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2014年6月16日 (月)

グランド・ブダペスト・ホテル:映画

2014年 イギリス、ドイツ、アメリカ 100分 原題「The Grand Budapest Hotel」

Photo


公式サイト

原案:ウェス・アンダーソン、ヒューゴ・ギネス
監督・脚本:ウェス・アンダーソン/製作:ウェス・アンダーソン、スコット・ルーディン、スティーブン・レイルズ、ジェレミー・ドーソン/製作総指揮:モリー・クーパー、チャーリー・ウォーケン、クリストフ・フィッサー、ヘニング・モルフェンター/撮影:ロバート・イェーマン/美術:アダム・ストックハウゼン/衣装:ミレーナ・カノネロ/音楽:アレクサンドル・デプラ/音楽監修:ランドール・ポスター
出演:レイフ・ファインズ、F・マーレイ・エイブラハム、マチュー・アマルリック、エイドリアン・ブロディ、ドミトリー、ウィレム・デフォー、ジェフ・ゴールドブラム、ハーベイ・カイテル、ジュード・ロウ、ビル・マーレイ、エドワード・ノートン、シアーシャ・ローナン、ジェイソン・シュワルツマン、レア・セドゥー、ティルダ・スウィントン、トム・ウィルキンソン、オーウェン・ウィルソン、トニー・レボロリ

「ムーンライズ・キングダム」「ダージリン急行」のウェス・アンダーソン監督が、高級ホテルのコンシェルジュとベルボーイが繰り広げる冒険を、名優レイフ・ファインズを筆頭にオールスターキャストで描いた。ヨーロッパ随一の高級ホテル「グランド・ブダペスト・ホテル」を取り仕切り、伝説のコンシェルジュと呼ばれるグスタヴ・Hは、究極のおもてなしを信条とし、宿泊客のマダムたちの夜のお相手もこなしていた。ホテルには彼を目当てに多くの客が訪れるが、ある夜、長年懇意にしていたマダムDが何者かに殺害されてしまう。マダムDの遺産をめぐる騒動に巻き込まれたグスタヴ・Hは、ホテルの威信を守るため、信頼するベルボーイのゼロ・ムスタファを伴い、ヨーロッパを駆けめぐる。(映画.comより)

@TOHOシネマズ

予告で見た、1930年代のホテルの佇まいと、「渋キャラ・オールスターズ」に惹かれて鑑賞しました。
ネタばれなしです。

ウェス・アンダーソンの映画は「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」(2001年)しか見ていません。
ストーリーはあまり覚えていないのですけれども、少し特殊な家族関係と生きることの重さを、突き放したような視線とほろ苦い笑いで描いた、奇妙な味わいのある作品だったと記憶しています。

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キャスト以外は、ストーリーを含めて、事前に何の情報も仕入れぬまま、観ました。
タイトルから、「グランドホテル」(1932)みたく、「さまざまな人物が1つの舞台に集いあい、それぞれの人生模様が同時進行で繰り広げられていくという@wiki」映画かと思っていたら、無声映画のコメディや冒険活劇へのオマージュが込められた作品でした。
また、「ブダペスト」なので、てっきりハンガリーが舞台化と思っていたら、周囲の国を含めて、全て架空の国のお話でした。
ナチス風の国旗のデザインなども、名作たちへのオマージュでしょう。

スクリーンの比率を途中で変えてるというのは、後で知りました。
観ている時は、気がつかなかったです(^^;;
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まず、お話は「現代」から始まります。
「現代」とは、映画を観ている人々の時間です。2014年に観たならば2014年、2024年に観たならば、2024年が、「現代」なのだろうと思いました。

そこからストーリーは、今は銅像となっている人物が生きている時代、1980年代に遡り、彼のモノローグによって、1960年代へ導かれ、そこで彼が出会った人物によって、ある男の話が始まる・・・この重層的な作りが、伝説が作り出された経緯を表していました。

メインのお話が繰り広げられるのは、1932年です。
ナチスが政権を取ったのは1933年、武力侵略を開始したのは1938年だから、年表的に辻褄を合わすよりも、かの「グランドホテル」の製作年に合わせたように思います。
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ストーリーは、粗筋にもあるようにマダムDが亡くなってから、多少ブラックでナンセンスな活劇が、東欧風の哀愁を帯びたBGMとともにテンポよく、あれよあれよと繰り広げられます。

なんとも可笑しかったのが、絶体絶命、一分一秒を争う時に、グスタヴと新米ベルボーイのゼロが、のんびりと掛け合い漫才を始めるいくつかのシーン。
立ち位置も銀幕の向こうの観客席を意識したもので、昔懐かしい「凸凹珍道中」風でした。
また、師匠であり庇護者であるグスタヴに、ある一点についてだけは、急に命令口調になって何度も釘を刺す、ゼロのタイミングや表情も可笑しかったです。

十分にコミカルでドキドキする作品なのですが、終わってみれば、グスタヴの優しさ、そのグスタヴを絶対的に信用しているゼロの無垢な瞳が胸に残りました。
そして可憐で気丈なアガサ。

「伝説のコンシェルジェ」のお話ですけれども、コンシェルジェのエキスパートぶりを描いたお話ではありません。
グスタフの存在そのものが伝説なのです。
なお、鍵に関する伝説は、映画を観終わった後に、公式を読んで知りました。
だから、銅像に鍵、だったんだ(汗)

女好きで(守備範囲の広さは、ウドちゃんもびっくりw)、コンシェルジュという立場を利用する小ずるさを持った、平凡な俗物、グスタヴ。
しかし、職業人として、そして人間としてのプライドを保ち続けた男。
同時代、名も知れぬ多くの人々が、彼と同じく、人間としての尊厳を守りぬいたのでしょう。
無名性に、思わず粛然としました。
もし、自分だったら。車内でグスタヴがとったような行動ができるだろうか・・・

グスタヴが伝説となったのは、彼のことを語る人がいて、その話を書き留めた人がいたから。
彼自身は、自分が伝説になるとは思いもしなかったでしょう。

ラスト近く、ミスター・ムスタファの呟いた言葉も忘れられません。
生きていた時から、グスタヴは伝説の一部だった・・・

いかつい顔のオールスターズも楽しめましたし、重厚なホテルの内部や、英国とはまた違った趣の広大な城など、建物好きにはたまらない背景も見応えがありました。

哀しくあっても希望を見せてくれる、可憐な作品。
ストーリーがよく練られているので、自分のようにウェス・アンダーソン監督のことをほとんど知らない人にも、面白く観れると思います。

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