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2013年5月18日 (土)

2013年4月の読書 その1

「今月の読書」という大雑把なカテのみでくくっていると、備忘録としてはあまり役に立たないことに気がついてウン年。
早く作者別のINDEXを作らないと、とは思っているのですが・・・正直いって、面倒くさい(^^;;

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※読書順、敬称略です。

○読書<新読>

さびしい写楽 著:宇江佐 理恵(小学館文庫)
辰巳屋疑獄 著:松井 今朝子(ちくま文庫)
南の子供が夜いくところ 著:恒川 光太郎(角川ホラー文庫)

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「さびしい写楽」

寛政の改革令に反旗を翻した浮世絵板元の蔦屋重三郎は歌舞伎役者の大首絵刊行を試みる。喜多川歌麿の離反にあい、絵師探しが難航するなか、突然現れたのが正体不明の東洲齋写楽という男だった。助っ人に駆り出されたのは不遇の日々を送っていた山東京伝、葛飾北斎、十返舎一九の三人。謎の絵師を大々的に売り出そうとする重三郎のもと、計画は進んでいく…。写楽とはいったい何者なのか。そして大首絵は刊行できるのか。宇江佐真理が史実を元に描いた傑作長編。 (「BOOK」データベースより)

最近進んだ写楽研究を元に書かれていて、写楽が誰であるかは早々に明かされていますし、写楽その人は脇役と言ってもいいでしょう。

写楽が誰だったか、より、「写楽の版画」が如何にして世に出たか。この時代の芸術家オールスターを一堂に会した一種の群像ドラマです。
写楽の版画に携わった人々の思惑とそれぞれの人生が、版画といういくつもの過程を経て生まれる総合芸術と重なるように描かれていています。
ひとつ間違うと長編小説としてはまとまりきらないかもしれないほど贅沢な素材を、「写楽の版画」というテーマでしっかりまとめた作品。

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「辰巳屋疑獄」

創業から三代で大きく発展し、金融業にまで手を広げた大坂の炭問屋・辰巳屋で、跡目相続をめぐる対立が起こった。ひとつの藩に匹敵する規模の豪商とはいえ、一商家の身内の争いがなぜ奉行所を巻き込み、死罪四人を出すほどの大事件となっていったのか…。『大岡越前守忠相日記』に「辰巳屋一件」として記述された未曽有の贈収賄事件を、奉公人元助の目を通して描く長編時代小説。(「BOOK」データベースより)

疑獄が起きるまでの、大坂の商家の浸々とした日常、そして破滅を迎えての資料を元にしつつの劇的な展開。
期待にたがわず、極めて映像的かつ骨太な作品で読み応えがありました。
何度も読み返すと思います。

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「南の子供が夜いくところ」

からくも一家心中の運命から逃れた少年・タカシ。辿りついた南の島は、不思議で満ちあふれていた。野原で半分植物のような姿になってまどろみつづける元海賊。果実のような頭部を持つ人間が住む町。十字路にたつピンクの廟に祀られた魔神に、呪われた少年。魔法が当たり前に存在する土地でタカシが目にしたものは―。時間と空間を軽々と飛び越え、変幻自在の文体で語られる色鮮やかな悪夢の世界。 (「BOOK」データベースより)

タイトルの「南の子供が夜いくところ」を含め、全7話。
「草祭」と同じく、連作、と言いきってしまうほどの整合性はないけれども、繋がってはいるという恒川氏らしい短編集です。

スペクタクルな「紫焔樹の島」、辻褄の合わなさが妖怪話っぽい「十字路のピンクの廟」、神話のような「雲の眠る海」、ミステリーとホラーの「蛸漁師」、知識人によって矯正されてしまう前の童話ような「まどろみのティユルさん」、そして不条理な残酷に満ち満ちた「夜の果樹園」。

少しネタばれになりますが・・・第1話冒頭で一瞬だけ登場する大人のタカシ。
不思議な体験を経た彼はどんな生活を営んでいるのでしょうか。
錆びたバスをユナの店と見違えたのは、ふと過去を思い出しただけなのか、それともユナに会いたくてさまよっていた・・・会いたくなるほど追い詰められているのでしょうか。かつての両親のように。
そして大人のタカシは何処にいるのでしょう。

最初は、大人になって魔法の世界から出されて日常世界に戻った、と思っていたのですが、読み進めていくうちに「南の島」はそんな生易しいところではないことがわかってきて、今も彼は、いや彼もまた、どこか異次元をさまよっているのかもしれない、と。覚めない悪夢のように。

全ては謎のままです。
謎は謎のままに。それが恒川氏の世界。

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