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2015年12月18日 (金)

母と暮らせば:映画 簡単感想

2015年 日本 130分 

公式サイト

1

監督:山田洋次/脚本:山田洋次、平松恵美子/企画:井上麻矢/プロデューサー:榎望/撮影:近森眞史/美術:出川三男/照明:渡邊孝一/編集:石井巌/録音:岸田和美/音楽:坂本龍一
出演:吉永小百合、二宮和也、黒木華、浅野忠信、加藤健一、広岡由里子、本田望結、小林稔侍、辻萬長、橋爪功

小説家・劇作家の井上ひさしが、広島を舞台にした自身の戯曲「父と暮せば」と対になる作品として実現を願いながらもかなわなかった物語を、日本映画界を代表する名匠・山田洋次監督が映画化。主人公の福原伸子役を「おとうと」「母べえ」でも山田監督とタッグを組んだ吉永小百合が演じ、その息子・浩二役で二宮和也が山田組に初参加。「小さいおうち」でベルリン国際映画祭銀獅子賞(女優賞)を受賞した黒木華が、浩二の恋人・町子に扮する。1948年8月9日、長崎で助産婦をして暮らす伸子の前に、3年前に原爆で死んだはずの息子・浩二が現れる。2人は浩二の恋人・町子の幸せを気にかけながら、たくさんの話をする。その幸せな時間は永遠に続くと思われたが……。(映画.comより)

@MOVIX

寅さんシリーズはあまり好みではなかったのですが、前作「小さいおうち」が良かったので、観に行きました。
前知識は、原爆で亡くなった息子が、3年後に母の前に現れる、という設定のみ。

後半ネタばれありの、簡単感想です。
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幽霊となった息子、浩二が現れるたびに、冒頭のシーン、あの直後に逝ってしまったのだという現実が、重く切なくフィードバックしました。

とは言え、中盤までは、当時の世相スケッチを挟みつつ、伸子の日常を淡々と描いていて、すこし退屈でした。
いや、退屈と言うより、映像とリズムが素晴らしすぎて、まったりしすぎてしまった、と言ったほうが良いかもしれません。

夫を病で早くに亡くした後、長男はビルマで戦死、次男は原爆で逝ってしまった。
今は独りぼっちだけれども手に職を持っていて、親切な隣人がいて、息子の恋人だった娘に何くれとなく世話をしてもらい、がさつだけれども根は優しい闇屋のおっちゃんが気にかけてくれる。
惨劇は過去とのものとなりつつある、ほんわかとした時間が流れている世界。

しかし、ラストにかけて、まったりしているように見えた世界が、伸子にとっては寒々しく孤独な世界だったことが、静かにじわじわと伝わってくるのです。

ほっとした予定調和のうちに終わると思っていたので、粛然としました。

闇屋の通称「上海のおっちゃん」は寅さんへのオマージュでしょう。
伸子が、無教養で無神経なおっちゃんこそ、今一番正直な人、と信用していることを含めて。

黒木さんは期待通りでした。
夏の盛り、スカートを翻して部屋にあがる少女。裾から白いシュミーズがちらりと見えたのがとても印象的でした。
そして数ヶ月、新年を迎えた時はしっとりと着物が似合う女性に。
自然な佇まいが、実に上手い女優さんです。

二宮さんは、生きていた時のままの、生き生きと朗らかな青年が、自分はもう死んでいること、もう無力であることに涙するシーンが胸うちました。
涙を流すと消えていくシーンが、たまらなく寂しい。

吉永さんは。
この映画のヒロインを演じられるのは吉永さんしかいない。
漂ってくる母性と女性のオーラが物凄かったです。

まったりとした展開からじわじわと孤愁が漂ってきて、ラストには孤独が鋭い痛みとなって心に刺さる。

浩二や浩二の兄、川上教授・・・彼らを襲った出来事が、ひたすら恐ろしいです。
そして恐ろしい、ということを絶対に忘れてはいけない。

また一つ、良き日本映画を観させてもらいました。

ここから、感想のみですが、ネタバレを書きます。
ご注意くださいませ。

2_2


浩二は本当に幽霊となって現れたのか。
伸子の願望が作り出したのか。
死期が近づいたことを無意識に感じた伸子が呼び寄せたのか。
浩二は伸子を迎えるために神に使わされた使者だったのか。
浩二の姿をした死神に取り付かれたから伸子は死んでしまったのか・・・これはないかな(汗

どう解釈するかは人それぞれでしょう。

終盤、他人でさえ伸子の体が弱っていくことに気がつくのに、浩二が全く頓着しないのは、幽霊ならではの無邪気さなのか、と思いました。
しかし、いったん立ち去りかけて、伸子の下に戻ってきた浩二の表情は、それまでの、生前の姿そのままの浩二ではない。
父や長男を含め、先に逝った人々を代表して迎えに来た、何者か。

可哀想に、と、一人で死んでいた伸子を抱きしめる富子に、一人じゃなかったんだよ、と思いかけて。
いや違う、現実は、一人だった。
そして、一人で死ぬことが、可哀想なのではないのだと。

避ければ避けれたはずの戦争によって、突然切り取られてしまった未来の中で、一人生きなければならなかった伸子の孤独。
例え本当に幽霊の浩二が死ぬ間際、そしてあの世までともに行ってくれたとしても。
伸子が見たかったのは、今、そして未来を生きている浩二だった。

やっと逝ける、という言葉が、重い余韻となりました。

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コメント

>いや違う、現実は、一人だった。
そして、一人で死ぬことが、可哀想なのではないのだと。

1人で死ぬことは可哀想じゃない…
これがこの作品のキモですよね~。

迎えに来ているのがニノだから「うん…可哀想じゃない……かも…」とも言えるけれども、現実にはそんな事ない!1人で死ぬなんて…なんて寂しい…

って話ですよね。

幸せそうなラストに背筋が寒かったです。
名作ですね。

くうさん こんにちわ。

冒頭の衝撃のシーン以降はまったりと見ていたのですが、伸子の体調が悪くなってからは、言い知れぬ不安が漂ってきて、ひきつけられました。
町子が遊びに来ていたときは感じなかった、寒々しい部屋の佇まいも素晴らしかったです。
「小さなおうち」と同じく、嘘のない画像でした。
>幸せそうなラストに背筋が寒かったです。
>名作ですね。
観客それぞれよって余韻がかわるのように思いました。
ほんと良き映画でしたね。

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