カーネーション・不定期観測メモ 第13週「生きる」・第14週「明るい未来」
自分のための備忘録としてメモしてます。
感想のみ書きます。
年末最終週は、つらい話ばかり。
昭和20年のお正月から始まって、神戸の家が姫路へ疎開し、大都会への空襲に怯える糸子は、岸和田郊外の田舎に家族を疎開させ、食料の調達にふらふらになる。
その上、空襲警報は昼夜問わず鳴るようになって、寝る暇もない。
3月10日の東京大空襲のあと、名古屋、大阪、神戸、大分、京都・・・と連続して空襲をうけたのは知りませんでした。6月以降になると列挙するまでもなく、日本全土が毎日毎日空襲。
焼夷弾は中に焼夷剤が入っているので、弾に当たらなくてもかかっただけで一瞬にして火ダルマになる、という恐ろしい兵器だそうです。
どんなにか恐かったでしょうか。
最初の空襲警報で、パニクるトメ。そして疎開したくない、とごねるハル。
それをしょうがないと、暗い店先で待つ糸子。
それぞれの動きにリアルさを感じました。
7月、勝の戦死公報が届くも、疲労に加え、先の見えない生活に精神を蝕まれた糸子は、悲しい、とさえ感じられません。
背広姿の勝が、悲しかったです。この人の人生は何だったのだろう。糸子のバイタリティーを認めつつ、影ではこそこそ遊んでいた、子煩悩でいつも上機嫌だった人。
一方、食べ物のために身を落としてしまった奈津。
渡辺さん、容赦ないなぁ。
いつか救われるとは思うのですが、落ちる所まで描く、というのが、朝ドラ的に新鮮でした。
そして泰蔵が戦死、さらに、糸子にとってはあこがれの場所だった神戸の家が空襲で焼けてしまう。
それでも無表情な糸子。
木岡のおっちゃんとだんじりを観た時に、はじめて涙します。
勘助、泰蔵。糸子の幼い時を見守っていた、だんじりを曳いていたおとこしたちが逝ってしまった・・・
蛍のエピソードは、それそのものには何の意味もありませんでしたが、意味がないことそのものが日常を切り取ったようにリアルで、印象に残りました。
普通の朝ドラなら、蛍を見て和む家族が描かれるのでしょうが、そんなやわな流れにはしません。さすがです。
そして8月15日。
よく聞こえない玉音放送。
聞き終わった後、ご飯食べよ、と呟く糸子。
ここがどんぞこ。年末最後のお話がどんぞこ。
素晴らしい構成です。
明けて。
もうモンペなんか穿かんでもいい。早速アッパッパに着替える糸子。
進駐軍がなんぼのもんじゃい。
9月。再びだんじりの季節がやってきたのですが。
進駐軍を刺激しないために、ということでだんじりは中止となりました。
曳き手である若い人たちも、みな、燃料みたいに燃やされてしもたからなぁ・・・
しかし、だんじり小屋の前に集まったおっちゃんたちは、駆けることはでけへんけど。
笛を鳴らし、太鼓を叩き。小屋からだんじりを出してあげます。
おっちゃんたちが格好よくて、そしてお父ちゃん、泰蔵・・・亡くなっていった人々を想って、涙が出ました。
商店街にやってきたアメリカ兵たちから息を潜めて隠れる糸子たち。
人っ子ひとりいなくなった商店街に、空気の読めない優子と直子が喧嘩しながらやってくる・・・というのはお約束。
二人がミシンを踏む糸子の隣でチョコレートをかじるのには爆笑。いいテンポでした。
婦人服用の生地がないから服が作れない、とこぼす糸子を、洋服がうちらのだんじりや、と励まし、焚きつけるサエ。
身内を亡くしつつも力強く新しい一歩を踏み出すサエが頼もしかったです。
そやな、と、下着やパッチ用の生地で洋服を作ることに。
これが大当たり。サエの言うとおり、みんな新しい洋服を待っていたのです。
再び活気の戻る糸子、おんなたち、そして街の人々。
そんな時、八重子さんが訪れます。玉枝さんとの暮らしに疲れたので実家に帰ると。
玉枝さんに、泰蔵や勘助が死んだのはみんなあんたのせいや、と疫病神扱いされてきたらしい。
泰蔵さんの戦死公報を受け取るまでは店にいた、八重子さんがどうしているか気になっていたのですが、やはり辛い思いをしていたようです。
泰蔵の遺児、太郎も思いつめている様子。
何とかならんかと、闇市を歩く糸子が、前から気になっていたパンパンたちを見て思いついたのは。
「時代はパーマや!」
その言葉に催眠術にかかる八重子さん(爆)。
東京に一台だけ残っているパーマ機を買いに、出かける糸子、八重子、そして頼りになる昌子。
パーマ機を見つめる八重子さん。自分のだんじりを見つけたようです。
宿で幼い子供にお金をとられるエピソードは、切なかったです。
おんなたちは、サエ、ヤス子さんと、生き残りましたが、男たちはほとんどいなくなってしまいました。
そのかわり、おっちゃんたちが頑張っています。
ハルおばあちゃんがますます弱っているようなのが心配です。うまいなぁ、正司照枝さん。
初めての闇市で、木之元のおっちゃんがびびるほど値切り倒す一方、子供を全て戦地に送ったヤス子さんの境遇を、づかづかとではなく思いやる糸子。
若い時の糸子より、しっくりきてます、尾野さん。
追い詰められた時の表情と決意した時の目力。
これこれ、これが観たかったんです。
尾野さんでなければ表現できない糸子です。
お話の方も、「朝ドラ」ぎりぎりまでリアルに描きつつ、毎15分の中に起承転結がきちんとあって、渡辺さんの手腕に驚きながら観ています。
ともかく、各エピソードに話を進める為の無理矢理感を感じさせないのが、素晴らしいです。
戦争が終わった後が心配だったのですが、尾野さんの糸子とリンクしつつ、だんだん乗ってきているように感じました。
このままの調子で頑張って欲しいです。
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