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2014年3月27日 (木)

ウォルト・ディズニーの約束:映画

2013年製作 アメリカ 126分 原題「Saving Mr. Banks」

Photo

公式サイト

監督:ジョン・リー・ハンコック/ジョン・リー・ハンコック/脚本:ケリー・マーセル、スー・スミス/製作:アリソン・オーウェン、イアン・コーリー、フィリップ・ステュアー/撮影:ジョン・シュワルツマン/美術:マイケル・コレンブリス/衣装:ダニエル・オーランディ/音楽:トーマス・ニューマン/音楽監修:マット・サリバン/製作会社:ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ、BBCフィルムズ
出演:トム・ハンクス、エマ・トンプソン、ポール・ジアマッティ、ジェイソン・シュワルツマン、ブラッドリー・ウィットフォード、ルース・ウィルソン、B・J・ノバク、レイチェル・グリフィス、キャシー・ベイカー、メラニー・パクソン、アニー・ローズ・バックリー、コリン・ファレル

米ウォルト・ディズニーが、自社の映画製作の裏側を初めて描いた作品で、1964年の名作ミュージカル映画「メリー・ポピンズ」の製作秘話をトム・ハンクス&エマ・トンプソン主演で映画化した。ウォルト・ディズニーは娘が愛読している児童文学「メリー・ポピンズ」の映画化を熱望し、原作者パメラ・トラバースに打診するが、トラバースは首を縦に振らない。やがてイギリスからハリウッドへやってきたトラバースは、映画の製作者たちが提案する脚本のアイデアをことごとく却下。なぜトラバースは「メリー・ポピンズ」を頑なに守ろうとするのか。その答えが、幼い頃の彼女と父親との関係にあると知ったディズニーは、映画化実現の最後のチャンスをかけ、トラバースにある約束をする。監督は「しあわせの隠れ場所」のジョン・リー・ハンコック。(映画.comより)

@TOHOシネマズ

映画「メリーポピンズ」はスペシャル・エディションのDVDを持っています。
原作は「帰ってきたメアリー・ポピンズ」まで読みましたが、原作者のP.L.トラヴァースについては、何も知りませんでした。
映画製作が難航したことは、小耳に挟んだことがある程度です。

大好きな映画の製作秘話で、しかもトラヴァース夫人をエマ・トンプソンが演じる、と言うことで観に行きました。

粗筋は書いていませんが、後半、ネタばれに近い感想を書いています。ご注意ください。

ちなみに映画は「メリー」で本は「メアリー」。
どちらが正しいということはないようですけれども、検索ワードがややこしい(汗)
.

アニメと実写の合成撮影は、今ではごくごく当たり前ですが、幼い時に「メリーポピンズ」を観た時は心奪われました。
本当に絵の中に入れると思い込んじゃって、映画のまんま、道端にろう石で絵を描いて何度もジャンプしたものです。

でも、トラヴァースはこのシーンが気に食わなかったのね。
その他、映画のメリーが笑うのも気に食わなかったみたいです。
ナニー(乳母)は笑ったりしない、と。

笑わない理由は、「不機嫌なメアリー・ポピンズ―イギリス小説と映画から読む「階級」」などの、新井潤美さんの著書を読んで知りました。興味のある方はご参照ください。
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伝記ものの映画って歴史をなぞるだけに終始しがちなのですが、この映画は「メリーポピンズ」の製作過程を描きつつ、トラヴァース夫人の悲しい思い出と罪悪感と、ウォルト・ディズニーの貧しい少年時代の記憶が交差していく様子に焦点を当てていて、複雑な余韻が残りました。

まず、1960年初めのロサンゼルスの空気感が素晴らしかったです。
空、風景、街、建物たちの色、様々なデザイン、キャストたちの髪型や顔つきで見事に再現していました。
この街の乾いた空気が、この映画にとって非常に重要な要素なのです。

メリー・ポピンズとバンクス一家は自分の家族。
映画化するということは、自分の手から彼らを手放すこと・・・売ること。
しかしヒット作に恵まれない今は、背に腹はかえられない。
アニメには絶対しない、脚本製作に加わるということを条件に、ロンドンから嫌々ロサンゼルスにやってきたトラヴァース夫人でしたが・・・。

まあ、強烈です。
典型的なオールドミスの、躾に厳しい女性教師というところでしょうか、とにかくへそ曲がりで頑固。ダメ出しのオンパレードに加えて無茶な注文をつけてディズニーの製作意欲を試したりと、感じが悪いこと、この上ありません。

原作者のエゴと言えばエゴなのですが・・・故郷に似たロサンゼルスの気候と風景が彼女を過去へといざなって、映画化を阻止したいのか、完成させたいのか。トラヴァース夫人自身、よくわからなくなっているのです。

父とウォルトは同じ種類の人間であることを感じ取るも、父は敗北し、ウォルトは成功した、という思いが、夫人の混乱に拍車をかけたのかもしれません。

何がトラヴァース夫人を頑にしているのかを、夫人の幼い日々の話を挟みつつ描いていおり、映画の脚本製作のシーンと徐々にシンクロさせることで、見せ場を作っていました。

彼女の揺れる気持ちに振り回されるスタッフたち。
ウォルト・ディズニーも、自分が創りだし、育てたキャラクターを他人の手に委ねる苦悩は理解しつつも、トラヴァース夫人の頑固さに手を焼きます。

しかしウォルトのちょっと的外れな努力や、専属運転手のラルフの誠実な人柄によって次第にほぐれてきた夫人は、ある日シャーマン兄弟が作った曲に思わずリズムをとってしまいます。

これでうまくいくか、というところで、アニメの件が明らかにされ、トラヴァース夫人は怒り心頭。原作権を渡さぬまま、ロンドンへ帰ってしまうのです。

実際のディズニー氏にはどこかしら暗い影を感じるのですけれども、トム・ハンクスのウォルトは、誠実さとしたたかさ、そして包容力を併せ持ったエネルギッシュな男で、この人からああいう風に説得されたら、トラヴァース夫人といえども、思わず首を縦に振ってしまう貫禄がありました。

ウォルトの説得に、必死で感情を抑えつつ耳を傾けるトラヴァース夫人。

こうして映画は数々の障害を乗り越えて完成し、盛大な試写会が行われます。

作品を観るトラヴァース夫人の表情に、私も含めて観客たちはクスクス。
けれども、次第に・・・あれ、涙が・・・

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どんなに駄目な親でも、子供にとってはこの世の全て。
成長して後、親の駄目さを知り、厭うことはあっても、親がこの世の全てだった時の記憶は消せない。

心の柔な部分を守るために強固な鎧をまとった、孤独な中年女性を演じた、エマ・トンプソン。
ウォルトの言葉で思わず見せる、傷ついた少女のような表情、そしてラスト・・・素晴らしかったです。

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「ウォルト・ディズニーの約束」とは、原題である「Saving Mr. Banks」。
すなわち、トラヴァース夫人の思い出を守ること。

伝記ものは結果よりエピソードが見所ですので、エピソードの数々はほとんどぼかして書きました。
まあ、色々あるわけですが、製作現場のシーンでは、クスクスとした笑い声が館内にさざめきました。

その他、アニメ嫌いを公言している人の部屋に、あれはないだろうとか、ね。
ミッキーの使い方が粋でした。

原作者が脚本化に加わると、時にはものすごく大変なことになることも、よーくわかりました。
原作者のエゴに、その場では逆らえないスタッフたち。
中間職風の脚本家のドン、空気の読めない、まだ新人の音楽家のシャーマン兄弟、そしてプリっとしているのがキュートなアシスタントのドリーのお気の毒っぷりをコミカルに、時にしみじみと描いていました。

映画キャストのそっくりさんたちが一瞬ですが、登場します。
ジュリー・アンドリュースはほんと、そっくり。

バックステージものとして軽い気持ちで観に行ったのですが、思いもよらず感動してしまいました。

上にも書きましたが、トラヴァース夫人はこの映画に対して、厳しい感想を残しています。
でも、本心はどうだったのかな、と思ってしまいました。←エンドタイトルまでしっかり楽しめます。

夫人がどういう人生を送った人なのかのにも興味がわきました。
回想シーンに登場する伯母さんも気になります。
伯母さんについて綴った夫人の作品があるようなのですが、和訳がないのが残念です。
メリー・ポピンズを知っている人なら、伯母さんの鞄が本当のことなのかどうか、絶対に気になるはず。

「メリー・ポピンズ」の映像、特に挿入歌の使い方のほど良さがおしゃれで、リスペクトに溢れた佳作でした。

「メリー・ポピンズ」「メアリー・ポピンズ」のファンの方は必見です。

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コメント

Largoさん、こんにちは^^ はじめまして

ブログタイトル、“昼寝”だけ被っていたので親近感が沸きました(汗)

あの『メリーポピンズ』の背景に、こんなストーリーがあったとは
思ってもみませんでした。
トムの演技より、エマの演技が光っていたような気がしました。
この映画を観た後、「ディズニー夢と魔法の90年展」にも行って来ました!
映画では、これからもよろしくお願いしますm(__)m

cyazさん はじめまして。
コメントをいただき、ありがとうございます。

>“昼寝”だけ被っていたので親近感が沸きました(汗)
同じ理由で(笑)、しかも京都に住んでいるので、cyazさんのブログは以前より拝見しておりました。

>あの『メリーポピンズ』の背景に、こんなストーリーがあったとは
思ってもみませんでした。
トラヴァース夫人の映画に対する評価は見聞きしていたのですけれども、こういうことがあったとは、ほんと、思ってもいませんでした。だとしたらNGも彼女なりの愛情表現だったのかな、と。
エマの佇まい、表情が光っていましたね。
そして最後に流れる夫人のテープを聞いて、凄いっと思いました。

出不精、じゃない、TB&コメント不精ですですが、今後ともよろしくお願いいたしますm(_ _)m

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