ストロベリーナイト 第7回「悪しき実 前編」
原作:誉田哲也「シンメトリー」「ソウルケイジ」「感染遊戯」(光文社刊)
原作未読です。
遊園地にて射殺された暴力団神部組組長の事件を担当する日下班。
上部の推測により暴力団同士の抗争、という線で動くことになりますが、「抗争なら抗争と判断する材料が必要だ」と日下は反論、独自の捜査方法で動きます。日下と組まされたのは井岡。
さて。出払ってガランとした部屋の中で、姫川班は順番待ち。
そこへ國奥から不審な死体がある、との知らせが入ります。
ロープが首を1周していて、喉の前で交差しており、自分でやろうと思えばできる締め方でもあり、自殺を偽装したようにもみえる。死亡推定時刻は昨夜の午後11時前後だが、左半身だけ死後硬直が解けるのが早いのが気にかかるという。(公式サイトより)
何となく引っかかるものを感じた姫川は、菊田とともに現場へ向います。
遺体は今日の午前10半頃、女性からの「部屋で男が死んでいるので見に来て欲しい」と110番通報で駆けつけた警察によって発見された。
しかし、現場に通報者はおらず、そのまま姿を消してしまったので身元不明のまま。
遺体は「村田一夫」という、身分を証明するものを何も所持していなかった男。月に何度か建設現場に働きにいくだけで、後は部屋に閉じこもっていた。
通報者の女性は、同居人だったらしい。
現場に残されていたのは、13個の木片のようなものと、どこのものとも知れぬ鍵。
やがて、「村田」は偽名で、本名岸谷清次という、暴力団とも関わりのある札付きのワルであることが判明しました。
謎の女性の身元も判明。スナックで働いていた春川美津代・・・幸薄女優NO.1の木村多江さんです。
一方、射殺された男の死体が港の海に浮かび上がります。
殺されたのは、先日射殺された神戸組組長と対立する鷹見組組長だった。
しかも撃った銃が同じものということも判明。
銀座のバーで神戸組組長と鷹見組組長が親しげに話しこむ姿も目撃されており、この一連の事件を暴力団の抗争とのみ捉えるのは危険です、と日下。
鍵は、個人運営の私書箱のものだった。
中から出てきたのは、封筒に入った美津代の一枚の写真の他、多数の盗撮と思われる写真でした。
その中に、殺された組長二人の写真が。
「私は大きな間違いをしていたのかもしれない」@姫川
・・・続く。
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今回は導入篇。
手堅い警察モノ、そして倒叙モノの一種として楽しめました。
姫川班の地道な活動を人間関係を含めてじっくり描きつつも、姫川と菊田の微妙な萌え要素を入れてくるあたりが、うまいなぁ、と思いました。
ショカツの応援が頼めないため、コンビを組むと一人余っちゃうことに。
姫川に菊田とコンビを組むことを命じられますが、菊田からは「お前大丈夫だよな、一人で」と言われる葉山。
前回の事件の直後、という設定なのが効いています。
試されていること、少し信頼されていること、でもまだちょっと自信がないこと。
そして自分が一人で動かないと姫川が一人で動くことになる・・・女性が危ない仕事をするべきではない、という気持ちに変りはない葉山。
「大丈夫です」
そんな複雑な思いが一瞬に凝縮されていたように思いました。
そして、暇な時には「ハタケを耕」し、履き潰した靴の数についてなどを湯田に説く石倉。
湯田の、石倉の言葉の重みが伝わっているのかどうかわからない軽さも、いい塩梅でした。
何より、日下の存在が大きかったです。
登場時間はそんなに多くはなかったとは思うのですが、勘で動く姫川と対照的な、ひたすら情報を集めてがっちり固めていこうとする姿を、効果的に入れていました。
日下が大っ嫌いで、大人気ない態度をとる(笑)姫川も、「情報なければ、判断なし」そのやり方はすごく時間がかかるはずなのに、「早くて正確」だと認めざるおえない、クールな仕事ぶりが、格好よかったです。
上司に対しても、自分の信念を絶対に曲げようとしません。
橋爪管理官が、姫川だけに特別嫌味なわけではなく、捜査方針に意を唱える人物にはとりあえず嫌味を言ってしまう人なのも、よくわかりました。そういやガンテツのことも嫌っていました。
間を取り持つ今泉の輪郭も鮮明になっていたと思います。
そんな日下の足で稼ぐやり方に不平たらたらな井岡。時には勘に頼りましょうよ、と意見するも、当然「俺は姫川とは違う」と取り合ってもらえるわけもなく。
殴られたっちゅうのは、嘘ですな(笑)。
あのお守り。冒頭に映っていましたよね・・・?
何を怪しい目つきを、と思ったら、姫川のバッグにお守りをつけようとしてたのかぁ。
でも、葉山のと間違えた?それとも菊田の?すみません、いずれも二度見していないのであやふやです(汗)。
いずれにしても、何らかの伏線になりそうです。
今回は、あれ?と思うところがなかったので、いつも以上に本筋とは関係のない部分でもじっくり楽しめました。
國奥の「プロポーズ」「落とす」という言葉にいちいち反応する菊田とか、捜査本部として狭い部屋に通された時に、ふれくされる姫川とか(笑)。
毛布をかけたことに対して「そういうとこ、何気に優しいよね」と姫川にお礼を言われて「すみません」と謝る菊田。姫川じゃないけれども、なぜ、あやまる。(爆)
後、葉山が「あたりまえだろう」と湯田に返す間、ガランとした部屋の空気感とアングルも好みでした。
全く違う事件を追っていた姫川班と日下班が、実は同じ犯人を追っているらしいことが明らかになるまで。
警察モノの定石な話と知りつつ、間の取り方、編集がうまいので充分に楽しめました。
日下を含めて、ここに至るまでのキャラの積み重ね方がうまいんだろうなぁ。
次回。動機、トリック、人間関係など。
それだけ納得行くように描いてくれるのか。楽しみです。
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コメント
今回は謎振りの多い回でしたね。
自殺か他殺か分からない岸谷という元暴力団員の遺体。
警察に通報しながらも行方をくらませた春川美津代という謎の女。
岸谷の私書箱から出てきた大量の写真。
対立していた暴力団同士の組長が頻繁に密会していたという情報。
しかも同じ銃で二人とも射殺。。。
岸谷の部屋にあった何かで削った11個の木片。。。
右半身だけ死後硬直が早く解けた遺体の謎。。。
これだけ振っといて次回はすべてつながっていくわけですから、本来の警察ミステリーの面目躍如でしたね。
しかし二話連続は少々きつい。
その分、姫川班が足を棒にするシーンや、日下の活躍等も描かれていて、見ごたえはありましたね。
原作未読とのことでしたが、今回もかなり膨らんでいますよ(笑)
ですので少々間延びした感は否めませんが。。。
姫川の
「(苦笑)何をあやまってるんだか。。。。」
は面白かったですね。ホントなぜあやまる?
姫川は自分に好意を持っていても、素直に口に出せない菊田の不器用さに思わず笑ってしまったのでしょうね。
でもだからこそ、信頼しているともいえるのでは?
姫川はあんな過去がありましたから、男性不信になってもおかしくはないのですけど、菊田には無条件で信頼を寄せています。
たぶんあんな男だからでしょう(笑)
今回は倉田と湯田の活躍や、相変わらずの井岡刑事、久々橋爪管理官も出て、なかなかよかったですね。
姫川と日下はお互いに正反対の捜査手法を持ちながらお互いに認め合っているという、ガンテツとは少々異なる関係性に注目ですね。
投稿: おそくに | 2012年2月23日 (木) 04時16分
おそくにさん、こんにちわ。
>原作未読とのことでしたが、今回もかなり膨らんでいますよ(笑)
>ですので少々間延びした感は否めませんが。。。
なるほど。原作はもっと事件に的を絞り、コンパクトに描いているのでしょうか。
>しかし二話連続は少々きつい。
ここ、好みの別れるところでしょうね。
日下を格好良くみせる、姫川と菊田のやりとりで微笑ませる、倉田の苦労人ぶりなどなど、各キャラ描写に割く時間を短縮すれば、ハードボイルド・テイストなドラマとなり、1話で終わらせることもできただろうと思います。
そういうドラマも好きなのですが、この作品に関しては各キャラに愛着を感じているので、この路線でいいかな、と思っています。
なので、次回の解決篇。実はミステリーとしてはあまり期待はしていません(^^;;
>姫川と日下はお互いに正反対の捜査手法を持ちながらお互いに認め合っているという、ガンテツとは少々異なる関係性に注目ですね。
ここ、ここに注目したいと思っています。
投稿: Largo | 2012年2月23日 (木) 10時50分
すいません。名前のところに「おそくに」と書いてしまいました。コメントさせていただいたのはIDEAでございます。失礼しました。
投稿: IDEA | 2012年2月25日 (土) 04時22分
IDEAさん、了解いたしました!
お知らせいただき、ありがとうございます。
投稿: Largo | 2012年2月25日 (土) 20時53分