2019年6月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

自己紹介のようなメモ

  • 気になる、もしくは愛すべき作品にはついついツッコミを入れてしまう、ドラマの感想中心のちょっとおっちょこちょいなブログです。

TBとコメントについて

  • TBとコメントは認証制にしています。頂いたTBには記事と関係がある限り、必ずお返しするようにしていますが、サーバーのご機嫌次第で時々お返しできない時があります。

過去の感想記事について

  • ドラマ感想及びまとめは下記の「クール別:鑑賞したテレビドラマ・映画・DVD一覧」に、 DVD、映画、舞台の感想は「DVD、映画、舞台のINDEX」にアカサタナ順に、 読書は「読書:著者&編者別のINDEX(アカサタナ順)」に収納しています。

クール別:鑑賞したテレビドラマ・映画・DVD一覧

DVD、映画、舞台のINDEX

カテゴリー

今月の読書

無料ブログはココログ

« 陽はまた昇る 第3話 | トップページ | 江 姫たちの戦国史 第30話 »

2011年8月 6日 (土)

2011年7月の読書 その1

多忙だったのですが、横たわってから寝るまでの時間を埋めるために、通常より読書してしまいました。
ですので、分けました。

※読書順、敬称略です。

○読書<新読> 

ヴィクトリア女王―大英帝国の“戦う女王” 著:君塚 直隆(中公新書) 
未見坂 著:堀江 敏幸(新潮文庫)
ライラの冒険Ⅰ 黄金の羅針盤(上下) 著:フィリップ・プルマン/訳:大久保 寛(新潮文庫)
ライラの冒険Ⅱ 神秘の短剣(上下) 著:フィリップ・プルマン/訳:大久保 寛(新潮文庫)
ライラの冒険Ⅲ 琥珀の望遠鏡(上下) 著:フィリップ・プルマン/訳:大久保 寛(新潮文庫)

○読書<再読> ※敬称略

ヴィクトリア女王 著:リットン・ストレイチイ/訳:小川 和夫(富山房百科文庫)

以下、読んだ順です。緑色のタイトルが新読、茶色のタイトルが再読です。

.

「ヴィクトリア女王―大英帝国の“戦う女王”」

ヴィクトリア女王(在位1837-1901)の、1861年、結婚20年目にして寡婦となってからの人生に重点を置いた伝記です。

若き日の女王を描いたDVDを見たので、何となく買いました。著者はイギリス政治外交史、ヨーロッパ国際政治史の大学教授で、以前「肖像画で読み解く イギリス王室の物語」を読みました。
ヴィクトリア女王が単なる象徴ではなく、外交に非常に積極的だったこと、植民地政策など、帝国主義の推進者だったことがわかりやすく生き生きと書かれています。
時の総理大臣たち、そして子供や孫を嫁がせた国々との駆け引きなど、残っている写真からは想像ができないほど"やり手"だったなんて知りませんでした。面白かったです。

.

「ヴィクトリア女王」(絶版)

上記「ヴィクトリア女王―大英帝国の“戦う女王”」の中でも、本格的なヴィクトリア女王の伝記の先駆けとなった名著として取り上げられていた作品です。この有名な本が絶版になっていたとは。

女王が亡くなってから丁度20年後の1921年に発表された作品。

著者、リットン・ストレイチイ(ストレイチー)はブルームズベリー・グループのメンバー、同性愛者で、道徳に煩かったヴィクトリア朝の文化に批判的だったそうです。

※「ブルームズベリー・グループ」20世紀初頭から第二次世界大戦まで存在した英国の芸術家・学者の集団。興味がある人は検索してみてください(汗)。

今回、DVD繋がりで、大昔に読んだ本作を引っ張り出して再読しました。
こちらは女王の生まれる前後から夫、アルバート殿下が亡くなるまでがメインです。いわば入婿だった殿下の苦悩も描かれています。

当時はそんなに面白いとは思わなかったのですが、改めて読んみると、著者の目を通じてのヴィクトリア女王像が個性的なのに今更ですが、気がつきました。
当時手に入る資料を元に、いわいる"ヨイショ"伝記でもなく、やみくもに否定するわけでもなく。訳を通じてではありますが、著者独特の言い回しに微妙な陰影が感じられ、こちらも面白かったです。

両作を読んで、19世紀はまさしく大英帝国=ヴィクトリア女王の時代でもあったのだ、ということがよくわかりました。

.

「未見坂」

長編を読む気力はないけれども、何か文学は読みたい気分、の時にカバーに書かれた紹介文に惹かれて衝動買いしました。この作者の本は初めて読みました。
全9作、短編というより掌編という感じです。
話が終わった後の「話」は読者に託す、というスタイルで、肉親との関係を様々な視点から淡々と、そこはことないユーモアとペーソスを交えて描かれています。
・・・もう少し起承転結があった方が好きかも。

少ししんみりしたファンタジックなテイストの「戸の池一丁目」、"彦さん"が魅力的な「未見坂」が印象に残りました。

.

「ライラの冒険Ⅰ 黄金の羅針盤(上下)」
「ライラの冒険Ⅱ 神秘の短剣(上下)」
「ライラの冒険Ⅲ 琥珀の望遠鏡(上下)」

2007年に映画化された作品をDVDで観た時は、ハリポタのようにシリーズ化されるだろうから、原作は全部映画化された後に読んでみよう、と思ったまま、映画ともども忘れていた作品です。
最近原作を書店で見かけた際に、そういえば映画、シリーズ化されていないなぁ、と思い出し、調べてみたら中止されたとのこと。

なんと、全てが始まったばかりで終わりなんて。なんて可哀想な映画だろう、と思うとともに、続きはどうなるはずだったのだろうか、改めて気になり、購読しました。
映画の記憶も薄れてきて、丁度読み頃だったこともあります。

第1部「黄金の羅針盤」の途中までは”ダイモン(守護精霊)”の存在はあれども、パラレルワールドとはいえイギリスはオックスフォードやロンドンを舞台にしていることもあり、現実感の強いファンタジーだな、という印象。
後半、舞台が北の国に移り、シロクマや魔女が登場すると、少し世界は広がります。

第2部、第3部と読み進めているうちに、中止になるのも無理はないな、と得心しました。

wikipediaにはシリーズ化が中止になった理由として「世界的な金融危機の影響」、そして「北米カトリック連盟が子供に対し無神論を奨励する映画だ、とボイコットした」ことなどが挙げられています。

制作費はともかく。確かに無神論的な面もありますが、「無神」というより、作者独自の聖書を書き上げてしまったわけで、キリスト教徒にとっては作者が描いた「神」が一体何者であるかということや、既存の教会組織への批判の方が問題になりそうな気がしました。
ま、宗教的な部分はキリスト教徒ではないのでよくわかりませんが、テロリストと化した狂信者の恐ろしさは伝わりました。

自分が映画化は無理だな、と思った理由は3つ。

まず、暗いこと。
いや、ファンタジー小説というのは表面上いかに明るく装っていても、根本的には暗さを持っているものなのかもしれません。かの「指輪物語」も非常に暗い話でした。
しかし本作は、主要人物たちを次々と襲う暴力や裏切り、陰謀の質感が違う・・・陰惨で残酷な感じがしました。

次に描かれた世界が非常に複雑で、ところどころで破綻しており、視覚的にも落差が大きすぎること。

SFチックな部分とファンタジックな部分が完全に融合しているとは思えないし、特にSF的な部分にはファンタジーといえども納得できないところが多々あり、地理的にも雑な感じがしました。

そして大人の世界と子供の世界の混ざり方が非常に微妙。そもそもテーマが・・・(ネタばれになるので自粛。)

アスリエル卿とコールター夫人の間に流れる感情も、ファンタジーの域を逸脱しているじゃないかな、と思うほど複雑です。
しかし、天使とか、魔女とか・・・ファンタジーでお馴染みのキャラの中で、本作の小説としてのオリジナリティーを支えているのはこの二人の存在でしょう。

突っ込みついでに。
クマの王、イオレクは魅力的なキャラですが、後半の登場の仕方に無理を感じました。ファンタジーとはいえ、「何でもあり」すぎじゃないかな、と。

以上、色々と書きましたが、実はとっても面白かったんです。
数々の破綻が却って魅力と感じるほどのパワーを感じました。
全三部作、一気に読んでしまうくらいの勢いで読み飛ばした後、最初からじっくり読み直しました。

映画版の「黄金の羅針盤」のラストが原作と違うのは、シリーズ化が中止されたためなのか、オリジナルなストーリーを用意していたのか。
三部作すべての映画化は無理でも、少なくとも原作第1部のラスト通りに進む続編だけでも用意されていたのなら、コールター夫人役のニコール・キッドマンがやる気満々に見えたわけもわかります。映画では彼女の正体が明かされただけで終わってしまいましたから。ダニエル・クレイグのアスリエル卿もあまり活躍することもなく・・・ともかく、今となっては謎です。
いいキャスティングだったのになぁ。

第2部「神秘の短剣」冒頭の地味さ、そして・・・問題の(汗)、第3部「琥珀の望遠鏡」。映像は言うまでもなく、人間関係をどう描いたのか、見てみたかった気もします。

.

.

« 陽はまた昇る 第3話 | トップページ | 江 姫たちの戦国史 第30話 »

@今月の読書」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 2011年7月の読書 その1:

« 陽はまた昇る 第3話 | トップページ | 江 姫たちの戦国史 第30話 »

作品一覧