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2013年6月14日 (金)

リアル 完全なる首長竜の日

2013年公開 日本 127分 G 

Photo

公式サイト

原作:乾緑郎「完全なる首長竜の日」(宝島社文庫)
監督:黒沢清/脚本:黒沢清、田中幸子/企画プロデュース:平野隆/エグゼクティブプロデューサー:田代秀樹/プロデューサー:下田淳行/音楽:羽岡佳/撮影:芦澤明子/主題歌:Mr.Children
出演:佐藤健、綾瀬はるか、オダギリジョー、染谷将太、堀部圭亮、松重豊、小泉今日子、中谷美紀

第9回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した乾緑郎の小説「完全なる首長竜の日」を、佐藤健&綾瀬はるか主演、黒沢清監督で映画化。浩市と淳美は幼なじみで恋人同士だったが、淳美は1年前に自殺未遂で昏睡状態に陥り、いまも眠り続けていた。浩市は淳美を目覚めさせるため、「センシング」という最新医療技術を使って淳美の意識の中へ入り込み、彼女がなぜ自殺を図ったのかを探る。センシング中に出会った淳美は、浩市に「首長竜の絵を探してきてほしい」と頼み、浩市はその絵を探しながら淳美との対話を続ける。しかし、センシングを繰り返すうちに、浩市は見覚えのない少年の幻覚を見るようになり……。(映画.comより)

@TOHOシネマズ

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原作未読、ネタばれなしの感想メインですが、最後に少しだけネタばれ含む感想を書いていますのでご注意下さい。

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他人の夢の話って聞いていて面白くないことが多い。
本人だけが、辻褄が合っていないシーンが自分の過去のどこから来ているのかを知っていて、その繋がりを楽しんでいるから。
話し手の心象風景を自己満足で語られると、ついていけません。

しかし、話し手の腕が良い時は、不条理な世界にぐっと引き込まれる。

この映画はどちらなのだろう、という不安を抱きつつ、映画館へ。
冒頭でぐっとひきつけられなかったので(汗)、不安が中々消えず、作品の世界に浸るまでに時間がかかりました。

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結論から言うと、「センシング」をどう捉えるかという点と、「あれ」がなぜ罪悪感の象徴になったのか、そこに必然性を求めるか否かで、大きく意見が別れると思いました。

自分は、わからなくてもいい、と思ったので、OKです。
「センシング」はねえ、多少都合が良すぎないかな、とは思いましたが。

その他のシーンはキャストの表情、セリフ、そして衣装を含めて、ああ、そういうこと、と納得できるよう描いていました。
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SFのような、ホラーのような、スペクタクルのような、特撮のような、もやっとした不条理な悪夢の世界。

もし、ハリウッドだったら、スペクタクルなシーンをもっと作りこんで前面に出しただろうし、主人公たちの感情の波やサイコ的なトラップも、もっとドラマチックにわかりやすく描いただろうと思います。

でも、圧力を感じない、日本的な"もやっと”感は嫌いじゃないです。
作り手側の意図を押し付けてこないので、暑苦しくない。
もやっとした画面から、じわじわと悲しみが沁み込んできました。

相手の意識の中に入る。
君が、あなたが。ずっと自分の意識の中にいたような気がする、というようなセリフもありました。
だからといって精神的にわかりあえている、ということでないような気がするのです。
肉体だけでなく精神そのものも、どこまでも「個」なのだから。
少なくとも生きている間は。

ここから先の感想はネタばれを含みますので、一番後に書きます。

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ちょっと突っ込みを入れます。

もやっとした部分=中途半端と感じるシーンもありました。
プロットだけでなく、CGの質にも。
CGは予算もあるのでしょうね。
廃墟のシーンが仮面ライダーみたいなのが、ライダーファンとしては楽しみつつも、それでいいのかな、と、複雑な気持ちになりました。

一番気になったのは、シーンの繋ぎ目の粗さです。
わざと粗くしている部分もあるのでしょうが、もう少し作りこんでくれたら、もっと作品の世界に浸ることが出来たと思います。
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主人公二人を描くことに全力を傾けた作品。
すなわち、二人の放つスターのオーラを、真っ当に描いた作品です。

それぞれのファンはそれなりに楽しめたのではないでしょうか。
「仁」「八重の桜」「ブラッディマンデイ」・・・それぞれのドラマのキャスティングと重ね合わせるのも一興でしょう。

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以下、ネタばれを少し含みますので、ご注意下さい。
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前半は浩市の分身だった淳美。
後半、スタンスが逆転した後は、姉のようにも見えました。
どちらの淳美にも生身の女性を感じることはなく、清らかでひたすら美しく、時には残酷でもある、勇敢なミューズのようでした。

でも、それは浩市がそう感じているからなのでしょう。
どの淳美も結局は浩市から見た淳美なのです。

だとしたら、淳美に立体性はなく、この映画で生きている人間として描かれているのは浩市だけ、ということになります。

自らの中に廃墟を持ち、欠落してしまった何かを捜し求めていた浩市。
目覚めた後、彼の心から「あれ」は去っているのでしょうか。廃墟は消えているのでしょうか。
淳美に立体性を感じないので、その後の二人の暮らしが想像できません。
浩市の彷徨はずっと続くような気がするのですが・・・
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映画の世界にどっぷり浸れたのは、帰宅してから後です(^^;;

感想を書くために何度も反芻しているうちに、様々な印象がそぎ落とされていって、最後に残ったのが、ひとりぼっちの浩市の姿でした。

佐藤さんは、浩市の孤独感をよく表していたと思います。

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映像的な物足りなさは感じましたが、じんわりと記憶に残る作品。

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