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2014年1月25日 (土)

オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ:映画

2013年 アメリカ・イギリス・ドイツ合作 123分 原題「Only Lovers Left Alive」

Photo

公式サイト

監督・脚本:ジム・ジャームッシュ/製作:ジェレミー・トーマスラインハルト・ブルンディヒ/撮影:ヨリック・ル・ソー/美術:マルコ・ビットナー・ロッサー/音楽:ジョゼフ・バン・ビセム/衣装:ビナ・ダイヘレル
出演:トム・ヒドルストン、ティルダ・スウィントン、ミア・ワシコウスカ、ジョン・ハート、アントン・イェルチン、ジェフリー・ライト

「リミッツ・オブ・コントロール」(2009)以来、約4年ぶりとなるジム・ジャームッシュの監督作。ミュージシャンと吸血鬼を題材に描くラブストーリーで、トム・ヒドルストンとティルダ・スウィントンが、孤独な宿命を背負った吸血鬼のカップルを演じた。吸血鬼でありながら、マルチミュージシャンとして活躍するアダムは、自己破滅的な人間たちの振る舞いを憂えていた。そんなある日、何世紀にもわたり愛し合ってきた恋人で、吸血鬼のイヴと久しぶりに再会。しかし、イヴの妹エヴァが2人のもとを訪れたことをきっかけに、3人の運命がゆっくりと変わっていく。共演にミア・ワシコウスカ、ジョン・ハート、アントン・イェルチン。(映画.comより)
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@TOHOシネマズ

ネタばれなしです。
公式サイトの予告ムービーの方が、よほどネタばれしているかもしれません(汗)

新聞に載っていた批評を読み、監督も主役二人も耳なじみのない人だったのですが、テーマに惹かれて観に行きました。

監督は知る人ぞ知る人らしいのですが、地味な映画なので単館上映かな、と思っていたらTOHOさんが買い付けてくれました。ありがとうございます。

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計算しつくされた退廃的な映像の中に、ぼそっとブラックでとぼけたユーモアが仕込んである、極めて低血圧でメランコリック、そして少しナンセンスなコメディです。

欧米のヴァンパイアは大体が獣的かつ体育系でスプラッタ、という自分のイメージを覆してくれました。
ラブシーンも肉食系ではなく、グラフィックのように美しいのも、強く印象に残りました。

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財政破綻してゴーストタウンと化したデトロイトを、真夜中に行くあてもなくドライブする二人。
かつて栄えた都の残骸をめぐりつつ、尽きぬ知識をペダンチックに語り合います。

しかし、肉体が滅びない彼らには、何かを成そうとする意識が欠落しているのです。
人間は限られた時間の中で、子孫、家、お金、作品・・・生きた証しとして、何かしらモノを残そうとあがく。
彼らヴァンパイアがあがくのは、肉体を保つ血が手に入らない時のみ。

もう一人、老人のヴァンパイアが登場しますが、彼は創作を継続していました。
アダムの創作活動が趣味的なのに比べると、ヴァンパイアなってなお、真剣に創作に取り組んでいたように見えます。
発表するあてのない作品を何百年も書き綴っていたのは、人間であった頃の記憶の延長、もしくは業に近いものだったのかもしれません。

無口で音楽と機械いじりが好きなアダムは一見、1970年代のカリスマロッカー風で格好いいのですが、多くのロッカーたちと同じように、胡散臭さが漂っています。
貴公子風かつメランコリックな表情で、マンガチックな機械を作ったりするのが、じわじわと可笑しかったです。
そんなアダムのボケ(笑)を楽しそうに受け止めるイヴ。

無類の文学好きなイブはエレガントな淑女です。
鬱に陥りやすい夫を巧みにあやし、癒します。ただひとつの事柄を除いて、絶対に声を荒げたりしません。
夫のどんなに難解な問いかけにも、すらすらと応じるのが素敵でした。
そんなイブを信頼し、安心して甘えるアダム。

こんな風にお互いを求め合えるのも、別居夫婦だからこそでしょう。
何百年も顔を突き合わせていたら・・・そのことを彼らは良く知っているのです。
アダムって結構遊んでそうだし(^^

この作品のキモは、彼らが人を襲って血を吸うことを、危険なだけでなく、野蛮だと思っていることです。
人を狩らないですむためには努力を惜しまない姿が、じわっと可笑しかったです。
人と深く関わるのを極力避け、自分たちの愛するモノに囲まれて、淡々と愛し合う二人。

そこへ現れたのが、ハリウッド系かつ肉食系のエヴァ。
ということで、粗筋に書いてある通り、話が転がりだすわけです。

俗世と非俗世の狭間に生きる二人。いかに博学で才能があっても、所詮は魔物であるという、いかがわしさ、残酷さの見せ方が絶妙でした。
エキセントリックである一方、こういう外国人観光客のカップルってよく見かける気がする、と思わせるのもうまいです。

この世の者ではない二人の、ダンスシーンは視覚的にもとても印象的でした。

少なくとも500年以上は生きているであろう彼らの、お互いを分かちがたく思う気持ち。
唯一無二のパートナーと時を過ごしている彼らの幸福感に、酔いました。
ベールのように儚く薄いけれども、決して破れることはない想いと存在。
破れるとしたら・・・

「Only Lovers Left Alive」とは、恋人たちだけが生き残った、という意味だそうです。
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男性のヴァンパイアのアダム、どこかで見たことがある、と思って後で調べてみたら、「マイティ・ソー」「アベンジャーズ」シリーズの邪神ロキ、「ミッドナイト・イン・パリ」で、タイムトリップした主人公のガイド的役回りで登場するスコット・フィッツジェラルドを演じていた人でした
ロキはまだしも、フィッツジェラルドとは全く雰囲気が違うのでびっくり。貴族の子孫なのね。なるほど。

メランコリックでありながら限りなく優しい、年齢不詳の女性ヴァンパイア、イヴを演じているティルダ・スウィントンについては全く知りませんでした。
1960年生まれ、ということは、夫を演じたトム・ヒドルストンが1981年生まれだから、実年齢が親子ほど違います。
この年齢差がアダムとイヴの関係に微妙に反映されていて、絶妙のキャスティングとなっていました。

なお、イヴの妹、エヴァを演じたミア・ワシコウスカが「アリス・イン・ワンダーランド」のアリスだったことにも全く気がつきませんでした(汗)
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癖があるので好みは分かれる作品だとは思いますが、自分はとっても好きです。
くすっと笑いながら、主人公たちの孤独感にじわっとくる、久しぶりに映像などが忘れがたく、じっくりと反芻したくなる映画でした。

邦画で言うと、ほんの少しだけですが「まほろ駅前」と共通するテーストが漂っている気がします。
だから好みなのかな(^^;;

こういうヴァンパイアが観たかった、というのもあります。ど真ん中でした。

公式サイトを熟読していなかったため、コメディだと気がつかず、しばらく少し身構えて観ていた、その時間がもったいなかったです。
もう一度観ようと思っていたら、終わっちゃっいました。
DVDが発売されたら買ってしまうかも。

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