平清盛 #02「無頼の高平太」
感想のみ書きます。
平氏の血を引いていないにも関わらず、嫡男として扱われることに鬱屈を感じる平太は、反抗期真っ盛り。
そんな平太を、好きにするがいい、と突っ放すも、清盛が、自分のことを武士だと言うのを聞いて密かに喜ぶ忠盛。
何を言っても今の平太には届かない。自分で何かをつかむのを見守る、という感じです。
しかし、清盛を可愛く思っている忠盛を見る宗子の表情は複雑・・・。
後の信西、高階通憲、そして藤原家成が登場。家成は宗子の従兄弟なんですね。
重い流れのなかでいいアクセントになっていました。
元服して清盛を名乗ることになった平太。
白河法王の出した殺生禁断令に背いて漁をし、捉えられてしまった幼馴染の鱸丸の父を助けるために、白河法王に会いに行きます。
”親子”の対面です。
我が子に、忌むべき存在として生まれてきたことを、そのために非業の死を遂げた母のことを伝える白河法王の妖怪じみた振る舞い。
そして、そんなもののけのような彼の血を引くことを突きつけられた清盛。
見応えのあるシーンでした。
人々に殺生を禁じることで、仏の慈悲を得ようとする白河法王。
平安末期の退廃の世を謳歌する一方、そんな生き様の業の深さに密かにおののく複雑な人物像が先週、今週のわずかな時間でしっかり描かれていたと思います。
であるからこそ、清盛の苦悩も伝ってくる。
清盛が自分の中に流れる、禍々しい血とこれからどうやって向き合っていくのか。
久しぶりに大河で、鬱屈した想いを抱く、立体的な主人公を観たような気がしました。
一昨年の龍馬は、最初の頃こそ様々なコンプレクックスを持ってたけれども、だんだんスーパンマン化していったというか、悟りをひらいた人のようになっていったため、ドラマに歪が生まれしまったように感じたのですが、今回はどうでしょうか。
武士の息子が貴族の前で舞いを踊る。
コネも必要だし、下準備など、莫大なお金がかかったでしょう。
それが可能なくらい、忠盛は貴族に取り入っており、大金持ちだったそうです。
源為義が悔しがるのも無理はありません。
義朝が爽やかに登場しました。清盛とは対照的です。
祖父の愛人と知りつつ、璋子に惹かれる鳥羽上皇と、人形のようにその愛を受け入れる璋子。退廃っぽいです。
この鳥羽上皇を中心とした政治的駆け引きがドロドロと描かれそうで、こちらも楽しみです。
なお、白拍子は、単なる遊女ではなく、特に貴族の前で踊るほどの人は高い見識を持っていて、男装麗しいアイドル的な存在だったそうです。
父のようにはならない。面白く生きる。
貴族の番犬に徹する父に反発する清盛。
青春の彷徨はまだまだ続きそうです。
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