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  • 気になる、もしくは愛すべき作品にはついついツッコミを入れてしまう、ドラマの感想中心のちょっとおっちょこちょいなブログです。

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カテゴリー「*DVD・映画・観劇 か行」の31件の記事

2016年11月 9日 (水)

君の名は。:映画

2016年 日本 107分 

公式サイト

原作:新海誠「超高速!参勤交代 リターンズ」(講談社文庫)
監督:新海誠/脚本:新海誠、土橋章宏/製作:市川南、川口典孝、大田圭二/企画・プロデュース:川村元気/制作プロデューサー:酒井雄一/音楽プロデューサー:成川沙世子/キャラクターデザイン:田中将賀/作画監督:安藤雅司/音響監督:山田陽/音響効果:森川永子/音楽:RADWIMPS/制作:コミックス・ウェーブ・フィルム
出演:神木隆之介、上白石萌音、長澤まさみ 、市原悦子、成田凌、悠木碧、島崎信長、石川界人、谷花音

Photo


「雲のむこう、約束の場所」「秒速5センチメートル」など、男女の心の機微を美しい風景描写とともに繊細に描き出すアニメーション作品を手がけ、国内外から注目を集める新海誠監督が、前作「言の葉の庭」から3年ぶりに送り出すオリジナル長編アニメ。
「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」などの作品で知られ、新海監督とはCMでタッグを組んだこともある田中将賀がキャラクターデザインを手がけ、「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」などスタジオジブリ作品に数多く携わってきた安藤雅司が作画監督。
主題歌を含む音楽を、人気ロックバンドの「RADWIMPS」が担当した。

1000年ぶりという彗星の接近が1カ月後に迫ったある日、山深い田舎町に暮らす女子高生の宮水三葉は、自分が東京の男子高校生になった夢を見る。
日頃から田舎の小さな町に窮屈し、都会に憧れを抱いていた三葉は、夢の中で都会を満喫する。
一方、東京で暮らす男子高校生の立花瀧も、行ったこともない山奥の町で自分が女子高生になっている夢を見ていた。
心と身体が入れ替わる現象が続き、互いの存在を知った瀧と三葉だったが、やがて彼らは意外な真実を知ることになる。
声の出演は瀧役に神木隆之介、三葉役に上白石萌音。その他、長澤まさみ、市原悦子らが出演。(映画.comより)

@MOVIX

超・簡単感想です。

早くから劇場で予告を見ていたのですが、入れ替わりモノのアニメ、というのに、新鮮さを感じなかったのですけれども、あんまり話題になっているので、3週間ほど前に観に行ってきました。
今更書くまでもない、当たり前の感想しか浮かばなかったのですが、それもまあ、備忘録として書き止めておきます。

自分が見た、実写、アニメを含む入れ替わモノの中では、一番SF的な部分がしっかりしていて、スケールが大きかったように感じました。
地球外からの天災をテーマにしたことも、甘酸っぱいだけの青春ドラマには終わらせなかった要因。
こういう物語は、アニメだからこそ作れたと思います。
東京や飛騨の町並みが美しい。特に東京は、もし実写だったら、美しく見せるために、修正にすごく時間がかかったでしょう。アニメの強みが感じられました。

避けられぬ災害、という意味では「シン・ゴジラ」と似ています。
地震や地球温暖化の影響による災害、そして壊れてしまった原発などを目の当たりにしている今の日本人は、運命論者というか、ペシミスト的なオプティミストなのかも。

入れ替わりモノに食傷気味だったのと、すでに話題作、というハードルがあったためか、号泣ほどではなかったです。泣いた人、ごめんなさい(汗

ちなみに、ここ最近、自分の観た日本映画、全部、市川南氏・・・つまり東宝映画だったんだな、と今更ながら気がつきました。

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2016年4月 4日 (月)

これが私の人生設計:映画 

2014年 イタリア 103分 PG12 原題「Scusate se esisto!」

Photo


公式サイト

監督:リッカルド・ミラーニ/製作:フェデリカ・ルチザーノ、フルビオ・ルチザーノ/脚本:ジュリア・カレンダ、パオラ・コルテッレージ、フリオ・アンドレオッティ、リッカルド・ミラーニ/撮影:サベリオ・グアルナ/編集:パトリツィア・チェレザーニ/音楽:アンドレア・グエラ
出演:パオラ・コルッテレージ、ラウル・ボヴァ、マルコ・ボッチ、コラード・フォーチューナ、ルネッタ・サビーノ、チェーザレ・ボッチ、エンニオ・ファンタスティキーニ 他

「ジョルダーニ家の人々」のパオラ・コルテッレージと「エイリアンVS.プレデター」のラウル・ボバが共演したイタリア製コメディ。天才建築家として国外で成功をおさめた女性セレーナは、故郷が恋しくなりイタリアに帰国する。しかし、イタリアにおける女性の就労状況は厳しく、仕方なくカフェでアルバイトして生計を立てることに。セレーナはカフェのオーナーであるバツイチ男性フランチェスコと心を通わせていくが、実は彼はゲイだった。やがて、ある集合住宅が再開発案を募集していることを知ったセレーナは、架空の男性上司をつくりあげて応募するが……。監督は「ようこそ、大統領!」のリッカルド・ミラーニ。「イタリア映画祭2015」では「生きていてすみません!」のタイトルで上映された。(映画.comより)

@MOVIX

イタリア映画を映画館で観るのは、本当に久しぶり。

日本ではほとんど知られていないキャスト、スタッフでありながら、大作揃いのシネコンで堂々2ヶ月あまりのロングランとなった作品。

粗筋を読み、ステロタイプな根性風ラブコメだと思ったので、観に行く気が起こらなかったですけれども、こんなにヒットすると、とっても気になる(汗
と、いうことで、何とか最終週に滑り込んで鑑賞しました。

これからDVDやTVで観られる方が多いと思うので、ネタばれなしの簡単感想です。
といっても、ストーリーは上記、映画.comに書いてあることがほとんど全てです。
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飛びっきりの美人ではないけれども、表情のキュートなヒロインが一目ぼれしたのは、飛びっきりの男前で・・・ゲイ、フランチェスコ。
このベタな話を、軽快でお洒落なコメディに仕立ててあって、ヒットする理由がよくわかりました。

テンポの良さと観客を置いてけぼりにしない、中庸なストーリーと展開、映像、ヒロインとフランチェスコのエピのバランス、そして103分という尺。
全て「ほど」が良かったです。

草原を容赦なく分断して立てられた、スラム化した公営団地の描き方も、重すぎず。
ヒロインが明るくたくましこと、待遇や言葉によるハラスメントはあっても、暴力的、もしくは精神的なイジメはなかったこと、そしてフランチェスコとの友情が気持ち良かったです。

おバカなニコルと、社長秘書の哀愁が印象に残りました。
だから、ラストシーンにはほっとしました。←若干ネタばれ、ごめんさい。
画面的にはPG12な部分があっても、サクセスストーリーにはしなかったことに、品格を感じました。

日本とはまた違った形の男社会、イタリア。
建築の世界そのものも男社会、とはいえ、海外で仕事を続けていれば天才としてキャリアを積めるのに・・・とは思いましたけれども。
彼女には、家族が、故郷が必要だったのです。家族は、若干、あれですけれども(大笑。

人々が心を通わすのに必須なのが、美味しい料理、というのがイタリアらしかったです。
冒頭、ヒロインが雪降るロンドンの下宿で、一人寂しく食べるパスタの不味そうなこと。

ちなみに、ヒロインを演じた女優は、監督の奥さんだそうです。
一部、日本がネタに使われていました。背景はともかく、音楽はやっぱりチャイニーズ(苦笑

エンドタイトルに、この映画のモデルであり、実際に公営団地の緑化計画を企画した女性建築家の名前、続いてメイキングや、カットされたシーンが流れるので、最後まで観ることをお薦めします。

フランチェスコの元嫁、幼い息子、会社の人々、団地の住人。みんな、みんな、暖かい。
愛すべきコメディーでした。

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2016年3月19日 (土)

家族はつらいよ:映画

2016年 日本 108分

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公式サイト

監督:山田洋次/脚本:山田洋、平松恵美子/プロデューサー:深澤宏/撮影:近森眞史/照明:渡邊孝一/美術:倉田智子/録音:岸田和美/編集:石井巌/音楽:久石譲/タイトルデザイン:横尾忠則
出演:橋爪功/吉行和子/西村雅彦/夏川結衣/中嶋朋子/林家正蔵/妻夫木聡/蒼井優/小林稔侍/風吹ジュン/中村鷹之資/丸山歩夢/笹野高史/木場勝己/徳永ゆうき/笑福亭鶴瓶/岡本富士太/広岡由里子/近藤公園/北山雅康/関時男

名匠・山田洋次監督が「男はつらいよ」シリーズ終了から約20年ぶりに手がけた喜劇。山田監督の「東京家族」で一家を演じた橋爪功、吉行和子、妻夫木聡、蒼井優ら8人のキャストが再結集して現代に生きる新たな一家に扮し、熟年夫婦の離婚騒動をめぐって織り成される人間模様を描く。結婚50年を目前に控えた平田夫妻。夫はもうすぐ誕生日を迎える妻にプレゼントを贈ろうと欲しいものを尋ねるが、その答えはなんと「離婚届」だった。突如として持ち上がった離婚話に、彼らの子どもたちは大慌て。すぐに家族会議が開かれることになるが、それぞれが抱えてきた不満が噴出してしまう。(映画.comより)

@MOVIX

ほぼネタばれなしの感想を、簡単にバラバラと書き留めておきます。

「男はつらいよ」シリーズはほとんど見ていません。自分の笑いのポイントにはまらなかったのです。今回も予想通り、笑いに関してはあまりはまれませんでした。
それでも観にいったのは、リアルタイムで監督の作品を観続けたいからです。
リアルタイムで松竹黄金期の香りをかぎたい、という望みは、今回も叶えられました。
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橋爪さんが大活躍の、人生のゴールが見えてきても、すったもんだしながら精力的に生きる人々を描いたシニア向けホームコメディ。
平田家、築二十数年とのこと。恐らく平成とほぼ同い年なのでしょう。
間取りなどは昭和感が濃厚で、築四十年、といっても通じるほど、懐かしい作りでした。
ラスト近く、別アングルで撮った周造さんのお部屋が素敵でした。あの階段、大変そうだなあ。誰か落ちて大怪我しそう(汗

周造が倒れてすぐに葬儀のことを考えはじめる娘婿は、一見不謹慎ですが、こういう人がいないと困るのです。葬儀は大仕事ですから。
父の余命いくばもない頃、母と葬儀場を探したことを思い出しました。同じ経験を持っている人は多いはず。
だからなのでしょうか、一連の騒動には、館内、シニア層の笑い声が一段と高まっていました。
自分も、家族会議が一転してのシーンはスプラスティックで可笑しかったです。
一番可笑しかったのは「あの人」の登場シーン。出オチってずるいわ(笑

吉行さん演じる周造の妻、富子さんが通う創作教室はもう少し有機的にドラマに絡んでくるかと思ったのですが、富子さんに「想像」を喚起したくらいで終わってしまったのは、ちょっともったいない気もしましたが、これくらいが奥床しいのかもしれません。
富子さんの亡くなった弟が著名な作家だった、というのは、ちょっとした楽屋落ち。

夏川さん演じる長男、幸之助の嫁、史枝さん、ほんと、よくできた人。
亭主関白の見本のような舅の周造と、舅の雛形みたいな幸之助、そしてワンパクな子供たち。(キャッチボールはそとでしょうね(^^;;)
今や平田家は史枝さんなしでは成り立たない。作品的にも、見事に周造及び画面を支えていました。
気になってしかたがなかったのが、7人前の上うな重。急に一人増えた時の史絵さんの表情が絶妙でした。どうしたんでしょう。二万4千円以上もしたんだ。ああ、もったいない。(汗
幸之助、早く仕事第一主義から抜け出して史枝さんに感謝の気持ちを表さないと、取り返しのつかないことになるかも?

一番優しい末っ子の庄太も、プロポーズのシーンで、実はちょっぴり周造に似ているのかもしれない、と感じました。

夜勤明けの恋人、憲子を呼び出したり、段取りを自分だけで全部決めてしまったり。
でも、これくらいの強引さがないと結婚にこぎつけないのでしょう。今は、強引、とか、押しが強いなどいうと、負のイメージになりがちなことが、結婚する人が減少している一因なのかもしれません。
憲子さんが庄太の決断を待っていてくれて、良かったです。強引であろうがなかろうが、相手と気持ちが通じていることが、一番大事。
憲子さんは周造の遺伝子よりはるかに強そうですし。
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親はいつまでも親であって欲しい。
平田家の人々に家族、そして自分自身を重ねつつ、限りある命を生きることを考えさせられました。

若い人がこの作品を面白いと思うかどうかは、ちょっと疑問でしたが、面白くなくても、記憶に残ってくれれば、という監督の願いのようなものを感じました。
上映中、館内笑いが絶えず、その笑い声が愛おしく感じられた作品。

そうそう、エンディングロールは最後まで観て欲しいです。洋画みたく、やたらに長くないですし。
オチがあるというわけではないのですけれども、タイトル含めて、この映画です。

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2016年2月19日 (金)

キャロル:映画

2015年 アメリカ 118分 PG12

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公式サイト

原作:パトリシア・ハイスミス「キャロル」訳:柿沼 瑛子(河出文庫)
監督:トッド・ヘインズ/脚本:フィリス・ナジー/製作:エリザベス・カールセン、スティーブン・ウーリー、クリスティーン・ベイコン/製作総指揮:ケイト・ブランシェット 他/撮影:エド・ラックマン/美術:ジュディ・ベッカー/音楽:カーター・バーウェル/編集:アフォンソ・ゴンサウベス
出演:ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラ、サラ・ポールソン、ジェイク・レイシー、カイル・チャンドラー、ジョン・マガロ、コリー・マイケル・スミス、ケビン・クローリー

「ブルージャスミン」のケイト・ブランシェットと「ドラゴン・タトゥーの女」のルーニー・マーラが共演し、1950年代ニューヨークを舞台に女同士の美しい恋を描いた恋愛ドラマ。「太陽がいっぱい」などで知られるアメリカの女性作家パトリシア・ハイスミスが52年に発表したベストセラー小説「ザ・プライス・オブ・ソルト」を、「エデンより彼方に」のトッド・ヘインズ監督が映画化した。52年、冬。ジャーナリストを夢見てマンハッタンにやって来たテレーズは、クリスマスシーズンのデパートで玩具販売員のアルバイトをしていた。彼女にはリチャードという恋人がいたが、なかなか結婚に踏み切れずにいる。ある日テレーズは、デパートに娘へのプレゼントを探しに来たエレガントでミステリアスな女性キャロルにひと目で心を奪われてしまう。それ以来、2人は会うようになり、テレーズはキャロルが夫と離婚訴訟中であることを知る。生まれて初めて本当の恋をしていると実感するテレーズは、キャロルから車での小旅行に誘われ、ともに旅立つが……。テレーズ役のマーラが第68回カンヌ国際映画祭で女優賞を受賞した。(映画.comより)

@TOHOシネマズ

ケイトのファン、ルーニーも好きなので観に行きました。
少しネタばれを含みますが、具体的なエピは書いていません。

実に丁寧なラブストーリーでした。
今でも理解されがたい同性愛を、50年代のNYの街並、ファッションで彩った美しい映画でもありました。

頭の天辺から足の爪先まで女性である二人が、恋に落ちる。性を超えた恋愛です。
セクシャルな欲求を持ち合うことは理解しにくかったけれども、「魂の片割れ」を求める切なさには深く共感できました。

キャロルが夫を嫌うのは、夫、ハージーが男であることもだけれども、自分のルールを押しつけてくるだけの、理解しがたく、許しがたい人間だから。

相手のことが理解しがたいのは、ハージーも同じです。彼は妻の同性愛傾向に気がついている。男性との不倫ならまだ対処できただろうけれども。
恐らく、ここで彼の思考は停止してしまったのでしょう、愛している、という言葉の下に、妻を自分の支配下に置く事に固執するのです。

こう書くとハージーがとっても駄目な夫のようになってしまうのですが、当然の反応だと思います。普通の不倫でも許せないだろうに、同性愛者と知った時のショックはいかばかりか。

だからこの結婚は、双方にとって不幸な結婚なのです。
けれどもハージーはこの結婚が破綻してしまっていることを認めたくない。その気持ちもわかる。でも、そこあるのは、所有欲もしくは征服欲。
キャロルが同性愛であるかどうかは関係ない、普遍的なすれ違いです。

余談fですが。
例えは違うけれども、女子会が流行るのは、生まれや育ちが違っても根本的なところでわかりあっているため、話をするのが楽だからのような気がします。もちろん、例外もいっぱいありますけれども。

男性と話すと、超えられない壁を感じます。女子だと一言でわかってもらえることに、何十行も費やさねばならない。
それは男性にとっても同じことだろうし、恋愛中はそれもまた楽しいのですけど。

ともかく。
母性と父性を併せ持ったキャロルを演じたケイトの存在感、オーラが半端なかったです。何かなにもかも超越してます、凄いわ、この人。
テレーズが離れがたく思う気持ちがわかります。
ルーニーの清楚感もまた、映画の品を上げていました。オードリーそっくり。

そのためでしょうか、テレーズ目線のぶれるカメラワークが徐々に固定されていくラストのシーンに「昼下がりの情事」を連想しました。

二人の空気感が素晴らしいかったです。究極の女性映画の一つだと感じました。

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2015年11月 1日 (日)

ギャラクシー街道:映画 超簡単感想

2015年 日本 110分 


公式サイト

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監督・脚本:三谷幸喜//製作:石原隆、市川南/プロデューサー:前田久閑、和田倉和利、西原恵/撮影:山本英夫/編集:上野聡一/音楽:荻野清子
出演:香取慎吾、綾瀬はるか、小栗旬、優香、西川貴教、遠藤憲一、段田安則、石丸幹二、秋元才加、阿南健治、梶原善、田村梨果、浅野和之、山本耕史、大竹しのぶ、西田敏行

三谷幸喜の長編映画監督7作目で、三谷映画としては初めて宇宙が舞台に設定され、全員が宇宙人の登場人物たちによって織りなされるスペースロマンティックコメディ。香取慎吾が主演し、綾瀬はるかがヒロインを務めるほか、優香、遠藤憲一、小栗旬、大竹しのぶ、西田敏行ら豪華キャストが集う。西暦2265年、木星と土星の間に浮かぶスペースコロニーの「うず潮」と地球を結ぶ、スペース幹線道路「ギャラクシー街道」は、老朽化が進んで廃止の噂もささやかれていた。そんな街道の中央にひっそりとたたずむハンバーガーショップ「サンドサンドバーガー・コスモ店」には、スペース警備隊やスペースヒーロー、スペース客引き、スペース娼婦など、今日も様々な宇宙人たちが集う。(映画.comより)

@TOHOシネマズ

ネタばれなしの簡単感想です。

自分は、コアではないけれども、三谷さんのファンです。
でもコメディは好みがはっきりと別れるジャンルですので、本作もそれほど期待せずに観に行きました。

点だった登場人物たちが次第に繋がってクライマックスを迎える、というお馴染みの展開。
さすがにクライマックス直前からは面白かったのですが、序盤から中盤にかけてのテンポが悪かったように感じました。

ひとつひとつのギャグはそこそこ(失礼;;)だったのですが、懐かしのハリウッドコメディー風のテーストを重視するあまり、ノタっとしてしまった気がするのです。
編集次第ではもっと笑いが取れたのではないでしょうか。
あくまで自分の好みとしてです。
場内には笑い声があがっていましたですし。

米アニメ「宇宙家族」や米実写ドラマ「宇宙家族ロビンソン」に昭和をミックスさせたレトロなセットや色調、流行っていない古びたドライブインの、ガランとした空気は好きです。

あと、バラエティー番組でエンケンさんのキャラ設定をバラしたのは失敗だったように思います。
一番驚きのキャラであり、クライマックスへの伏線だったはずなのに・・・監督はここがこの映画のマックスだとは思ってなかったにしろ。
変身後のキャプテン・ソックスを事前に眼にしなかったのは、幸いでした(^^

期待値が高くなかった分、がっかり感も少なく、思ったより楽しめました。

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2014年12月27日 (土)

声をかくす人(DVD)

2011年 アメリカ 122分 原題「The Conspirator」

原作:ジェームズ・ソロモン
監督:ロバート・レッドフォード/脚本:ジェームズ・ソロモン、グレゴリー・バーンスタイン/製作:ロバート・レッドフォード 他/撮影:ニュートン・トーマス・サイジェル/美術:カリナ・イワノフ/音楽:マーク・アイシャム
出演:ジェイムス・マカヴォイ、ロビン・ライト、ケビン・クライン、トム・ウィルキンソン、エバン・レイチェル・ウッド、ダニー・ヒューストン、アレクシス・ブレーデル、ジャスティン・ロング、ジョニー・シモンズ、コルム・ミーニー

「普通の人々」「リバー・ランズ・スルー・イット」のロバート・レッドフォードが、「大いなる陰謀」以来5年ぶりにメガホンをとった歴史ドラマ。リンカーン大統領暗殺の罪に問われ、アメリカ合衆国政府によって処刑された初めての女性メアリー・ラサットの隠された真実を描く。南北戦争終結直後の1865年、第16代アメリカ合衆国大統領エイブラハム・リンカーンが暗殺される。犯人グループはすぐに捕えられ、犯人一味にアジトを提供したという理由で、下宿屋を営む南部出身の女性メアリー・サラットも逮捕される。メアリーの弁護を引き受けることになった北軍の英雄フレデリックは、メアリーがある秘密を守るため自ら犠牲になろうとしているのではないかと考えるが……。フレデリック役のジェームズ・マカボイ、メアリー役のロビン・ライトほか、ケビン・クライン、エバン・レイチェル・ウッドら実力派俳優がそろう。(映画.comより)

ネタばれなしの簡単感想です。

単館にてひっそりと公開された作品。
ジェイムス・マカヴォイのファン、しかも監督がロバート・レッドフォードということなので、ぜひ観にいきたかったのですけれども、とても観づらい時間帯でしかも短期間でしたので、行けずじまいでした。

一時期リンカーンを題材にした映画が相次いで公開されましたが、本作はリンカーン暗殺後を描いています。
話の発端は、上記の通りです。

元北軍のフレデリックは、元南軍のリンカーン暗殺犯グループを匿った女性、メアリーの弁護をしぶしぶ引き受けることになります。
彼女が営む下宿屋に一味が出入りしていたことは揺るぎない事実であること。
そして世論がリンカーンを殺した一味を血祭りにあげたがっている中で、彼女の弁護を行うというのは、新米弁護士にとって荷が重過ぎる。
加えて、まだ軍人気分の抜けきれていないフレデリックは、弁護にすっかり及び腰になってしまいます。
メアリーもまた彼を信用せず、ろくに口もききません。

ところが、民間人であるメアリーを軍事法廷で裁くことに疑問を抱き始めてから、フレデリックは変わりはじめるのです。

焦点は、メアリーが暗殺計画を知っていたかどうかに絞られます。
知らなかった、というメアリーの言葉を裏付けるために奔走するフレデリック。
しかし、証拠や証人は次々と潰されていくのです。

リンカーン暗殺一味を早く根絶やしにすることで、内戦の傷跡をふさごうとする国家がかけて来る圧力、そして生贄を求める民衆たちの怖さと、司法の独立を堅持すしようとする弁護士の戦いをじっくりと描いた佳作でした。

実話だそうですが、実話のドラマにありがちな総花的な部分は全くありません。
フレデリックとメアリーの交流に的を絞っていて、見応えがありました。

こんな良作が、ほとんど知られずにいるのは、もったいないです。
リンカーンとその時代に詳しくなくても、全く問題なく見れます。

ちなみに、原題はそのものずばり「共謀者」もしくは「陰謀者」。
邦題「声をかくす人」って、おしゃれかもしれないけれども、わかりにくすぎます。かといって直訳だと新鮮みがないし。邦題をつけるのって難しいですな。
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※ジェームス・マカヴォイについては、まだカテゴリーを新設するほどでもないので、ブログを始めてから観た作品の感想の記事へのリンクを貼っておきます。下記以外には「つぐない」「ペネロペ」を鑑賞しています。また、いつか再鑑賞して感想を書きたいと思っています。

X-MEN シリーズ:「X-MEN:フューチャー&パスト」
X-MEN シリーズ:「X-MEN ファースト・ジェネレーション」

<終着駅 トルストイ最後の旅
ジェイン・オースティン 秘められた恋
ウォンテッド
ウィンブルドン

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2014年9月 7日 (日)

桐島、部活やめるってよ(DVD)

2012年 日本 103分

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公式サイト

原作:朝井リョウ「桐島、部活やめるってよ」(集英社文庫)
監督:吉田大八/脚本:喜安浩平、吉田大八/製作総指揮:宮崎洋/撮影:近藤龍人/照明:藤井勇/美術:樫山智恵子/音楽プロデューサー:日下好明/音楽:近藤達郎
出演:神木隆之介、橋本愛、大後寿々花、前野朋哉、岩井秀人、清水くるみ、藤井武美、山本美月、松岡茉優、落合モトキ、浅香航大、太賀、鈴木伸之、榎本功、東出昌大

田舎町の県立高校で映画部に所属する前田涼也は、クラスの中では静かで目立たない、最下層に位置する存在。監督作品がコンクールで表彰されても、クラスメイトには相手にしてもらえなかった。そんなある日、バレー部のキャプテンを務める桐島が突然部活を辞めたことをきっかけに、各部やクラスの人間関係に徐々に歪みが広がりはじめ、それまで存在していた校内のヒエラルキーが崩壊していく。(映画.comより)

@DVD鑑賞

原作未読、大よそネタばれなしの感想です。

今頃観たのかいって感じなのですが(汗)
噂が広まった時には、時すでに遅く、見逃してしまいました。
1年ほど前に、近所のレンタルショップが閉店してからは、DVDを借りることがなくなったのも一因です。

今までネットレンタルには手を出していなかったのですけれども、無料キャンペーンにつられて、試験的に利用してみようかな、と思った時に、まず最初に借りようと思ったのが、この作品です。
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前置きが長くなりました。
もう、色んなところで、色んな人によって語りつくされているでしょうから(いつか観るつもりだったので、レビューは全てスルーしていました;;)、ごくごく簡単に。

この監督の作品は初めて観ました。
映研の感覚そのままに、テクニックを駆使した瑞々しい作品。
監督が、登場人物たち、そしてほぼ登場人物たちと同年齢のキャストたちの、父親ほどの年齢であることに驚かされました。
そして、感覚は年齢ではないことを改めて感じさせてくれました。

ついに姿を現さない桐島。
勉強もでき、バスケットボール部のスターで、恐らくリダーシップもある、学校のヒーロー、女子にも男子にとっても憧れの的であったことが、登場人物のセリフによって、次第に明らかにされます。

桐島の親友で帰宅部、彼自身もまた目立つ存在ある宏樹が月ならば、太陽のような人物だったのかもしれません。
ところが、桐島は突然、太陽であることをやめてしまった。
自分は進路も定められないまま、何となく学校に通っているけれども、桐島は目標を持って進んでいる。
桐島が頑張ること、頑張っている姿を見ることが、自分の中の疑念や鬱屈の代償となっていた。
桐島がいなくなって、今まで「桐島」に背負わしていたものと直面しなくてはならなくなってしまった宏樹。

その他の生徒たちにとっても、部の勝利、恋愛など現実的なものはあれども、桐島が精神的な支柱となっていたのです。

桐島の影響を全く受けていないのが、映研の面々。
まわりのざわめきをよそに、自分たちのやりたいこと、やれることを、よろめきながらも追求します。

桐島が部活をやめた、という学校以外の人間には全く小さな出来事が、学生たちにとっては自分の存在意義を揺るがす大事件であることを丹念に追っていて、緊張の糸が切れることがありませんでした。
BGMが吹奏楽だけであること、効果的に使っていたことも特筆すべきでしょう。

ラスト、それどもなお電話をかけ続ける「彼」の頼りなげなこと。
もし繋がったら、何を言うつもりなのでしょうか。
小さい世界に無限大に広がるミステリーです。

自分が学生の時も、今から思えば小さな事で一喜一憂してたことを、胸の奥深くにうずき続ける苦さとともに思い出させてくれた作品。
口コミでロングランになるだけの魅力を感じました。

この作品が切っ掛けで露出が増えたキャストが多いので、もし、公開時に観ていたら、その後の数々のドラマの見方も変わっていたかも。

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2014年6月16日 (月)

グランド・ブダペスト・ホテル:映画

2014年 イギリス、ドイツ、アメリカ 100分 原題「The Grand Budapest Hotel」

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公式サイト

原案:ウェス・アンダーソン、ヒューゴ・ギネス
監督・脚本:ウェス・アンダーソン/製作:ウェス・アンダーソン、スコット・ルーディン、スティーブン・レイルズ、ジェレミー・ドーソン/製作総指揮:モリー・クーパー、チャーリー・ウォーケン、クリストフ・フィッサー、ヘニング・モルフェンター/撮影:ロバート・イェーマン/美術:アダム・ストックハウゼン/衣装:ミレーナ・カノネロ/音楽:アレクサンドル・デプラ/音楽監修:ランドール・ポスター
出演:レイフ・ファインズ、F・マーレイ・エイブラハム、マチュー・アマルリック、エイドリアン・ブロディ、ドミトリー、ウィレム・デフォー、ジェフ・ゴールドブラム、ハーベイ・カイテル、ジュード・ロウ、ビル・マーレイ、エドワード・ノートン、シアーシャ・ローナン、ジェイソン・シュワルツマン、レア・セドゥー、ティルダ・スウィントン、トム・ウィルキンソン、オーウェン・ウィルソン、トニー・レボロリ

「ムーンライズ・キングダム」「ダージリン急行」のウェス・アンダーソン監督が、高級ホテルのコンシェルジュとベルボーイが繰り広げる冒険を、名優レイフ・ファインズを筆頭にオールスターキャストで描いた。ヨーロッパ随一の高級ホテル「グランド・ブダペスト・ホテル」を取り仕切り、伝説のコンシェルジュと呼ばれるグスタヴ・Hは、究極のおもてなしを信条とし、宿泊客のマダムたちの夜のお相手もこなしていた。ホテルには彼を目当てに多くの客が訪れるが、ある夜、長年懇意にしていたマダムDが何者かに殺害されてしまう。マダムDの遺産をめぐる騒動に巻き込まれたグスタヴ・Hは、ホテルの威信を守るため、信頼するベルボーイのゼロ・ムスタファを伴い、ヨーロッパを駆けめぐる。(映画.comより)

@TOHOシネマズ

予告で見た、1930年代のホテルの佇まいと、「渋キャラ・オールスターズ」に惹かれて鑑賞しました。
ネタばれなしです。

ウェス・アンダーソンの映画は「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」(2001年)しか見ていません。
ストーリーはあまり覚えていないのですけれども、少し特殊な家族関係と生きることの重さを、突き放したような視線とほろ苦い笑いで描いた、奇妙な味わいのある作品だったと記憶しています。

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キャスト以外は、ストーリーを含めて、事前に何の情報も仕入れぬまま、観ました。
タイトルから、「グランドホテル」(1932)みたく、「さまざまな人物が1つの舞台に集いあい、それぞれの人生模様が同時進行で繰り広げられていくという@wiki」映画かと思っていたら、無声映画のコメディや冒険活劇へのオマージュが込められた作品でした。
また、「ブダペスト」なので、てっきりハンガリーが舞台化と思っていたら、周囲の国を含めて、全て架空の国のお話でした。
ナチス風の国旗のデザインなども、名作たちへのオマージュでしょう。

スクリーンの比率を途中で変えてるというのは、後で知りました。
観ている時は、気がつかなかったです(^^;;
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まず、お話は「現代」から始まります。
「現代」とは、映画を観ている人々の時間です。2014年に観たならば2014年、2024年に観たならば、2024年が、「現代」なのだろうと思いました。

そこからストーリーは、今は銅像となっている人物が生きている時代、1980年代に遡り、彼のモノローグによって、1960年代へ導かれ、そこで彼が出会った人物によって、ある男の話が始まる・・・この重層的な作りが、伝説が作り出された経緯を表していました。

メインのお話が繰り広げられるのは、1932年です。
ナチスが政権を取ったのは1933年、武力侵略を開始したのは1938年だから、年表的に辻褄を合わすよりも、かの「グランドホテル」の製作年に合わせたように思います。
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ストーリーは、粗筋にもあるようにマダムDが亡くなってから、多少ブラックでナンセンスな活劇が、東欧風の哀愁を帯びたBGMとともにテンポよく、あれよあれよと繰り広げられます。

なんとも可笑しかったのが、絶体絶命、一分一秒を争う時に、グスタヴと新米ベルボーイのゼロが、のんびりと掛け合い漫才を始めるいくつかのシーン。
立ち位置も銀幕の向こうの観客席を意識したもので、昔懐かしい「凸凹珍道中」風でした。
また、師匠であり庇護者であるグスタヴに、ある一点についてだけは、急に命令口調になって何度も釘を刺す、ゼロのタイミングや表情も可笑しかったです。

十分にコミカルでドキドキする作品なのですが、終わってみれば、グスタヴの優しさ、そのグスタヴを絶対的に信用しているゼロの無垢な瞳が胸に残りました。
そして可憐で気丈なアガサ。

「伝説のコンシェルジェ」のお話ですけれども、コンシェルジェのエキスパートぶりを描いたお話ではありません。
グスタフの存在そのものが伝説なのです。
なお、鍵に関する伝説は、映画を観終わった後に、公式を読んで知りました。
だから、銅像に鍵、だったんだ(汗)

女好きで(守備範囲の広さは、ウドちゃんもびっくりw)、コンシェルジュという立場を利用する小ずるさを持った、平凡な俗物、グスタヴ。
しかし、職業人として、そして人間としてのプライドを保ち続けた男。
同時代、名も知れぬ多くの人々が、彼と同じく、人間としての尊厳を守りぬいたのでしょう。
無名性に、思わず粛然としました。
もし、自分だったら。車内でグスタヴがとったような行動ができるだろうか・・・

グスタヴが伝説となったのは、彼のことを語る人がいて、その話を書き留めた人がいたから。
彼自身は、自分が伝説になるとは思いもしなかったでしょう。

ラスト近く、ミスター・ムスタファの呟いた言葉も忘れられません。
生きていた時から、グスタヴは伝説の一部だった・・・

いかつい顔のオールスターズも楽しめましたし、重厚なホテルの内部や、英国とはまた違った趣の広大な城など、建物好きにはたまらない背景も見応えがありました。

哀しくあっても希望を見せてくれる、可憐な作品。
ストーリーがよく練られているので、自分のようにウェス・アンダーソン監督のことをほとんど知らない人にも、面白く観れると思います。

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2014年3月20日 (木)

国民の映画:舞台(備忘録)

2014年3月

作・演出:三谷幸喜/音楽・演奏/荻野清子/美術:堀尾幸男/照明:服部 基/音響:井上正弘/衣裳:黒須はな子/ヘアメイク:河村陽子/舞台監督:加藤 高/製作:山崎浩一/プロデューサー/毛利美咲
出演:小日向文世、段田安則、渡辺徹、吉田羊、シルビア・グラブ、新妻聖子、今井朋彦、小林隆、平岳大、秋元才加、小林勝也、風間杜夫

1941年ベルリン、秋。。
ヒトラー内閣がプロパガンダの為に作った宣伝省の初代大臣ヨゼフ・ゲッベルスにはすべての芸術とメディアを監視検問する権利を与えられていた。
ある日ゲッベルスは映画関係者たちを呼んでホーム・パーティーを開く。
パーティーにやってきた映画人たちの前でゲッベルスは彼らを招いた本当の理由を発表する。
彼は最高のスタッフとキャストを使い、自分の理想の映画を作ろうと考えていたのだ。全ドイツ国民が誇れる映画、「国民の映画」を。
ナチス高官たちと映画人たち、彼らが一堂に会したその夜、虚飾と陰謀に満ちた、狂乱の一夜が始まる。(パルコ劇場HPより)

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@森ノ宮ピロティホール

ゲッペルスには以前より興味があったのですが、初演を見逃したので観に行きました。

なぜゲッペルスに興味を持ったかというと、ナチスのプロパガンダ戦略の見事さが恐ろしかったからです。
映画、ラジオ、イベント、そして制服。
もし、当時生きていて、ナチスの計画を知らなかったら、目が眩んだと思うのです。
ですので、騙されないためにも、製作過程のカラクリを知っておくべきだな、と。

アメリカのエンターティメント戦略も相当緻密だったことを知ったのは、もっと後です。
当時の日本の対外的な情報戦略は、どちらの国の足元にも及ばなかったわけですな。

さて、劇評が書けるほど劇は見ておりませんので、さらっとネタばれなしの感想を書きとどめておきます。

一つの民族を、害虫のように抹消する計画。
問答無用で殺戮される人々。

欧米の作家たちがユダヤの人々の苦難を描いた映画や写真集を含む書物と比べると、衣服の上から痒いところを掻く感は否めませんでした。
しかし、日本人に彼らの皮膚感覚・・・苦痛や怨嗟のこもった作品を求めるのは無理というもの。観客も日本人ですし。
三谷氏が描きたかった、巨大な権力にさらされた芸術家たちの葛藤、罪と罰は伝わってきました。
彼らの葛藤は、いま現在、この国にも、自由の象徴であったあの大国にも、存在するように思います。

そしてゲッペルスとゲーリングの対比。

たたき上げで影を持ち、二番目にしかなれないゲッペルスと、育ちが良くて天性の明るさとリーダシップを持つゲーリング。
ゲッペルスは、無類の映画好きではあるけれども、体系立てて批評する才能はなく、独創的な考察が浮かぶこともなく、熱っぽく語る映画論はすべて受け売りでしかない。映画ファンの域を超えれないのです。
このゲッペルス像は私自身のようで、ずんと心の奥底に溜まりました。
対して、ゲーリングは、直感で作品のツボを見抜く力があり、人々に伝える話術も持っている。
月と太陽。
そのことを一番良くわかっているのは両名なのです。
ゲーリングを眩しく仰ぎつつ、激しく嫉妬するゲッペルスと、自分がより輝くためにゲッペルスを必要とするゲーリング。

ヒコさんのゲッペルスは言うまでもなく、登場するだけで舞台が華やかになる渡辺さんのゲーリングはまさしく適役。
暗く澱んだ流れの中で、一箇所だけある、渡辺さん、シルビアさん、新妻さんたちの歌とダンスシーンが眩くきらきらと輝いて見えました。

ラストのモノローグ。
語り手のその後の人生は、悲しいというより、恐ろしい。
自分が彼だったら、絶望と恐怖で気が狂ってしまうかもしれません。
殺戮する方にも葛藤があるなんて、認めたくない・・・

人間は、こうも残酷になれる生き物なのだ、という悲しい事実。

テレビでも放映されていましたし、DVDで観ることも可能なのですが、一度はライブで観たかった作品。
観に行って良かったです。

全公演終了後に全ての美術セットをスタジオに持ち込んで別収録を行うという異例中の異例の方法でこの映像は収録されました。
本広監督ならではの映像演出により、舞台中継でも映画でもない、まさに新ジャンルの映像がここに完成しました! (amazonより)


というDVDも面白そうです。

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もし、この脚本を西欧人が演出したら、いったいどんな舞台になるのだろう、とちょっと想像してみました。
ナチスの罪を糾弾する方向が強まるのか、それとも、もっとデカタンスな、例えば「地獄に落ちた勇者ども」のようになるのか。

観てみたい気がします。

※映画の題名など訂正をしました。

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2013年12月31日 (火)

カノジョは嘘を愛しすぎてる:映画 簡単感想

2013年製作 日本 117分

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公式サイト

原作:青木琴美「カノジョは嘘を愛しすぎてる」(フラワーコミックス)
監督:小泉徳宏/脚本:吉田智子、小泉徳宏/製作:石原隆、畠中達郎、都築伸一郎、市川南、加太孝明/プロデューサー:土屋健、石田和義/音楽プロデューサ:亀田誠治/音楽:岩崎太整/撮影:柳田裕男
出演:佐藤健、三浦翔平、水田航生、浅香航大、大原櫻子、吉沢亮、森永悠希、谷村美月、相武紗季、反町隆史

「僕は妹に恋をする」「僕の初恋をキミに捧ぐ」の青木琴美による同名人気コミックを、佐藤健主演で実写映画化。音楽業界を舞台に孤高のサウンドクリエイター・小笠原秋と、才能を見出され劇的なデビューを飾る女子高生・小枝理子の恋模様を描く。23歳の若さでサウンドクリエイターとして活躍する秋は、かつて自分が所属していた人気バンド「CRUDE PLAY」に楽曲提供を続けながらも、ビジネスとしての音楽の世界に嫌気がさしていた。そんなある日、秋は気まぐれで声をかけた「CRUDE PLAY」ファンの女子高生・理子と付き合うことになる。しかし、理子は天性の歌声の持ち主で、その才能を見込んだ敏腕プロデューサーにより、3人組バンド「MUSH&Co.」としてデビューすることになるが……。ヒロインの理子を演じるのは、オーディションで選出された新人・大原櫻子。劇中バンド「CRUDE PLAY」メンバーに三浦翔平、窪田正孝、水田航生、浅香航大、「MUSH&Co.」メンバーに吉沢亮、森永悠希と若手注目株が多数出演。(映画.comより)

@TOHOシネマズ

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原作未読です。
ネタばれなしの感想です・・・ばらすネタのない映画ですけれども(汗)

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少女マンガは大分前に卒業しているので、ついていけるか少々不安だったのですが(汗)、ストーリー的にですが、変な欲を一切振り払った極めてタイトなアイドルムービーでした。

ヒロイン、リコの、思い込みの強さも、あの年代ならありえる、と思えるように作ってありました。
まあ、リコの行動、思考は突っ込もうと思えばいくらでも突っ込めるのですけれどもね。そういう設定ありきのストーリーをうまく映像化していた、という意味で。

男性キャストもみな、佇まい、年齢など、二次元キャラに徹していました。
もう少しバンド演奏を観たかったです。
でも、この映画はラブストーリーかつ佐藤さんの映画。
そしてそこを目指しての、キャストおよび制作スタッフの集中力を感じました。
何より佐藤さんウォッチャーとして、こういう映画で主役を演じるようになったことが、感慨深かったです。

大原さんはなんと言っても唄が本物なのが強みなのですが、これが初めての作品とは思えないほど演技もうまく、不安に感じる部分がありませんでした。
映画の設定そのまま、とびっきりの美少女ではないのだけれども、幼い子供のように見えたり、中年に見えたりする表情で惹きつけられました。ひょっとすると天性の女優なのかもしれません。

CRUDE PLAYのお兄さんたちは、着実にキャリアを積んでいる人たちですので、さておき。
MUSH&Co.。
男前ばかりの中での森永さんはさすが。わずかな登場シーンでも目立ってました。さすがです。
吉沢さんは役柄に合してメテオの時より幼く見え、こちらも出番はわずかでしたが、俳優としてできる人であることも再確認。今後の活躍を期待しています。

若者ばかりの中で、高樹が作り物めいて見え、それがいかにも業界人っぽい胡散臭さが漂ってしました・・・良く言えば、ですが(苦笑)

谷村さんは映画ではあれだけなのね・・・。

映画の物語以前を描いたオムニバスドラマ、観たいなあ。
こちらでは放映されてなかったし、CSに入っていないし。
DVDの特典になるんだろうな、きっと。

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今月観た映画の中では、一番映画らしかったです。
テレビでは作れない世界を感じました。
多少こっぱずかしくはありましたが(^^;;

原作を未読で、少女マンガの世界に浸れる人なら、楽しめると思います。

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