーキの好きな、歯の悪いご老人には、ひき肉ステーキを考案。
「それでこそ、華族会館だよ。」思わず口をそろえる親父さんとおかみさん。

自分の工夫でお客さんの喜ぶ姿を見た篤蔵は、料理に邁進します。
そんなある日。母、ふきがはるばる訪ねてきました。
ふきは、俊子が年の離れた呉服屋の後妻になることが決まったことを伝えます。
「子供が産める、若い嫁が欲しいって話でぇ。」
向こうも断ると思っていたのが、うちでお役に立てるならと、嫁に行くことを決めた。
「俊子さんらしい話やろ。」
「今度はいい旦那やといいですね。」
「ほれからね。」

預金通帳を渡すふき。額は二百円・・・
周太郎が父、周蔵に掛け合って、自分が相続するはずの土地の一部を売って作ったお金です。
なぜ、そんな、と驚く篤蔵にふきは周太郎からの手紙を渡しました。

「篤蔵、元気にやっているか。

俺は相変わらず養生の日々だ。良くなればまた、復学する心づもりだったが、どうやらそれは怪しくなってきたようだ。

当分、生きられるかもしれないが、東京に戻ることはできないだろう。
きっとここで、体を労りながら一生を終えるのだと思う。

俺はこの不条理を、幾千幾万という人がいる中で自分が病いに罹ってしまった不条理を、未だに飲み込めていない。
取り立てて悪いことをしたわけではない、ごく普通に生きてきた自分がなぜ、病いに襲われねばならなかったのか。運命を呪っている。

俺は存外に生臭い男だ。このままでは、世を呪い続けてあの世に行くことになろう。
けれど、それは、あまりにも不幸で、情けない。

だから、お前の夢を一緒に追いかけさせて欲しいと思った。
篤蔵、この世に生まれ、職もなさず、家もなさず、何ごともなしえることなく終わっていくであろう俺に、誇りを与えて欲しい。
俺の弟は、帝国一のシェフになったと。
それは、俺のおかげでもあると、胸をはらせて欲しい。 

その金は、俺の生々しい欲望だ。
かろうじてまだ生きている、その証しだ。

篤蔵、パリへ行け。
俺の命を抱いて、飛んでくれ。」

周太郎だけじゃない、蔵三郎も頭をさげた。父さんもこういう形であんたを許したいと思っている。俊子さんもあんたのことを思って身を引いたのかもしれんし。

「あんたは幸せな子やね。幸せな分だけ、余計励まんといかんね。」

泣き咽びながら手紙を握りしめる篤蔵。

兄、家族、そして俊子の思いを背負っていることを、今度こそ自覚した篤蔵は、二百円に浮かれることなく、パリ行きのことを桐塚に相談します。
今の小僧に毛が生えたような腕前で行ったところで、どれだけ実りがあるか。
けど、周太郎のことを思うと、一日でも早く行った方が良いかもしれない・・・
一銭も無駄にしたくなくって迷う篤蔵。


「残酷なことを言いますが、今すぐ行った所で、君が帝国一のシェフになるまで彼が生きている可能性は、極めて低いですよ。
本人もわかっていると思います。そこは、気持ちでいいんだと思いますよ。」

残酷であろうとも、事実ははっきり伝えねばならないという、学者としての姿勢と誠意が感じられました。
良い人たちに恵まれてます、篤蔵。


そして、パリへ行くまでの修業先を宇佐美に相談するよう、薦められます。
はい、と言ったものの、宇佐美に会わす顔がない篤蔵は、英国大使館の五百木に会って、ここで修行させて欲しい、と頭を下げて頼みます。
五百木は、大使館には入れてくれなかったものの、ほとぼりも醒めただろう、と一流店、築地の精養軒を紹介してくれました。
小僧扱いではないようです。目的を定めた篤蔵、バリバリ働きだします。

三年が経って・・・三年、我慢したんですね。

バンザイ軒では、ついにパリへ行くことになった篤蔵の壮行会が、桐塚、五百木、新太郎が参加して開かれていました。
そこへ宇佐美が訪ねてきます。
宇佐美を見た途端に跳ね上がって壁を向いた新太郎(笑
宇佐美は皆に一礼したあと、カレーを注文します。
篤蔵が出したのは、フランスカレーではなく、具の見えるカレー。
宇佐美が食べるのをガン見する篤蔵(笑

「これは、お前が作ったのか。」

「はい、あの、どうでしょうか。」

「普通のカレーだ。

普通のカレーが、飛び切りうまい。
ごちそうさまでした。」 

全部平らげたあと、お代だ、と自分の牛刀を渡します。

「そいつにも、パリを見せてやってくれ。
一緒に、日本人の真心を見せつけてこい。」

「ありがとうございました。ありがとうございました。」

周太郎の元に、篤蔵からフランス語で「わしは帝国一のシェフになる」と書かれた手紙が届きます。

「励めよ。」

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五百木が自分の厨房に篤蔵を入れなかったのは、空きがなかったのでしょうか、それとも、宇佐美への仁義を通すためだったのでしょうか。ともかく骨を折ってれたのは何よりです。

壮行会で、宇佐美がカレーを食べるのをガン見している篤蔵の後ろの、桐塚の心配そうな表情が、結果はわかっているにもかかわらず、緊張感を高めていました。
皆を映すのではなく、桐塚だけ、というのもすっきりしていた感じです。
武田さん、本当に心配そうで、大河を思い出しまいました。以蔵・・・(思い出し涙;;

覚悟を決めた俊子さん、本当に再婚しちゃったのね(涙

俊子がやっと笑うようになったのを愛おしそうに見ていた金之介。
でも、あの時代の女性の幸せはまずは結婚。
出戻った、というか婿に逃げられた、謂わば傷ものの俊子にしてやれるのは、条件の良い嫁ぎ先を見つけることくらいだった。
俊子も、実家は大きな商家だから、独り身で通すこともできたでしょうけれども、それだと篤蔵の重荷になることを懸念したのでしょうねえ。妹が婿をとった時に邪魔になりたくない、とも思ったかのかもしれません。女三界に家なし。
そんな俊子の想いは汲み取れないものの、俊子の願った通り、再婚は篤蔵にふんぎりをつけさせたのでした。

いつもヘラヘラしている新太郎が、篤蔵の「パリにでも」にぶちキレ、パリ行きが決まったと聞いて、情けなさげに羨ましそうでした。
それでも、羨ましいという気持ちを押し止めて、篤蔵の旅立ちをバンサイで祝ってくれました。
新太郎の今後が気になります。

辰吉は、篤蔵のことが気になるあまり、店にも行けません。
「あいつはいつまでたっても、羨ましすぎます。」
宇佐美はそんな辰吉の背中を優しくポン、と叩きました。
コツコツやっている辰吉が報われますように。

篤蔵が夢に向かって一歩前進した回でした。
一歩前進、というのはパリへ行くことではなく、心持ちのことです。
宇佐美の叱責、そして最終的に後押しをしたのは、周太郎が、文字通り血を吐くような思いでしたためた手紙と、二百円でした。

手紙を書いてから三年、周太郎は生きながらえていました。
でも、何もなすこともできず、ただ体を労わるだけの毎日。
周太郎のように志を持っていた人には辛い日々でしょう。
篤蔵の手紙を空にかざして眺めるシーンが儚くって、思わず涙。

と、いうことで、いよいよ次回からパリ篇。
篤蔵、またなんかやらかしそう(^^;;
楽しみです。

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2015年5月29日 (金)

天皇の料理番 第5話

公式サイト

華族会館を離れた 篤蔵 (佐藤健) は立ち寄ったバンザイ軒という食堂で店主・仙之介 (佐藤蛾次郎)、妻・梅 (高岡早紀) と出会う。篤蔵は住み込みで働き始め、料理を作ることの喜び、客に喜んでもらえる幸せをかみ締めていた。
そんなある日、新太郎 (桐谷健太) が訪れ、父・周蔵からの手紙の束を渡される。そこには驚愕の事実が記されていた。その内容とは…
手紙を握り締め福井に戻る篤蔵を待っていたのは、やつれた様子の妻・俊子 (黒木華) だった。そして兄・周太郎 (鈴木亮平) は…(公式サイトより)

原作未読です。

ゆっくり二度見する時間もなかったので、粗筋をメモっておきます。

人を見るには、足元を見よ。
そうなんですよね。そう注意されてからは、気を使うようになりました。
でも、ちゃんとした靴って、高いんですよね・・・
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篤蔵を好きにさせてくれる食堂の親父さんは、とても良い人でした。いい加減、とも言えますが、時にはこういうタイプの上司につくのもいいかもしれません。巨匠って、なんの巨匠なんだろう(笑

華族会館では絶対にさせてもらえなかった揚げ物も作らしてもらって、今まで見てきたことを実践できる楽しさ、反応がじかに伝わってくる喜び。それがゆえに、余計に華族会館を首になったことを故郷に伝えられないままの、篤蔵。
しかし、そのツケは大きかったのでした。

大晦日。新太郎が持ってきてくれた華族会館の寮に届いた故郷からの手紙に、愕然、慌てて帰郷します。
俊子が流産した・・・

顔を出すことも憚れる、松前家に飛び込んで行く篤蔵って、ほんと直情型です。
もちろん金之介は追い返そうとしましたが、奥から俊子がひっそりと現れて・・・。
とりあえず座敷に通した金之助は、篤蔵に、子供がいなくなった今、離婚の障害になるものはなくなった、と怒りを抑えて宣告します。
あれだけ大騒ぎを引き起こし、俊子を苦しませても、華族会館に勤めている、ということで何とか我慢していたけれども、こいつはやっぱり堪え性のない、娘を不幸にするだけの、クズ。
追いつめられた篤蔵は、離婚を承諾しない篤蔵は、俊子と一緒に東京で食堂を開く、と言い出すのでした。

思いつきにもほどがある(^^;;
バンザイ軒で働きだして、まだ1ヵ月あまりなのにねえ。
今のところうまくいっているので、チラと頭をよぎったのでしょう。
思いつきなのに、言葉にしてしまったため、以前から考えていたことのように思い込んでしまう篤蔵です。
資金は、実家から借りる・・・って。やっぱりそういう方向に考えちゃうのね。

もちろん、本気にはしない金之介。
百円の借金を申し出られた周蔵も相手にしません。

しかし、俊子は篤蔵が自分と一緒にいたい、と思っていてくれたことを知って、意外でもあり、嬉しくもあったようです。

だけれども。
俊子はわかっていました。
今は俊子と別れたくないという気持ちが先走ってしまっているけれども。
一緒に東京へ行って店を開いたとしても、上手くいくわけがない。
なぜなら。食堂を開くのは、篤蔵が本当にやりたいことではない。だから、きっと続かない。

自分はきっと篤蔵を甘やかしてダメにしてしまう。
篤蔵には、宇佐美のような厳しい人が、周太郎のようにきちんと意見を言ってくれる人が、必要だと。

本当は篤蔵の気持ちが嬉しいのに、自分の本心をわざと篤蔵にぶつけることで、突き放してしまうのでした。

自分は食堂の女房になるのは嫌。
愛想笑いが苦手だから、勤まるとは思えない。

そんなことはない、となだめる篤蔵でしたが。

宇佐美さんのような料理人ならまだしも、街の食堂の亭主なんて、嫌です。

それでもピンとこない篤蔵に。

「もう、篤蔵さんの子供なんて産みたくないって、言っているんです!」
流産した時、そのあと。ずっとずっと辛かった。
黙って家を飛び出されてしまった時、戻る気がないって言われた時。
うちのことはどうでもいいんやって。
それでもうちは、この人を好きなんやから、こんなうちをもらってくれたんやから、それでいいんやって。
ずっと辛抱ばかり。
けれども、本当はもっと大事にして欲しかった。
もっと普通の穏やかな生活をしたかった。

大事にする、と言いながら、やはり戻ってくる気はない篤蔵。
そのことはわかっていた。わかっていたけれども、自分の言葉にだんだん激してきた俊子。このギアの入れ方が、さすが華さんでした。

口先ばかりで、ずるくて、身勝手で、考えなしで、仕事は食堂の小僧で。
いくらうちでも、もう少しマシな人がおると思います。

「お願いやから、うちの前から消えてください。二度とうちに関わらんといて!」

おとなしい女だと思っていた俊子からの、予想もしなかった激しい言葉に、思わず売り言葉に買い言葉で叫ぶ篤蔵。

「誰のせいやと思っているんじゃ!」

華族会館を辞めたのはお前のため。

「涼しい顔をして、腹ん中溜め込んで。
おめぇみたいな辛気臭え女、こっちから願い下げじゃ!」

秋山家に戻った篤蔵。
周太郎の助言を受けた周蔵が、俊子さんのために資金を貸そうと言ってくれます。
しかし、やけっぱちになっている篤蔵。二百円にしてください、と。
食堂なんてあほらしい、二百円でパリに行って誰もがひれ伏す料理人になって戻ってくる!
あまりのことに周蔵に引っぱたかれます。
「うるせえ!つべこべ言わんと親やったら二百円よこせ!」

あいたた・・・
周蔵の堪忍袋も切れてしまいます。

「いつになったらまともになるや!いるになったらおめえを信用できるようになるんや!
縁切りじゃ!」

がっくりと東京に戻る篤蔵。
全部、自業自得。

殻がなかったら、カタツムリも少しは早く歩ける。
自分が一緒におったら、あの人は好きにできない。
一緒におったら、あかんのです。

俊子の切なさを全く感じ取れなかった篤蔵。
でも、感じ取れなくても仕方がない気もします。普通の男子でも難しいのに、ましてや篤蔵ですから。
それに、我が身を振り返るに、篤蔵がやけっぱちになる気がわかる気もするのです。
相手のことを思っての行動が、実は全く的外れ、自己満足だったと知らされた時、愕然とした記憶があるから。

喧嘩をする前の、相合傘のシーンが可愛かったです。ほんと、幼い夫婦です。
幼いながらも、強くて哀しい女性、俊子。
これからどういう道を選ぶのでしょうか。

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新太郎情報では、荒木は華族会館には居辛くなって辞めてしまったそうです。
辰吉はコツコツぶりが認められつつあるとか。
新しく料理人を募集するも、なんだかガラの悪い人たちばかりが面接を受けにきています。

料理人の地位が低かった時代。
俊子の言葉は、今では想像できないくらい篤蔵にきつく響いたのでしょう。

久しぶりに鯖江の連隊を訪れた篤蔵は、田辺さんが戦死したことを知らされ、厨房にて黙祷します。
・・・合掌。

そして周太郎の病状がますます悪化してます。

なのに、篤蔵ったら!

これまでも何かとおバカさんでしたが、ボーダーラインを超えたバカになっちゃいましたよ。
ほんとうにしょうがないなあ~(_ _);;

でも、あんな色っぽいおかみさんに、あんな風に誘惑されて、ホニャラ〜となるなっていう方が無理なのかも。
高岡さん、雰囲気ありすぎです~(^^

次回、宇佐美さんが登場するようで・・・篤蔵を叱りつけてやってください!

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2015年5月21日 (木)

天皇の料理番 第4話

公式サイト

篤蔵 (佐藤健) は、妻・俊子 (黒木華) と産まれてくる子供を養うため、さらに多くの料理を覚えようと華族会館だけでなく、英国公使館の厨房を行き来する日々を送っていた。
そんな中、同僚の 辰吉 (柄本佑) は、先輩の 荒木 (黒田大輔) から、「病気の兄のお見舞いに行く」 と度々厨房を抜け出す篤蔵を尾行するよう命じられ、英国公使館に入る篤蔵を目撃し、荒木に報告するべきか悩み始める。
一方、周太郎 (鈴木亮平) の身体にも異変が起きていた。
診断結果を受けてある重大な決意をすることに…(公式サイトより)

原作未読です。

英国公使館で修行をしていることがいつバレるか、冷や冷やしているのに。

なに花魁コスプレさせられてるの、篤蔵(笑

新太郎も、人の手紙を全部読むんじゃないですよ~。まあ、新太郎だから許せるってところもありますけれども。

一方、洗い場に戻されても腐ることなく黙々と仕事をする辰吉。
そんな大人しいところをつけ込まれて、荒木から、篤蔵がどこへ行っているのか探るようにせっつかれていました。
あいつに抜かれてもいいのか、と、渋る辰吉のコンプレックスを刺激する荒木、汚いやり方です。
辰吉の心境を語っているようで、実は自分の気持ちを語っているのでしょう。
新入りに追い抜かれる悔しさは分かるけれども、だったら自分でつきとめればいいやん、ということです。

しかし、篤蔵の才能を認めている辰吉は、篤蔵の秘密を黙っていてくれました。
そして自分が知っていることを告げ、荒木に目をつけられているから、しばらくは控えよ、と忠告してくれます。
辰吉に感謝する篤蔵。兄は本当にいる、自分とは全然違う、りっぱな兄が、と。

そんな時、事件が起こります。
それまでも、何かと篤蔵を苛めてきた荒木。
山のようなジャガイモの下ごしらえの仕方をわざと伝えず、あとわずか、というところで、何やってんだ、と言い出したのです。

腹に据えかねた篤蔵、わざと教えなかったのだろう、と荒木の胸ぐらを掴みかかりますが、奥村たちに止められます。
しかし、収まらない篤蔵。

大分長い間、ジャガイモを剥いていたから、間違っているのは見ていたはず。下準備が間違っていれば、料理を出すのも遅くなる、お客さんに迷惑がかかる。それなのに、黙っていたのは、真心がないんじゃないか。

その後、猛烈な勢いでジャガイモを千切り(料理名、控え忘れました;;)をし始めます。
その見事な包丁捌きに釘付けになる辰吉、そして厨房の人々・・・

この事件の後。
予想以上に、一番新入りの篤蔵の抜擢が厨房に波風を立てていることを憂慮する奥村に、荒木を外に出し、篤蔵を野菜係のシェフにするよう、指示する宇佐美。
驚く奥村に、荒木は長く居過ぎた、篤蔵はこれから仕込む、と。

不器用な荒木は、野菜係のシェフになるのにすごく時間がかかったんでしょうね。
だからこそ、辰吉も複雑な心境になるわけで。

篤蔵をシェフにするべく、宇佐美は次の休みに、お得意様のパーティの出張料理に加えます。
厨房では絶対に教えてもらえない料理法を、伝授してもらう篤蔵。
宇佐美と奥村しかいないからなのですね。
だから出張料理に加えた。これが宇佐美の仕込み方。

今回、序盤で、英国公使館の料理人たちは調理法を教えてくれるのに、華族会館は全然だ、とぼやいておる篤蔵に、それはお前のことを学生だと思っているからだ、もし、料理人として雇われていたらここも同じだ、と五百木が答えていました。

でも、その言葉の意味がわかっていたかどうか。今も、自分が特別扱いされていることに、あまり気がついていない篤蔵。
このまま、すんなりいくわけはないだろう、と、ドキドキ。

辰吉の忠告を聞いて、英国公使館に出入りするのをやめていた、ある日。
五百木の息子が、シェフが二人も病気のため、どうしても手伝って欲しい、という五百木の依頼を伝えに訪れたのです。

自分に頼みに来るとは、本当に困っているのだろう・・・恩ある五百木の頼みを引き受ける篤蔵。
兄の病気を言い訳にして、厨房を抜け出してしまいます。

篤蔵が抜け出している間に、周太郎が篤蔵を訪ねてきました。
いつかはそういうことになるんじゃないかなぁと思っていたのですが・・・周太郎と出会ったのは、辰吉。
篤蔵がいないと知ると、手紙を託して去っていきました。
これが「りっぱな兄ちゃん」なのか。確かに、如何にも学がありそうで、しかも自分のような下っ端に対しても物腰の丁寧な人物。
自分より料理の才能があって、しかもこんなりっぱな兄ちゃんがいて・・・

周太郎に会ったことで、今まで押し殺していたコンプレックスが一気に爆発してしまいます。

何も知らずに戻ってきた篤蔵は、荒木から嘘を指摘され、ボコられます。
うちの仕事をサボって、よそに仕事習いにいって、点数稼いで出し抜いて。
「真心はどうなんだよ!」

ついにやり返してしまう篤蔵。
女房と子供が待っている、早く一人前にならんとアカンのや。

「真心は、わしの真心は、そこにあるんじゃ!
おめえみたいな嫌がらせと一緒にすんな!」

荒木を殴り続ける篤蔵。
その背中を宇佐美に蹴られました。

「これで、三度目だ。出て行け。
他所で修行をして、そ知らぬ顔で、どこぞでシェフにでもなるつもりだったんだろう。」

早速荷物をまとめて寮を立ち去ろうとする篤蔵。
詫びを入れろ、と新太郎は引きとめようしますが、約束ですから、と。
万が一、許しが出ても、もう、シェフになれる見込みはほとんどないでしょうしね。

辰吉は荒木に公使館のことを言わされたと思っている、篤蔵。辰吉に、黙っていてありがとうございました、と礼を言いました。
違う・・・篤蔵が去ったあと、崩れ落ちる辰吉。

最後に厨房に立ち寄った篤蔵は、一人残って作業をしていた奥村から、宇佐美が荒木を他所へ出し、篤蔵を野菜係のシェフにしようとしていたことを聞かされ、愕然とします。

厨房の上にある宇佐美の部屋。灯りは灯っていないけれども、紫煙がたなびいている。

「わし、いつまでたってもアホでえ、すみませんでした。
こんなアホに色々教えていただいて、ありがとうざいました!」

厨房から叫ぶ篤蔵。

「田舎、帰ろうかな・・・」
とぼとぼと周太郎の下宿を向かうのですが、周太郎はすでに引き払った後でした。
騒ぎにまぎれて読んでいなかった兄の手紙を、慌てて取り出す篤蔵。

書いていませんでいたが、周太郎はやはり肺結核だったのです。
それも、すぐに療養しなければ

「もしやと思いながらも、ずっと、騙し騙しやってきたが、どうにも肺が、相当いかれてしまったらしい。
今、静養しないと、良くなる見込みが全くなくなると、医者にも言われてしまった。
何ごとも、命あっての物種だ。
まことに無念だが、武生に帰ることにした。

篤蔵、私は人を羨んだことはあまりないが、今、お前が心底、羨ましいと思う。
頑丈な体を持ち、夢に向かって進んでいけるお前が、羨ましい。
おのれの夢に向き合って苦しめることは、とてもとても幸せなことなのだ。

思うに任せぬことは多々あると思うが、どうか、そのことを心の隅に止め、俺の分まで精進して・・・」

思うに任せぬ・・・兄の言う通りの事態に陥っている篤蔵。

「兄が病気」という嘘をついたことを、悔やみ、今一度、夢に向き合う覚悟を決めるのでした。

「わしはこんなところで折れんさけ、こんだけはやりきるって約束しましたけぇ!」

せっかく大きな事件に関われるようになったのに、辞めなければいけなくなった周太郎の悔しさはいかばかりか。
ごつい周太郎がみるみる憔悴し、儚くなっていくのがリアルだな、と思っていたら、周太郎役の鈴木さんは、このドラマのために20kg痩せたとか。なるほど。
天高く飛ぶ鳥を眩しそうに見上げるシーンが印象的でした。

肺結核という、家族からも忌み嫌われる病に罹ってしまった周太郎を、にこやかに迎える周蔵とふき。
一家の希望の星だったのにねえ・・・この両親で良かったです(涙

周太郎だけでなく、俊子にも異変が起きていそうです。大丈夫なのでしょうか。

心機一転、東京で職探しに走り回る篤蔵。
五百木からは、狭い世界だから噂はすぐに回ってしまうだろうし、仁義を破った篤蔵をを今すぐ迎え入れるところはないと思うと、冷たく言われてしまいました。
仁義を破った篤蔵を世話することは、自分も、仁義を破ったことになるわけです。

でもねえ、仁義に反すると知りつつ、篤蔵の出入りを許し、最後(となってしまった)パーティに呼びつけたのはあなたなんですけれども。
ちょっとは再就職に屈力してくれても良いんじゃないかな?
まあ、ここで甘やかすのは、篤蔵のためにはならないかもしれません。

そうそう、フランス留学の話がちょろと出ました。
私費なのね。どうするんだろう。まだ先のことですけれども。

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女房と子供のために早く一人前になる、それが篤蔵の真心。
すごいですよ、この時代にそう言い切れるのは。
宇佐美の本心を知っての、篤蔵の叫びのような礼は、今までの篤蔵の言葉の中で、表情とともに、一番琴線に触れました。
次第に篤蔵というキャラに求心力が増していっており、喜ばしい限りです。

宇佐美は、裏切られたとは言え、篤蔵が暴走してしまった気持ちを理解していたように思います。
しかし、例えそうだったとしても、おおやけになってしまっては、みんなの手前、許すわけには絶対にいかないでしょう。
だから、最初に相談すれば良かったのに・・・

でも、このまま華族会館に勤めていたら、異例の若さで「天皇の料理番」にはなれなかっただろうから、仕方がないですな。
いつか宇佐美に許される日が来るといいのですか。

その他、篤蔵に対する複雑な思いに揺れる辰吉、夢半ばで病に倒れた周太郎。
それぞれの屈折がわかりやすく、くっきりと描かれており、敵役の荒木の憎々しさが効いていましました。
何より、前回に引き続き、篤蔵の才能をちゃんと撮っていてくれたので、ストーリー全体に説得力を感じました。
重さに偏っていないのが、いいです。

予告を見ると、働き口は見つかったようですが、俊子さんの様子が変なのが心配です。

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2015年5月15日 (金)

天皇の料理番 第3話

公式サイト

篤蔵 (佐藤健) は上京してきた 俊子 (黒木華) と再会する。
宇佐美 (小林薫) の計らいで料理を振舞うことになる。初めて篤蔵の作る料理を食べた俊子は、宇佐美が評価していること、料理に対する真剣な態度を知り 「離縁したほうがよい」 と切り出すが…。(公式サイトより)

原作未読です。

粗筋メインでざっくりと書きとめておきます。

前回の続き。
父、金之介から早く離婚して再婚して欲しい、と離婚届への署名を迫られる俊子。
その前に東京に行って篤蔵に会いたいと願い出ます。
まだ未練があるのか、と目を三角にする金之介に俊子は、離婚のことは仕方が無い。でも、せめて署名だけは本人にして欲しい、と。
父の、わかった、と言う言葉にほっとし、では同行しよう、という言葉に表情をほんの少し尖らせる俊子。
あくる朝早く、そっと家を出て、一人で東京に向かうのでした。

その頃。夜中にゴミ場を漁る篤蔵、新太郎と辰吉。
掘り出し物を探して当てて、少ない給金の足しにする算段です。

高そうな革の財布を見つけ、喜ぶも、中身が空だったので、がっかりする篤蔵。
しかし新太郎曰く、高いサイフならそれだけで価値がある、警察に届ければ、絶対落とし主が現れるはず。そうすれば、謝礼がもらえる、とのこと。

なるほど、その通りですな。

そんなこんなで忙しい日々を送る篤蔵。
下働きにもすっかり慣れ、言われる前に仕事をこなすようになり、寸暇を惜しんでは宇佐美の言葉をメモっております。
バターを使いやすいように切り分けて置いたことから、宇佐美から「ペテ公」(小さなナイフの意)とあだ名というか愛称をつけられただけでなく、フランス語の辞書までもらいました。

画家志望の新太郎にとってはフランスは憧れの地。フランス語が少しわかるのは、いつか行ってみたいと、少し勉強したからなのね。
一方、辰吉は、後から入ったのにどんどん吸収して動きが良くなる篤蔵を、複雑な面持ちで見ています。
そこへ、チーフの奥村が、吉原に連れてってやろう、と声をかけてきました。

俊子のナレ曰く、鼻の穴を思いっきり広げて向かう途中。
上京した俊子と出会うのでした。

職場では、故郷のことはもちろん、結婚していることも隠していた篤蔵。
でも、俊子が嫁であること・・・ではなく、自分が婿である、と申告しました。

一行と別れて俊子と二人になったと篤蔵。
とりあえずご飯でも食べようということにするも、お金が無い・・・
そこへ宇佐美が通りかかります。

そういや新太郎がいなかったです。誘われなかったのか、それとも上司と一緒なのは嫌なので辞退したのでしょうか。吉原とは何か因縁があるようなので、気になりました。

さて、宇佐美に捕獲された二人は、宇佐美の事務所で事情を話すことに。
捕獲・・・どう見てもお子ちゃまなカップルが、都会の夜道でオタオタしてたら、気になりますわね。

故郷や俊子を捨ててきたことを話すうちに、自分がひどいことをしているのを認識しはじめる篤蔵に、ひとかけらの真心もないな、と宇佐美。
一瞬「がーん」っていう篤蔵の吹き出しが見えるようでした。
つかさず、篤蔵は悪くない、コックになりたい一心で、と庇う俊子。
コックになりたい、という言葉に反応した宇佐美は、はじめて西洋料理を食べた時の感激や、それがきっかけで料理を習いだしたことなどを聞きます。
この時、はじめて宇佐美は、篤蔵が多少の経験者であることを知るのでした。
それならば、と夕食を作ることを命じます。

宇佐美に料理を作る・・・いきなりなことに再び「がーん」な篤蔵。
しかし、何かと騒がしくしながらも、懸命に作りはじめます。
そんな篤蔵を見ながら、宇佐美は、俊子に、篤蔵には真心がある、ついて行く価値はある、と告げました。

出来上がった料理は、鳥のカツレツのトマトソース添え。
俊子にはお箸を渡しました。

カツレツは田辺さんから教えてもらっていたけれども、ソースは初めてのはず。
当然のことながらダメ出しを出す宇佐美。その批評を懸命に聞く篤蔵。
一方、俊子にとってははじめての西洋料理。そして最後の・・・篤蔵の料理。夢見るように、噛み締め噛み締め、食べておりました。美味しそう。

俊子が泊まっている宿にて、ようやく落ち着いた二人。
篤蔵は、連れ戻しにきたのか、と本題を切り出します。
かぶりをふる俊子は、間に合わなかった浴衣を差し出しました。
無邪気に喜ぶ篤蔵の後姿を見つつ、涙する俊子。
離婚届を出して、離縁した方がいい、と告げました。

家を懸命に守ってくれている父のためにも、自分には長女として、あの家の守ってくれる婿を取る務めがある。

「戻ってくる気はありませんよね?」

答えはわかっているのだけれども、最後にもう聞かざるおえない俊子。

「ほれは・・・ほれはないです。」

それではここに名前と判を・・・と言った途端に気分が悪くなる俊子。
トイレに入ったきりの俊子を心配して、浴衣を着たままオロオロする篤蔵でしたが、俊子から妊娠を告げられて「がーん」。

福井に戻った俊子。
妊娠を打ち明けます。そして、再婚話はなかったことにし、生まれてくる子を跡継ぎに、と申し出ますが、金之介は許しません。
あんなクズの子などいらん、始末してこい、産むなら出てってくるれるか、と言われていましました。

そのころ篤蔵は周太郎に相談しておりました。

「俊子はなんとかすって言ってくれたんですけれども、さすがにそれではあかん、と思いますし・・・」
「なぜ、あかんと思うのだ。」
「だってわしの子供なんですよ。子供までほっらかすって、それはさすがに・・・」

では家に帰るか、俊子を呼び寄せるか。
料理はやめたくないし、俊子もそれは望んでいないだろうと思う、でも今の自分の給金では養えない、と、まだ少ーし他人事のような篤蔵。

篤蔵でなくても、男の人って、妊娠したって言われても、実感がわきにくいみたいですからねえ。しかし、子供が産まれるのは、まったなしです。

「そもそも。」と周太郎。

俊子さんのことをどう考えていたのだ。
家を出る時に、先々迎えに行くか、離縁するか、普通考えてくるだろう。

「まさか、何一つ考えなかったわけじゃあるまい。」

「のど仏みたいな感じですかね。」

のど仏ってあるかどうか、毎日毎日気にしない。
でも、その上におできができれば気になるし、ある日突然、今日からなくなります言われたら、すごい戸惑うやないですか。

「では、これを機に、そののど仏と向かい合ってみよ。」

篤蔵の答えに、毎度の事ながら、あきれつつも、きちんと意見する周太郎。

「善人面をし、俊子さんと子供のために田舎に帰るも良し、悪人の謗りを受けて、妻子を打ち捨てて、自分の夢にかけるのも良し。
こういうことに正解はないんだ。
何が正解だったかは、この先結果がでるまでわからない。

となれば、お前が、これならば後悔しない、という結論を出すしかないだろう。」

福井では。
家を出ても行くあてのない俊子を助けたのは、篤蔵の弟、蔵三郎でした。秋山家に連れて行きます。
兄よりよっぽど大人な蔵三郎です。

俊子の様子から全て察した周蔵とふき夫妻。
周蔵は激怒して、篤蔵を連れ戻す、と息巻きますが、俊子に止められます。
篤蔵はクズじゃない、一生懸命やっている、上の人からも真心があると褒められている。料理も美味しかった。

「このまま精進させてあげてください、お願いします!」

一番辛い俊子に言われたら、周蔵も聞かないわけにはいきません。

東京では篤蔵が悩んでおりました。
そんな時、革財布の持ち主、五百木がお礼を述べに訪れてきました。
偶然なことに、おなじ業界人で、英国大使館で働くシェフだったのです。
謝礼をもらって、やはりなにはさておいても金だ、と思ったのでしょうか、宇佐美に、女房を養えるように、つまり係のシェフになるにはどのくらい年数がかかるか尋ねます。
要領が悪い人は野菜係になるのに4年。よそで相当経験を積んで来た人は、最初からスープ係。

こんなやりとりの後、篤蔵が経験者で、それなりのものを作ることを考慮しはじめた宇佐美は、篤蔵を野菜係りにしたい、と奥村、佐々木に相談します。

やる気だけじゃない、純粋にもっと料理を引き上げたいと思っている奴を引き上げなければ、日本のフランス料理はいつまでたっても進歩しない・・・
おっしゃることはわかるけれども、と奥村。厨房全体の猛反発を受けるだろう、せめてこいつは特別扱いされても仕方がない、と皆が納得する何かがないと。
厨房のチームワークを崩しては、いい料理はできないことを一番知っている宇佐美は、いったん引きます。

その篤蔵は、あることを思いつきます。それは、とにかくキャリアを積むこと。

英国大使館のシェフ、五百木に、華族会館の仕事が無い時に修行させてくれよう、頼み込みます。
それは仁義に反する、宇佐美さんを裏切りたくない、と断る五百木に食い下がる篤蔵。

「女房に子供ができてしまったんです。このままでは養えません。
わしは人より早くシェフにならんといかんのです。人より早くなるには、人の倍やるしかないんです!」

まずは宇佐美に相談すべきだと立ち去ろうとする五百木に、
「そんなこと言ったら、宇佐美さんを困らすだけやないですか。
もし五百木さんとこの小僧が、女房子供がいるから、わしのことは特別に考えてくれ、なんて言い出したらどうですか。」

「うちでもこっそり仕事を覚えて、別のところへ行って雇い直してもらうという腹なんですか。」
「・・・はい、そのつもりです・・・」
「このことがばれた時、宇佐美さんは君のことを許さないと思いますが、それは覚悟の上なんですか。」

尊敬している宇佐美のことを思い起こす篤蔵でしたが・・・

「わしにとって大事なんは、コックになることと、女房子供を幸せにすることです。
それを押し通して、宇佐美さんにまで嫌われたくない、ゆうんは、虫が良すぎると思います。」


篤蔵の覚悟を知った五百木。学生、ということで厨房に出入りすることを許しました。

英国大使館から華族会館まで。全力疾走で通っても、職場にはいつも遅刻気味の日々が続くこととなり、「病気の兄の看病のため」といういいわけをでっち上げてしまいました。怪しみながらも、納得せざるおえない先輩たち。

そんなある日。

英国大使館での経験が実を結ぶ時がきます。
肉を焼きすぎてしまい、作り直す時間がない、と皆が呆然とする中、煮ればいい、そうすれば早く火が通るし、焦げ目は後からフライパンで付ければいい、と篤蔵。
宇佐美はソース作りを命じます。野菜を斬る篤蔵の手元に目を見張る厨房のみんな。
このことをきっかけに、篤蔵は野菜係に大抜擢されるのでした。
みんなも篤蔵の実力は認めているものの、なんせ縦社会。不承不承、という感じです。
篤蔵の代わりに皿洗い係りに戻された辰吉は、複雑な表情。

そのころ、福井の秋山家では。
実家を飛び出した俊子と暮らすうちに、人柄の愛らしさにぞっこんになった周蔵夫妻。
あんなクズを旦那にしてしまって可哀想に、とわが息子の身勝手さを嘆く周蔵に、旦那に惚れてるっていうのは結構幸せなことかも、とふき。

そして、俊子に、生まれてくる子供ともども、ここに住むことを申し出ます。
もし、俊子に好きな人が出来たら、子供はちゃんと育てるから、身勝手に生きて欲しい、身勝手に生きると約束して欲しい、と。

そこへ俊子の母、ハル江が迎えに来ます。
お父さんのきつい言葉は本心じゃない。俊子がないがしろにされているのが、悔しいのだ、と。

実家に帰った俊子に、金之介が、篤蔵からの手紙を投げてよこしました。

そこには、野菜係になって給料が上がったこと。これからも上がっていく気がすること。

わしは1日も早くシェフになれるよう、全力で走ります。
できるだけ早く、俊子と子供を迎えにいきまっさけ。
お義父さんにも様々、きちんと謝りにいきまっさけ。
どうか、再婚はせんでください。

追伸

少しですが、お金を送りました。俊子が貯めておいてください。

ジュテーム

「ジュテームて、なんですか?」

「貯めたお金」は五百木に財布を届けたお礼にもらった寸志でした(^^;;

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見ている時は、篤蔵と俊子の行方に集中していたので気がつきませんでしたが、粗筋を書き出して、エピソードがてんこ盛りなことに気がつきました(汗。

まず、俊子の一挙手一投足に釘付けでした。
父が同行する、と言うのをきいての目の表情の自然さなどなど、すごいわ、華さん。

そして、篤蔵が俊子をどうするのか、どきどきしました。
田舎に帰る選択は全くなく、かといって呼び寄せて養う甲斐性もない篤蔵。
料理の道に邁進するならば、身勝手ついでに俊子を切り捨てた方が楽なのですが、それができなくて迷う姿には、ほっとしました。

全てを捨てる結論を思いつかなかったのは、彼を育て、見守ってくれている人々の思い・・・愛が彼の中に、ちゃんと根付いている、ということなのでしょう。

結果はわかってるのですけれども、篤蔵が結論を出すまで、そして出してからを丁寧に描いていて、面白かったです。

1、2話では、暑苦しかった猪突猛進さが、今回は、天才ならではの変人さに見えてきました。一つ道を極めるためには、何かを犠牲にするのを恐れないエゴも天才の特徴かな、と。
彼が手放さないと決めたものの中に俊子が入っていて、本当に良かったです。
やはり、料理の才能の片鱗を見せるシーンが効いていました。今までは宣言するばかりでいたからね。

宇佐美の前にちょこんと座った、篤蔵と俊子の、まだおままごとのような夫婦の佇まいが可愛かったです。

さて、野菜係に昇格したとは言え、トラブル山積みな予感。

周太郎も心配ですが、辰吉の思い、そして宇佐美にいつバレルのかが・・・

来週も楽しみです。

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