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カテゴリー「□BORDER」の8件の記事

2014年6月 6日 (金)

BORDER 第9話 最終回「越境」

公式サイト

休日のショッピングモールで、8歳の少年が行方不明になった。誘拐事件とみた警察は、警視庁特殊捜査班(SIT)を捜査にあたらせるが、犯人から何の接触もないまま、翌朝、少年は遺体で発見される。捜査は市倉(遠藤憲一)班に引き継がれ、石川(小栗旬)、立花(青木崇高)らが捜査を開始。いっぽう、検視を担当した比嘉(波瑠)によると、死因は舌骨の骨折による窒息死の可能性が高いとのことで、犯人は医学的知識を持った人間と推定された。

その後、誘拐現場を調べていた石川の前に死者の少年が現れ、犯人は「オモチャ屋のお兄さん」という決定的な証言を得る。その頃、詳しい検視を行っていた比嘉は、少年の胸にアルファベットの「A」の文字が、唾液で書かれているのを発見。検査の結果、それは非分泌型の唾液で、DNAを検出できないものだと分かった。一切証拠を残さず、殺しを楽しんでいるかのような犯人に、石川は怒りをたぎらせるが…!? (公式サイトより)

※セリフは全て概略です。

「怖かったかい?
お兄さんがひろし君を怖い目に合わせた奴を絶対に捕まえてやる。」

少年に呼びかける石川。

おもちゃ屋さんのお兄さんは、すごく優しそうで、いい人に見えた、と少年。

絶対に捕まえる。約束する。

遺族の嘆き、死体に愚弄するかのような「A」の文字。

犯人は医学的知識があり、モール周辺の防犯カメラの位置も熟知している人間。
警察はまず、モールに出入りしている業者から洗い始めますが、多すぎて決定的な証拠は掴めぬまま、捜査は膠着します。

そんな中、いつものように単独で動く石川。
S&Gに頼んで、当日モールに出入りしたおもちゃ業者と搬入した社員、アンドウを特定します。
今回はいいですよ、と報酬を受け取らないS&G。
そのかわり、捕まえて欲しいと。

「絶対に捕まえてやる。」

今日の安吾君、なんかおかしかったね、大丈夫かな、とS&G。

石川は早速玩具業者を訪れますが、アンドウは、他にやりたいことがある、という理由で辞職した後でした。
アンドウの使っていたコップを持ち帰った石川は、比嘉に分析を頼みます。
以前から石川の行動に不審を抱いている比嘉。

何かおかしなものが見える?例えば死者とか。
科学者がそんな非科学的なことを言うなんて、といなす石川に、科学者ゆえに、この世にありえないことなどないと思っている、と比嘉。
もし、そうだとしたら。
見えてはいけないものが見えるというのは、心の中にダメージがかかっているはず。

全てが終わったら話す、と立ち去る石川に。

「この前も言ったけど、痛みに支配されないで。」

外出するアンドウと対峙する石川。
もちろん、本当のこを言うわけはなく。職探しで忙しいんで、とすらっとかわされます。
しかし、アンドウを見て恐怖する少年の姿が見えてしまう。
思いつめた表情の石川。

少年の部屋から少年の毛髪を採取し、スズキに渡します。
スズキも、今回はいただけません、と。

外出するアンドウ。ドアに仕掛けをしています。
アンドウとすれ違って、アンドウの部屋に忍び込んだ作業姿のスズキは、少年の毛髪を置きました。

このくらいのことは、今までもやっていましたが・・・。

帰宅したアンドウは、仕掛けを見て、誰かが忍び込んだことを察知、にやっと笑います。
スズキさん、ぬかったなあ・・・

あくる朝、再びアンドウの前に現れた石川。
証拠はない、とぬらっと切り抜けようとするアンドウをねじ上げ、壁に押し付けます。
そして・・・自ら頭を壁に打ち付ける。何度も。

錯乱したのか・・・いや違う。

「公務執行妨害で現行犯逮捕する。」

ああ、超えちゃった。
もう、後には引けないよ、石川・・・

アンドウの家宅捜索の令状がおります。
石川がアンドウに的を絞ったことに不審を抱く市倉。
捕らえられても全く動じないアンドウ。「楽しみです。」

そう、家から遺留品は、何にも、「髪の毛一本」すら出なかったのです。
証拠が出なかった以上、留置しておくことはできない、そして、上が石川の捜査に強い疑念を抱いている、と市倉。

「これ以上、無茶をするな。」

釈放されたアンドウと再び対峙する石川。

謝罪ならしますよ。やったのか、と聞いてくれたら、いつでも正直に答えたのに、でも、証拠はなにもないですよ、と柔和な表情で答えるアンドウ。
自分の犯罪に絶対的な自信を持つアンドウは、車を含む家宅捜索にびくともしなかったのです。

何が目的だ、なぜ無垢な少年を殺した、と問う石川に。

「あの平凡なる子が、無垢なる存在になれたのは、私が光を与えてやったからです。」

 闇があってこそ、光がある。

悪が存在してこそ、正義が存在する。

 「どちらか一方の世界なんて、つまらないでしょう。

あなたもこちら側にくればいい。

それはできないでしょう。それが正しいのです。
これからも正しい関係でいましょう。」

何が切っ掛けだ、いつ悪に染まった、と問う石川に、あなたが正義に染まったのはいつですか、と切り返すアンドウ。

絶対的な悪。
絶対的な悪をなすために、今までずっと研究してきた。
研究課題としての誘拐は、終了した。
絶対的な悪と、無能で中途半端な正義。
Aとは自分の頭文字。
今は、次の悪のために就職中。

徹底的に石川を愚弄して去っていくアンドウ。
追いかけるどころか、息をするのも困難なほど打ちのめされてしまった石川。

いつものバーで、赤井に「絶対的な悪は存在すると思うか」と問います。

「存在するでしょうね。」

何人か見てきた。

「勝つには、絶対的な正義にならなくてはならない。
つまり、コインの裏表になる、ということです。
はたから見たら、同じものです。」

何か言いたげな石川に。

「相手がしくじるのを待つ。焦らないことです。」

その間に何人もの人間が殺されてしまう、と石川。

「消えていくものをいつまでも儚んではいけません。
あなたの魂がすり減ってしまう。」

殺されてしまう人々、それは彼らの運命だと思って。

「運命。」

自分が生き残ったのも運命。

呟き、立ち去る石川に、近々飲みましょう、ビジネス抜きに、と声をかける赤井。

あくる日、姿を見せない石川を心配する立花は、比嘉にも連絡します。
何か思い当たった比嘉。

石川は、火葬場で少年を見送っていました。
そこへ比嘉も現れ、合掌・・・

その時、真っ直ぐ石川を見つめる少年が現れます。
果たせていない、果たせないかもしれない約束。
「絶対守る」・・・「絶対」だったのに。
詰るかと思われた少年は、しかし、にっこりと笑い、手をふりました。

「ありがとう。」

石川の中のマグマが発火した。

火葬場を走り出る石川。
後を追いかけきれない比嘉。

石川は家を出るアンドウをひっ捕まえて、屋上に引きずっていき、胸ぐらを掴んだまま、際に追い詰めます。
全く柵のない屋上。

「怖いか。死にたくなかったら、白状しろ。」

証拠を出せ。

しかし表情をほとんど変えないアンドウ。

正義のためなら死ねる。悪をなくすために死ねる。
でも、決定的に違うのは。

「悪をなすためなら、人を殺せます。
あなたは殺せない。」

 だからその差は永遠に縮まらない。

 「また、私の勝ちですね。」

一瞬の躊躇の後、突き落とす石川。
完全に超えてしまった。

地面に叩きつけられたアンドウを、混乱と悔恨のうちに見詰める石川。

の、背後から、手が。

「こちらの世界へようこそ。」

.

ああ、石川が本当に超えてしまう話、予想した内の、最悪のパターンで終わりました。

前回の「俺は、絶対に正義の階段を踏み外さないぞ!」という叫び、「決断」が悲しいです。

そういうドラマだったんだ・・・

まず、最終回の感想からぽつぽつと、いくつか書きます。

最近、石川の様子がおかしい、と心配する市倉、立花と比嘉。
しかし、自分には、初回から大きく変わったようには見えませんでした。
で、今頃ですが気がついたのは、頭の中に弾丸が入ってからの石川しか知らないこと。
事件の前の石川は、もっと笑ったのでしょうか、休みの日はリフレッシュしていたのでしょうか。

同じく、事件以降の石川しか知らないS&Gは繊細でした。今回の事件に対する石川の怒りの大きさを察知していました。
一番石川の秘密に近づいていた比嘉は、ついに痛みに引きずられてしまった石川を止められませんでした。

光をあてる、すなわち生贄にすることで、平凡な少年を非凡な存在にする。
理屈としては、ある種の真実はある。歴史に名を残すのは、平凡でない人々なのだから。
けれども、少年は、光をあてて欲しいなどと、全く望んでいなかった。
理屈のために人の命を潰すなど、許されるわけがない。

自分勝手な理屈を振りかざした犯人による、あまりにも痛ましく、理不尽な犯罪。
石川の怒りと無力さに強く共感しました。
しかし、赤井の言う通り、「絶対悪」だろうが「絶対正義」だろうが、信奉する理屈によって人の命を奪うという行動は、はたから見れば同じなのです。

アンドウは、自らを人間界における必要悪の象徴であるように石川に思い込ませ、煽っていました。
知識は半端ないでしょう、すごく用心深いのでしょう、でも、所詮は人間なのです。
赤井の言うように、綻びを見せるまで辛抱強く待てば、いつかミスを犯したかもしれません。

無能と謗られても、どれだけ悔しくても、耐えるしかなかったのです。

しかし挑発に乗ってしまった石川。
アンドウは、突き落とされることで、石川をまんまと「殺して」しまったのです。

いくつか後戻りできるポイントはあったのですが、石川を、ついに越えさせてしまったのは、少年の儚い笑顔・・・「死者の声」でした。

もし、石川に、死者の声が聞こえるという能力がなかったなら。
アンドウにすらたどり着けなかったでしょう。
もし、気がついたとしても、そして同じように愚弄されたとしても。刑事のプライドは残っていたかもしれない。

硬質な正義感の持ち主であるが故に、死者の声と向き合いすぎたために、違法な手口も辞さなくなっていた石川は、アンドウにつけ込まれる隙が十分にあったのです。

アンドウを、人類が人類である限り生み出してしまう「絶対悪」、あるいはイヴを誘惑した蛇、つまり原罪の象徴と捉えるれるようにも描いていました。
しかし、自分は敢て普通の人間として見ました。
でないと、少年が救われない。
裁けない相手であるとは思いたくなかったのです。例え、ついに裁けなくとも。

この先、石川はどうするのでしょうか。

目撃者はいない。
事故として報告し、警察に残るのか。
真実を述べて罪を償うのでしょうか。
その後、赤井たちのいる世界に潜るのか。
それとも・・・
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「死者の声が聞こえる」という設定に、最初はどこへ向かっていくのかわからぬまま見始めたドラマ。
途中、この設定、必要かなぁ、と思う回もあったのですが、徐々に、設定はともかくも、サスペンスドラマとしての水準が高さに引き付けられました。

4話と5話以外が割り切れなさの漂うラストであること、特に7話が、石川を「越境」に追い込むダイレクトな挿話だったのだと、全てを終わったあと、わかりました。
設定そのもので物語を作るのではなく、この設定を介して描きたいことが、作者にはあった、ということも。

最終回。死者の声を聞くことで事件を解決してきた石川が、死者の声によって突き落とされてしまう。
死者の声が聞こえる、ということの重さと、人間の心の不思議さ、罪深さを突きつけるラストに向かって紡がれた、ファンタジーでもオカルトでもない、極めてシリアスなドラマでした。

1話完結の連続ストーリーを支える無駄のないカット、テンポ、映像。全て見応えがありました。

そしてキャスティング。
石川、市倉、立花、比嘉、地下世界の人々。
初対面の時には取っ付きにくかったけれども、話を交わすうちにじんわりと人柄が伝わってくる、新しい友人のような(回りくどい;;)、キャラ造形でした。
本当に石川のことを心配していた市倉、ツンデレな比嘉の意外な熱血さ、段々好漢になっていく立花。
小栗さんは、好きも嫌いもない俳優さんでしたが、本作品はすごく格好良かったです。

このドラマは、トリッキーな設定を生かしつつも突出させずに、純粋さが故に道を踏み外していく石川という青年の苦悩をいかに立体的に見せるかにかかっていたと思うのですが、お見事でした。

スタッフ、キャストの皆さん、ありがとうございました。

せっかく顔なじみになったのに。ラストが決まっていたとはいえ、終わってしまうのが残念です。潔さも好感度ではあるのですが。
5話のようなしみじみとした話は特別としても、サスペンスを映像的技巧を駆使したドラマをもっと見たかったです。

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2014年春クールドラマ 初回の感想その2 「BORDER」「MOZU」「アリスの棘」

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2014年6月 5日 (木)

BORDER 第8話「決断」

公式サイト

組織犯罪対策部に所属する元刑事・荒木(飯田基祐)が銃殺された。至近距離から眉間を撃ち抜く手口から、石川(小栗旬)が銃撃された際に捜査していて、いまだ未解決の元警察官殺しとの関連が疑われた。しかも、殺された2人はかつて同じ組織対策犯罪部に籍を置いており、石川たちは事件に繋がるような接点がないか洗い始める。そんな中、石川が何かを抱えていることを敏感に察知した比嘉(波瑠)は、相談に乗ろうとするが、石川は“死者と会話ができる”という突飛な能力が発現したことを、やはり切り出せないのだった。 (公式サイトより)

冒頭。撃たれた時の悪夢から目覚める石川。
車中でのうたた寝。隣に座っている立花は、うなされていた石川を心配する。
早く頭の中の玉を取った方がいいのではないか。

「多分、お前が思っているより、人生は長いぞ。」
「お前、良い奴だな。」
「今頃気がついたのか。」
「ああ、たった今。」

自分も今頃気がつきました(汗)
立花の描き方が優しくなったな、などど緊迫した中にもほのぼのしていたのですが、このやり取りも今回の重要な伏線でした。

石川、立花が現場に着くと、すでに市倉と鴨川がいました。
鴨川って、女子学生連続殺人の時に比嘉をいびった検視官出身の管理官だったっけ、と思い出しつつ・・・

解剖の場に現れた殺された荒木をじっと見つめる石川。
他の人には何も見えない空間をじっとにらんでいるようにしか見えません。
以前からそんな石川の様子を気にしている比嘉。

「痛かったら、子供の時みたいに泣いていいんだよ。」
「他人の痛みが次々とふりかかってくる。そんな時はどうしたらいいんだ。」
「気をつけて。痛みに支配されないで。」

署内の廊下に佇む荒木の言葉を聞くためには一人にならなければいけない。
いつものように、立花に、先に行っててくれ、トイレに行くから、と石川。
とこどが、石川の体調を心配する立花は、俺も一緒に行くと。

ああ、そうか、こういうパターンもあったんだ。
周囲の親切心が、石川の邪魔をするっていう。

結局、タイミングを失った石川は、荒木の声を聞けずじまいでした。
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石川が撃たれた時の事件の被害者、植田、そして今回の荒木は同じ手口で殺されており、かつて同じ組織対策犯罪部のメンバーだった。
荒木を打ち抜いた弾は残っていましたが、至近距離のため、旋条痕が潰れてしまって、証拠にはならない。植田の時と全く同じです。
関連性を疑い、色めき立つ石川たち。
しかし、市倉は捜査の最前線からはずします。

「政治家のバカ息子の件以来ですね。」

赤井から情報を求める石川。

殺された2人は10年前、麻薬密売組織の一斉取り締まりに動いており、そのガサ入れ先で組織の幹部が転落死していたことが判明。さらに、現場から1億以上の金が消えたという噂が流れていた。(公式サイトより)

その時の捜査チームはあと3人いる。
赤井は一人だけ知っていると言い、酒井という男の名を告げました。
石川が去った後、全部知っているのに、とバーテンダーに言われ、

「時間をかけて知った方がいいこともある。」

とつぶやく赤井。

早速、石川は、路上にて10年前の事件について「金を巡っての仲間割れか」と酒井を問い詰めますが、通行人たちに見咎められて、いったん引きます。
直後、植田、荒木と全く同じ手口で殺されてしまう酒井。

現場に駆けつける石川たち。
石川が酒井を締め上げていたのを目撃していた通行人たちも、遠くから現場を見ており、酒井が何者かに襲われていたことを証言しています。その男はスーツを着ていた・・・
彼らとは反対側に向かおうとするも、市倉たちに一緒に移動するよう促される石川。
暗い場所だから、顔までははっきり見られていないかもしれない・・・覚悟を決めて、目撃証言をしている通行人たちの脇を通り抜けます。

「あ、」

・・・

「背はこの刑事さんと同じくらいでした。」

よくあるシチュエーションなのですが、撮り方や演出がうまいので、思わずドキドキしました(^^;;
名指しされるパターンもありえたましたし。

S&Gに10年前の事件について調べて欲しいと頼む石川。
警察の内部情報なんて、いくら自分たちでもそう簡単にハッキングできない、とS&G。

「やっぱり無理か。」
「そんなに簡単にあきらめちゃうの?」

警察まわりの記者たちの、新聞には載せられない情報がある、とS&G。

「報道の自由、知る権利、ばんざーい。」

石川が目にしたものは。

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翌朝、市倉の自宅を訪ねる石川。
市倉が、大きな家庭ごみの袋を手にして家から出てきました。

「いい家ですね」

自宅に訪ねてきた石川に驚く市倉に、班長にだけ伝えたいことがあるから、と石川。

それは、弾の摘出手術を手術を受ける決心をしたことでした。
今まで逡巡していたけれども、今や、自分の頭の中にある弾だけが手がかりだから、と。

ふうん、という体で聞く市倉。

石川が自分を、自分の頭の中の弾を、囮にするつもりらしいことが伝わってきます。

比嘉には、遺体の引渡しを引き伸ばしてくれるよう、頼み、スズキには場所選定を頼み、一人パソコンを触る立花の前に、黙って座る石川。
もうっ、気になるな、という感じの立花(笑)

「何だよ。」
「俺を信用できるか?」

そして、市倉と・・・鴨川管理官に、手術が四日後であることを告げました。

あ、鴨川管理官かぁ。

いや、怪しいっていや怪しいかったのですが、モタモタとした意味ありげなクサい映像が一切なかったので、すっかり乗せられてしまいました。

人気のない場所に移動する三人。
石川は単刀直入に切り出します。
チームの生き残りは、鴨川と市倉だった。

「私を殺すためですか。私を撃ったのは、あなたたちのどちらですか。」

そこへ酒井が現れ、犯人の名を告げようとします。

「俺とお前を撃ったのは・・・」

瞬間、石川が拳銃をつきつけたのは、鴨川でした。

「撃ったからってどうだってんだ。」

たまたま居合わせたお前が悪い、と開き直る鴨川。
捜査中に散歩なんてふざけたことしやがって。

植田は、自責の念にかられて口を割りそうだったから殺した。荒木は、事件をネタにゆすって来たから。酒井は、石川に目をつけられたから。
一連の事件を、市倉だって見て見ぬふりをしていた。

事態の急展開への驚きから立ち直れない市倉。

「証拠がなくて、手のうちようがなかった。」

今は腰抜けだ、と、そんな市倉を鼻で笑う鴨川。

「お前も長く警察にいればわかる。」

どれだけ自分をすり減らして職務を全うしても、それに値する見返りはないんだってことを。
税金なんて、ろくでもない政治家たちが、わけのわからん使い方しているのだから。

 

「正義の階段を転げ落ちろ。その時は受け止める役割を果たしてやる。」

怒る石川。

「俺の頭の中に、弾が残っている。」

そんなものはすり返られると、なお足掻く鴨川に殴りかかったのは、市倉でした。
止める石川。

「あんまり殴りすぎると良くないと思いますんで。」

そこへ立花が出てきました。

「ちくしょう。」

俺も殴りたい。

鴨川の言葉は、立花によってすべて録音されていました。
今までなら、思わず飛び出してしまうところを、石川を信用して最後まで見届けた立花。

「俺は、絶対に正義の階段を踏み外さないぞ!」

身柄を確保され、パトカーに乗せられた鴨川に、怒る石川。
俺を信用したのか、と尋ねる市倉には

「ゴミを捨てる班長を見て信じました。」

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視聴者には、酒井が誰の名を言ったのかはわかりませんでした。

最初はそういう演出だとばかり思っていたのですけれども、時間が経ってから、ひょっとしたら、石川には聞こえなかった、という可能性もあるかな、とも思えたりもしてきました。
どうとるかで、石川がどういう思いで「班長を信じる」と言ったのかの受け取り方も全く変わってくるなあ、と。
自分の能力を隠すためなのか、それとも本当に信じているのか・・・
こういう余白は、好物です。

予想外、と感じる推理ドラマの展開は、今やほんとどないのですが(汗)、今回は少なくとも2回は「あっ」と叫び、2回は「ああ~」と唸ってしまいました。
作り方が上手いので、平易なミスリードにひとつひとつ引っ掛かってしまった。
くやしいっ(^^;;

伏線、映像、テンポ、音楽、そしてキャスティング。
石川と立花の間合いや、スズキのコスプレ、市倉を止める冷静な石川など、ところどころにコミカルな風味が利いている、緩急のついた上質なサスペンスドラマでした。

横柄な北見さんと、何か隠していそうなエンケンさん。
どっちも怪しいもんなぁ(^^;;

今回、石川の因縁にケリがつき、チームワークも深まったところで、次回、最終回、最大の敵と戦う・・・のでしょうか?
タイトルは「越境」。
何が、何を越境するのでしょう。
犯罪及び犯人、石川自身、石川の周囲の人々・・・?

楽しみです。

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2014年5月29日 (木)

BORDER 第7話「敗北」

公式サイト

深夜、都心の街角で男子大学生の横森(川籠石駿平)が轢き逃げされ死亡した。原因は、見通しの悪い坂道での車の前方不注意。激しく衝突したため、車の塗装片やタイヤ痕が残されており、車種の特定は時間の問題と思われた。そんな中、石川(小栗旬)が、生前の姿で現れた横森から事情を聞くと、車を運転していたのは、アルバイト先で見かけたことのある政治家の息子と分かる。目撃者が車のナンバーを覚えていたこともあり、もはや逮捕は時間の問題だった。(公式サイトより)

またまた周回遅れになってしまいました。
簡単に書きます。

死者の証言を得た石川。

亡くなった若者の無念を晴らすために動く石川。
立花も、死者の声は聞こえずとも、思いは同じです。

今回は若者の証言を裏付けるしっかりとした目撃者たちも早々と得られ、簡単に解決しそうに思われたのですが。
被疑者の父親で、警察官僚出身の前国家公安委員長の外務大臣からの圧力がかかります。

石川、立花に、この件から手を引けという、市原。
自ら自分の非力を認める市原を、声もなく、複雑な面持ちで見る二人。

目撃者たちも、生活を脅かされて、次々と証言を翻します。

赤井曰く、ひき逃げ犯罪隠しに動いているのは、世界中で掃除屋を請け負っている、闇の男である、と。
しかし、今回の仕事は断り、石川にも手を引け、と告げます。
それは、石川たちには闇の世界に関わわらず、健全な警察官を全うしてして欲しい、という市原の願いを受けたものでした。

スズキに頼んで、事件の時に助手席にいたはずの女子学生の証言を得ようと揺さぶりをかける石川。
しかし、石川が動いたことで、女子学生は殺されてしまいます。
この件でスズキも手を引いてしまいました。

掃除屋、神坂を捕まえるも、証拠があるわけではない。

その上、証拠である車まで処分されてしまった。

追い詰められた石川。
S&Gに、被疑者の誹謗中傷をネットでばら撒いて追い詰めて欲しいと、命令口調で依頼するも、どん引きされます。
ぱっと電源を消す、このシーン、印象的でした。

そうこうしている間に、被疑者は国外へ逃れていったのでした。

被害者まで出しての完全敗北。
石川の努力を、死者が認めてくれたのがせめてもの救いでした。
でも、無念だろうなあ・・・

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死者の声が聞ける刑事ってオールマイティーじゃないか、と思っていたのですが、現世の権力、欲望の前には非力であることを、まざまざと描いたお話でした。
現世はあくまで生者のみのステージであって、死者は、たとえ強い思いを持っていても、朧でしかない。

今回の敗北感は、石川の一途な正義感にどういう影響を与えるのでしょうか。
今でもすでに、自分の特殊な能力を過信しつつあり、闇の協力者たちへの態度も変化していっています。
正義を全うするために手段を選ばなくなりつつある石川。
このまま突き進めば、「裁く者」となってしまう。
市原が心配しているのは、そういう変化なのでしょう。もう、戻って来れなくなる・・・

S&Gって、おとぎ話に出てくる、心の真っ直ぐな人にだけ見える妖精みたいです。

石川が暴走気味になる一方で、立花は徐々に石川のお守役にシフトしていってます。
そして石川の様子に興味を持つ比嘉。
変化する人間関係が、石川の今後にどのような関わりを持つのでしょうか。

次回も楽しみです。
あと2話なのね。短い。

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2014年5月22日 (木)

BORDER 第6話「苦悩」

公式サイト

都内マンションで女子大生が墜落死した。警察は自殺と判断し、捜査を打ち切ろうとしていたが、比嘉(波瑠)だけは死亡状況に違和感を覚え、捜査の続行を企図する。特に、中指に不自然な硬直が見られたことと、屋上に揃えて置かれた靴のそばに奇妙な枯れ枝が落ちていたことに引っ掛かっていた。石川(小栗旬)は、上からの指示で解剖に立ち合うことになるが、結局、家族からの要請で解剖は中止されてしまう。(公式サイトより)

前回の感想を書いた後、公式サイトの対談を読んで、やはり、と納得。

プロットとして15、6本提出したんですけど、それは全部違うジャンルの話でした。(公式サイトより)

今回は比嘉の司法解剖に対する熱意が描かれるとともに、石川の背景の一部が語られました。

元監察医の上司に逆らってまで、遺体を解剖しようとする比嘉をアシストする石川と立花。
普段のクールさとは違う比嘉に、むきになる理由を尋ねます。
自分が解剖医になったのは、日本では不審死の1割しか解剖されないことを知ったからだ、と比嘉。

闇に埋もれてしまった犯罪があることに怒りを感じ、残された遺族の気持ちを慮る、比嘉のストレートな正義感が気持ちよかったです。
無愛想さとのギャップも丁度いい塩梅でした。

"でくのぼう"、立花とは、今やじゃれあっているように見えます(笑)
その立花も、最初粗暴に見えていたのが、脳みそ筋肉というか(笑)、単純さがカワいくなってきました。

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さて、ストーリーです。
また、同じ形で死者が出ました。ここ、いきなりだったので、かなり驚きました(ドキドキ)
同じく自殺未遂の過去を持つ女学生。
今度は遺体と対面することができた石川は、死者の声を聞きます。

自殺していない。
自殺を図った自分を悲しむ両親たちを見て、生きようと決心した。

「生きていたかった。」

比嘉の想いと、死者の想いを受け止め、一見自殺に見える被害者の共通する事柄から、犯人を突き止めようとする石川。
二人とも自殺未遂の経験がある。通っていた精神科医も一緒だった・・・
しかし、確たる証拠はつかめぬまま。

苛立ちを募らせる石川の激しく汚い言葉に驚きつつ、思わず嫌悪の目を向けるS&G。
彼らの視線で我に返った石川は、兄のことを語り始めます。

自分には4歳年上の兄がいた。優しくて優秀だった兄。
父親とソリが合わず、喧嘩ばかりしていた自分をいつも庇ってくれていた。

大学生の時。
ある朝、兄から電話がかかってきた。
めったにないこと、そして内容も、緊急を要するものではなく、幼き日の思い出話・・・一瞬不審を抱くも、授業に間に合わない、と途中で切ってしまった。
その晩、兄は首を吊って死んでしまった。遺書も残さずに。

誰も兄の中にあいた空洞に気がつかなかった。
なぜ、あの日、兄の電話を最後まで聞かなかったのか。

兄の苦悩に気がつけなかった自分を責め、思わず涙する石川に、チョコレートを渡すサイモン。

ありがとう。
今まで誰にも言えなかった。

黙って作業に戻る二人に、ひょっとして照れてる?と聞く石川。

石川の独白。
大学生の時の石川が、電話をとる様子まで目に浮かびました。

この三人のシーンは、長めの間に引き込まれ、S&Gに癒されました。

人格が疑われる精神科医は引っ掛けで、真犯人は弓削さん演じた救急担当医、津川でした。オープニングクレジットで名前を見た時から匂ってましたが、予想通りでした。
冒頭、逡巡しながら妹の部屋に入っていく兄の様子も怪しげに感じましたが、一度自殺未遂をした妹への遠慮があった、ということでしょう。
精神的に不安定な家族と接するのは、他人以上に負担がかかるものです。

あと一歩というところで自殺してしまった津川に尋ねる石川。

「なぜだ。」

小学生の時に身内の自殺を目の当たりにしてから、自殺を憎むようになった津川。
だから医者になった。しかし、自殺者はなくならない。一度救っても、また自殺を試みる。
自分を苦しめる自殺者たち。それならば、望み通り命を絶ってやろう・・・

歪んでます。
身内に自殺者を出した、という経験は同じでも、ベクトルが全く違ってしまった石川と津川。

ラスト。
墓の前に立って、兄になぜ自殺したのか教えてくれ、と呼びかける石川。
しかし、荼毘に付された死者の声は聞こえない。

「役に立たない能力だな。」
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死者の声がまた脇に回ってしまったようには感じましたけれども、石川、比嘉たちのキャラが徐々に鮮明になっていることで補われていました。
というより、彼らを描くための回だったのでしょう。

少し不満だったのは、いくら異常とは言え、犯人の動機、心理が全く理解できなかったことでしょうか。
犯人に自死を許してしまったことを、捜査の失敗と思っていなさそうなのも気にはなりました。
その他、捜査の過程の描き方などに突っ込みどころはあるのですが。

何も残さずに自殺してしまった人の、家族などの身近な人々の苦悩が理屈でなく伝わってきたので、余韻は残りました。
レギュラーたちのチームワークも楽しめましたし。

何はともあれ、かなり好意的に見てます(^^;;

一番問題なのは「死者の声」なのでしょうね。
最終回を迎えるまでに、今一度、ストーリーの中にがっつりと「死者の声」が組み込まれた話を見てみたいです。

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2014年春クールドラマ 初回の感想その2 「BORDER」「MOZU」「アリスの棘」

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2014年5月15日 (木)

BORDER 第5話「追憶」

公式サイト

閑静な住宅街の一軒家の庭でサラリーマンと見られる男性の遺体が発見された。検視を担当した比嘉(波瑠)によると、異常死には間違いないものの、解剖してみないと死因ははっきりしないという。また、男性は身分を証明する物も携帯電話も所持していないため、身元さえ分からなかった。所轄の刑事によると、最近管内で多発しているノックアウト強盗の線が強いのではないかという。(公式サイトより)

今夜6話放映なので、記憶を頼りに、急いで書きます。

落語の一席のような、今まででもっとも幽霊モノというか、お化けモノに近いお話で、ファース(笑劇)としても、人情噺としても、よくまとまっていたと思います。
記憶喪失の死者、という設定も生かされていました。

今回は犯人すら登場しませんでした。
ノックアウト強盗は枕のようなものですな。

今回の主軸は、とぼけた死者と、そんな死者に振り回されつつも何かと面倒を見る、クールな石川の掛け合いでした。
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宮藤さんの、情けないサラリーマンが出色。
野次馬根性が強く、ぴったりくっついて来る死者を、顔色変えずにつかざず切り返す小栗さんの反射神経、コメディセンスの良さも際立っていました。

自分が解剖されるのを見て気分が悪くなったり。←だったら、見るなよ、と突っ込む石川。
石川と立花の見事な追跡を見て、カッコいい、と無邪気に喜んだり。←楽しやがって、と愚痴る石川。
何かと言うと、格好いい石川と自分を比較していじける。←いじけることで話をごまかすな、と石川。
記憶が戻らないまま、しょんぼりと現場に立つ男←地縛霊化してますよ、という石川の突っ込みには、シャレにならない、と怒っていました(^^;;

と、なんだかいい加減な奴のように見えたのですが。
妻の顔を見た途端に記憶を取り戻す、実に家族思いの男だった、というのが泣けました。

最初は相手にされなかったけれども、しつこくつきまとって結婚にこぎつけた。←わかるような気がする、と石川。

合併した会社で、得意の営業ではなく、事務職にまわされた男。
仕事に虚しさを感じつつも、家族のために、家族を守るために、仕事をやめるわけにはいかない。
家庭では強い男でありたい。だから、妻には仕事の愚痴は一切こぼさなかった。

そんな鬱屈した日々を送っているうちに、ある日、ふと、風俗にチャレンジしたくなり、妻には出張に行く、と言って有給をとった男。
結局、妻の顔がちらついて風俗には行けず、ぐでんぐでんに酔っ払っただけ。
その時、事故は起きたのです。 
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いい話になったかと思ったら、死因が何ともばかばかしいものだったことを知って、石川も堪らず、悪いけど、コメディ映画のようだ、と突っ込み。

電信柱に血痕が残っている、かなりリアルな現場での会話には、思わず笑ってしまいました。

しかし、酔っ払って学生時代に陸上選手だったのを思い出して、あれが飛べたら、とポールチェーン超えにチャレンジする心境は切なかったです。ああ、バカだなあ・・・
これは、内緒にしておきたですわね。
自分も似たようなことをしそう(汗)

「ご主人は出張ではなく、ずる休みでした。」

ま、ここまでは言わざるをえないでしょう。
しかし、石川は、男が仕事のことで悩んでいたことを話します。
気づいてあげれなかったことを悔やむ妻。
男が倒れていた見知らぬ家の門扉が男の家と良く似ていたこと、きっと意識不明になっても、自分の家に帰りたかったのだろう、と石川から聞かされて、改めて泣き伏しました。

死因がわかり、家族も引き取りに来たのだから成仏してもいいはずの男。
しかし、まだ石川にくっついて、あともう一つ、あともう一つ、と何度も頼みごとをする男。
聞いてくれないと「憑いてやる」。そのままやん(笑)

もう、半分憑いているようなものだと、呆れながらも、便利屋スズキを呼び出して何やら頼み事する石川。
この頼みごとがオチの一つになっていました。

健康志向のサラリーマンに扮したスズキと、石川の会話。間の取り方が良くって、無性にオカシかったです。

スズキに頼んだのは、手紙の書けない男に代わって石川が書いた、家族への書き置きを、男の筆跡で作成することでした。
遺書じゃだめ。書置きでないと・・・
生きている時は口にできなかった言葉。
切ないです。
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男の最後の頼みごとは、男の自宅で、娘が始めて海を見た日のDVDを見ることでした。

男の示唆で、植木鉢の下に隠してある鍵を使って「男の葬儀」で留守の家に入る石川。

「とうとう、不法侵入・・・」愚痴る石川。

DVDを見る二人(?)。

幼い頃の娘を見ながら、この笑顔を見たとき、一生守っていく決心をしたのだ、と男。

石川が、なんかわかります、と隣を見た時、男の姿はなかった。

「今頃、焼かれているのかなぁ」

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妻の嘆きが本物なのかどうか、途中まで心配でしたし、スズキに偽造させたのは会社への何らかの復讐なのか、と勘ぐったりもしましたけれども、そういったあざとい人間関係を一切持ち込まずに、そこはかとないユーモアをまじえた人情噺として完結させていました。

コメディテーストだったこともありますが、今まで一番石川の、人擦れしていないというか、刑事擦れしない性格が描かれていたので、トリッキーな設定に、すんなりと入り込むことができました。

この回で初めてこのドラマを見た人も十分楽しめたように思います。
いいバディものでした。

連ドラとして見るとサブキャラがほとんど登場しないので、スピンオフ的な感じもしないではなかったのですが、刑事が死者と対話できたらどんな物語が作れるかを実験している、という印象も持ちました。

ほんのわずかなシーンでしたが、前回の爆破事件以来、比嘉と仲良くしようと思い始めたらしい立花を描いていました。全く相手にされてませんけれども(笑)
この、今までやたらにつっかかっていた立花の変化も好印象でした。

さて、後半。
どんなエピソードが繰り広げられるのでしょうか。
今回とは真反対の話もありえそうです。.

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BORDER 第4話「爆破」 簡単感想

公式サイト

大学の陸上競技場でホームレス男性の刺殺遺体が発見された。見晴らしのいい場所にわざわざ遺体を放置し、これ見よがしに『取扱注意』のシールが貼られているのが犯人の異常性を物語っていた。(第4話公式サイトより)

こちらの感想もすっかり遅れてしまいました。
ですので、4話と5話の感想をまとめて書こうと思ったのですが、5話が出色の出来でしたので、分けることにしました。

まず、4話の感想をごく簡単にメモります。

「取り扱い注意」のシールはブラックで新鮮で、爆弾を探すシーンのテンポも良かったです。

ただ、このドラマは犯人より死者の方に重点を置いているとはいえ、これだけ異常な犯罪を重ねた犯人を、警察官になれなかったから、という単なる勘違い野郎としてささっと片付けちゃったのには、物足りなさを感じました。
死者たちも深く描かれていませんでした。
故郷を告げる死者もいましたが、中途半端に感じました。

と、いくつかの不満も感じたのですけれども、全話を通じてみるべきなのでしょう。
ドロップアプトした死者が何人も出て、彼らの断片的な目撃談のみで捜査をする、といエピソードもあってもいいかな、と。
好意的に見すぎ?(^^;;

犯人のそばに立つ死者のシーンにはぞっとする一方、死んでもなお、情報屋としての役目を果たそうとする気持ちがあわれでした。

ラストの石川と比嘉、立花。
アングルと画面の質が独特で、印象に残りました。

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2014年4月30日 (水)

BORDER 第3話「連鎖」

公式サイト

50年ほど前に東京郊外に施設されたベッドタウン・夢の丘ニュータウン。その団地棟に囲まれた広場で、若い男(金井勇太)の刺殺遺体が見つかった。検死の結果、男はどこか別の場所で殺され、着替えさせられた上で広場に放置されたらしい。第一発見者は、町内の自治会長を務める藤崎(平田満)という初老の男。藤崎によると、男は町内の住民ではないらしく、身元は不明だった。(公式サイトより)
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被害者が整形手術をしていることに気がついた石川。
幽霊となって石川の前に現れた男に、自分を殺した犯人は島村だ、と告げられます。

やがて、被害者が、殺されたのは、かつて隣家の島村の妻と娘を殺害するも、事件当時は薬物中毒で未成年だったため、重い罪は課せられず、すでに釈放されたいた西本であることが判明します。

事件後、すぐに団地を離れた島村は、悲しみや恨みを抱えつつも、何とか前に向かって生きようとしていました。
一方、ネットで身元や顔を晒され、自分の罪に追われながら生きていた西本。
整形までほどこすも、どこからか職場に身元をたれこまれ、職を転々とする日々の中で、自分の罪を悔いる手記を書き、出版にこぎつけていました。

この手記の出版が、今回の事件の発端でした。

編集者は、手記が出版されることを島本にも一言べきだろうか、という西本を止めたらしい。
しかし、西本は知らせてしまったのです。
いきなりの知らせに、事件の衝撃を生々しく蘇らす、島本たち被害者の関係者。
よりによって犯人によって事件を蒸し返されるなんて、遺族たちにとっては、耐えられない苦痛でした。

内容が被害者たちに触れるものではなく、ただただ自分を見つめる内容だったとしても、出版化にあたって、まず承諾をとるべきだったのでは。
知らせれば、きっと出版差し止めを求められるから、避けたのでしょう。
もし、内容を吟味した上で、出版する価値があると判断したのなら、長い時間をかけても遺族たちの承諾を得るべきだったと思うのです。
交渉の過程で、西本が本当に悔いているかどうか、単にお金欲しさなのかを、遺族たちに判断してもらうしかありません。
そんな良心的な出版社は、ほとんどないでしょうけれども。

西本を殺したのは、自治会長であり、実は殺害された妻の叔父だった藤崎。
自治会の役員たちも手を貸しました。
動機といい、殺害場面で一瞬、有名なミステリがよぎりましたけれども、実際に凶器を使ったのは藤崎だけでした。

石川が藤崎を怪しんだのは、冒頭、藤崎が、死体に対して発した言葉でした。
幽霊の言葉より、自分で見て、聞いたことを重んじたのです。

西本が島本を犯人だと名指ししたのは、後頭部を殴られて顔を見ていなかったため、罪の意識の裏返しから、島本だと思い込んだためでした。

西本は本当に悔いていたのか。

幽霊になった彼の口から出た言葉は、いずれも、どこまでも事件に追われる自分の苦衷ばかり、かえって団地の人々を恨んでいるようでもありました。
人間として、何かが欠けていたのかもしれません。
幼児虐待が何らかの要因となったのかどうか。
今回のタイトル「連鎖」が暗示しているように感じました。

西本がどういう人間であれ、恐怖の連鎖を引き継いだのは、藤崎たち。

公園を見るたびに、恐怖が蘇る。
愛する団地を再び血塗られた場にしてしまったのだ、と石川。
あなたは早くここを立ち退くべきだったのだ。

一見怪しげなガーファンクルが、被害者家族と、被害者になってしまった西本の間で揺れる石川に、ヒーローは人を殺さない、とすぱっと助言したのが、印象に残りました。

石川が情報屋を多用することを危惧する市倉。
もうこちらに帰ってこれなくなる、という言葉は、何を意味しているのでしょう。

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幽霊が犯罪現場にいる、という設定が醸し出す雰囲気が好みなので、まずまず面白く見ていますが、今回、ストーリーに幽霊が必要かどうかは、意見が分かれるところでしょう。
回想ではなく、幽霊であることで、被害者を立体的に捉えることはできたと思います。

今後も見守ります。

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2014年春クールドラマ 初回の感想その3 「極悪がんぼ」「ビター・ブラッド」「花咲舞が黙ってない」
2014年春クールドラマ 初回の感想その2 「BORDER」「MOZU」「アリスの棘」
2014年春クールドラマ 初回の感想その1 「ブラック・プレジデント」「SMOKING GUN〜決定的証拠〜」「銀二貫」
2014年春のドラマ:視聴予定

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2014年4月23日 (水)

BORDER 第2話「救出」

公式サイト

原案・脚本:金城一紀/演出:橋本一、波多野貴文/ゼネラルプロデューサー:松本基弘/プロデューサー:山田兼司、太田 雅晴/音楽:川井憲次
出演:小栗旬、青木崇高、波瑠、遠藤憲一、古田新太、滝藤賢一、野間口徹、浜野謙太

首都圏で女子高生の連続殺人事件が発生。捜査に乗り出した石川(小栗旬)たちは、一週間前に遺体で発見された6人目の被害者が映った防犯カメラの映像から、一緒に車に乗り込んだ男を加害者と特定。男は、十代の頃に強姦などの前科のある村上(丸山智己)という会社員だった。石川と立花(青木崇高)は、すぐさま身柄の拘束に向かうが、それを察した村上は、2人の目の前で自ら喉を切り裂いて自殺してしまう。死の直前に、「もう一人いるぞ」という謎の言葉を残して……。(公式サイトより)
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2013年から開始された漫画、小説、テレビドラマのメディアミックスプロジェクト(wikiより)

読んでいません。
ドラマはオリジナルのストーリーだそうです。

今期激戦区の木曜日、特に真裏が「MOZU」ということで不利な時間帯の本作。
1話には何かと突っ込んでいましたが、2話は見違えるように構成が良くなっていました。

死者の声が聞こえる、というトリッキーな設定に、1話目で慣れたためもあるかもしれません。
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本来なら逮捕されるべきシリアルキラー、村上がドラマ冒頭でいきなり自殺してしまうのにびっくり。
そう来たか、という感じです。

そして幽霊となった村上と取引きしながら、彼の異常性を探りつつ、拉致されたまま発見されていない女の子を捜す・・・かなり異常なストーリーを、石川と村上を軸にして、しっかり描いてました。
少し舌足らずな部分や、トリッキーな設定ゆえに起きる穴もありましたが、それらをおぎなう独特の雰囲気が確立されていたように思います。
ホラー風に統一されいる画面も良かったです。

「サイモン」と「ガーファンクル」。
お遊びパートにはせずに、ぞわぞわと薄気味悪く描いていたのも好印象です。

行方不明の女の子が時間指定の宅配便で送られてくる、というトリックも利いていました。

そして

「もう一人いるぞ。」

ホラーではおなじみの言葉をうまく使っていました。

殺人そのものはもちろんですが、自分のクローンで地球上を埋め尽くしたいと願った、ナルシシストの発想の気持ち悪さには、思わずぞくっとしました。

幽霊にまわりをうろうろされるのは嫌です。ましてやシリアルキラーの幽霊なんて~(-_-|||)
石川が平気なのは、たたりなど、オカルティックなことや、超能力的なことに興味がないからなのでしょう。
つまり死者は物理的な力を持たぬ存在、としてとらえている。
そうじゃなきゃ、夜も眠れませんです。
じゃあ、も、もし死者が能力者だったら?・・・そんな展開になるのかどうか。

ラスト、公園で遊ぶ村上の遺児を眺める石川。
遺伝子なんか関係ない、という比嘉に、その言葉が聞きたかったんだ、と微笑みますが・・・
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毎回、このレベルのトリック、オチをつけてくれるのでしょうか。
もしそうだったら、かなり完成度の高い作品になると思います。

最近の1話完結の推理ドラマの中では、一番好みかもしれません。
「世にも奇妙」的世界とも言えるでしょう。
でも、こちらは長編。
長編だと、小説でもそうですが、緊張感を保たせるのが難しいジャンルです。

最後まで今回のようなレベルが貫かれることを願って。
周回遅れすれすれの、しかも短いものになると思いますが、レギュラー感想にチャレンジしてみます。

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2014年春クールドラマ 初回の感想その3 「極悪がんぼ」「ビター・ブラッド」「花咲舞が黙ってない」
2014年春クールドラマ 初回の感想その2 「BORDER」「MOZU」「アリスの棘」
2014年春クールドラマ 初回の感想その1 「ブラック・プレジデント」「SMOKING GUN〜決定的証拠〜」「銀二貫」
2014年春のドラマ:視聴予定

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