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カテゴリー「□昨夜のカレー、明日のパン」の6件の記事

2014年11月21日 (金)

昨夜のカレー、明日のパン #7 最終話「ご飯と銀杏」

公式サイト

突然、ギフ(鹿賀丈史)が手紙を残して長い旅に出てしまい、心配するテツコ(仲 里依紗)。それが富士子(毬谷友子)との温泉旅行だとわかり、テツコはギフの恋を邪魔しているのではないかと不安になる。その頃、ギフは岩井さん(溝端淳平)のアパートを訪ねていた。富士子に騙されて北欧家具を大量に買わされてしまったギフは、その処理に困り、岩井のもとへ家具と一緒に転がり込んだのだ。(公式サイトより)

原作未読です。

セリフメインで書きます。
おおよその粗筋は公式に書いてありますで、ご参照ください。
.

どうやらギフが、小田曰く「女狐」とともに温泉に行ったらしいことを知ったテツコ。

ギフが家を出た。
朝早く起きて、庭の手入れをし、ひとりでほとけ様の固いご飯を食べ、夕子さんの写真を置いて。
それって恋におちたってこと?
ギフのくせに、恋って。

サカイ君が病院から勤務医にならないかと誘われていることを、両親から知らせれたムムム。

その晩、誰もいない家に帰宅したテツコ。
一人お茶漬をすすります。一人だと、料理を作る気にもならない。

一人では大きすぎるわねぇ、この家。
それは、ギフにとっても同じなのでしょう。
母を亡くし、結婚するまでは、たった一人で住んでいた時に、パチンコ依存症になってしまったギフ。

あくる日、ギフは岩井んちに、ダンボールに入った大量の水とともに転がりこみました。

そこにテツコがやってきます。
あわてて隠れるギフ。
ギフが来ていないと思ったテツコ。

「女狐のところへ行ったみないなんだよね。
悪い女にお金、搾り取られて、挙句の果てに練炭で殺されてたら・・・どうしよう、警察へ!」

岩井はあわててなだめます。だって、ここにいるから(笑)
少し落ち着いたテツコ。

「私があの家にいる限り、ギフは帰ってこないのかもしれない。」
「どうして?」
「ギフに好きな人ができたら、私、邪魔なんじゃないかな。」

押入れの中で、聞いているギフ。

ともかく、朝子さんとも相談してみる、とテツコが帰った後、岩井の家に、今度は大量の北欧家具が届けられ、寝る場所もなくなってしまいました。

家具に埋もれつつ、ギフに事情を聞く岩井。

女狐・・・富士子に相談されて、即、温泉に行ってことになった。
相談から温泉へ。

「ふつう、そこんところのライン、超えるのって非常に難しいんじゃないんですかね?その飛躍が、僕にはちょっと・・・」

と、突っ込む岩井。

「いや、わかる。普通は怪しいと思うよね。
でも、世の中の2%くらいの男は、うまくやってんじゃないか、と僕は思うわけです。
温泉に誘われて、2%にぶちあたったのか、俺は~って、思っちゃったわけです。」

「で、温泉に。」
「行っちゃいました。」

改めて家具と、水の入ったダンボール箱で埋まった部屋を見渡す岩井。

「で、この水は?」
「あ、水はもっとあと。ずっとずっとあと。」

後でも先でも、こうなったらおんなじな気がしますが、ま、それなりのストーリーがあるようです。

.

岩井の家からの帰り道、朝子に電話をしたテツコは、朝子が「女狐」と会っていたことを知ります。

「お寿司とかさぁ、ふつうウニって一人いっこじゃない?
それをいっぺんに二個もいっちゃうのよ?」

「えっ、ほんとに?」

たちまち、朝子の腹立ちに共感するテツコ。価値観が一緒なのね。

「あれは、最低だわ。」

電話をしている最中に、朝子の医院に「下手人」こと課長が、小さな花束を持って訪れます。
「僕たち、よりを戻しませんか。」
びっくりする朝子と、電話の向こうのテツコ。

「下手人と朝子さん?!」

頭の中がハテナで一杯のテツコは、さらに、先週登場した、ムムムをヘアーモデルにスカウトしようとしたカメラマンとギダリエが、何やらいちゃいちゃ(?)している場面に遭遇。
「会社には内緒ですよ!」
誰が喋るか、とテツコ。
あのカメラマンが再登場するとは思いませんでした。

朝子の治療を受ける課長。

「お金のことは言わないから。ずっと友だちでいよう。」

黙って頷く朝子。
友だち、が良かったのかなぁ、それともちょっとがっかりしたのかなぁ。両方かもしれません。

ギフは場所をカラオケ喫茶に移して、岩井に家具騒ぎの顛末を語ります。

富士子の会社を訪ねたギフ。
富士子は会社の社長で、会社名は「FOX FURNITURE」。そのまんまやんか(笑)
そんでもっていきなり富士子に「会社が倒産しそうだ」とさめざめと泣きつかれ、思わず、僕でできることがあるのならば、と言ったが終わり、あれよあれよという間に、買わされちゃった、というわけです。
水は、
「男の人がうちに来ることないから、ついでに頼んじゃおうかな」
と、パシらされたらしい。
で、大量の水をえっちらおっちら3Fの事務所・・・うち(?)に運んでいる間に、富士子は消えてしまった、というわけです。

それでも警察に届けなかったのは、
「もしかして、先に温泉に行ったんじゃないかなと。」
と思ったそうで、それにはさすがの岩井も
「そんなわけないじゃないですか」
と突っ込み。

もちろん、富士子が着ているわけもなく、ギフは「一人」で豪勢な温泉一泊旅行をしちゃったのでした。

「それだけの膨大な考える時間があって、ようやく騙されたって気づいたわけです。」

 「それ、わかります。」

少女にお金を貸した時のことを思い出した岩井は、思わず共感しちゃいました。
で、我に帰り、寝る場所がないことを思い出します。

「うちへくればいいじゃない。」と、しれっとギフ。
「え~~~!」
.

「ひとりだと、減らないな」

お鍋の中の余ってしまったご飯を見詰めるテツコ。
そこへ、二人が帰ってきました。
テツコは安心すると同時に怒ってます。
けれども、ギフより、岩井に、どこで見つけたのかを問い詰めるのが、こういうシチュエーションではありがちで、可笑しかったです。
まあ、ギフに聞いたところで、テキトーなことしか言わないとわかってますからね。
このシーンで何気にツボだったのは、岩井がギフをカラオケ店で見つけた、というのに、猛然と
「岩井さん、そんなとこ、いかないでしょっ」
と言い切るところ。
もう、テツコと岩井の関係が随分進んでいるのを感じました。

ギフの勝手な作り話につき合わされて、何か良いことを言わなくちゃならなくなった岩井。

「もやしの命は1日。だから買ったらすぐ食べる。」 (笑)

ギフが料理をしている間の、テツコと岩井。

「正直、ヘコんだ。ギフが急にいなくなって。」
「そうなんだ。」ギフがいなくなった真相を知っている岩井の表情が微妙です。
「ギフも私が急にいなくなったら、ヘコんだろうな。」
「うん、そうだね。」
「だから当分、結婚は無理だと思うの。」
「うん、なるほど・・・え、なんでそうなの?」

話の成り行きに慌てる岩井。振り返ると、お仏壇と一樹の遺影。

その晩、ギフと枕を並べて寝る岩井。

「結局、何にも解決してないですよね~、俺たち。」

何もかもにぐったり疲れる岩井。と、突然ギフ。

「岩井君とテツコさんが結婚してくれたらなぁ。」

などと言い出したので、岩井、びっくり。

「あれ、嫁入り道具ってことになって、すべて上手くいくだけどなぁ。
いいアイデアだと思わない?」

結婚を勧める理由が北欧家具だと知って脱力。

「テツコさんは、当分結婚しないそうです。」
「なんで。」
「ギフが一人になったら、可哀想だって。」
「そんなことを。」
「あの、結婚、無理かも。」

「じゃあ、ここで三人で暮らそうか。」
「それは、無理です。」
「なんで。」

「だって、完全にアウェイじゃないですが。
ここにはテツコさんと一樹さんが暮らしていた名残りがあちこちにあるんですよ。
そんなところで勝負、できないじゃないですか。」

「勝負って、どうなったら勝ちなの?」

「それは・・・」

「それはいっぺんに書きかえるのは無理だよ。
でも、家って変わるんだよ。
岩井君がここで暮らせば、その跡は必ず残っていく。」

「上書きするってことですか?」

「いいや、重ねるって感じかな。
昔のことはそのままで、薄いセロファンを何枚も重ねていく感じ。
それが、年をとるってことかな。」

.

あくる朝、ギフとテツコがしきるキッチンに手持ち無沙汰にぽつねんと座る岩井。
テツコが炊きたてのご飯をお仏壇に供え、代わりに供えてあった、干からびて固くなったご飯をもくもくと食べる姿をじっと見つめていました。
.

「パワースポット」では、ムムムが、サカイ君に話を切り出していました。

「サカイ君、医者に戻らないかって言われているんでしょ?」
「ああ、あれね、俺、断るつもりだから。」
「まだ断ってないってことは、迷っているんだよね。」

無言のサカイ君を見て。

「私、ここ、ひとりでやるから。戻れば。」

調理師免許を持っているのは自分だけだし、無理だよ、と慌てて止めるサカイ君に、休業して免許もとる。だから、できる、とムムム。

「私がCAで、サカイ君が後輩だったら、こう言うと思う。」

姿勢を正すムムム。

「フォローするばかりがその人のためになると思ったら大間違い。
最後まで一人でやらせなさい。
それを遠くから辛抱強く見守るのが、あなたの仕事です。」

するとサカイ君の目が潤み始めました。
どうしたの?と聞くムムム。

「だって、その言い方、昔のおまえじゃん。
なんだよ、泣かせるなよ。」


「そっか。サカイ君、昔の私が見たかったのか。

私も見たい、昔のサカイ君。」

.

さて、岩井。
ギダリエが結婚する、と聞いて思わずでました、力いっぱいの

「よっしゃああああ!」

あくる朝(だと思う)、ギフに、岩井んちにある北欧家具を気に入ったギダリエが、婚礼家具として買ってくれたことを報告します。
ギダリエの名を出してこそこそ、うふうふと密談する二人の会話を聞いて、岩井とギダリエの仲を誤解し、むくれるテツコ。

朝食が始まり、テツコは「今日はギフの番だよね」と供えたご飯をギフに差し出します。

初回に出てきたのと同じシーン。
こうして、二人きりで、故人たちへの思いを噛みしめていた。
二人にとっては、ごくごく日常的なこと。
でも、今朝は。

「あの、それ、俺に食べさせてもらえませんか。」

岩井が申し出ました。
きょとんとする二人でしたが、どうぞ、と普通に差し出します。

もくもくと噛み締めながら食べる岩井。

「どう?」と、ギフ。
「・・・うまい。」
.

会社にて。
ギダリエに岩井のことを問い詰めようとして、逆襲されるテツコ。

「ヤキモチやくほど、好きなんですね。先輩、いっつもごまかしますよね。」

ギダリエの勢いに、岩井のことがヤキモチ焼くほど好きなことを認めました。偶然居合わせた岩井とテツコを二人きりにして去っていくギダリエ。

「俺、やっぱり結婚したいんだけど。
ダメかな?」


「いいよ。」

「えっ、ほんとに?
良かったあ。」

「よっしゃあ、じゃないんだね。」

.

立ち食いそば屋で富士子と出くわしたギフ。一目散に逃げる富士子を追っかけます。
ようよう、追いついたギフ。

「私、あやまりたくて。
利用しようとしたのは、あなたじゃなくて、わたしの方。
年をとって、嫁に面倒をみてもらうのが嫌で、あの家を逃げようと思いました。
だから、利用したのは、私の方。」

「それを利用して、お金を巻き上げたのは、私の方。」

「この年になると、純粋な恋愛なんて、難しいですよね。」

「私は、なんとなくそんな気持ちになりました、信じられないだろうけれども。
・・・いきませんか?一緒に。ここじゃないところで暮らしませんか?」

富士子の誘いをじっと噛み締めるギフ。
ギフが黙り込んだ理由を、私の言うことなんて信じられるわけがない、と受け取った富士子に清々しく語りだすギフ。

「富士子さんのこと、考えると、夢みたいに楽しかったです。
でも、一緒にいっちゃうと、それ、もう、夢じゃなくなるし。」

「あの家で年をとって、死ぬまで気を使いながら、面倒みてもらって人生を送るのですか?」

「いいじゃないですか、気を使ったり、使われたり。

信じるって、そういうことでしょ。
信じている人に見守られて最期を迎えるのは、とても良いことだと思います。」

もう、だめだっていうんで、妻を自宅につれてきました。
そしたらね、妻が言うんです。」

庭の見える部屋、今、お仏壇がある部屋に置かれたベッドに横たわる夕子のシルエット。
庭には秋を迎えたイチョウの木。

「<私さ、あとはこの金色に輝く庭だけを見てすごすんだよね。なんだかとても贅沢で、幸せだわ>って。

あるんですね、人から見たらみじめに見える時でも、夢のようにキラキラと輝く時間が。

私は、あの家で、あと何回か、それを見届けます。」

.

夜、同僚かもしくは同窓生と飲んでいた岩井。

「家に帰ります。待っている人がいるんで。」

とわざわざ宣言して、一人帰路に着こうとしますが、あるものを見かけてしまいます。
それは

<あなたにピッタリのコトバ差し上げます。>

という看板を掲げた「路上コトバ師」。
例文の中に、自分が言った「もやし~」を見つけた岩井は、あ、これ、俺の、と店主にクレームをつけました。

「へぇー、同じセンスしたんだ。」

とほよよんと返されてしてきた店主の顔が、一樹そっくり。

酔っ払っている岩井は、迷うことなく、店主を一樹だと思い込みます。
元々岩井は「見える人」ですものね。
しかし、単に一樹そっくりなのか、それとも酔っ払ってそう見えたのかは、わかりません。

「言っとくけど、テツコさんはもう、俺ののもんだからね!絶対に返さない!」

そして、走り競べを勝手に申し込んで、
「走るのは、やばいよ、そんな状態で走ったら、やばいよ。」
と、店主が止めるのも聞かずに、一人、走り出します。

ここ、ちょっとドキっとしました。岩井に何かあったらって。

でも、転んだまま寝てしまうだけで、すみました。良かった。
そこへテツコからの電話。寝ている岩井の代わりに電話に出る店主・・・

駆けつけてきたテツコ。
岩井は、店の横で寝ていました。
お礼を言いつつ、店主の顔を見て、息を呑むテツコ。
「見えない人」かつ、酔っ払っているわけでもないテツコにも、店主が一樹そっくりに見えたのです。

店主は、岩井を、タクシーに乗せるまで抱えてくれました。
テツコと、一樹そっくりの人物が岩井を守って歩く・・・

「この人、大切な人?」
「はい。」
「世界で一番?」
「はい、世界で一番。」
「そんなこと、言われてみたいよな~。」

タクシーに岩井を乗せたテツコ。

「ありがとうございました。」

「お幸せに。」

「あたし・・・幸せになっていいのかな。」

「誰よりも幸せになってよし。」

こうして、テツコたちを乗せたタクシーは走り去りました。
見送った店主。

店に大きく言葉を掲げます。

「誰よりも幸せになってよし」

タクシーの中。眠っている岩井の手をそっと握るテツコ。
ラジオからは、ギフの天気予報が流れています。

一樹、私、幸せになる。

.

エンディング。

富士子はひとりで逞しく生きています。

ムムムを中心に、深ッチンと小田夫妻が働く活気溢れる「パワースポット」。
ムムム、お化粧してます。壁には、テツコが描いた、一樹の絵を元にした「お茶碗を持ち上げる蟻」の絵。

岩井はテツコからお茶碗を贈られました。

お産でストレッチャーに乗せられたギダリエを迎えるのは、医師に戻ったサカイ君。
一瞬ですが、たくましい表情が見えました。

朝子の医院でラーメンを仲睦まじげに食べる、朝子と下手人・・・課長。

虎尾と彼女。
彼女を見る虎尾の眼差しが優しく、愛おしい。

そして、時間は遡って。

子犬を拾うのは、まだ少女の面影を残したテツコ。
テツコが拾った子犬に興味津々な一樹。

これが二人の出会いだったのでしょうか。

ラスト。

いつものようにお仏壇にご飯をお供えして手を合わせるテツコを、後ろに座って見守る岩井。
供えられたご飯は、芋ご飯。サンマも小鉢も。美味しそうです。

そして、縁側で、金色の木を見ながら、銀杏を割る、ギフ、テツコ、岩井。
.

主なセリフを書き出すだけで大変長くなってしまいした(汗)

登場した人々、みんながそれぞれの幸せを見つけたラストでした。
ギダリエの夫はあのカメラマンなのでしょう。そう思った方が楽しいです(^^

ギフの「信じている人に見守られて最期を迎えるのは、とても良いことだと思います。」から、ひと息の間もなく妻の思いに移る流れはリアルでした。

恋をしても、夢を見ても、浮かれても。
ギフの想いは、すべて夕子、そして一樹へと戻っていくのです。
そしてそういう自分を受け入れている、ギフ。

路上コトバ師が、他人の空似だったのでしょうか、それとも一樹が「カード」を切ったのでしょうか。
テツコを見つめるまなざしは・・・それは、見る人が感じればいいこと。

一樹への想いは、ギフがそうであるように、テツコからなくなることは決してない。
しかし、岩井は、目の前にいるテツコだけでなく、テツコの思い出を見つめることから逃げませんでした。

一樹と出会え、そして岩井に出会えたテツコは幸せな人。
人を失う痛みを知っているテツコと出会えた岩井もまた、幸せな人。
テツコの心の中にずっと有り続ける一樹は幸せな人。
これからはテツコを通じて、岩井の心の中にも有り続けるのです。
一樹を亡くしてからの7年間をテツコとともに暮らしたギフ、そしてテツコは幸せな人。

あの家で、ギフとテツコは、岩井との時間を新たに刻んでいくのです。

生きること、それは死んでいくこと。
だから、人は死を考える。
生と死の間には、厳然とした境がある。でもそれは紙一重でしかない。
死は常にそばにある。だからこそ、生かされていることの幸せを感じる・・・

哀しくて、優しい、ほんわかとした日常と、そこにふと顔をのぞかせる、不可思議な世界と淡々とした死の世界。

生きている人間にとっての「死」は生臭いものです。
愛憎渦巻く感情、お金、宗教。
しかし、木皿さんの描く「死」には生臭さを感じません。
無常観とでもいうのでしょうか。

脚本、演出、映像、そして音楽で、最後の最後まで、木皿さんらしいドラマを堪能することができました。
木皿さんの次回作を心待ちにしております。

印象に残っているシーンをいくつか抜粋して書き留めておきます。

深夜、病院からの帰路に、焼きたてのパンを食べながら帰る、ギフとテツコ。
高層ビルの、上へ上へと上がるガラス張りのエレベーターに、手を繋いで乗っているテツコと一樹。
お骨の入った缶を、そっと振るテツコ。
少女に手品を見せる岩井。
シュールさで忘れられないのは、岩井のアパートのエレベーターです。

ムムムについては書く余裕がありませんでしたが、彼女をフォローすることで自分もまた救われたサカイ君の切なさが、運動場に白線を引くエピから、自分を取り戻しつつあるムムムを見て涙ぐむエピへの繋がりで、じわっと沁みました。

あと、一樹の車に拘る虎尾、おバカな深ッチン・・・他のキャストの皆さんも素晴らしかったです。

ちょっと世間からずれてはいるけれども、一番大事なことを掴んでいるギフを演じた鹿賀さん。
世間からずれてるのは、ゲストを含め、登場人物全てすけれども(笑)

ポジティブでお人よしなのだけれども、ふっとよぎる哀しい表情で、岩井という人間の深さを感じさせてくれた溝端さん。

星野さんの一樹は登場するだけで、涙。

テツコが一樹を想うシーンは、どれも忘れられません。
それほど、仲さん、素晴らしかったです。

スタッフ、キャストの皆さん、ありがとうございました。

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#01、#02 #03 #04 #05 #06

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2014年11月14日 (金)

昨夜のカレー、明日のパン #6「蟻とオンナ」

公式サイト

テツコ(仲 里依紗)は、一樹(星野 源)の骨をお墓に返すため、虎尾(賀来賢人)と出かけることにした。テツコはお坊さんでもある深ッチン(趙珉和)に同行を頼みにパワースポットを訪ねると、そこではタカラ(ミムラ)が笑えるようになったとサカイ(福士誠治)たちが騒いでいた。だが、タカラはなかなか認めようとしない。
一方、岩井さん(溝端淳平)は双子の兄・冬彦(溝端淳平・二役)が家出をしたため、料理屋を代わりに継いで欲しいと両親から頼まれ、悩んでいた。とりあえず岩井は実家に帰ったが、入れ代わりに冬彦が上京してきた。ギフ(鹿賀丈史)は、書道教室で意気投合した美魔女・富士子(毬谷友子)と二人で歩いていたところを偶然、冬彦に目撃される。岩井と間違えたギフは口止め料として一万円を渡す。(公式サイトより)

原作未読です。

一樹、ようやくわかったよ。
私たち、住んでいる場所が違ったんだね。
一樹は私の知らないところにいて、私は生きてる方にいる。
一樹、私は生きている方にいて、そこから出ることができない。

ずっとずっと一樹のことを考え、想っているテツコ。

今までは、その一樹へのループする想いで日常を過ごすことが普通だったのが、生きることの面白さ、喜びを全身で表す岩井と出会ってからは、生きていくということと、一樹の思い出とどう向き合うかについてずっと考えるようになりました。

そして出した答えは、黙って持ち歩いていた一樹のお骨を納骨すること。

お墓に連れてって欲しいと頼んだ虎男に、いいけど、バチとかあたんない?と言われて、お坊さんに拝んでもっらた方がいいのかな、と頼んだのが、深ッチン。
良いキャラです(^^

「パワースポット」で頼んだお惣菜を待っている間に、テツコが書いていた絵。
蟻が茶碗のようなものを持ち上げている。
その絵を見て思わず笑うムムム。
でも自分が笑っているとは気がつかず、サカイ君と深ッチンに笑っていると指摘されても、全力で否定します。

一方、書道教室に通いはじめたギフ。
あれ、富士子と名乗る変な女に目をつけられたようです。

岩井のアパートでご飯を作って食べる岩井とテツコ。
そこへ、岩井の双子の兄が家出した、という知らせが入りました。

実家が料理屋だったのね。だから包丁の手さばきが良かったんだ。
弟は実家で料理人をやっているようです。

とりあえず帰らなければ、でも、本当は帰りたくない、帰ったらおわりみたいな気がするし、と岩井。
その言葉を聞いて浮かない顔をするテツコ。

「寺井さん、ずっと会社にいると思っていた。」

もちろん帰ってくる、でも、と岩井。

「親のこととかあるし、自分の考えだけで人生って進まないんじゃないかな。」

親父は相当強力な人なので、兄貴、がんじ絡みだったんじゃないかな、兄貴の気持ちもわかる気がする。

こうして岩井は帰郷しました。
入れ替わりに、家出した兄貴が上京。
偶然、ギフが富士子と歩いているところに出会わせます。
岩井兄を弟と間違えたギフ、慌てて口止め料を握らせて立ち去ります。
その額、一万円。

ルンルンで帰宅するギフを、明日、遅くなるかも、とカレーを作っりながら迎えるテツコ。

「男の腕まくり」は魅力的なんだって、と浮かれまくるギフを不審気に見ます。
ギフの腕には墨の跡が・・・「富士子」

富士子の書いた書に腕をついたのね。
あ、そうか、「富士」って左右対称なんだ。子は微妙だったけど(笑)

その頃、弟のアパートに着いた兄は、ドアの張り紙を見ていました。

「兄貴へ。
携帯に出ろ。メール満杯だぞ。
これ見たら、連絡くれ。
正春。」

岩井、正春っていうんだ。

.

公園で蟻を見ているムムム。
テツコの書いた絵を思い出したのでしょうか、笑ってます。

その姿を写真に撮っていた男から、ヘアスタイルのモデルにならないかと誘われるも、笑えないから無理、と断ります。
いや、笑ってました、と、笑顔の写真を見せられて、本当だ、笑ってる!と、ムムムは大感激。
お店に戻って、「私、笑えるようになった」と大はしゃぎします。
モデル募集のフライヤーを複雑な表情で見るサカイ君。

ちなみに、ちょっと怪しげだった(失礼)、カメラマンはムムムの感激っぷりにすっかり引いてしまい、逃げちゃいました。

あくる日。
テツコは、内緒で富士子を自宅にギフの態度に不審なものを感じつつも、深ッチンと虎尾とともに、一樹の、今は虎尾の車に乗ってお墓に出かけます。

さて、一人になって、ますます舞い上がるギフ。
しかし、そこに朝子が転がり込んできました。

「なんかさ、このまま人の口ん中だけ見て年とっていくのかと思ったら、虚しくなってきてさ。」

歯科医院も閉めてしまったらしい。

「あたし、邪魔?」

そこへ富士子がやってきて、朝子とバチバチやりあい始めることに(笑)
いやー、怪しいよ、富士子さん。
このドラマの中で、唯一悪意のようなものを感じさせる登場人物です。

岩井兄貴が「パワースポット」の看板に書かれてあった「イートイン」に誘われて、ふらっと店内に入りました。
予想通り、岩井そっくりの兄貴を岩井と間違えての行き違いが起こりますが、あまり引っ張りません。すぐに、兄であること、料理人であることが判明し、ムムムとサカイ君と三人で食事をします。

「別に俺がいなくたって。そもそも、あんな店、開かなくったって、誰も困らないし。
俺じゃなきゃ駄目だなんていうの、ないでしょ。ありますか?
ONLY ONE。その人じゃなきゃ駄目だなんててことありますか?」

二人に聞く兄。

「あるよ。」ムムム。

「そんなもの、どこにでもある。
でも、それは自分のことだけ考えている人には、無理。
人に喜んでもらうことを考えている人だけが、そんな風になれるんじゃないかな。」

ムムム自身が苦しんで、苦しんでたどり着いた気持ちそのままです。

その頃、ギフ。
富士子をもてなそうと、というか、朝子と富士子の険悪なムードを何とかしようと上握りを頼むも、財布に千円しか入っていないことに、青ざめます。
岩井(兄貴)への一万円の口止め料は、千円の間違いだったのね。

座敷では、女二人の牽制がまだ続いています。
朝子の容姿をそれとなく嘲る富士子。
対して、自分と兄はツーカーの仲ですから!と朝子。
その言葉は、ギフが、畳の裏に張ってあるヘソクリを取り出す時の息の合ったコンビネーションで、見事、立証できました。(拍手!)
唖然として、ただ、転がるだけの富士子。
「あれ~」って(苦笑)
.

墓地についたテツコたち。
虎尾は、年上の一樹に、女性とのHについてた尋ねた時のことをテツコに話します。

同じ女性とのHってどんな感じか、と聞く虎尾。

やっぱりそういう話をしてたのね(笑)
好奇心が一番膨らむ年頃だものね。しかも一樹はモテたようですから。

「毎回同じ感じだよ。ずっと続いていく感じ。」

 

「飽きない?」

 

「それがいいんだよ。懐かしい場所に帰っていく感じ。
お前にはわかんないかもしんないけれど。」

外見がどうのとか・・・

「人生にはそれ以上のものがあるんだって、そう言ってた。」と、虎尾。

深っチンの読経で納骨がとりおこなわれました。

蓋(というのでしょうか)を閉める時に、一樹の骨壷を這う一匹の蟻を見るテツコ。

帰り道、汗を流したいという深ッチンの提案で、深ッチンの友人が経営しているラブホに寄る三人。
深ッチンがシャワーを浴びている間、もの珍しそうに部屋を見るテツコ。
ラブホは利用しなかったんだ。二人の付き合い方が窺い知れます。

案外普通なんだ、というテツコに、納骨場所だって一緒、もっとおどろしいところかと思ったら、普通だった、と虎尾。

虎尾は、何気にお骨の入っていた缶を捨てようとするテツコにびっくりします。

「だって、もう、いらないし。
それは、つまり、一樹はもういらないってことなんだよ。」

テツコをじっと見詰める虎尾。

「俺にはわかるよ。
テツコさんがそう思うまで、どんだけ考えたか。
みんな、慣れていくんだよ。一樹のいない生活に。
それが当たり前になっていくのに、自分だけ、馬鹿みたいに取り残されてさ。
それでも生きていくんだよ。

 

ね、それさ、もらってもいい?」

「いいよ。」

 

「手放してさ、一樹のこと、忘れないの?」

 

「死ぬまで忘れない。」

 

「即答だね。」

 

「忘れるわけないじゃん。絶対忘れない。」

 

「そうか、そういうことか。
一樹がテツコさんじゃなきゃだめだった理由。」

テツコの言っていることは矛盾している。
でも、その矛盾の中にテツコの苦悩があることがわかっている虎尾。

7年前、一樹が亡くなった知らせを母からの電話で知った晩のことを思い出す虎尾。
一緒にいた彼女に実家に帰ることに促されるも、「でも、従兄弟だし。」と呆然と答える虎尾。
あくる朝、二人でインスタントラーメンを作っている時に、虎尾の感情がふいに解けます。
泣きじゃくる虎尾を抱きしめる彼女。

あの時、一緒にいた彼女とずっと付き合っているのね。

シャワーから出てきた深ッチン。
ベッドの布団でなにやら作り出します。

「何、作ってんの?」

 

「巨大化した女性のあそこを作ってるの。」

笑い出す二人。

アホな深ッチンは先に降ろして(笑)、テツコを送る虎尾。

「この日のためにこの車、大事にしてきたんじゃないかな。
テツコさんと一樹に最後のドライブさせるために。

 

さっきの布団、柔らかくって、懐かしかった。」

あんたも作ったのね(笑)

「なんか彼女、思い出だしちゃった。
俺、あれを作りながら、この先、ここに何回も戻ってくるんだろうって思った。」

 

「彼女に会いたくなった?」

 

「うん。」

遠くの空を飛ぶ飛行機、そして飛行機雲を見詰める二人。

.

お店の裏庭でムムムの手伝いをする岩井兄貴。

「CAかぁ。やりがいのある仕事だね。」

 

「この仕事だってやりがいがある。

 

飛行機から山とか見ると、すっごい急斜面に家とかがくっついてんの。根のはった植物みたいに。
人ってどんなところでも住めるんだよね。
そういうところに住んでいる人は、やりがいって言ってる暇がないくらい、一生懸命生きてるんじゃないかな。」

ムムム、語るようになりましたなぁ。

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ギフ宅にて。

妹さん、いつまでいるんですか、と富士子さんに問い詰められているギフ。
柱の影で様子を伺う朝子。

「妹さん、帰ってもらうわけにはいきません?」

うわ、嫌な女性。

「それはできません。亡くなった妻の妹なんです。
妻は心配していました。朝子が戻っていく場所がなくなってしまうんじゃないかって。それじゃ、可哀想だって。

 

死ぬ前に妻と約束したんです。いつでも朝子が戻れる場所を作るって。」

きっぱり言い切るギフの言葉を聞いて、夕子の傷そっくりの傷が残る廊下を静かに飛ぶ朝子。

そんなことがありつつも、富士子はにこやかに挨拶をして去っていきます。
でも、玄関に背を向けてからの表情は、ちょっとコワイ。
予告を見るに、これで諦めたわけではないようです。
妻の遺言を言った時は格好良かったのになあ、ギフ。

姉の気持ちを知った朝子も帰っていきました。
岩井兄貴も、弟が皆に愛されていることをじんわりと喜びつつ、故郷に帰っていきました。
.

お店を閉めたムムムとサカイ君。

「笑うようになったんだから、CAとかモデルとか。好きな仕事につけよ。」

やはりサカイ君は、元気になっていくムムムを喜びつつも、離れていってしまうかもしれない寂しさを感じていたのです。
そんなサカイ君に言い切るムムム。

「私がなりたいのは。
私じゃなきゃだめって人になる。そして、この街の一員になる。」

今までムムムの背中を押してくれていたサカイ君。
今度はムムムが押す番なのかもしれません。どうなのでしょう。
.

兄貴と入れ違いに街に戻ってきた岩井。
ドアには張り紙がしてありました。

「お前はこの街で生きてゆけ。
俺は、俺の街で生きてゆく。
冬彦」
.

いつものように二人きりで食卓を囲むギフとテツコ。
今晩のメニューは、煮詰まったカレー。

「いろいろあって疲れた。一番大きいのは、あれだな、心のより所にしていたものがなくなったこと。心にぽっかり穴があいたような感じでさ。」と言うギフに、私も、とテツコ。
お骨を隠し持っていたこと、納骨のことを言うかな、と思ったら、ギフー(笑)

「なけなしのヘソクリだったのにな。」
「え?」

.

ただいま~って戸を開けると、カレーの匂いがした。
それはとっても良く知っている匂いで、一樹もよく知っている匂い。

エピローグ。

車を業者に渡す虎尾。
閉めたクリニックに、一杯待っているというメッセージが張られているのを見る朝子。

そして、布団の中で涙するテツコ。
その手には、一樹が幼い頃に書いた絵。

テツコが「パワースポット」で書いていた絵は、この絵が元だったんだ・・・ここでやっと思い出しました。ムムムと一樹の幼い時のエピソードを。
だからムムムは思わず笑ったんだ。
.

「やりがい」をサブテーマに、「戻っていける場所」を軸に展開したお話でした。
ストーリーを追うのに精一杯で、感想を書く余力がない(汗)
簡単にバラバラとメモっておきます。

ギフ宅の表札に付け足された「朝子」など、書ききれなかったエピソードやシーンがいくつもあります。
ずっとストーリーの根底にあった、車と缶のリンクは切なかったです。

特に、去っていく一樹のものだった車を見詰めるテツコの眼差しが忘れられません。

お骨・・・一樹を手放しながらも、絶対に忘れない、と言い切るテツコ。
そして、「昨夜のカレー」。
カレーの匂いとともにまざまざと蘇る一樹の思い出に涙する。

自分が愛されていたという記憶が暖かなものに変わるには、まだまだ時間がかかる。
暖かなものに変わった時も、一樹を思い出すたびに涙するのかもしれません。
そんなテツコを、一樹は愛したのです。

岩井兄貴の名は冬彦。
弟、正春より大人しく、溜め込んでしまう性格でした。
もっと言うなら、ポジティブな正春の影のようでした。

なぜ、冬彦を登場させたのでしょうか。
ムムムの立ち直っていく様を描くためだけではないでしょう。
ギダリエから飴をもらった時の、冬彦の儚げとも言える表情に、思わず「岩井」がすでにこの世の人ではないようにすら感じでしまったのです。
そう感じた「岩井」が兄なのか弟なのか、わかりません。
いや、本当に冬彦は存在するのか・・・

計算されたストーリーに、冷っとした感触の、不可思議な世界を入れてくる木皿さんの世界に見入りました。

次回が最終回。
テツコと岩井は、ムムムとサカイ君は、そしてギフは。
どんな未来に向かって歩みだすのでしょう。

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#01、#02 #03 #04 #05

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2014年11月 9日 (日)

昨夜のカレー、明日のパン #5「カードと十手」

公式サイト

岩井さん(溝端淳平)が結婚詐欺にあい、500万円をだまし取られたとの噂を聞き、テツコ(仲 里依紗)は怒りが収まらない。問いただそうにも、岩井はシンガポールに出張中。テツコは思わず、高級チョコレートをヤケ食いしてしまう。
一方、隣家の小田和正(小倉一郎)は娘・ムムム(ミムラ)の開業祝いに冷蔵庫をプレゼントする約束したが、高価と知り頭を痛めていた。相談を受けたギフ(鹿賀丈史)は、家宝である金の十手を質屋に入れて工面しようとするが、それがメッキだとわかり大ショックを受ける。
ギフが帰宅すると義妹の朝子(片桐はいり)が待っていた。朝子はある男(マキタスポーツ)から借金の相談を受け、彼を信用すべきか悩んでいた。ギフは朝子と一緒にその男の素性を探るが、朝子は彼を信じてみようと思い始めていた。(公式サイトより)

原作未読です。

今夜にはもう6話が放映されるので、ところどころを順不同でバサバサと書きます。
セリフは概略です。
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今回も濃いお話でした。

テツコの親子丼、美味しそう~
思わずオーダーするギフでしたが、師匠が結婚すると聞いて大ショック。
この間ハイキングしたばかりなのに。
この2ヶ月で運命の出会いがあったようです。

鹿賀さんの軽快なお茶目っぷりが回を、追うごとに増しております(笑)

「一緒に歩いていると思っている人が
突然 じゃあねって違う道を曲がっていく。
そんなに親しくなったって。
この人もそうだし、この人も・・・」

会社にて課長や後輩のギダリエを眺めてつつの、テツコのモノローグ。
視線は岩井君で止まります。

「あの人だって。」

そんな時に、岩井君が美魔女の結婚詐欺にあったという噂が社内を駆け巡ります。
ギダリエから500万円騙されたようだと聞いて、大激怒するテツコ。
問い詰めようにも、本人はシンガポールに出張中。メールも返してこない。

一方、ギフは、娘、ムムムに業務用冷蔵庫をプレゼントする、という約束を交わすも、退職した自分にはローンも組めない、と嘆く小田の力になろうとしていました。
取り出したのは、母が死んで心細い顔をしていたらしいギフに、オジがくれた金で作られたミニサイズの十手。
いざ、という時に使おうと、ずっと大切にしていたのです。
恐縮する小田に、今が最後のいざって時だ、と質屋に持って行きますが。

残念、金メッキでした。

結局、冷蔵庫のお金は、小田の妻がバッグを売って事なきを得ました。

いかり収まらぬまま、開店直前の「パワースポット」に立ち寄るテツコ。
愛想笑いをしますが、「パワースポット」の皆にたちまち指摘されてしまいます。

「笑いたくない時は笑わない」
「怒りたい時には怒る」

素直になるテツコ。

自分が何に怒っているのか、わからない。
それは・・・岩井さんのことを信じたいのに、信じれない自分。
周囲の噂に流される自分。
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さてさて、義妹の朝子が、ギフに相談を持ちかけています。
お金を貸してくれっていう男がいる。
結婚詐欺かもしれない・・・貸すべきか、貸さざるべきか。

って、課長なのね(笑)
見るからに悪人面だもんね、そら、迷うわ~

「メッキみたいに見えるのが案外本物だったりするんだな」と、メッキの十手を手にしながら、ギフ。

帰宅したテツコ。
ギフは留守。ギフを探しまわるうちに、課長の写真と、その上に置かれた金メッキの十手を見つけます。

「課長と十手・・・下手人?」

この組み合わせがよほどしっくりきたのか、後日、会社で課長をみかけたテツコはうっかり「下手人」と呟いてしまいます。
その呟きを聞いたギダリエは、課長にピッタリのニックネームだと、大ウケ。

話は戻って。
その頃、ギフと朝子は、トレンチコートをまとって、課長の行動を観察していました。
夜のバス停の課長・・・不審なような、普通なような、侘しいような(笑)

朝子「あたし、信じる」

大丈夫なのかどうなのか、わかりません(笑)
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探偵モドキを終えて帰宅したギフに、テツコ。

「同じ家なのに、誰かしないと全然違う。」

寂しかったのね。

この家に一人で住んだ時期があったかどうか、ギフに聞きます。

母親が死んで、結婚するまでは一人だった。
パチンコ屋で閉店までいたんだ。そうするといっせいに玉が落ちる音がして。

「ぞっとする寂しさを感じた。」

ギフのパチンコ依存は「ぞっとする寂しさ」の後遺症なのかもしれません。
そんな寂しさを感じたときは。

「何か守るものを探すんだ。
心から信じることのできる、何か、つかまるものを。」

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出張から帰った岩井君を早速問い詰めるテツコ。

500万ではなく、480万。
結婚詐欺ではなく、結婚資金を貸した。
貸したのは、橋の上から飛び降りようとしていた小学5年生の女の子。
メールを返さなかったり、電話にでなかったのは、怒られると思ったから。

真相が明らかになるにつれ、岩井君の人の良さにあきれまくりだすテツコ。

女の子はなぜ飛び降りようとしていたのか。
学校で脅されて、親のカードから少しずつ引き出していて。バレたらどうしようと思いつめていたのです。
彼女を救うために、お金を貸した、とごく普通に語る岩井君。

「働くようになったら返す。」

いつのことだよって、テツコと一緒に突っ込んじゃいました。

そして、このことは誰にも言わないって約束したのだそうです。

「子供でも、約束は約束。」


でも、脅しとかおさまったのかどうか心配になって、教えてもらった住所に行ったら。

「そんな、番地、ない。」

警察に言わなくては、と大激怒のテツコ。
しかし、岩井君は、全く動じず、言わないって約束だから、と。

「人の命が480万円と思ったら、安いもんだよね。」

この人と一緒に暮らすのは、絶対無理、とテツコは怒って立ち去ります。
うん、普通はそうです。

しかし、しばらくして、携帯が鳴り、怒りのあまり、間違って岩井君の携帯を持って帰ってしまったことに気がつきます。
公衆電話からかけてきている。岩井君かもしれない・・・おそるおそる携帯に出てみると、例の女の子でした。

岩井君の住所を教えて欲しい、という女の子と駅前で待ち合わせ。
アパートに行く道すがら、語る女の子。

「わたし、やな人間なんです。だから友だち、ゼロなんです。
みんな嘘くさい。信じられない。
特典がないと付き合わない。
友だちのサイフからお金を抜くんです」

びっくりするテツコ。

わたしとつきあうと損するって思った方がいいから。

今、自分につきあっているテツコも時間と労力を損している。

そんなことない、心配だし、というテツコを

「そういうの、嘘くさい」

と突き放しますが。

「人のこと、死ぬほど心配したことがある人は、そんなこと言わないよ。」

というテツコの言葉で

恐喝は嘘は嘘だった、と本当のことらしきことを語り始めました。

一年前、お金は取られていた。
でも、そのことがバレたとたん、相手は泣いてばっかり。

それからはそういうことはなくなった、という少女。相手が意外にすぐ折れたことに幻滅したようです。
ほっとした反面、悪役は完全な悪役であって欲しい、と思ったのかも。

ニヒリズムとでもいうのでしょうか、複雑です、この子。

「自分で返しなよ。」

テツコは借りたお金を返す事を少女に託されましたが、断りました。

少女が飛び降りようとした橋の上に立つ二人。
結構、川の音がすごい、というテツコに、夜になると、もっとすごい、と少女。

「魔法のカード。」

虚無的な彼女の気持ちを救ったのは、岩井君が見せた「魔法のカード」。
それぞれ左端に「弱」「中」「強」と、三種類の名刺でした。
左端に手書きでそれぞれ「弱」「中」「強」と、文字に併せた★の数が書かれてある名刺。

虚を突かれた少女。
カードを取って、480万円貸して、と頼んだのです。

「損すると思ったら、行ってしまうと思った。」

「損するのは自分だよ。」というテツコに、岩井君と同じことを言う、と少女。

後日、本当に岩井君は橋の上にやってきて、ドライアイス・・・「煙」を仕込んだ箱からお金を取り出そうとした。
魔法のように見せたかったんだと思う。

「そこまでしてくれたのに、今さら嘘だって言えなくって、嘘の住所を教えてしまった。」

岩井君のアパートの前に着いたテツコは少女を送り出します。

岩井君の部屋を訪ねた少女は、一瞬で携帯とお金を返して立ち去ります。魔法のように。
あっけにとられる岩井は、札束の帯封に書かれたイラストを目にします。
あの醒めた少女が書いたとは思えないほど、可愛い、帚にまたがった魔法使い。
虚無と空想の中を漂う少女。どんな表情をして描いたのでしょうか。

テツコの元に戻った少女は、名刺を返し忘れたことに気がつきます。

「人生は長いよ。あと2回くらい使うかもしれないね。」とテツコ。

「やぎさんに、教えたかったな。」

「やぎさんて?」

「詩人。やぎじゅうきち。」

そしてやぎさんの詩を詠います。

「わたしみずからのなかでもいい」

やぎさんというのは、昭和2年(1927年)に29才で逝った八木重吉という詩人なのだ、ということは、後で知りました。

少女が諳んじた詩のタイトルは「うつくしいもの」。

今回のストーリー、そして少女の内面とリンクしているので「青空文庫」から抜粋します。

わたしみづからのなかでもいい
わたしの外の せかいでも いい
どこにか 「ほんとうに 美しいもの」は ないのか
それが 敵であつても かまわない
及びがたくても よい
ただ 在るといふことが 分りさへすれば、
ああ ひさしくも これを追ふにつかれたこころ

「やぎさんに言ってあげたかったな。
あるかもよって。」

立ち去る少女。

課長にお金を渡せなかった朝子。
そのわけは、会社で「下手人」と呼ばれているから。
確かに、良い響きのあだ名じゃないです。

家庭を持つまでのギフの孤独を支えてた、「つかまるもの」だったかもしれない、オジからもらったメッキの十手。
ここでこう繋がるのね。
岩井君に噂に流される自分に怒っていたテツコ自身が、自分が全く知らないうちに発信源になっていたとは。
いや、もっと元を辿ればギフ?いや、ギフのオジ?

「信じるって、身をゆだねるってことじゃない?
わたし、そういうこと、できなくなってるのかも。」

「そんな寂しいこと言うなよ」とギフ。

「ああ、思いっきり誰かを信じたい!」

少女と別れた後、ずっと橋から川を眺めていたテツコ。
そこへ岩井君からの携帯が。

「俺、結婚できるから。
戻ってきたんだよ、480万円。」

「私、お金戻ってきたら結婚するなんて言ったっけ。」

突っ込みながらも微笑んでいるテツコ。

「じゃあ、改めて、お金も戻ったことだし、結婚しよう。」

「魔法のカードくれたら、考えてもいいよ。」

明くる日、朝子さんにふられて(そんなことはテツコは知りませんけれども)、機嫌の悪い課長に命じられた仕事で残業をするテツコを手伝う岩井君。

「魔法のカードスペシャル」を渡します。
裏面は「最強」という文字を取り囲む一杯の★印。

「おっ、最強って。」

笑うテツコ。

そっか、私が欲しかったのは、これか。
うっかり自分の足下にある暗い淵を、覗き込んでも戻ってこれる。
私は、そんなのが欲しかったのだ。

その晩。

左手に一樹の骨が入った缶、右手に魔法カードスペシャルを持ったテツコ。
缶を置いて、携帯をかけます。
相手は、虎尾。

「お願いがあるんだけど。
わたし、一樹を手放そうと思うの。」

エンディングは、逆上がりをする少女、開店を迎えるムフフと、開店を祝う小田夫妻、課長に貸すつもりだったお金を定期にした朝子。

縁側で十手を磨くギフ、の隣には切なげな夕子さん・・・この世チケットは三回しか使えなかったんじゃなかったっけ。

ああ、ギフは一樹の、今は、虎尾の、廃車寸前の車を見ていたのね。

眠りにつくテツコさんの手に握られているのは、缶でした。

ザックリなのに、長くなってしまいました(汗)

暗い淵を覗き込んてしまったギフ、少女、テツコ。
でも、戻ってくる場所があれば。

お金をキーワードにはじまった物語は、「人を信じたい」人の気持ちへと、広がっていきました。
中でも、逆上がりをして逆さまに見える世界を見て微笑む、強烈な自我を持った少女は印象に残りました。
こういう子供は生きにくいだろうなあ。
でも、岩井君の魔法と、この逆さまの世界があれば。

脚本、演出、キャスト、画像・・・何かしらひとつでもバランスを失ったら、砕けてしまいそうな繊細な世界。

少女・・・子供が子供でいられる時間を無自覚に作った岩井君。存在自体がファンタジーです。
少女に魔法カードを渡す一連のシーンには、何故だか泣けてしまいました。

あ、3話に登場したあのアパートには不似合いなエレベーターも、ファンタジーってことで(汗)。

コミカルに描かれつつも、実は一番自分と等身大なのが、朝子です。
今、自分は誰かを思いっきり信じているだろうか。
信じてはいるけれども、「思いっきり」ではないかもしれない。
いや、思いっきり信じることを制していると言った方がいいでしょう。

課長がどういう気持ちで朝子からお金を借りようとしたのかはわかりませんけれども、いや、わからないからこそ、貸さずに再び定期に戻した朝子は、とりあえず、正しいと思います(^^;;

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#01、#02 #03 #04 

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2014年11月 8日 (土)

昨夜のカレー、明日のパン #4「幽霊と△」

公式サイト

寺山家にはナゾの傷が廊下にあり、ギフ(鹿賀丈史)は亡き妻・夕子(美保 純)の首にあったキズが乗り移ったと思い込んでいた。かつてギフはパチンコにはまり、お金を使い込み、怒った夕子から「私の首を刺せ」と凄まれ、その時に誤って切りつけてしまった。そうした思い出をギフは懐かしそうにテツコ(仲 里依紗)に話した。そしてテツコもまた、亡くなった一樹(星野 源)に思いをはせていた。
夕子の法事が営まれた。ムムム(ミムラ)とサカイ(福士誠治)は、その会食料理を任されるが、魚を調理できる人が足らず、テツコの機転で助っ人として岩井(溝端淳平)が招かれる。岩井は思わぬ客と一緒だった。それは夕子の幽霊!だが、その姿を見ることができるのは霊感鋭い岩井だけだった。(公式サイトより)

原作未読です。

セリフを拾おうと思っていたら、時間がなくって・・・こんなに遅れてしまいました。
もう、あきらめて、後半を中心にざっくり書きます(_ _);;
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今回はテツコさんのモノローグはありませんでした。
全7話中の4話。
みんなの生き方のターニングポイントとなる回なのかもしれません。

昔、パチンコにはまってしまって家の金を持ち出した時、妻は包丁を私に持たし、自分は後ろを向いて、賭け事がやめられないだったら、私を刺せ、と。

前回、師匠に語ったギフの昔話には続きがありました。

台所で、包丁を持たされ、呆然としているギフ。
じっと座る夕子。

そこへ幼い一樹が帰ってきた。
あぶない、入らないで、と夕子が動いた時に、ギフの持った包丁の切っ先が夕子のうなじ傷つけてしまったのです。

思ったより深かった傷。
ギフがパチンコを止める切っ掛けはもっと修羅場だったのです。

今までムムムとサカイ君の会話の中でしか登場しかなった、深ッチン、初登場。
ギフの法事、三人でやるはずが、深ッチンが何と当のギフの法事にアルバイトで僧侶と取り仕切ることになったため、あわてるも、急遽岩井君の助けを得て、無事成功しました。

私、人と接することが好きなのかもしない、と嬉しそうに語るムフフを、嬉しそうに見守るサカイ君と深ッチン。

さて、法事のお料理の方はうまくいきましたが、法事そのものは、ギフんちらしく、すっとぼけた展開に。
中心になっているのが、ただ一人幽霊の夕子さんが見える岩井君。一人で大騒ぎしております(笑)

夕子さんに頼まれて、首筋に、廊下と同じ傷をマジックで書く岩井君。

最初は信じなかったテツコも夕子さんが来ていることを信じるようになり、一樹は来ていないかと問います。
いや、一樹は来ていない・・・
寂しそうなテツコ。
岩井君が夕子さんの首筋に傷を書いたことを聞き、一樹の掌にあった傷を思い出します。

夕子さん曰く。

死ぬと傷って消えるみたい。
だったら手術の傷も?
もうないね。

岩井君を通じて夕子さんと会話するテツコ。

と、岩井君がテツコの手に、一樹と同じ傷を書きます。
嬉しそうな、懐かしそうな、テツコ。

法事が終わって、ギフ家の門を出て行こうとした夕子さん・・・と、塀の上に座っているのは一樹。

会っていけばいいのに、という夕子に、

「もったいないじゃない、会えるの三回だけなんだから」

と一樹。
そうなんだ、三回だけなんだ。

その時夕子さんが「あ、今、誰かの傷口が開いたみたいね」と。
あわてて家の中に入る一樹。

台所に立つ岩井君とテツコ。
岩井君がなんかの拍子に手を切ったらしい、あわてて絆創膏を取りに行きます。
一人残って水仕事をしている最中に、掌に書かれた傷をじっと見るテツコ。

戻ってきた岩井君が見たのは、テツコを後ろからしっかりと抱きしめている一樹の姿でした。
全く気がついていないテツコ。
ほんの少しだけセピアがかった、不思議で哀しい画。

岩井君は黙ってその場を立ち去り、ギフと酒を飲み交わします。
しかし、氷をとりに台所に行ったとき、窓からのぞいている一樹と会ってしまいます。

一瞬ビビるも、

「決着をつけよう、どうせ負けるけど。」

と勝負を挑みました。

「そっちの方が有利だと思うけど。」

と、のんびりと答える一樹。

「どこが。」

「生きてる。」

テツコの部屋に入った一樹を追っていく岩井君。
いきなりめちゃくちゃに踊りだしました。

通りかかったテツコに、何してるの、と問われて、踊って生きているところを見せつけているんだ、と岩井君。

「息だって吸えるぞ!」

唖然とするテツコ。
その時、玄関が閉まる音がしました。

「もしかして。」

一樹が帰っていたことを、そして、今帰ったことを感じたテツコ。

「なんで言ってくれないの。」

「しょうがないだろう、俺は器の小さい男だから。」

一樹を追って外へ走り出すも、もう、一樹は行ってしまった。居たとしても、テツコには一樹の姿は見えない。
それでも、一樹の気配を探して庭に立ちすくむテツコ。

そんなテツコの姿を見ながら、自分の器の小ささに落ち込む岩井君。

「男はみんなそう。
この年になっても一番高い弁当が買えない。」

慰めてくれるギフ。

「俺、色んなこと、簡単に考えていたのかもしれない。
死んだら終わり、みたいな。」

また一歩、テツコ、ギフたちの気持ちに近づいた岩井君。
泊まっていけ、というギフの誘いを断って帰ります。
門のところまで見送ってくれたテツコに

「じゃ、また明日。」

自らの言葉を噛み締める岩井君。

「明日があるんだな・・・」

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エンディングは今までのような回顧シーンではなく、法事の終わった後のギフとテツコの姿がメインでした。

幽霊騒動という王道のコメディーの中に、残された人々の切ない想いが込められていました。

今回も名セリフだらけでしたが、中でも「死ぬと傷って消えるみたい」、というのが強く強く、印象に残りました。
もし、あの世とか、魂とかがあるならば、そうであって欲しい(_ _)

テツコの一樹を思う気持ち。
ギフの夕子を思う気持ち。
廊下の傷を一人なぞるギフ。夕子さんもなぞっているのだけれども、ギフには見えない。
気がついて欲しい人に気がついてもらえない、幽霊たち。

生きている者と死んでしまった者、この両方の気持ちの間でオロオロしつつもフォローする岩井君。
実にいい仕事したね~(^^

寂しい、という言葉をひとつも使われていないのに、喪失感と寂寥感がひしひしと伝わったお話でした。

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#01、#02 #03 

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2014年10月27日 (月)

昨夜のカレー、明日のパン #3「山とエレベーター」

公式サイト

老後の趣味のため、山登りに興味を持ったギフ(鹿賀丈史)は、テツコ(仲 里依紗)から同僚の山ガール・里子(吉田 羊)を紹介されて大喜び。里子と登山の約束をしたギフは、グッズやおやつを買い込み準備に夢中になる。

登山当日、留守番のテツコは岩井さん(溝端淳平)のマンションに、手作り弁当を持って遊びに行く。食事中に、岩井さんにどうして未だに夫・一樹(星野 源)の骨を持っているのかと尋ねられると、テツコは抑えていた感情があふれ、涙がこぼれてしまう。その帰り、2人はエレベーターに閉じ込められる。そこで岩井さんはテツコに「一緒に生きるってことも、大変だよ」と改めて、自らの思いを語る。

一方、下山中にギフは体調を崩し、倒れ込む。絶対に連れて帰るという里子に、ギフは亡き妻・夕子(美保 純)を重ねてしまう。かつてギフはパチンコにはまり、お金を使い込み、怒った夕子から「私の首を刺せ」と凄まれたことがあった。その時の形相が、里子によく似ていたのだ。そんな里子は、彼氏に捨てられたばかりで、「山に置いてゆくのは私を捨てたあの人であり、私たちはちゃんと無事に戻らなきゃダメなんだ」と話し始める。

 ムムム(ミムラ)は同窓生のサカイ君(福士誠治)から一緒に、総菜屋を開かないかと誘われた。お客相手など無理だというムムムに、サカイ君は言った。「お前が走らねーかぎり、道はできねーんだよッ!」(公式サイトより)

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ちょっと頑張ってセリフを拾っているうちに、もう4話目が放映されてしまいました。ふうう(汗)
ちなみに、セリフは概略です。
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揺るぎない人、山ガール、里子を紹介するも、普段から少し浮き世離れしたギフが浮かれていらしいのを心配するテツコさん。
そのころ、ムムムはサカイ君がお坊さんの幼馴染、フカチンと一緒に、前、パン屋だったところで総菜屋を開くこと知らされます。
パン屋とは、かつてテツコとギフの心を癒した、あのパン屋さんです。
サカイ君は調理師免許まで持っているのね。
店の名前は「パワースポット」。
パワースポットに行くんじゃなくて、自分たちで作る事した。
接客係をやって欲しいと頼まれたムムム。
一緒に改装済みのお店を見に行きます。
自然に笑えるようになったサカイ君。
「私もそうやって笑えるようになればいんだけれど。」
やっぱりお客さんの相手は無理、と断るムムム。
「もう、嫌なんだよね、誰かの足、引っ張るの。
皆に大丈夫、大丈夫、とか、気を使われたりとか、もう、たくさん。
私、もう、とことんダメになっちゃったみたい。」
「そうか、やっぱり前の仕事、手放せないのか。
CAでバリバリやっていた自分が忘れられないんだろ?だから、次、再起する時は、それ以上になってなきゃいけない、と思っているんだろ。
俺も、そうだったから。
 
だけど、誰も見てないんじゃないかな、俺たちのことなんか。
みんな、忙しくって、人のことなんて気にしてないって。

好かれようとか、うまくやろうとか、いいんだよ、そういうの。
そういうの、もう、いいんだよ。
俺は、もういい。自分が出来る事だけを、精一杯、毎日やっていく。
そうやって生きていく。

そういうの、情けないか?」

CA時代のことは、両親ですら触れるのはNGだったのですが、サカイ君は踏み込んできました。
ほんの少しキツい言葉。
でも、それは、サカイ君が自分自身に向けた言葉でもあるのです。
帰り道、ムムムはリュックサックを買って帰る途中のギフに出会い、一人ではカフェに入れないから、と誘います。
カフェにて。
思いついたことはすぐに取りかからないと、気がすまない性格だと一樹が言っていたけれど、それは本当だったんだね、とギフ。
雪だるまもすぐと飛ばしっちゃたし・・・一樹がムムムについて話していたことを話します。
「あの飛行機雲は、宝が先頭を切ってできた跡だって。」
ここで、ムムムの本名を思い出したギフ。
「良い名前だよね。お父さん、お母さんの宝物だったんだろうね。」

「そういうの、ちょっと重荷でした。」

「そうか、そうだよね。
でも、重いの背負わないと生きている甲斐っていうの、そういうの、味わえないんだよね。
かといって、押しつぶされちゃうぐらい重いの背負うと、元も子もないんだけどね。」

「私みたいなものでも、何か背負えるんでしょうか。」

「まずは背負ってみる。ダメだったらもう、すぐおろしちゃえ。
俺はそうやって生きてきたの。」

「おろしていいんだ。」

「だって自分の荷物でしょ、だからおろしていいの。」
「そっか、そうですよね。」

家に帰ったギフ。すっかり浮かれている様子を、テツコさんは不審げに見守ります。
山歩きに浮かれているのか、山ガールに浮かれているのか?(笑)
そして、新しい一歩を踏み出すのに苦悩するムムム。
明くる日。

ハイキングに出かけるギフ。里子を師匠と呼ぶことにして、いざ出発。
岩井は。
鶏唐弁当を買いに行ったコンビニで、バイトをしているテツコの後輩、キダリエに出会います。
会社に禁止されているバイトをしていることを口止めしてくれるなら、テツコの秘密を教える、と、テツコから口止めされたいたことを喋っちゃうキダリエ。
その秘密とは、テツコが骨をずっと持ち歩いていること。
複雑な表情になる岩井。
そこへテツコから、お弁当を持って遊びにいくという携帯がありました。
岩井の部屋で、お弁当を食べようとする二人。
テツコさんのお弁当、美味しそう。
ところが、冷蔵庫を開けたテツコは、買ったばかりの鶏唐弁当を発見。
買った鶏唐弁当から食べよう、とテツコ。
「誰だってさ、言いたくないことってあるよね。
テツコさんにもあると思うんだよね。」
お骨のことが引っ掛かっている岩井は、すぐにその気持ちを言葉にしました。
「なんでまだ、持ってるの。死んじゃった人の骨。持ってるよね。」

「今日は持ってない。」

「やっぱり持ってるんだ。」

「ここに来る時は持ってこない。」

「それって、死んでないじゃん、生きてるのとおんなじじゃん。
ここに持ってれない、ってそういうことだよね、死んだ旦那に悪いからって。」

「ごめん。」
「いや、謝られても。」

「どうすればいい、どうすればいいかな。」 

「どうって・・・弁当一つのの処理も、どうしていいかわからない男だよ。わかんないよ。」
「とりあえずさ、食べようっか。」
テツコはコンビニのお弁当を、岩井は、テツコのお弁当を食べはじめます。
「一樹は死んでないって言ったけど。そんなことないよ。」
涙ぐみながらお弁当を食べるテツコ。

「だって、ご飯食べないし。」
山歩きをしているギフと里子。
里子は、ギフに山登りをはじめる切っ掛けを聞かれて、婚約者が山で亡くなったから、と答えます。
余計なことを聞いた、と狼狽えるギフ。
「いや、でも、わかります。私も息子を亡くしてまして。つまり、その、テツコの旦那です。」
初対面だからこその、単なる話のきっかけですよね。ギフは悪くない。
山頂でお弁当を食べる二人。
まだ反省しきりのギフが、リュックを開けると、亡き妻の写真が。テツコさんの仕業です。
そしてちょっと一杯やりだしました。
止める里子。
「下りを甘くみちゃだめですよ。ちゃんと返すまでが、私の仕事なんですからね。」

「すみません。師匠はきちんとした人なんすね。テツコさんが言ってました。師匠は嘘が嫌いな人だって。」

「すみません。
実は、婚約者が死んだって話、嘘でした。
最後の最後にふられだんです。別の女の人に子供ができたって。どこかで幸せに暮らしています。
テツの旦那さん、死んだんですか。」

「テツコさん、言ってなかったんだ。」

 「私、最低。死んだなんて、あんな嘘。」

「目の前から消えちゃったんでしょ。だったら死んだのも同じですよ。」

「そういうもんですか?」

「私くらいの年になると、もう二度と会えない友人もいて、そいつらにとっちゃあ、私が生きてても死んでても、おんなじようなものでしょう。」

「あたしを捨てた男も、死んだことにしていいんですか?」

「いいです。そういうことにしましょう。山で遭難した。それでいいんじゃないですか。」

「そうか、死んじゃいましたか。じゃあ、しょうがないですよね。」

「はい。」

帰り道。
師匠が心配した通り、調子の悪くなるギフ。
「あんな話をしていたから、バチが当たったのかな」
道はわかるから、先に行ってくれ、というギフに、
「背中に乗ってください。私が背負っております」
と、里子。
びっくりするギフ。荷物もあるから無理だと固辞しますが、荷物は置いていけばいい、と里子。
「私たち、バチ当たるわけいかないです。
だって、そうでしょう。どう考えても、バチ当たるのは、向こうなんです。
山に置いていくのは、私を捨てたあの人で、私たちはちゃんと無事に戻らないとダメなんです。」
決意に満ち溢れた里子のうなじを見詰めるギフ。
「あ、いや、本気の女の人ってすごいよな。
いや、師匠の首筋見ていたら、死んだ家内のことを思い出しました。」
昔、パチンコにはまってしまって家の金を持ち出した時、妻は包丁を私に持たし、自分は後ろを向いて、賭け事がやめられないだったら、私を刺せ、と。
「本気だって、思いました。
今の師匠と同じです。あんなもの見せられたら、体から何か、スコンと落ちますよ。
それから一、切ギャンブルはやってません。」

「すごいんですね、奥さん。」

「いや、師匠だってすごいじゃないですか。私を担いで山を下りようっていうんだから。」

「それは、ここで夜を過ごすのは、リスクが大きすぎるから。

あ、そうか。

私が山登りをするのは、誰かと生き死にをともにしたかっただけなのかもしれません。
会社の同僚とか、家族とか、友だちとかいるけれど、そうじゃなくて、迷惑かけたり、かけられたり。
でも、死ぬまで、その人と一緒にやっていくしかないっていうような。
私、そんな関係、掴み損なっちゃたんですよ。」

「じゃ、今、僕が迷惑かけているの、悪いことじゃないの?」

「はい。私、今までにないくらい、生きているって感じしてます。」

「あれ、なんか俺、歩けそうなきがしてきた。
なんだろう、迷惑かけていい、と思ったら、なんだか急に体が楽になってきた。」

その頃。
エレベーターの中、テツコを送る岩井。
岩井のマンションのエレベーター、りっぱだなあ。部屋だけ見たら、ごくごく普通の、2階建て鉄骨アパートみたいなんだけれども。
ところが、そのエレベーターが止まってしまいました。
薄暗いエレベーターの中で会話を交わす二人。
「ごめんね。
このまま開かなかったら、俺と一緒に最期になるわけじゃない。
それは、テツコさんからしたら、不本意なのかな、と思って。」

「そんなことないよ・・・一番いいかも。」 

「世界で?!」
「いや、会社で。」

「あっ・・・会社ね・・・」 

「ま、一緒に死ぬなんて状況、普通ないと思うけどね。」
「誰かと一緒に生きるってことも、大変だよ。
結婚てさ、ていうか、人間関係。
俺が思っているより、ずっと大変なんだなって。
繋がりっていうの、死んだら終わりってもんじゃないじゃん。

俺、完全になめてたな。
誰かと一緒に生きるってことは、そういうこともちゃんと覚悟して、その人のことを全部背負うってことなんだよな。」

ここで、エレベーターが動きました。
「よっしゃ、俺、頑張る。」
笑うテツコ。
「そのよっしゃ、ていうの、好きかも。」
明るく別れる二人。
一方、大丈夫なところまでたどり着いたギフと里子。
「あああ。また明日から会社かぁ。」 
「生き死にが、またはじまるってことです。
ここだけじゃない、あそこにもあるんじゃないですか。」
山の麓の町を眺める二人。
「同じ電車に乗り合わせて事故に合うとか。
私たちは、全然知らない人と生死をともにしているんじゃないかな。」
 
「・・・そうか。私、すでに誰かと生死をともにしているのか。
じゃ、あいつとも、ってことですか?」

「師匠をふった男ですか?」
「あんな奴と私、ともに生きているんですか?」
「許せませんか?」
「許せないです。でも、見えないところに捨てても、地球上からなくなるわけじゃないですもんね。
わかりました。私、もう会わないけど、私をふったあの男とともに、生きていきます。」
「じゃ、僕もそうするか。」
「誰とともに生きるんです?」
「死んだ奥さんと。」

妻の写真を見せるギフ。
 
「じゃ、行きますか」
帰宅したギフ。
写真を仏壇に返して拝みました。
お風呂に入りながら、テツコに呼びかけるギフ。
「俺たちってさ、生死をともにしてんだよな。」
「俺たちってだあれ。」
「同じ星に生まれた俺たちだよ。」
「話、でっかすぎて見えない。」
「今のちょっと良いセリフだったんじゃない、テツコさん。」
台所に立つテツコさん。
「私は笑いながら、こんなことをしながら、年をとっていくんだと思った。
でも、それは、そんなに悪い感じではない。
こういうのを、誰かと一緒に生きていくって言うのだろうか。」
「パワースポット」を覗きにきたムムム。
そこへサカイ君がやってきました。
「あああ、その気になってくれた?」
「やっぱり無理・・・でも、捨てがたいんだよね。」
「だったら、勝負して決めよう。白線引き。」
あたしじゃなくってもいいでしょう、というムムムに、お前じゃないとダメなんだ、とサカイ君。
「ギリギリの奴じゃなきゃダメなんだよ。9回裏、ツーアウトの奴だけがほんとのパワー、出せるんだよ。」
運動場で白線引きをはじめる二人。
先行くサカイ君が声をかけます。
「小田、後ろ、見て、後ろ!」
そこには自分たちが今、引いた白線が。
「お前が走んねぇかぎり、道はできねぇんだよ。」
白線を見つめるムムム。
「でもって、世界は、お前が道、つけてくれるのを、待ってんだよ!」
空を見上げるムムム。
飛行機が飛んでいく。
「この時、ムムムは、誰かに思いっきり迷惑をかけてみようと思ったそうだ。
そうやって、誰かと一緒に生きてみようと思ったそうだ。」
エンドタイトルに流れた回想シーンは。
男にふられた直後の里子。
路上でボコられるサカイ君。
恐らく引きこもりになった直後のムムム。
お葬式の後でしょうか、骨箱からそっとお骨を取り出し、缶にしまうテツコ。
そして、ガラス張りのエレベーターで上に昇っていく、仲睦まじいテツコと、在りし日の一樹・・・

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おろしていい重荷、かけられたり、かけたりする迷惑。人と生死をともにすること。

テツコと岩井、ギフと師匠、ムムムとサカイ君。
それぞれの立場で語られていました。

師匠が、ふられた男のことを「死んだ」と言ったのは、これっきり会わないかもしれない相手に本音を語る気がしなったのと、心のどこかで、もしそうであったらな、という複雑な願望があったからでしょう。
ムムムに重たくなったら荷物をおろせばいい、とアドバイスしたギフが、迷惑かけてもいい、と言われて、気が楽になる。
人には重荷はおろせばいい、と言えるけれども、自分は背負い込んじゃう人です。
その誠実さがあるから、ムムムも耳を傾けるのでしょう。

ともかく、師匠がついたジョークから、天文学的考察の話へ移行するのはさすがでした。
緻密で完璧なシナリオです。
今回に関しては、完成されすぎてて、ちょっと隙がなかった、もしくは理屈が買っていたような気がするかも、と言ったら贅沢すぎますよね(大汗)

穏やかでとぼけたギフに、ギャンブルにはまった時期があったとは、意外でした。
師匠とは良い友人になれそうです。
テツコの背負っているものと、向き合い始めた岩井。
サカイ君の差し伸べてくれた手に応えることで、最初の一歩を踏み出したムムム。

全然知らない人たちと生死をともにしているって、重い言葉です。

次回はこれから見ますが、感想のみにするかも。時間が・・・(汗々)

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#01、#02 

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2014年10月21日 (火)

昨夜のカレー、明日のパン #1「台風とくす玉」、#2「星と雪だるま」

公式サイト

原作:木原皿「昨夜のカレー、明日のパン」河出書房新社
脚本:木原皿/演出:茂原雄二、阿部雅和、佐々木詳太/プロデューサー:磯智明、中山ケイ子/音楽:阿南亮子
出演:仲 里依紗、溝端淳平、星野 源、小倉一郎、筒井真理子、小野ゆり子、ミムラ、賀来賢人、福士誠治、吉田 羊、片桐はいり、鹿賀丈史

7年前、25歳で死んだ一樹。遺された嫁・テツコと一緒に暮らす一樹の父・ギフ(義父)。
「家族」ではあるが、血のつながらない「他人」という、嫁と義父という微妙な関係。
このふたりの物語を中心に、心優しき夫と縁があった不思議な人々とふれあう中で、テツコが大切な人を亡くした悲しみから解放され、再生していく姿を ゆるゆるとした日常の中で描いていきます。
悲しいのに、幸せな気持ちにもなれる——
見終わった時、「昨日」より少しさわやかな「明日」を迎えられる
そんな雲間に射す一筋の光のような感動ドラマです。 (公式サイトより)

ものすごく出遅れてしまい、レギュラー感想は断念しようかと思ったのですけれども、今期で一番好きなドラマになりそうなので、メモることにしました。
全7話で、もう半分放映されているのですけれどもね(大汗)

原作未読です。

第1話「台風とくす玉」

テツコが帰り道に寄った、閉店したお店。
そのお店は、かつて一樹を見舞った帰りに、ギフとテツコがパンを買った店だった。
真夜中に、出来立てのパンを売るお店。
出来立てのパンの匂いと温かみが、凍えた二人の心を暖めた。

なんだ、哀しくても笑えるだって、あの時、思った。
なんだ、哀しくても幸せな気持ちになれるんだ。

パンに癒される二人に、思わず胸がつまりました。

何気ない文字の組み合わせに息子を思い出す父。
お骨を持ち歩いている妻。

同僚の岩井にプロポーズされたテツコは、笑えなくなって引きこもってしまった元CAの隣家の娘に呟きます。

皆が、前へ進めって言うけれど、留まるってそんなに駄目なことなのかな。
まだ、前に行きたくなんかない。

そんなテツコの思いを利用している、と小田さんに漏らすギフ。

小田さんとは、引きこもりの娘を直視できない自分を情けなく思っている、隣人です。
小田さんが定年を迎えた日に、迎えに行ったギフは、優しい人です。

ギフとテツコ、それぞれが、淡々と過ぎ行く日常の中で湧き上がる、胸を突き上げる想いを噛み締めつつ生きている。

テツコとギフは一樹の思い出で繋がっているのだけれども、そこにあるのは哀しみだけではない、暖かなものもある。
二人にとっての暖かさの、そして「生きる」ということの象徴が、食べ物でした。
食べることこそが、生きていくことそのもの。
そういう同じ価値観を共有できる同居人でもあるのだろうなぁ、とも思いました。

前になんか行きたくない、と言うセリフ、そして一樹の写真に涙。

第2話「星と雪だるま」

台風が直撃する日。

テツコは岩井宅を訪れ、プロポーズを断ります。
理由は「家族が嫌いだから。」

家族を失うのが嫌いだから。

不機嫌に岩井を訪れるも、彼の背中一杯に張られた4枚の大判シップを見て、一瞬本気で心配してしまうのは、病気、を思い出したからなのかな、と思いました。
一枚めくってみると、下から現れた文字は「大吉」。くじ引きかっていうか、誰もが突っ込んだと思うけれども、どうやって書いたの?(笑)

テツコにピシャリと断られても、のほほんとしている岩井の空気感に癒されました。

一方、ムフフ(ギフ命名)は、自分と真反対に、怒った顔ができずに医者を辞めてしまった、幼馴染のサカイと出会います。
彼から、寺の息子なのに怪我で正座ができなくなってしまった同級生のことを聞いて。

私だけじゃないんだ。

どうしても小田の娘の名前が思い出せないギフ。
勝手にムフフと名づけますが、やっぱり本名が気になる。
これもとぼけた設定です。

ある晩、ムフフの本名を探ろうと小田家の門前をうろついていたギフは、ムフフから、ムフフと一樹の幼い頃の思い出を聞きます。
それは、庭から何かを取り出そうと懸命になっているムフフを、じっと見詰めていた一樹が、大丈夫、ずっと見ててあげる、言ってくれたこと。

人が死んだら星になるなんて、信じられない、ぱっといなくなっちゃうんだ、というギフに、一樹は、ずっと見ててあげる、と言ってくれた、と珍しくムキになるムフフ。
昔、一樹にあげたスキーを履いた雪だるまの人形を、一樹の形見として欲しいと言い出します。

いきなりな申し出を、テツコとともに徹夜で行うも、見つからず。
夜が明けて、二人してうたた寝しているところへ、訪れた岩井。

目にしたのは、家捜しの後、散らかった部屋で、全くの親子のような自然な姿の二人の寝姿。
仕方がないので、キッチンでなにやら作業をし始めましたが、テツコの一樹の名を呼ぶ寝言と、アジフライが食べたい寝言に・・・

テツコに一枚の写真を握らせたあと、メモを残してそっと帰りました。

目覚めた後、その写真に探し物の雪だるまの人形が写っているのに気がついたテツコとギフ。一樹のおかげ?
おまけに冷蔵庫にはアジフライの下ごしらえが!
思わずお仏壇に手を合わせる二人・・・と、少なくともアジフライの勘違いは、テツコがちゃんとメモを読んだので、解けたようで、岩井のために、良かった、良かった。

雪だるまは、一樹の従兄弟、虎尾に譲った一樹の車についていました。

雪だるまを返してもらったギフは、それをムフフに渡します。

ムフフに、パンストを貸してくれ、と言われて驚き喜ぶ母をいぶかしむ小田。
母は、理由を懸命に説明します。

話すこともない妻とずっと顔をつき合わすことになるだろう、退屈な定年後を想像してげんなりしていた小田さん。
今や会話がないどころではありません。娘の一挙一動ではずむはずむ。

久しぶりに街へ出たムフフは、CA時代の後輩に、フライトの時に雪だるまを持っていって欲しい、と頼みます。
仔細は聞かずに引き受ける後輩。

私が辞めたときは、見込みのある後輩に頼みます。その後輩にも同じようにさせます。
代々、これを持って飛ぶよう、私が責任を持ちます。
だから、先輩、幸せになってください。

さて、ギフたちの下へ、車で遊びに来る虎尾。
三人で、小田さん宅が、ムフフの外出祝いに炊いたお赤飯とともに、アジフライを食します。
アジフライ、うまそう・・・

もうすぐ結婚する虎尾。
婚約者に、車ごと処分して欲しいと言われて、すっかりマリッジブルーになっていました。

婚約者が言うこともわかる、とギフとテツコに、一樹の車だよ?と反発する虎尾。

二人の言う通り、古い車ってメンテが大変だもんね。今や車の維持費も馬鹿にならないし、便利なところならいらないかも。

テツコは言います。

思い出だけじゃ生きていけない。
生きていると、次々と新しいことが起こるし、考えなきゃいけないことが増える。
昔のことは、ちょっとづつ手放さなきゃ、やってられない。

一樹のことも、いつか手放す日が来るんじゃないかな

「って思いながら、暮らしている。」

あくる日、ギフを橋の上に呼び出したムフフは、飛び立つ飛行機を指差して

「あれです、あれにカズちゃんが乗っているんです。」

正確には、かずちゃんの雪だるまが。

「星じゃないけど、飛行機だけど。
カズちゃん、あそこから、私たち、見ているんです。」

「お~い、一樹。俺、ここにいるぞー!」

星でなくても、想いがそこには確かに乗っている。
そしてその思いは、CAからCAと、繋がる。

ここまでは何とか我慢できたのですが、エンディングで決壊してしまいました(大涙)

かつての笑顔一杯のムフフ。そのお赤飯は就職祝い?
一樹の車の中でじゃれあう一樹と虎尾。
一樹の車の中で、岩井がテツコに握らせた写真を撮るギフ。

テツコと一樹のデート・・・を見ていたのは、岩井。
テツコは気がついていなかったけれども。
ずっと見ていたんだ・・・

.

ムムムはテツコとは自然に話ができるみたい。
無理して笑わなくてもいいからかな。
ムフフの想いにストレートに応えようとするギフと、テツコ。

食べるという現実的な行為こそが命の源であることが伝わるように、料理シーンを丁寧に美しく撮っています。
インスタントラーメンすら美味しそうに見えました。
インスタントラーメンと言えば、「深夜食堂」の時も美味しそうだったなぁ。

ちなみに、2話を見たあくる日、思わずアジフライを食べてしまいました。

生(なま)に霊魂とか、激しい感情を扱わないのがすごく木皿さんらしくって、登場人物たちの気持ちが水のごとく、自分の中に入ってきました。
日々、生と死に向き合っている人でないと書けない言葉ばかりです。
死への透徹した目線と生への暖かく、ほの哀しい目線・・・

以上、駆け足で書きました。

どこか可笑しくってとぼけていて切なくて、そして優しい人々のお話。

冗漫さの全くない、木皿作品として、期待通りの、いや、期待以上のドラマになりそうです。

3話はこれから見ます。

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