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2013年9月26日 (木)

さよなら子供たち:BS

1987年製作 フランス、西ドイツ 103分 原題「AU REVOIR LES ENFANTS/GOODBYE, CHILDREN」

監督・脚本・製作:ルイ・マル/音楽:ランツ・シューベルト、カミーユ・サン・サーンス/撮影:レナート・ベルタ
出演:ガスパール・マネッス、ラファエル・フェジト、フランシーヌ・ラセット、スタニスラス・カレ・ド・マルベール

ルイ・マル監督が描く、自伝的色彩が濃厚なナチス占領時代の少年もの。1944年、ナチス占領時代のフランス。パリからカトリック寄宿学校に疎開している12歳の少年ジュリアン・カンタンの学校に、ある日ジャン・ボネという少年が転入してくる。彼は少し変わってはいるが、数学、国語、ピアノなど学業優秀でジュリアンのライバルとなった。初めはどこか打ち解けない2人だったが、次第に連帯感が生まれてきたその頃、ふとしたことからジュリアンは、彼が偽名を使って転入してきたユダヤ人であることを知る……。(Yahoo!映画より)

@NHK BS

ネタばれなしの簡単感想です。

以前BSで、同じくルイ・マル監督の「5月のミル」と続けて放映されていたのを、今頃ですが、見ました。
この作品の翌年に「5月のミル」を撮ったのだそうです。
粗筋の通り、「5月のミル」とは全く違う趣きの作品。

占領下のフランス、ノルマンディー上陸直前の冬の出来事を、ジュリアンの目線で描いた作品です。

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上流階級の子供たちばかりを集めた疎開ですので、日本の学童疎開を描いた映像よりは多少裕福かつエレガントですが、抑制を強いられる生活なのは同じです。
村はドイツの占領下にあり、誰が敵か味方かわからない。食物も不足している。

加えて、親同士はみな直接、間接的な知人。
そんな閉ざされた学校に転入してきたボネは、非常に優秀であるにもかかわらず、明らかに階級が違うため、中々溶け込めません。

主人公、ジュリアンも、階級が違う子供と遊ぶことに馴れていないため、異分子として扱います。
しかし、自分の苦手な分野が得意な美少年、ボネが気になって仕方がありません。

皆にからかわれるボネ。
お互いにからかいあっているので、特にボネだけいじめられている、というわけではないのですが、他愛のないいたずらも、人にとってはつらいいじめと感じるかもしれない。
そう感じている人間は他にもいて・・・

言葉や風俗がわからないためでしょうか。
思春期直前の少年たちが、みんな、演技をしているとは思えないほど自然に見えました。
上手に演じようという力みが、ほとんど感じられない。
ロケも含めて、作り物なんだ、と醒めさす部分が全くありませでした。

特にジュリアンとボネ。
彼らの自然さが、余韻を深くしていました。

この年代特有の性の目覚めも描いていました。
邦画だと全く描かないか、妙に強調されてしまって作品全体のバランスを崩すことが多いのですが、この描写も自然でした。
この年代の少年に、そういう目覚めがないわけがない、ということを、軽いユーモアを持って描いていました。
国民性の違いもあるのでしょう。

ジャム、煙草、ピアノ、宝物探し、そして千夜一夜。寄宿舎という小さな世界でおきる紗様々な出来事の数々と少年たちの葛藤。
しかし外の嵐は容赦なく彼らの世界に侵入してくる。

しっかりした構成の物語を、控えめなトーンと色彩を押えた映像で描いた、極めて完成度の高い作品でした。

印象的だったのは、ドイツ軍が全て悪、とは描いていないこと。
ゲシュタポは例の通りでしたが。

ミサのシーンに込められた意味は、よくわかりませんでした。
聖なるパンを与えなかったのは、考慮なのか、それとも拒絶なのか、聖職者としてやってはいけないことだったのか。
宗教の部分は、やはり難しいです。

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ジュリアンは監督、ルイ・マルの分身です。
ボネにあたる少年も実在の人物だそうですが、実際には共通の話題がなさすぎて、ついに親しくなれなかったそうです。

でも、言葉をかわすきっかけは本でも音楽でも、良かったのだ。

後になって気がついたルイ・マル。
以来、抱えてきた痛み。
どうしても映像化した作品だったそうです。

※参考文献/著:田山力哉「現代ヨーロッパ映画の監督たち」(社会思想社)

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「さよなら子供たち」

さよなら。

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また一本、心に残る作品に出会うことができました。

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