昨夜のカレー、明日のパン #7 最終話「ご飯と銀杏」
突然、ギフ(鹿賀丈史)が手紙を残して長い旅に出てしまい、心配するテツコ(仲 里依紗)。それが富士子(毬谷友子)との温泉旅行だとわかり、テツコはギフの恋を邪魔しているのではないかと不安になる。その頃、ギフは岩井さん(溝端淳平)のアパートを訪ねていた。富士子に騙されて北欧家具を大量に買わされてしまったギフは、その処理に困り、岩井のもとへ家具と一緒に転がり込んだのだ。(公式サイトより)
原作未読です。
セリフメインで書きます。
おおよその粗筋は公式に書いてありますで、ご参照ください。
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どうやらギフが、小田曰く「女狐」とともに温泉に行ったらしいことを知ったテツコ。
ギフが家を出た。
朝早く起きて、庭の手入れをし、ひとりでほとけ様の固いご飯を食べ、夕子さんの写真を置いて。
それって恋におちたってこと?
ギフのくせに、恋って。
サカイ君が病院から勤務医にならないかと誘われていることを、両親から知らせれたムムム。
その晩、誰もいない家に帰宅したテツコ。
一人お茶漬をすすります。一人だと、料理を作る気にもならない。
一人では大きすぎるわねぇ、この家。
それは、ギフにとっても同じなのでしょう。
母を亡くし、結婚するまでは、たった一人で住んでいた時に、パチンコ依存症になってしまったギフ。
あくる日、ギフは岩井んちに、ダンボールに入った大量の水とともに転がりこみました。
そこにテツコがやってきます。
あわてて隠れるギフ。
ギフが来ていないと思ったテツコ。
「女狐のところへ行ったみないなんだよね。
悪い女にお金、搾り取られて、挙句の果てに練炭で殺されてたら・・・どうしよう、警察へ!」
岩井はあわててなだめます。だって、ここにいるから(笑)
少し落ち着いたテツコ。
「私があの家にいる限り、ギフは帰ってこないのかもしれない。」
「どうして?」
「ギフに好きな人ができたら、私、邪魔なんじゃないかな。」
押入れの中で、聞いているギフ。
ともかく、朝子さんとも相談してみる、とテツコが帰った後、岩井の家に、今度は大量の北欧家具が届けられ、寝る場所もなくなってしまいました。
家具に埋もれつつ、ギフに事情を聞く岩井。
女狐・・・富士子に相談されて、即、温泉に行ってことになった。
相談から温泉へ。
「ふつう、そこんところのライン、超えるのって非常に難しいんじゃないんですかね?その飛躍が、僕にはちょっと・・・」
と、突っ込む岩井。
「いや、わかる。普通は怪しいと思うよね。
でも、世の中の2%くらいの男は、うまくやってんじゃないか、と僕は思うわけです。
温泉に誘われて、2%にぶちあたったのか、俺は~って、思っちゃったわけです。」
「で、温泉に。」
「行っちゃいました。」
改めて家具と、水の入ったダンボール箱で埋まった部屋を見渡す岩井。
「で、この水は?」
「あ、水はもっとあと。ずっとずっとあと。」
後でも先でも、こうなったらおんなじな気がしますが、ま、それなりのストーリーがあるようです。
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岩井の家からの帰り道、朝子に電話をしたテツコは、朝子が「女狐」と会っていたことを知ります。
「お寿司とかさぁ、ふつうウニって一人いっこじゃない?
それをいっぺんに二個もいっちゃうのよ?」
「えっ、ほんとに?」
たちまち、朝子の腹立ちに共感するテツコ。価値観が一緒なのね。
「あれは、最低だわ。」
電話をしている最中に、朝子の医院に「下手人」こと課長が、小さな花束を持って訪れます。
「僕たち、よりを戻しませんか。」
びっくりする朝子と、電話の向こうのテツコ。
「下手人と朝子さん?!」
頭の中がハテナで一杯のテツコは、さらに、先週登場した、ムムムをヘアーモデルにスカウトしようとしたカメラマンとギダリエが、何やらいちゃいちゃ(?)している場面に遭遇。
「会社には内緒ですよ!」
誰が喋るか、とテツコ。
あのカメラマンが再登場するとは思いませんでした。
朝子の治療を受ける課長。
「お金のことは言わないから。ずっと友だちでいよう。」
黙って頷く朝子。
友だち、が良かったのかなぁ、それともちょっとがっかりしたのかなぁ。両方かもしれません。
ギフは場所をカラオケ喫茶に移して、岩井に家具騒ぎの顛末を語ります。
富士子の会社を訪ねたギフ。
富士子は会社の社長で、会社名は「FOX FURNITURE」。そのまんまやんか(笑)
そんでもっていきなり富士子に「会社が倒産しそうだ」とさめざめと泣きつかれ、思わず、僕でできることがあるのならば、と言ったが終わり、あれよあれよという間に、買わされちゃった、というわけです。
水は、
「男の人がうちに来ることないから、ついでに頼んじゃおうかな」
と、パシらされたらしい。
で、大量の水をえっちらおっちら3Fの事務所・・・うち(?)に運んでいる間に、富士子は消えてしまった、というわけです。
それでも警察に届けなかったのは、
「もしかして、先に温泉に行ったんじゃないかなと。」
と思ったそうで、それにはさすがの岩井も
「そんなわけないじゃないですか」
と突っ込み。
もちろん、富士子が着ているわけもなく、ギフは「一人」で豪勢な温泉一泊旅行をしちゃったのでした。
「それだけの膨大な考える時間があって、ようやく騙されたって気づいたわけです。」
「それ、わかります。」
少女にお金を貸した時のことを思い出した岩井は、思わず共感しちゃいました。
で、我に帰り、寝る場所がないことを思い出します。
「うちへくればいいじゃない。」と、しれっとギフ。
「え~~~!」
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「ひとりだと、減らないな」
お鍋の中の余ってしまったご飯を見詰めるテツコ。
そこへ、二人が帰ってきました。
テツコは安心すると同時に怒ってます。
けれども、ギフより、岩井に、どこで見つけたのかを問い詰めるのが、こういうシチュエーションではありがちで、可笑しかったです。
まあ、ギフに聞いたところで、テキトーなことしか言わないとわかってますからね。
このシーンで何気にツボだったのは、岩井がギフをカラオケ店で見つけた、というのに、猛然と
「岩井さん、そんなとこ、いかないでしょっ」
と言い切るところ。
もう、テツコと岩井の関係が随分進んでいるのを感じました。
ギフの勝手な作り話につき合わされて、何か良いことを言わなくちゃならなくなった岩井。
「もやしの命は1日。だから買ったらすぐ食べる。」 (笑)
ギフが料理をしている間の、テツコと岩井。
「正直、ヘコんだ。ギフが急にいなくなって。」
「そうなんだ。」ギフがいなくなった真相を知っている岩井の表情が微妙です。
「ギフも私が急にいなくなったら、ヘコんだろうな。」
「うん、そうだね。」
「だから当分、結婚は無理だと思うの。」
「うん、なるほど・・・え、なんでそうなの?」
話の成り行きに慌てる岩井。振り返ると、お仏壇と一樹の遺影。
その晩、ギフと枕を並べて寝る岩井。
「結局、何にも解決してないですよね~、俺たち。」
何もかもにぐったり疲れる岩井。と、突然ギフ。
「岩井君とテツコさんが結婚してくれたらなぁ。」
などと言い出したので、岩井、びっくり。
「あれ、嫁入り道具ってことになって、すべて上手くいくだけどなぁ。
いいアイデアだと思わない?」
結婚を勧める理由が北欧家具だと知って脱力。
「テツコさんは、当分結婚しないそうです。」
「なんで。」
「ギフが一人になったら、可哀想だって。」
「そんなことを。」
「あの、結婚、無理かも。」
「じゃあ、ここで三人で暮らそうか。」
「それは、無理です。」
「なんで。」
「だって、完全にアウェイじゃないですが。
ここにはテツコさんと一樹さんが暮らしていた名残りがあちこちにあるんですよ。
そんなところで勝負、できないじゃないですか。」
「勝負って、どうなったら勝ちなの?」
「それは・・・」
「それはいっぺんに書きかえるのは無理だよ。
でも、家って変わるんだよ。
岩井君がここで暮らせば、その跡は必ず残っていく。」
「上書きするってことですか?」
「いいや、重ねるって感じかな。
昔のことはそのままで、薄いセロファンを何枚も重ねていく感じ。
それが、年をとるってことかな。」
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あくる朝、ギフとテツコがしきるキッチンに手持ち無沙汰にぽつねんと座る岩井。
テツコが炊きたてのご飯をお仏壇に供え、代わりに供えてあった、干からびて固くなったご飯をもくもくと食べる姿をじっと見つめていました。
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「パワースポット」では、ムムムが、サカイ君に話を切り出していました。
「サカイ君、医者に戻らないかって言われているんでしょ?」
「ああ、あれね、俺、断るつもりだから。」
「まだ断ってないってことは、迷っているんだよね。」
無言のサカイ君を見て。
「私、ここ、ひとりでやるから。戻れば。」
調理師免許を持っているのは自分だけだし、無理だよ、と慌てて止めるサカイ君に、休業して免許もとる。だから、できる、とムムム。
「私がCAで、サカイ君が後輩だったら、こう言うと思う。」
姿勢を正すムムム。
「フォローするばかりがその人のためになると思ったら大間違い。
最後まで一人でやらせなさい。
それを遠くから辛抱強く見守るのが、あなたの仕事です。」
するとサカイ君の目が潤み始めました。
どうしたの?と聞くムムム。
「だって、その言い方、昔のおまえじゃん。
なんだよ、泣かせるなよ。」
「そっか。サカイ君、昔の私が見たかったのか。
私も見たい、昔のサカイ君。」
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さて、岩井。
ギダリエが結婚する、と聞いて思わずでました、力いっぱいの
「よっしゃああああ!」
あくる朝(だと思う)、ギフに、岩井んちにある北欧家具を気に入ったギダリエが、婚礼家具として買ってくれたことを報告します。
ギダリエの名を出してこそこそ、うふうふと密談する二人の会話を聞いて、岩井とギダリエの仲を誤解し、むくれるテツコ。
朝食が始まり、テツコは「今日はギフの番だよね」と供えたご飯をギフに差し出します。
初回に出てきたのと同じシーン。
こうして、二人きりで、故人たちへの思いを噛みしめていた。
二人にとっては、ごくごく日常的なこと。
でも、今朝は。
「あの、それ、俺に食べさせてもらえませんか。」
岩井が申し出ました。
きょとんとする二人でしたが、どうぞ、と普通に差し出します。
もくもくと噛み締めながら食べる岩井。
「どう?」と、ギフ。
「・・・うまい。」
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会社にて。
ギダリエに岩井のことを問い詰めようとして、逆襲されるテツコ。
「ヤキモチやくほど、好きなんですね。先輩、いっつもごまかしますよね。」
ギダリエの勢いに、岩井のことがヤキモチ焼くほど好きなことを認めました。偶然居合わせた岩井とテツコを二人きりにして去っていくギダリエ。
「俺、やっぱり結婚したいんだけど。
ダメかな?」
「いいよ。」
「えっ、ほんとに?
良かったあ。」
「よっしゃあ、じゃないんだね。」
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立ち食いそば屋で富士子と出くわしたギフ。一目散に逃げる富士子を追っかけます。
ようよう、追いついたギフ。
「私、あやまりたくて。
利用しようとしたのは、あなたじゃなくて、わたしの方。
年をとって、嫁に面倒をみてもらうのが嫌で、あの家を逃げようと思いました。
だから、利用したのは、私の方。」
「それを利用して、お金を巻き上げたのは、私の方。」
「この年になると、純粋な恋愛なんて、難しいですよね。」
「私は、なんとなくそんな気持ちになりました、信じられないだろうけれども。
・・・いきませんか?一緒に。ここじゃないところで暮らしませんか?」
富士子の誘いをじっと噛み締めるギフ。
ギフが黙り込んだ理由を、私の言うことなんて信じられるわけがない、と受け取った富士子に清々しく語りだすギフ。
「富士子さんのこと、考えると、夢みたいに楽しかったです。
でも、一緒にいっちゃうと、それ、もう、夢じゃなくなるし。」
「あの家で年をとって、死ぬまで気を使いながら、面倒みてもらって人生を送るのですか?」
「いいじゃないですか、気を使ったり、使われたり。
信じるって、そういうことでしょ。
信じている人に見守られて最期を迎えるのは、とても良いことだと思います。」
もう、だめだっていうんで、妻を自宅につれてきました。
そしたらね、妻が言うんです。」
庭の見える部屋、今、お仏壇がある部屋に置かれたベッドに横たわる夕子のシルエット。
庭には秋を迎えたイチョウの木。
「<私さ、あとはこの金色に輝く庭だけを見てすごすんだよね。なんだかとても贅沢で、幸せだわ>って。
あるんですね、人から見たらみじめに見える時でも、夢のようにキラキラと輝く時間が。
私は、あの家で、あと何回か、それを見届けます。」
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夜、同僚かもしくは同窓生と飲んでいた岩井。
「家に帰ります。待っている人がいるんで。」
とわざわざ宣言して、一人帰路に着こうとしますが、あるものを見かけてしまいます。
それは
<あなたにピッタリのコトバ差し上げます。>
という看板を掲げた「路上コトバ師」。
例文の中に、自分が言った「もやし~」を見つけた岩井は、あ、これ、俺の、と店主にクレームをつけました。
「へぇー、同じセンスしたんだ。」
とほよよんと返されてしてきた店主の顔が、一樹そっくり。
酔っ払っている岩井は、迷うことなく、店主を一樹だと思い込みます。
元々岩井は「見える人」ですものね。
しかし、単に一樹そっくりなのか、それとも酔っ払ってそう見えたのかは、わかりません。
「言っとくけど、テツコさんはもう、俺ののもんだからね!絶対に返さない!」
そして、走り競べを勝手に申し込んで、
「走るのは、やばいよ、そんな状態で走ったら、やばいよ。」
と、店主が止めるのも聞かずに、一人、走り出します。
ここ、ちょっとドキっとしました。岩井に何かあったらって。
でも、転んだまま寝てしまうだけで、すみました。良かった。
そこへテツコからの電話。寝ている岩井の代わりに電話に出る店主・・・
駆けつけてきたテツコ。
岩井は、店の横で寝ていました。
お礼を言いつつ、店主の顔を見て、息を呑むテツコ。
「見えない人」かつ、酔っ払っているわけでもないテツコにも、店主が一樹そっくりに見えたのです。
店主は、岩井を、タクシーに乗せるまで抱えてくれました。
テツコと、一樹そっくりの人物が岩井を守って歩く・・・
「この人、大切な人?」
「はい。」
「世界で一番?」
「はい、世界で一番。」
「そんなこと、言われてみたいよな~。」
タクシーに岩井を乗せたテツコ。
「ありがとうございました。」
「お幸せに。」
「あたし・・・幸せになっていいのかな。」
「誰よりも幸せになってよし。」
こうして、テツコたちを乗せたタクシーは走り去りました。
見送った店主。
店に大きく言葉を掲げます。
「誰よりも幸せになってよし」
タクシーの中。眠っている岩井の手をそっと握るテツコ。
ラジオからは、ギフの天気予報が流れています。
一樹、私、幸せになる。
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エンディング。
富士子はひとりで逞しく生きています。
ムムムを中心に、深ッチンと小田夫妻が働く活気溢れる「パワースポット」。
ムムム、お化粧してます。壁には、テツコが描いた、一樹の絵を元にした「お茶碗を持ち上げる蟻」の絵。
岩井はテツコからお茶碗を贈られました。
お産でストレッチャーに乗せられたギダリエを迎えるのは、医師に戻ったサカイ君。
一瞬ですが、たくましい表情が見えました。
朝子の医院でラーメンを仲睦まじげに食べる、朝子と下手人・・・課長。
虎尾と彼女。
彼女を見る虎尾の眼差しが優しく、愛おしい。
そして、時間は遡って。
子犬を拾うのは、まだ少女の面影を残したテツコ。
テツコが拾った子犬に興味津々な一樹。
これが二人の出会いだったのでしょうか。
ラスト。
いつものようにお仏壇にご飯をお供えして手を合わせるテツコを、後ろに座って見守る岩井。
供えられたご飯は、芋ご飯。サンマも小鉢も。美味しそうです。
そして、縁側で、金色の木を見ながら、銀杏を割る、ギフ、テツコ、岩井。
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主なセリフを書き出すだけで大変長くなってしまいした(汗)
登場した人々、みんながそれぞれの幸せを見つけたラストでした。
ギダリエの夫はあのカメラマンなのでしょう。そう思った方が楽しいです(^^
ギフの「信じている人に見守られて最期を迎えるのは、とても良いことだと思います。」から、ひと息の間もなく妻の思いに移る流れはリアルでした。
恋をしても、夢を見ても、浮かれても。
ギフの想いは、すべて夕子、そして一樹へと戻っていくのです。
そしてそういう自分を受け入れている、ギフ。
路上コトバ師が、他人の空似だったのでしょうか、それとも一樹が「カード」を切ったのでしょうか。
テツコを見つめるまなざしは・・・それは、見る人が感じればいいこと。
一樹への想いは、ギフがそうであるように、テツコからなくなることは決してない。
しかし、岩井は、目の前にいるテツコだけでなく、テツコの思い出を見つめることから逃げませんでした。
一樹と出会え、そして岩井に出会えたテツコは幸せな人。
人を失う痛みを知っているテツコと出会えた岩井もまた、幸せな人。
テツコの心の中にずっと有り続ける一樹は幸せな人。
これからはテツコを通じて、岩井の心の中にも有り続けるのです。
一樹を亡くしてからの7年間をテツコとともに暮らしたギフ、そしてテツコは幸せな人。
あの家で、ギフとテツコは、岩井との時間を新たに刻んでいくのです。
生きること、それは死んでいくこと。
だから、人は死を考える。
生と死の間には、厳然とした境がある。でもそれは紙一重でしかない。
死は常にそばにある。だからこそ、生かされていることの幸せを感じる・・・
哀しくて、優しい、ほんわかとした日常と、そこにふと顔をのぞかせる、不可思議な世界と淡々とした死の世界。
生きている人間にとっての「死」は生臭いものです。
愛憎渦巻く感情、お金、宗教。
しかし、木皿さんの描く「死」には生臭さを感じません。
無常観とでもいうのでしょうか。
脚本、演出、映像、そして音楽で、最後の最後まで、木皿さんらしいドラマを堪能することができました。
木皿さんの次回作を心待ちにしております。
印象に残っているシーンをいくつか抜粋して書き留めておきます。
深夜、病院からの帰路に、焼きたてのパンを食べながら帰る、ギフとテツコ。
高層ビルの、上へ上へと上がるガラス張りのエレベーターに、手を繋いで乗っているテツコと一樹。
お骨の入った缶を、そっと振るテツコ。
少女に手品を見せる岩井。
シュールさで忘れられないのは、岩井のアパートのエレベーターです。
ムムムについては書く余裕がありませんでしたが、彼女をフォローすることで自分もまた救われたサカイ君の切なさが、運動場に白線を引くエピから、自分を取り戻しつつあるムムムを見て涙ぐむエピへの繋がりで、じわっと沁みました。
あと、一樹の車に拘る虎尾、おバカな深ッチン・・・他のキャストの皆さんも素晴らしかったです。
ちょっと世間からずれてはいるけれども、一番大事なことを掴んでいるギフを演じた鹿賀さん。
世間からずれてるのは、ゲストを含め、登場人物全てすけれども(笑)
ポジティブでお人よしなのだけれども、ふっとよぎる哀しい表情で、岩井という人間の深さを感じさせてくれた溝端さん。
星野さんの一樹は登場するだけで、涙。
テツコが一樹を想うシーンは、どれも忘れられません。
それほど、仲さん、素晴らしかったです。
スタッフ、キャストの皆さん、ありがとうございました。
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