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2012年12月 1日 (土)

2012年10月の読書

ひと月遅れの読書メモ。
多忙にて、あまり進みませんでした。

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※読書順、敬称略です。緑色のタイトルが新読、茶色のタイトルが再読です。

○読書<新読>   

芸者論―花柳界の記憶 著:岩下 尚史(文春文庫)
なでしこ御用帖 著:宇江佐 真理(集英社文庫)
あの日、パナマホテルで 著:ジェイミー・フォード/訳:前田 一平(集英社文庫)

○読書<再読> 

斬られ権佐 著:宇江佐 真理(集英社文庫)

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「芸者論―花柳界の記憶」

花柳界、芸者、三業地…文字としては馴染みがあっても、実態は殆ど知られていない世界。長年新橋演舞場に身を置き、数々の名妓たちと親交のあった著者が、芸者の成り立ちから戦前、戦後の東京の花柳界全盛の時代までの歴史と変貌を細やかに描写。処女作にして和辻哲郎文化賞を受賞した、画期的日本文化論。  (「BOOK」データベースより)

何年か前に「タモリ倶楽部」にて、赤坂あたりの元高級料亭の跡を巡る回に案内人として登場したのが著者であることを思い出し、購入しました。今は「ほんまでっか!?TV]」でもお馴染み。
新橋演舞場に勤められていたのですね。知りませんでした。

大変重要な内容を、テレビでのあの口調そのままに、風格漂うもあだっぽい老妓の昔話のごとく綴った作品。
面白くって、一気に読んでしまいました。

花魁と芸者の区別など、誤解していたことが多かったです。
うたかたに消えていく社会風俗の中にこそ、その時代の人々の息吹が残されている。だからこそきちんと書きとどめておく必要があるのだと思います。

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「なでしこ御用帖」

八丁堀の町医者の娘お紺は、娘盛りの十七歳。その楚々とした風情から、なでしこちゃん、と呼ばれているが、実は大酒飲みの捕物好き。それもそのはず、祖父は“斬られ権佐”のふたつ名を持つ捕物名人。ある日、次兄の流吉が、殺しの下手人として、しょっ引かれたからだまっちゃいられない。岡っ引きの金蔵小父さんを引き連れて、現場にのりこみ真相を探る。人情と恋と家族愛の心温まる時代小説。 (「BOOK」データベースより)

お紺の成長を、作者得意の各話にオチがある短編形式で描いています。
前作にあたる「斬られ権左」、読んでいたのですが、宇江佐氏の作品をいくつか飛ばし読みしていた時期なので、あまり覚えていませんでした。(汗)
それでも充分に楽しめる作品です。
一番印象に残ったのは、余韻が何とも言えない、お紺にとってターニングポイントになった「吾亦紅さみし」でしょうか。

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「斬られ権佐」

惚れた女を救うため、負った八十八の刀傷。江戸・呉服町で仕立て屋を営む男は、その傷から「斬られ権佐」と呼ばれていた。権佐は、救った女と結ばれ、兄貴分で八丁堀の与力・数馬の捕り物を手伝うようになる。押し込み、付け火、人殺し。権佐は下手人が持つ弱さと、その哀しみに触れていく。だが、体は不穏な兆しを見せ始めて―。一途に人を思い、懸命に生きる男の姿を描いた、切なくも温かい時代小説。 (「BOOK」データベースより)

「なでしこ御用帖」を読んで、再読しました。
以前、感想を書いた覚えがあるのですが・・・読書カテを整理しないと。自分でも探し出せない(汗)

コピペの通り「切なくも温かい」、そして哀しいお話です。
それゆえ、いっそう権左の周囲の人々、そして作者の権左への眼差しの温かさが際立ちます。
この作品の主要キャラで「なでしこ~」にも登場する人物はわずかですが、権左と彼を守る人々、特に妻、あさみの結縁と想いが、「なでしこ」のヒロイン、お紺を導くことになる。
「なでしこ御用帖」を読まれた方で本作未読の方は必見の作品です。

なお、権左の孫の時代を描いた「なでしこ~」の時に、まだ生きていてもおかしくない年齢で唯一、その後がはっきりしない主要人物がいるのですが、「なでしこ~」には遂に登場しませんでした。
だから権左の家がどうなったのかもわからない。
でも、技は腕のいいお弟子さんたちに、仕立て屋の血はお蘭を経てお紺の兄に受け継がれた、ということで充分なのでしょう。家というのはそう簡単には続かないものなのだから。

行方不明になったその人は・・・人知れず、何処とも知れぬ土地で亡くなってしまったのかなぁ。切ない。
ひょっとすると「なでしこ~」の金蔵小父さんが、その人物の身代わり的存在なのかもれません。

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「あの日、パナマホテルで」

アメリカの純粋な大衆小説を読むのは本当に久しぶり。

シアトルの航空会社を早期退職し病の妻を看取ったヘンリーは、絶望の淵にいた。そんなとき、戦時中収容所に移送されることになった日系人が密かに運び込んだ荷物が地下から40年ぶりに発見され、騒然としているホテル横を通りかかる。目に飛び込んできた鯉の絵の傘…ケイコのだ!脳裡には、戦争のため離ればなれになった初恋の日系少女の面影が鮮やかに蘇り…。全米110万部のベストセラー。2010年アジア・太平洋文学賞受賞。  (「BOOK」データベースより)

少年が大人になるまで。きっかけは幼くとも一途な恋。そして冒険の数々。背景は潮の香り漂うモダンで雑多な港の街並から一転して荒涼とした大地へ。

登場人物もうまく整理されていて、「こういう作品が映画になるべきだと思います」という山田洋次氏による帯のコピーの通り、大きく手を加えなくてもすぐ映画になりそうなラブ・ストーリーでした。

主人公のヘンリーは日本人たちを激しく憎む中国系移民の一人息子。
彼と恋をするのが日系移民二世のケイコ、というロミジュリ展開ですが、ヘンリーの両親が日本人を憎むようになった原因が今に繋がる感情と同じなのが生々しいです。
作者は日系でも中国系でもないアメリカ人です。
アメリカ人が日系移民たちの歴史を題材として、しかも好意的に取り上げているのが珍しかったです。

もっとも日系だけでなく、中国系はもちろん、その他の非欧米人、特に黒人には非常に好意的です。

理屈じゃない、素朴で無邪気で、少し自分勝手な(汗)好意。

登場人物の中で一番印象に残ったのはミセス・ビーティでした。主人公の運命に関わる白人の中年女性です。

最初は目立たないのですけれども、徐々に存在感が増してきて、読み終えると、過去パートにおいては、ミセス・ビーティのみが重要な白人キャラであることに気がつくのです。
ですので、作者は彼女にアメリカ人が理想としている人物像を担わしているのかな、と。

ベストセラーということなので、2010年当時のアメリカ人の気持ちが何らかの形で反映されているのでしょう。

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