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2015年10月17日 (土)

刑事フォイル 第5回、6回「兵役拒否」

公式サイト

良心的兵役拒否を裁判所に申し立てたものの、判事によって却下された若者デビッド。彼は法廷で騒いだとして逮捕され、留置場で自殺してしまう。そんな中、デビッドの申請を却下した判事の自宅に脅迫状が投げこまれる。判事は、親しい実業家の息子にだけ良心的兵役拒否を認めていた。何か裏があるのでは…と考えたフォイルは判事の周辺を探る。

判事の家で爆破事件が起こり、一緒に暮らしていた疎開児童のジョーが犠牲となる。フォイルは事件が判事を狙ったものと推理し、捜査に乗り出す。判事はさまざまな人物から恨みを抱かれており、容疑者も複数いた。フォイルは、ジョーがさまざまなことを書き留めていたノートに注目する。一方、フォイルの運転手サムはフォイルがよく行くレストランの店主の息子と親密な関係に…。(公式サイトより)

BS放送を視聴しています。

日本では耳馴染みのない「良心的兵役拒否」とは。wikiを参照しました。

(英国は)宗教的理由以外での良心的兵役拒否が合法的・制度的に認められていた稀有な国家である
ただし制度化できたのは、軍人が尊敬を受ける一方で兵役拒否者が臆病者として社会的指弾の対象となる風土にあって、拒否申請者が相対的に少ないからである。例えば1939年から1948年の間、第二次世界大戦における300万人以上の動員数に比して、兵役拒否の申請はわずか50分の1程度の62,301名であり、18,495件は却下され、17,231件は後方勤務(農業労働・医学実験対象・看護など)を命ぜられたため、兵役から解放されたのは26,575名に過ぎなかった。

その他、小関隆氏著「徴兵制と良心的兵役拒否 イギリスの第一次世界大戦経験 レクチャー第一次世界大戦を考える」の情報を集めてみました。
英国では、第一次世界大戦の最中、1916年1月27日に制定されたそうで、この本の内容説明は以下の通りです。
「兵役拒否者は、独善的な臆病者なのか…。未曾有の総力戦を背景に、史上初の徴兵制実施に踏み切ったイギリス。その導入と運用の経緯を辿りながら、良心的兵役拒否者たちの葛藤を描き出す。 」(「BOOK」データベースより)

読んでいないので、内容は把握できてません。

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ということで、本作です。
フォイルは当局からデビットの自殺の原因を調べるよう、命じられ、デビットが看守たちの苛めにあっていたことを突き止めます。
苛めに関与していた看守たちはそれらりの処罰を受ることになるのですが、この問題は根が深い。
この事件がオープニングでした。

今でこそ、ナチスと戦うことは正義である、という大義を掲げられるでしょうけれども、19世紀の植民地戦争の延長だった第一次大戦で、多くの若者を亡くした痛みを抱える英国にとって、戦争とは正義の執行ではなく、禍(わざわい)である、と捉えた人もいたわけです。

今回の登場人物は

デビットが兵役拒否で逮捕されたことに疑念を抱いているデビットの恋人、デビットと志を同じくする友人。

デビットに有罪を言い渡した郊外のマナーハウスに住む初老の尊大な判事と、そのいかにもアッパーミドルクラス風のプライドの高そうな妻、そして年頃の美しい娘。

屋敷には、彼らがあずかったロンドンの疎開児童のジョーもいます。
ジョーはベッドに寝たことがないという、ロンドンでも貧しい地域に住んでいた少年らしい。
娘だけは彼と打ち解けようと試みるのですが、あまりにも環境が違いすぎて全く馴染めず、いたずらばかりするので、今ややっかいもの扱いになっています。

町では、フォレルの馴染みのイタリアンレストランのイタリア人の店主と、息子。
フォレルが今は亡き妻と結婚式をあげた店というから、かなり長いつきあいです。
息子の方は、昔はやんちゃだったらいしのですが、今は真面目に店を手伝っており、初対面のサムをデートに誘います。サムもまんざらではさなそう。

さて、判事は、時勢柄、マナーハウスを維持するのは大変なので、処分したがっているのですが、マナーハウスの所有権は妻にあり、生まれ育った館に愛着を持っている。

娘は娘で、屋敷に隣接する、戦時下に建てられた工場の工員と身分違いの恋をしています。←こういう風に書くと軽い感じなってしまうのですけれども、真剣な関係です。

娘の恋人が働く工場は、外部の人間を完全にシャットアウト、何を作っているか全くわかりません。
工場長らしき人物は兵器関係だと言いますが、フォレルは工場に煙突がないことなどから、工業系の作業をしているのではないと推測。

イタリアンレストランの息子は、サムに、軍隊に志願する決意をしたことを告げます。
この頃、ムッソリーニはまだナチスと正式な同盟を組んでいませんでしたが、どうなるかわからない。
何かあった時のために、父と店を守るため。
そんな息子の前に、刑務所から出てきた悪友が現れます。全く改心してなさそうな威圧的な態度・・・嫌な感じです。

話は前後しますが、このような錯綜する人間関係の中で、事件が起きました。

何者からか脅迫を受けていた判事に、屋敷の離れにある物置小屋に呼び出す匿名の手紙が届きますが、判事は無視し、あちこち歩き回るジョーに、絶対に小屋には近づくな、と命じます。

しかし、ジョーは小屋に入ってしまうのです。
入った途端に仕掛けが作動し、小屋は木っ端微塵に爆発し、そしてジョーも亡くなってしまうのでした。

ロンドンが危険であろうとも、やはり一緒に暮らしたいと、父親が引き取りに来る直前の惨事でした。

フォイルは爆破犯人の捜査を開始しますが、まもなく第二の殺人事件が起きてしまいます。
犠牲者は判事でした・・・
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今回も、家庭内の犯罪だったのですけれども、誰が犯人か、よりも当時の英国人たちの不安定な心情を表す、いわば枝葉のエピソードがますます重厚になってきました。

爆破犯人は判事でした。
デビットを有罪にする一方、友人の息子の良心的兵役拒否を認めたのは、友人との取り引きがあったためで、その現場をジョーに見られたために殺害を計画したのです。

ジョーの「行くな、やるな」と言われたことをやる、という彼の性質というか、鬱屈した気持ちを利用した判事。いわゆる「未必の故意」です。
それにしても、10才かそこらの子供を・・・ひどい判事です。

そして判事を殺したのは、妻でした。
夫がジョーを殺したことを知って驚くも、殺意を抱いた最大の原因は、館を処分しようとしたことでした。
裏取引き応じたりする夫に対する幻滅が積み重なったとも言えます。

英国の疎開児童は、疎開場所がなければ、引き取り手が現れるまで駅に取り残される、というのは初めて知りました。
ジョーもそんな一人で、哀れに思って引き取った判事の娘の情けが仇になってしまったのです。
殺される言われは全くなかったのに。哀れです。

父が殺人者で、その父を殺したのが母、という娘も悲劇でした。
前回のホテルの息子の時もそうでしたが、残された子供たちの心痛はほとんど描かいていません。
あからさまな愁嘆場を描くより、余韻が残ります。

イタリアンレストランの息子の悪友は、フォイルに兵役拒否制度の疑問を投げかけ、逮捕され、デビットの友人は志願兵となります。
フォイルとデビットの恋人、友人の接触はほとんどありませんでしたが、こういう点描的なエピ、そしてフォイルの思い含んだ表情がこのドラマの真髄なのでしょう。

ショキングだったのは、館に隣接する工場が棺桶制作工場であることが明かされるシーンでした。
工場一杯の棺桶・・・

これからもっと死人が出るだろうことを予測しての、政府命令。
しかし、棺桶を大量に作っている、なんてことが公になっては、当然国民の戦意は著しく低下する。
それゆえ、最上級の機密事項となっていたのです。
大量死を予測しての・・・ここまで予測した政府を頼もしいと思うか、否か。
そんな事態に行き着くまでに何か方法があったのではないのか。しかし、何百年も渡るレコンギスタの行き着く果てだったのかもしれません。

もし自分がこの時代に生まれていたら。
敵視された民族および占領された国に生まれてたら、初期に抹殺されていたでしょう。
自分が占領する側であれば。
生きていくのに必要ならば、何をするか・・・

事件は解決したのですが、更なる悲劇が訪れます。

1940年6月10日、ムッソリーニ率いるイタリアが、破竹の勢いのナチス側につき、英国に宣戦布告したため、英国在住のイタリア人は一夜にして敵国人となってしまうのです。

フォレルなじみのイタリアンレストランも焼打ちにあってしまいます。
土地に根付いていたはずの店は、一部の暴徒によって全焼してしまった。
息子は何とか逃げ延びるも、父は逃げ遅れて亡くなりました。
妻との思い出の大事な一部だった店も、亭主もなくしてしまったフォイル。

息子は、英国に住むイタリア人のために戦う、とサムに言い残して出征しました。
今まで、英国の正義を無邪気に信じていたサムの表情に陰影が生まる・・・

今回も見応えがありました。

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