大きなお腹を抱えながら10回目の司法試験に挑む“曲げられない女”=早紀(菅野美穂)。だが最後の試験日、早紀のお腹が痛み始める。(公式サイトより)
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公式サイト
いつも以上にセリフが多くて、拾いきれませんでした(汗)。
しかも一度のみの視聴なので、文中のセリフは全て概略です。
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司法試験の順番を待つ間に陣痛が激しくなって、何とか待ってもらおうと、おなかの子供に話しかける早紀。
怒ったりなだめたり、謝ったり、と大忙しです。
今にも生まれそうな赤ちゃんにむかって「そんな子供はいりません!」て。(笑)
すぐ反省しますが。
その内、弁護士になりたかった本当の理由を語りだします。
弱い立場の人を助けたいから、力になりたいから、というのは綺麗事なの。
「本当はずるい奴が許せない、えらそうな奴にむかつく。でも、バッチをつけていないと何にもできない。正論を言っても肩書きがなかければ相手にしてくれない。」
でも、一番大事なのは、あなた。
いったんあきらめようとするのですが、あかちゃんの一蹴りが。
「受けてもいいの?」
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無事に女の子を出産した子供に
「灯とかいて"とも"。母の光のような人になって欲しい、そして璃子や藍田のような"友"を持って欲しい」
という願いを込めて命名します。
「泣かせるじゃないよ」@璃子&藍田
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いつものようにこっそりやって来た正登。
早紀は灯に「おとうさんよ」と。
懐に婚姻届を忍ばせ(笑)、プロポーズするきっかけを探っている藍田は複雑な表情です。
正登は生まれたばかりの子供に語りかけます。
「お願いがある。認知だけはさせてくれ。養育費も払わせて欲しい。
ママは本当に凄い人なんだ。今までさんざんひどいこといって傷つけてきたけど。
いつでも助けに来るから。」
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夫に引き止められる璃子。
しかし中途半端はいやだと、ついに家を出ます。
「私が迷っているからこの子もなかなか生まれてこないんだ。」
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そして合格発表。
中島法律事務所で待つ面々。正登もちゃんといます・・・て、何故かあの大学生も混じってます。 「荻原先輩」って(爆)
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結果は。
落ちた。
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来年からは口述試験だけだからまた挑戦してみては、という皆に、
「これは神様の意思なんだと思う。それに、もう、気力がわいてこない」
と立ち去る早紀。
帰る道すがら、横谷にばったり会います。正登のことなんてなんとも思っていない、ふっきれた、と、とても元気な様子。高価な指輪を見せびらかせながら
「金持ちのイケメンと結婚するの。」
そして試験に落ちた早紀に早く女の幸せを見つけてね、と。
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司法試験への挑戦を辞めることを決意した早紀。
ワインも法律関係の本も全部捨てる。ごめんね、父さん、母さん・・・
そして手に取った使い込まれた六法全書。
余白に書かれたメモは9年間、いや、学生時代を入れるともっと以前からなのでしょう、長い年月を弁護士になるために努力した証し以上に、自分の生きてきた証し。
堪らず泣き出す早紀。
そこへやってくる璃子と藍田。
メソメソしている早紀に藍田が婚姻届を破りながら初めての激を飛ばします。
「もう、プロポーズするのはやめた。こっちからお断りだ!あんたには周りの人を幸せにする特別な力がある。」
ここで諦めるのか、と。
その勢いに驚く璃子、驚いたためか、破水?!
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病室にて陣痛に苦しむ璃子を見守る早紀。
え~、ここからがハイライトなのですが、セリフが多すぎて、ごく簡単に。すみません。
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生まれ変わるなら男がいい。女なんか損だ。子供を生むのも恐い。今の世の中、一人でちゃんと育てれるのか、自信がない、という璃子に、早紀は自分は女がいいと。
「女には変わるチャンスがたくさんある。革命を起こせる。」
その言葉を聞いて璃子が反撃開始。
そんなえらそうな事をいって。あんたは弁護士になるのをあきらめようとしている。
「子供のせいにしないでよ。自分が失敗するのを見られるのが嫌なのよ。」
あんたの周りの人たち、本当に幸せだったのかなー。
あの大学生だって、中島先生だって、お母さんも、正登も、藍田も、私も。
早紀のおせっかいがなければもっと幸せになっていたかもしれない。
それなのに自分は逃げようとしている。
「あんたはやっぱり不遜だわ」
外でやりとりを聞いている、灯を抱いた心配そうな藍田。今度は逃げません。
で、早紀のシャッターが開きます。
「しょうがないでしょう、私はそういう人間なんだから」
自分が自分であるために。
まわりの目は気にしないで自分を通してきた。自分は後悔していない。
何より。
「私が私でなかったら蓮実や藍田と友だちになれなかった。だから、私は荻原早紀であることをやめない。」
早紀の言葉をじっと聞く璃子。
冷静に見ると、凄いシチュエーションでの言い合いです。
「今回のシャッターは今まで一番迫力あった。
・・・自分はあきらめるっていうのは通用しないわよ」
にたり、と璃子。
「私が嘘つきだってことを忘れちゃだめよ~」
唖然として璃子を見る早紀。ではさっきの嫌味は?
「あんたを幸せにするための嘘になってた?」
にっこりする藍田。
「う、生まれる」
「それも嘘?」(爆)
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ということで、璃子も無事男の子を出産しました。名前は早紀の母の字をもらって「光」と書いて「ひかる」。
璃子は早紀と同じ年に子供を生んで良かった、助け合って子供を育てられるのが嬉しい、と。
またこっそりやって来た正登(笑)。しかし今度は璃子の元夫と子供達を連れてきました。
夢、望、光か。なるほど、語呂もいいです。
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泣き止まない灯への子守唄は六法全書。璃子の息子もそれで寝かしつけてましたね。
もう一度司法試験に挑戦してもいいかな、と生まれたてのあかちゃんに尋ねる早紀。
早紀の指を握り締める灯。力の強さは母譲りのようです。
「許してくれるのね」
小さな小さな手に母のネックレスを渡す早紀。
「これからはあなたが守ってもらいなさい。」
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そして年月が経って。
おそらく10年前後?
灯も大きくなってます。(誰だっけ、この子役。スーパーを見るのを忘れました;;)
「今日はパパと会う日。」
正登とは同居はしていない様子です。
早紀は平成23年度に無事、弁護士になれました。
老人ホームでは藍田が腕をふるってます・・・
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がーっ、藍田と璃子が?!
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そうきましたか。
しかも、璃子、また妊娠しているし。高齢出産ですね。
光も「こうちゃん」と藍田になついている様子。
老人ホームで無料法律相談をしている正登は相変わらず愚痴ってますが、娘、灯になだめられています。
璃子は相変わらず嘘というか、法螺をふいています。
めでたしめでたし・・・・
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で、これで終わりかと思いきや。
まさかの横谷登場。
カード破産でDVも受けているような、つまりボロボロの状態です。
「爆笑というのは、大勢が笑うことです。念のため。」
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あー、ご馳走様でした。
それなりのハッピーエンドで終わってよかったです。
粗筋を書くことはないのですが(汗)、書いているうちに印象が整理されました。
婚姻届を持ってウロウロする藍田の描写を挟みつつ(爆)、試験に落ちた早紀の心境を中心に描かれた最終回。
今回の早紀のシャッターの開き方はいつにもまして、感情の赴くまま、というか、自分の思いがうまく説明できない、混乱している様がよく伝わりました。
早紀の思う正義って確かにとり方によっては不遜なのです。
でも、それが自分の生き方なのだと。そういう風にしか生きられない不器用な人間。
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ちょっと長かったかもしれないですが、永作さん演じる璃子とのバトルは迫力がありました。いきみながらのシーンは心配になりましたが。
早紀の心の叫びを聞き終えて、にたり、と微笑む永作さんにぞくっと感動しました。
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璃子と藍田のカップルは完全にオチ、と捉えました。笑っちゃったもん。(爆)←一人で笑うのは爆笑じゃないのだそうですが、もう、記号化しているので(汗)。
でも、良かったです。お似合いです(^^)。
反省しつつも相変わらず愚痴っぽい正登の情けなさがいとしい。人間、そうそう変われませんよね。そういう意味では早紀と同じです。
結局シングルマザーを貫いている様子の早紀。
恐らく正登を含めた皆の助けを受けながら、生きてきたのでしょうね。
璃子とともに桜を眺める表情が柔らかでした。
横谷の登場はちょっとあざとかったかもしれません。好みでしょうね。
自分は"そういうお話"なんだと、「ははぁ~」と納得しましたが。
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早紀という人間をどう捉えるか、こんな人間が好きかどうかは置いといて。
ドラマとして面白かったです。
3人の友情が心地良かった。
それから、チーズ、ワイン、ゴミ箱、MJ、六法全書など・・・・・、生活パターンを変えない、変えられない早紀だからこそ生きる小ネタだったなぁと。
とにかく、ドラマのテーストを崩さずに、璃子、藍田との友情と正登を絡ませて、最後まで早紀という「曲げられない女」を描ききったように思います。
亡き父母の思いや、早紀の正義に対する思いに揺らぎはなかった、つまりテーマに揺らぎはなかったと。
早紀の生き様だけを強く描くと独善的な話になったでしょうが、嘘つきな璃子と八方美人の藍田、そして迷える正登。
この三人をしっかり描くことで、相対的に早紀の意固地なキャラを浮かび上がらせていたのが、うまいなぁ、と感じました。
ありえない話を、細かい設定の積み重ねで丁寧に描いた脚本や演出はもちろんですが、各キャラを演じられた俳優さんたちの力は大きかったと思います。
シーンを整理すれば、舞台化できるんじゃないかな、と思ったくらい、舞台っぽいシーンが多かったように思いました。
そこが好みの別れるところではあると思います。
自分は大変面白く拝見しました(^^)。
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個人的には早紀の母が亡くなったエピソードが一番面白かったかもしれない。
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