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2011年8月14日 (日)

2011年7月の読書 その2

※読書順、敬称略です。

○読書<新読> 

夕映え天使 著:浅田 次郎(新潮文庫)
なまくら 著:吉橋 通夫(講談社文庫) 
九十九怪談 第二夜 著:木原 浩勝(角川文庫)

○読書<再読> 

日の名残り 著:カズオ・イシグロ/訳:土屋政雄 (ハヤカワepi文庫)

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以下、読んだ順です。緑色のタイトルが新読、茶色のタイトルが再読です。

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「夕映え天使」

名も知れぬまま姿を消した女性をめぐる「夕映え天使」、東京オリンピック直前の東京の下町を舞台にした「切符」。人の心のひだをしみじみと描いたお話が続いた後、いや、後だからこそ結末の意外さが際立つ「特別な一日」ときて、また、定年を間近の警官を描いたしみじとした「琥珀」。
次はどうくるのか、と思っていると、おとぎ話のような切り口から一転する「丘の上の白い家」。
最後は作者の自衛隊時代の体験談を小説として再構成したと思われる「樹海の人」。

短篇集というのはアルバムと同じ、どんなテイストの作品をそろえ、どうならべるかで、より一層味わいが増すのだ、ということがよっくわかる、六編からなる短篇集です。

作者のストーリーテラーぶりに翻弄されるのが快感な作品ばかり。
戦前の幻想小説の面影がある「丘の上の白い家」が、余韻を含めて印象的でした。

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「なまくら」

幕末から明治にかけて、京都で、貧しくも懸命に生きる少年たちを描いた、全7編の短篇集。
例え結末がハッピーエンドでなくても、どの話も読み終わった後に前を向いて歩いていこう、と思わしてくれる、清々しいくも切ない作品ばかりです。

中でも西南戦争を背景に、ユーモアを交え、落し噺のようなテンポで主人公の兄の容易ならざる境遇を描いた「赤い番傘」。明治という時代の明るさと暗さを感じました。

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「日の名残り」

 

アンソニー・ホプキンスとエマ・トンプソン主演、ジェームズ・アイヴォリー監督の同名の映画が素晴らしくって、思わず買ってしまった作品です。
最初に読んだ時は、映画の余韻もあり、作者の構築する、「失われつつある伝統的な英国」の世界と、執事としてのスティーブンスの佇まいに只々酔いしれ、その孤独感に涙するのみだったのですが、再読して。

小さい世界しか知らないが故の純粋さと俗物性が入り交じった、勤勉で臆病な主人公のスティーブンスを、ある時は憐れみながら、ある時はいらいらしながら読み進めました。

しかし、そのうち、自分も同じではないか、と気がつきました。
スティーブンスは小さい世界しか見ていない、いや見ようとしなかった。
自分もまた、然り、ではないのか、と。

初読の時は舞台上の人物だったスティーブンスが、今回、実は自分の中にもいる、と気がついた時に、自分自身の侘しさに耐え難い悲しみを感じました。

作者の作品は他にも読みましたが、今のところ、最初に読んだこの作品が一番好きです。

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「九十九怪談 第二夜」

はい、年に一度の発行。今年も買っちゃいました。
「新耳袋」シリーズから数えるともう12年も毎年買っていることになります。
いつもなら買ってすぐ読むのですが、今年は、ちょっと怖いことがあったので、一瞬躊躇しました。

ちょっと怖いこととは。

母が亡くなった時のこと。

葬儀を行なった葬儀会館。
隣は渡り廊下をへて火葬場。その間に墓場。
ま、普通になら日が暮れてからは絶対に近寄らない場所ですが、当事者だと、それどころではありまん。
お通夜の晩、夜更けても親戚や会社関係への連絡事項が絶えず、棺のある会場では電話はできないので、廊下の照明も落ち、トイレの照明だけが目立つ会館の中を通って外に出て、人のいないところ・・・例えば墓場とか、夜は人気のない火葬場への渡り廊下などで、携帯をごく普通に使ってしました。

頭の中は明日のお葬式の準備で一杯だったのです。

午前3時頃。

会場には自分ともう一人、駆けつけてくれた友人のみ。

その友人が会場の隣にある、自販機が置かれてあるドリンクコーナーへ飲み物を買いに出て、2、3分してのち、飲み物を手にしながら、
「金目のものは身につけておいたほうがいい。」
と言いつつ戻ってきました。
窃盗の話は会館側からもあらかじめ注意を受けていたので、ああ、大丈夫、ずっと持ち歩いているし、と応じると、

「変な奴がいるから」
え、この時間に泥棒がうろついているの?!
「変な奴って?」

友人曰く。

非常出口の表示ランプと自販機そのものの明かりしかないドリンクコーナーに行き、缶コーヒーを買っていると、背後から上半身裸でパンツ一丁、歯が一本もない男が、

>▲▲さん家のひとですか?

と、聞いてきた。びっくりしつつも、いや、●●家の友人です、と、答えたところ、

>ああ、そうですか

という返事。一瞬気が抜けて、そのまま部屋に帰りかけた時に、あれ、でも、何か変だな、とすぐに振り向いたところ、すでに誰もいなかった。

と言うことでした。

人間だったにしても、そうでなかったとしても。

「どちらにしても、かなりヤバイ」

感じだったそうで・・・

友人があまり動じなかったのは、格闘技の段持ちで実践経験も豊富だったことと、所謂「見える人」で、そういうことに慣れていたためでしょう。

自分は腕に覚えはないし、めちゃくちゃ怖がりなので、普通なら一目散に逃げるところなのですが、怖がっている暇もなく。
話を聞いた後でも、夜が明けるまで、墓場だの火葬場への渡り廊下だの給湯室だの、例のドリンクコーナーだの、走り回ってました。

しかし、ついに"何か"に出会うことはありませんでした。

余裕がないとたとえお化けさんに出会っても、気がつかないのかもしれません。そうじゃなくて、もし人間だったとしたら・・・今思うと、そっちの方が怖いかも。

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