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2015年2月 1日 (日)

2014年9月の読書 その1

<新読>

美しい墓地からの眺め 著:尾崎 一雄(講談社文芸文庫)
すかたん 著:朝井 まかて(講談社文庫)
夜の床屋 著:沢村 浩輔(創元推理文庫)

※読書順、敬称略です。
「美しい墓地からの眺め」

戦時下、大病で富士山の見える故郷・小田原の下曽我に帰った著者は、自然界の小さな虫の生態にも人間の生命を感じ、自然との調和のなかにやすらぎを見出す。本書は、文学への出発時の芥川賞受賞作「暢気眼鏡」から最晩年の作品「日の沈む場所」にいたる14作品を収録。(「BOOK」データベースより)

作者、尾崎一雄は1899年(明治32年)生まれ、1982年(昭和57年)没。
解説によると「私小説」というか「心境小説」というのだそうです。今までほとんど読んでいないジャンルに挑戦してみました。
プライドが高くて神経質で理屈屋。父や弟妹が早世し、自身も青年期に肋膜を患ったためでしょうか、体の不調を訴える叙述が多く、大正〜昭和初期に登場する文学青年のイメージそのままだな、というのが、第一印象です。
「暢気眼鏡」「芳兵衛」「擬態」は、貧乏生活にめげない、作者の14才年下の若妻を題材にした、小説と言うより観察記と言った方がいいような作品。妻という他人の生態にイライラしつつも実は惚れている、まあ、その愛情表現のしち面倒くさいこと(笑
感じたこと、見たことをいかにして小説に昇華するか。格の漂う飾らぬ文体とともに勉強になりました。
「すかたん」

江戸詰め藩士だった夫が急死し、大坂の青物問屋に女中奉公に出た知里。戸惑いながらも、次第に天下の台所の旨いもんに目覚めていく。ただ問題は、人好きはするが、遊び人でトラブルメーカーの若旦那。呆れていた知里だったが、野菜への純粋な想いを知り、いつしか強く惹かれるように。おもろい恋の行く末は?(「BOOK」データベースより)

ほどよく陰影を織り込んだ品の良いラブストーリーと、青物問屋の仕組みや野菜栽培の細かい描写がうまくリンクしていて、とても面白かったです。
ここまでの作者のお仕事モノ作品の中で、取材に裏付けされた知識と物語の融合、そして登場人物の肉付けのバランスが一番良かったように思いました。
加えて、御寮人さんの、たおやかででありながら芯のきつそうな船場言葉と、若旦那の、威勢はいいけれどもガラは悪くない大坂弁、そしてヒロインの、いざとなった時のキリっとした清風のような侍言葉の組み合わせが絶妙。
特に庶民たちの会話は、母音の延ばし方の表記が上手いのでしょう、まるで上方落語を”聞く”がごとくでした。
「夜の床屋」

慣れない山道に迷い、無人駅での一泊を余儀なくされた大学生の佐倉と高瀬。だが深夜、高瀬は駅前の理髪店に明かりがともっていることに気がつく。好奇心に駆られた高瀬が、佐倉の制止も聞かず店の扉を開けると…。第4回ミステリーズ!新人賞受賞作の「夜の床屋」をはじめ、奇妙な事件に予想外の結末が待ち受ける全7編を収録。新鋭による不可思議でチャーミングな連作短篇集。(「BOOK」データベースより)

第四章の半ばまでは、癖のない素直な文体だけれども、失礼ながら、少しぬるい、ミステリともホラーもしくは幻想小説とも判然とせぬ小説だな、と読み進めていたのですが、後半の飛躍には驚かされました。
この作品集が実質的なデビュー作。作風は全く違いますが、恒川光太郎のデビュー作「夜市」を読んだ時と似たような新鮮さを感じました。
第四章までとそれ以降、特に最終章の世界観のギャップが大きく、今後どういう方向にチャレンジするのか興味が湧き、もっと他の作品を読んでみたく思いましたが、寡作の人のようで、この冬(2015)、単行本としてはデビュー作以来、4年ぶりの第二作目が発刊されました。「海洋冒険ミステリ」なのだそうです。まずはこっちの方向なんだ。うーん、単行本は高いし重いし・・・キツいかな(汗

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