2019年6月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

自己紹介のようなメモ

  • 気になる、もしくは愛すべき作品にはついついツッコミを入れてしまう、ドラマの感想中心のちょっとおっちょこちょいなブログです。

TBとコメントについて

  • TBとコメントは認証制にしています。頂いたTBには記事と関係がある限り、必ずお返しするようにしていますが、サーバーのご機嫌次第で時々お返しできない時があります。

過去の感想記事について

  • ドラマ感想及びまとめは下記の「クール別:鑑賞したテレビドラマ・映画・DVD一覧」に、 DVD、映画、舞台の感想は「DVD、映画、舞台のINDEX」にアカサタナ順に、 読書は「読書:著者&編者別のINDEX(アカサタナ順)」に収納しています。

クール別:鑑賞したテレビドラマ・映画・DVD一覧

DVD、映画、舞台のINDEX

カテゴリー

今月の読書

無料ブログはココログ

« カエルの王女さま 第7回「Mあなたしか見えない」 | トップページ | 平清盛 #21「保元の乱」 »

2012年5月26日 (土)

ル・アーヴルの靴磨き

2011年 フィンランド・仏・独 93分 原題「Le Havre」

Photo

公式サイト

監督・制作・脚本:アキ・カウリスマキ
出演:アンドレ・ウィルム、カティ・オウティネン、ジャン=ピエール・ダルッサン、ブロンダン・ミゲル、ジャン=ピエール・レオ

「浮き雲」「過去のない男」のアキ・カウリスマキ監督が、フランスの港町ル・アーブルに生きる人々の姿を描いた人情劇。北フランスの港町ル・アーブルの駅前で靴磨きをして暮らしているマルセルは、妻アルレッティと愛犬ライカとともにつつましい生活を送っていた。そんなある日、港にアフリカからの不法移民が乗ったコンテナが漂着し、マルセルは警察に追われていた1人の移民の少年イングリッサと出会う。そしてその頃、アルレッティは医師から余命宣告を受けており……。妻のアルレッティ役にカウリスマキ作品常連のカティ・オウティネン。(映画.comより)

アキ・カウリスマキ監督の作品を見るのは初めてです。
どこかの映画館で予告編を観て、画面から漂う雰囲気に惹かれて、何の知識もなく観に行きました。

ネタばれなしの感想のみのつもりですが、感想の部分にネタばれが混ざってしまっているかもしれないので、ご注意ください。(汗)

.

冒頭のみに登場する老人、えらく色っぽいなぁ、と調べてみたら、ジャン=ピエール・レオでした。
子役デビュー作品「大人は判ってくれない」(1959年)から半世紀以上も経っているんだなぁ・・・

本作は1992年に同監督作品「ラヴィ・ド・ボエーム」の後日談、と言うことも後で知りました。
「ラヴィ・ド・ボエーム」は観ていないので、粗筋を検索。本作の主人公、マルセル・マルクスがなぜあれほど一生懸命になって見ず知らずの少年を助けようとしたのかが、わかりました。

でも、そのことを知らなくても、充分にマルセルの気持ちは伝わります。

マルセルのペットと出演する監督の愛犬、ライカの血統には驚きましたが。←公式サイトに載っています。
とことんこだわる監督なんですね。

.

若い男女は全く登場しません。
移民問題や格差など、ヒリヒリした現実を背景にしながらも、長回しや無声映画的な演出などを駆使して、老人たちの童話、として作り上げた作品です。

日本では無名と言っていい二人の男優、主役のマルセルを演じたアンドレ・ウィルムと警視役のジャン=ピエール・ダルッサン、そしてマルセルの妻を演じたカティ・オウティネンが、現実とファンタジーの狭間漂う作品の雰囲気を引っ張っていました。
特にアンドレ・ウィルムが格好いい。年相応の格好良さ、そしてフランス人ならではの色気を見せてくれてます。

子役の少年が変に達者でないところ、瞳の白い部分が綺麗なことも印象に残りました。不遇な境遇でありながら凛としていて育ちの良さを感じさせる。王子様、といったところでしょうか。

マルセルがほとんどホームレスすれすれ(本人曰く)の生活をしているにも関わらず、堂々たる風貌と態度である背景、過去の説明はほとんどありません。ほんの少しのセリフと、俳優さんの風格で描いています。
他の登場人物も同じ。一番描かれているのはバーのマダムの過去ですが、それでも輪郭がつかめる程度で、年など具体的な表現はありません。

一方で黙々とした動作が多いです。
それを長回しで撮る。長いです。
そのことに意味があるのか、ないのか。

この撮り方をどう受け止めるかで、童話、もしくは昔の映画っぽくさっと終わる・・・人によってはあっけないとも感じるかもしれないラストシーンの意味が変わってきそうな気がします。
童話なのか、マルセルの願望なのか・・・。

どっちなんだろう、と思わすように撮った監督の仕掛けに見事に引っかかったのかな?など、帰る道々、ずっと思いめぐらせてしまいました。

地中海とは違う、ノルマンディーの何となく寂びれてやさぐれた港町の風景を、そのまま撮っているように見せながらも、色彩などを駆使して童話の舞台してしまう手法に翻弄されて、深読みしすぎちゃったのかもしれない。

単純なストーリーなのに、見方を変えると複雑な面が見えてくる、という作品が好きな人にはお薦めです。

まったりとした間は「僕達急行 A列車で行こう」に少し似ているかも。

感想もなんか複雑になっちゃたです。(汗)
単純な童話としても楽しめる作品です。

.
.

余談の感想として。

マルセルの「卵一個分のオムレツ」というオーダーの仕方が勉強になりました。
加えて、マルセルは「赤ワイン」と注文するのですが、後でやって来た警視はワインの銘柄を指定して注文するんです。
もちろん、お店の人の態度はあからさまに違います・・・警視の時は撮っていませんでしたが。
外観がド○ールみたいな普通っぽいお店でも、ワインの選び方で身分を推し量られてしまうのね。
あちらでの外食は面倒くさそうだな~。(汗)

.

.

にほ

んブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村

« カエルの王女さま 第7回「Mあなたしか見えない」 | トップページ | 平清盛 #21「保元の乱」 »

*DVD・映画・観劇 ら、わ行」カテゴリの記事

*DVD・映画・観劇 総合」カテゴリの記事

#ドラマ:2012年第2クール」カテゴリの記事

コメント

こんばんわ~
アキ・カウリスマキの作品はけっこう昔の・・
『マッチ工場の少女』『コントラクトキラー』『ラヴィ・ド・ボエーム』は見ています。淡々とした中にある乾いた笑いが好みでした。
なんか悲惨なんだけど、ほっとするというか・・不思議な世界なんですよね。
登場人物はほとんどしゃべらないし・・あ、でも、そういうところが好きなのかも。間が十分に語ってくれるし。
この映画も白黒なのかな?
>単純なストーリーなのに、見方を変えると複雑な面が見えてくる
だから、見る人によって感想がかなり変わるかも。
なんだか久しぶりにこの監督の作品が見たくなりました(´∀`)

きこりさん こんばんわ。

>『マッチ工場の少女』『コントラクトキラー』『ラヴィ・ド・ボエーム』は見ています。
おお、さすが。私は本作が初めてです。
レンタルしてるかなぁ、探してみます。

>間が十分に語ってくれるし。
間のとりかたがほんと、個性的。
まったりとしたテンポが貫かれていて、監督の力を感じました。

>この映画も白黒なのかな?
カラーでした。考え抜かれたアングルと渋い色彩の長いワンカットが絵画のようでした。
でも、鑑賞中に何だか白黒的だなぁ、と感じました。
戦前の映画のような演出のためでしょうか。
あとで「ラヴィ・ド・ボエーム」が白黒だったことを知り、何だか納得しました。

>だから、見る人によって感想がかなり変わるかも。
変わると思います。
それが面白かな~と。

こんばんわ~!やっと見ましたよ~
やっぱり、アキ・カウリスマキ監督の世界が好きだな~って再確認しました。
過去にみたもの(ほとんど忘れちゃってる・・(・∀-`;))ももう一度見直したくなったよ~
>特にアンドレ・ウィルムが格好いい。年相応の格好良さ、そしてフランス人ならではの色気を見せてくれてます
いや~ほんとかっこよかった。
ピンポイントだったよ(笑
そして奥さんのこともすごく愛しているのが伝わってくる。
モネ警視のキャラも好きだったな~
どの登場人物の人生が伝わってくるような顔で見惚れてしまいました。
ライカにも癒されました。
>「卵一個分のオムレツ」というオーダーの仕方が勉強になりました。
そうそう!こういう頼み方できるんだ~って。
海外の方が頼み方で自由が利くのかな?
お酒を頼むのもモネ警視の『カルバドスを』ってのもかっちょいいな~とか思いながら見ていましたよ~
頼み方で身分がわかるってのもおもしろいですよね。
好きな映画だったな~

きこりさん こんにちは!

私はアキ・カウリスマキ監督と作品を観たのは初めてなのですが、何も知らなくっても面白かったです。
ベタつかない、ほんのりととぼけたユーモアが心に沁みました。
こういうテーストの作品が好きなのだと思います。

アンドレ・ウィルム、格好よかったですね~
奥さんへの愛情、優しさがまた、格好いいんです(^^
一張羅を着込む時にはドキドキしましたよ。これもまた「スリル」なんですよね。冒険や激しい感情、動きじゃない、スリル。
そして、街の人々の心意気。日本の下町とも違う・・・レジスタンス的な連携プレーでした。
>どの登場人物の人生が伝わってくるような顔で見惚れてしまいました。
そうなんです。じわじわと伝わってきましたね~。

>海外の方が頼み方で自由が利くのかな?
あ、今、ポワロもそんなそんな頼み方をしていたのを思い出しました。ドラマか映画か小説だったか、忘れましたが。
それなりのレストランなら問題はないけれも、英国の田舎のホテルだと嫌な顔をされ、ポワロ、諦める、みたいな(笑)
飲み物や食べ物に人生を投影するほど拘る、フランス(あるいは大陸)ならではのシーンなのかもしれません。
英国は上流階級以外は、あんまし食べ物に拘らないみたい。
あ、話が逸れてしまいました(^^;;

また、遊びに伺います♪

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ル・アーヴルの靴磨き:

» 「ル・アーヴルの靴みがき」 2011年 仏/独/芬 監 アキ・カウリスマキ [トリ猫家族]
 年末にwowowで録画しておいたものを見ました。 アキ・カウリスマキ監督の作品は久しぶりです。 「マッチ工場の少女」「コントラクト・キラー」「ラヴィ・ド・ボエーム」「白い花 ... [続きを読む]

« カエルの王女さま 第7回「Mあなたしか見えない」 | トップページ | 平清盛 #21「保元の乱」 »

作品一覧