超高速!参勤交代:映画
2014年 日本 119分
監督:本木克英/脚本:土橋章宏/製作総指揮:大角正/プロデューサー:矢島孝/撮影:江原祥二/美術:倉田智子/音楽:周防義和/音楽プロデューサー:小野寺重之
出演:佐々木蔵之介、深田恭子、伊原剛志、寺脇康文、上地雄輔、知念侑李、柄本時生、六角精児、市川猿之助、石橋蓮司、陣内孝則、西村雅彦、甲本雅裕、近藤公園、忍成修吾、和田聰宏、冨浦智嗣、舞羽美海、前田旺志郎
佐々木蔵之介が、江戸幕府から無理難題を突き付けられた弱小藩の藩主に扮する時代劇コメディ。第8代将軍・徳川吉宗が天下を治める時代。磐城国のわずか1万5000石の弱小藩である湯長谷(ゆながや)藩は、湯長谷の金山を狙う幕府の老中・松平信祝から、通常なら8日間を要するところを、わずか4日間で参勤交代せよと命じられる。湯長谷藩主の内藤政醇は、知恵者の家老・相馬兼嗣とともに4日間での参勤交代を可能にする奇想天外な作戦を練り、実行に移すが、松平もそれを阻止せんと刺客を放っていた。「ゲゲゲの鬼太郎」「鴨川ホルモー」の本木克英監督がメガホンをとった。(映画.comより)
@MOVIX
ネタばれなしの簡単感想です。
参勤交代の日数、出費、弱小藩・・・とんでもなくナンセンスなコメディにできる設定です。
予告のチラシを目にした時には、面白いところに目をつけたなあ、と思いました。
ナンセンスなコメディが大好きですので。
しかし製作スタッフを知ってからは、あまり高望みをするのはやめました(汗)
それでもこの題材をどんな風に料理したのかを確かめたくて、観に行きました。
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東映チャンバラ娯楽時代劇を松竹風に味付けした作品となっていて、笑いの好みはともかく、予想したより湿っぽくない、軽いコメディに仕上がっていました。
ベタというか、わかりやすい笑いが多く、比較的年齢高めの観客たちが多い場内、よくウケていました。
東映風と感じたのは、バサバサと人を斬る殿様、という設定を含めてのアクションシーンです。
大量の忍者群は特撮スパヒロ(戦隊及びライダーシリーズのこと)みたいでした。
江戸であれはないよな、と思わず突っ込みはしましたが(苦笑)
松竹風と感じたのは、笑いとラブストーリー、そしてメッセージを、力まず尖がらずに、ほどよく手際よくブレンドさせたところです。こちらは予想通りでした。
フカキョンのエピは余分かなあ、とは思わないではなかったのですが、こういう総花的なところが松竹コメディの伝統なのでしょう。
ナンセンスなエピやシーンもあったのですが、全てまったりと括ってありました。
メッセージは、湯長谷藩がどこにあるか、という設定に込められていました。
老中の信祝から、田舎侍とバカにされる湯長谷藩士たち。
田舎ならどこでもいいわけでなく、磐城でなければいけなかったことが、ラスト近くの吉宗のセリフでも語られていました。
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雲隠段蔵がもっと弾けたキャラだったら、ナンセンス度が増したように思います。
しかしそうすると、キャストバランスが崩れてしまうので、まあ、これはこれでいいのでしょう。
佐々木蔵之介さんは、知的で人望厚き優しい殿様がぴったり。
憎まれ役を陣内孝則さんが外連味たっぷりに楽しそうに演じておられました。
忍成修吾さんは、やっぱりこういう役なのね。
使い捨てられる忍者たちが可哀相でしたが、チャンバラ時代劇と割り切りながら見ました。
一番笑いを取っていたのは西村雅彦さんでした。おいしいわ~(笑)
西村さんとはまた違う意味でおいしい役だったのは、上地雄輔さん。
他の藩士たちが、ドラマやバラエティーで見かけるキャラとあまり変わらない、所謂ガラそのままに見える役だったのに比べて、心情を吐露したりと、唯一作りこまれたキャラだったからです。
個人的には、ない物ねだりとは知りつつも、日常と非日常、普通と異常のギャップ、もしくはギアチャンジにもっとキレが・・・欲しかったです。
と、なんのかんの突っ込みましたが、思わず笑ってしまったシーンがいくつかあったので、自分の負けですな(^^;;
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